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「手を結ぶための、私たちの訴え」

日本機関紙協会神奈川県本部配信

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手を結ぶための、私たちの訴え」第358回配信
2017年5月22日 日本機関紙協会神奈川県本部

ことばも教わって生かしたい

 「日本国憲法では、政府がうそとごまかしの答弁を繰り返 して法案を強行採決するなんて許されてはいません」。21日の 「改憲を許さず、『共謀罪』法案に反対する若者のデモで、横 浜市の大学生が訴えたことばだと「しんぶん赤旗」(22日付) は報じました。若者のこのことばに感心しました。
 「共謀罪」法案は衆議院法務委員会で強行採決されました。  議席の数を土台に首相の思想を実現しようとする安倍政権 と、自民・公明の与党、それに同乗する維新の姿は、若者が 指摘するように日本国憲法の精神から外れています。
法案反対の声は、高まってきています。その声を国会に届 けることも大事なことです。同時に「どうして反対している のか」を周囲の人、多くの人たちに伝えることも大切です。 法案の本質とともに、安倍政権の本質を伝えることが、これ からの時代を築いていく主権者の生き方を準備します。
伝えたい人たちを頭に入れて、本質を伝える言葉をみんな でイメージし、知恵をしぼって練り上げていきましょう。
 機関紙づくりは、素材になる情報を教わりながら集め(取 材)、本質がよく伝わるように整理して、編み上げていきます。 集めた「よいモノ」を、「もっとよいモノ」にして伝え、みん ながよい人生を生きていくために必要なモノにしていきます。

  第358回配信 2017年5月22日 No.1253
ニュースは「消費」され、問題は膨らんだまま

一体これでいいのか

ジャーナリスト 丸山重威さん

 トランプ米大統領の正式就任は1月20日。安倍首相との会 談は2月10日だった。共謀罪で追及され、しどろもどろの金 田勝年法相が「議論は法案提出後に」と文書を出したのが2 月7日、3月21日法案提出、金田法相不信任案は5月18日 否決された。
 森友問題で首相が「認可や払下げに私や妻が関与していれば 辞任する」と答えたのは2月17日、3月23日の籠池証人喚問 で昭恵夫人の100万円寄付問題が出た。北朝鮮のミサイル 4発の発射実験が3月6日。米国のシリア攻撃はトランプ・ 習近平会談中の4月6日。北朝鮮の軍事パレードは同15日。  原発事故から丸6年、「国にも東電同様の責任」とした前橋 地裁判決は3月17日、今村雅弘復興相の「帰還は自己責任」 発言が4月4日、「東北でよかった」発言で同25日辞任。5 月に入ると「安倍9条改憲発言」…。ほかにPKO問題や、東 京では築地・豊洲問題も続いている。
 これだけ問題が山積し続いているのに、誰も責任は取らな い。その意味も鮮明にされないまま、その後どうなっている かも分からず過ぎていく。ニュースは「消費」され、問題は 膨らんだまま時は流れる。一体これでいいのか。
 想田和弘さんが「ニュースの循環サイクルはあまりにも短 い」「警戒しなければならないのは…『遅さ』ではなく『速 さ』なのだ」(朝日5月17日夕刊)と書く。20年前、原寿雄 さんが「情報栄えてジャーナリズム滅ぶ、そうさせてはなら ない」と書いた。いま、ジャーナリズムの課題は一層深まっ ている。
(☆原寿雄さん:平塚市出身 共同通信社長などマスコミ界の
  重職を歴任)
*この原稿は、5月19日に受信しました。  丸山さんは、元・共同通信編集局次長で日本ジャーナリスト会議などで活躍されています。機関紙協会神奈川県本部の顧問も引き受けてもらっています。
 連絡先は、この配信の連絡先までお願いします。

第358回配信 2017年5月22日 No.1254

協同組合の未来

ユーコープ労働組合 中央執行委員長 福田裕行さん

 私たちの職場は協同組合であり、スーパーや宅配会社では ない。この違い、生協(生活協同組合)の本質は、「出資・利 用・運営が地域の生協組合員によって行われる非営利組織」 である。閉店に対する地域組合員の反発や離反の大きさは 「出資と利用が切り離せない生協の本質」からくるものなの だ。生協は地域から逃げられない。地域生活を支える社会的 存在なのだ。
 理事会は「未来プロジェクト」を設置し、次期中期計画へ の検討を始めた。理事会は「店舗供給高の底を打ち、引き上 げる戦略。単店での閉店基準見直しと宅配を含めた地域総合 戦略への転換」を示唆している。
 私は「次の地域の生活課題」をしっかりつかむことを強調 したい。とくに食とケア(介護)、エネルギー、そして労働と 命を地域で自給再生産するテーマに対し、正面から事業と運 動で挑戦することを指摘したい。
*この原稿は、ユーコープ労働組合の機関紙「さんらいず」
 No.52(5月20日付)から、編集部の了解を得て配信して
 います。
連絡先 〒231-0011 横浜市中区太田町6-84-2
      TEL.045(319)4891
      FAX.045(319)4893
参考(国際協同組合同盟の資料から)
定義

 協同組合は、人びとの自治的な組織であり、自発的に手を結んだ人々が、共同で所有し民主的に管理する事業体を通じて、共通の経済的、社会的、文化的なニーズと願いをかなえることを目的とする。
価値
 協同組合は、自助、自己責任、民主主義、平等、公正、連帯という価値を基礎とする。協同組合の創設者たちの伝統を受け継ぎ、協同組合の組合員は、正直、公開、社会的責任、他者への配慮という倫理的価値を信条とする。
原則 第1原則:自発的で開かれた組合員制 第2原則:組合員による民主的管理 第3原則:組合員の経済的参加 第4原則:自治と自立 第5原則:教育、研修および広報 第6原則:協同組合間の協同 第7原則:地域社会(コミュニティ)への関与

 第358回配信 2017年5月22日 No.1255
(労働組合に入って)

無期雇用を勝ちとろう

神奈川労連労働相談センター 相談員 奥村美知子さん

 有期雇用で5年働いた労働者が、無期雇用に転換できる権 利が来年4月から発生します。これを回避するための雇止め が横行しています。
 相談センターに寄せられた女性労働者からの事例です。あ る鉄道会社の子会社で契約社員として4年6か月働いてきま した。6か月更新です。2月に4月1日からグループ会社へ の転籍を通告されました。退職届を出すように言われました が、5年で無期転換できることを知っていたので、どうなる のか聞きましたが、回答がないまま話が進んでいることに不 安を感じての相談です。
 労働時間も30分長くなるのに、賃金は20円しかアップしな いので実質賃下げです。夜勤もあるのですが、男性もいるの に女性の更衣室もなく、仮眠室は男女共用で交代で使用する とのこと。転籍になるのは5年以上の労働者が2人、4年6 カ月が1人、3年が1人です。
 労働相談センターに来てもらい対策を相談しました。その 後、会社との面談があり無期転換などの説明を求めるなかで、 「無期雇用の方向で契約は続行する。労働条件は今後話し合 っていく」ことになりました。
 一般財団法人・消防試験研究センターの笠原榮子さんは労 働組合に加入し、雇止めを撤回させ無期雇用を勝ちとりまし た。多くの労働者を励ます画期的な成果です。先日の労働相 談センターの「労働契約法」の学習会で笠原さんは、「泣き寝 入りしないで立ち上がりましょう」と、労働組合に加入して 闘うことを訴えていました。
 安倍政権は「働き方改革推進」と口では言っていますが、 長時間労働の是認など逆の方向。「改正労働契約法」の『5年 ルール』の適用逃れを許さず、無期雇用を勝ちとる運動が大 事です。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第320号(5月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 TEL.045(212)5855
    FAX.045(212)5745

第358回配信 2017年5月22日 No.1256
憲法9条は正しい

重ね束ねたい「正しいこと」

「神奈川みなみ医療生協」の「鳥の目・虫の目」から

 幼い時から「正しいものは勝つ」と教えられてきた。戦争 に負けた時、この教えはウソじゃないかと思った。しかし、 あの戦争は「正しくなかった」から負けたのだ、ということ をその後の長い人生経験に中から学んだ。「正しいこと」は社 会の中で必ず受け継がれ、定着し、生きながらえる、ことを 信念とするようになった。
 その証拠に憲法9条は「正しいこと」だから今なお日本国 民の中に生き続け、大切にされ、長く変えられないでいるの だと思う。
 現行の安保条約の本質は米国に対する基地提供条約だ。憲 法と安保条約は、もともと水と油のような存在なのに、この 国の為政者は「憲法に適合している」と強弁する。しかしい くら「正しくないこと」を「正しい」と言ってみたところで、 それはしょせん詭弁にしかならない。安保法制(戦争法)も そう、自衛隊の海外派遣もそう、沖縄の基地拡張もそうだ。
 無理だらけのつじつま合わせに苦しんでいるのは彼らの方 だ。国会での支離滅裂な閣僚答弁を見てもそれはわかる。憲 法に反する言い分が、国民の間に根を下ろすことはない。恐れ るに足らない。「憲法改悪反対」の声に確信を持ち、重ね束ね ていけば、必ず今の悪政をひっくり返すことができる、と 私は信じている。(風)
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙「神奈川
 みなみ医療生協」第526号(4月付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
 見出しは、この「配信」の編集者がつけました。
連絡先 〒238-0031 横須賀市衣笠栄町2-19
     TEL.045(853)8105

第358回配信 2017年5月22日 No.1257
競技大会の表彰式で感じたこと
朝鮮を植民地にし、中国を占領した日本

決してその逆ではない

「神奈川みなみ医療生協」の「鳥の目・虫の目」から

 スポーツの中で好きな物は?と聞かれると、ちゅうちょな くスケート競技と答える。1にスピードスケート、2にアイ スホッケー、3,4が無くて5にラグビー、というくらいの ものだ。ま、そんなことはどうでもいいが、普段めったに取 り上げられないスピードスケートが連日放映された「冬季ア ジア札幌大会」をテレビにかじりついて堪能した。
 風のように走る選手たちの力強く美しい姿に感動したが、 それにもまして表彰台に立つ選手たち、とく日・中・韓の選 手たちが並んで立つ姿に感銘を受けた。世界を代表する韓国 の李相花(イ・サンファ)と日本の小平奈緒が並び立ち、健 闘をたたえ合う姿は胸を打つものがあった。
 選手たちのそうした姿を見ながら私の脳裏にチラチラする のはどうしても戦前の思い出だった。「朝鮮を植民地にしたの は日本、中国を占領したのも日本」で、決してその逆ではない、 ということだ。
 このわかりきった事実が、今あんがい忘れられているので はないか。中・韓の選手やサポーターたちが日本の君が代を 聞き、日の丸を見るときどんな思いがするのだろう。ヘイト スピーチや慰安婦問題を考えながら、「わだかまりが解ける日 はいつ来るのだろう、そのためには何をすればいいのだろう」 と深く考えさせられた競技大会だった。(風)
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙「神奈川みなみ医療生協」第527号(5月付)から、編集部の了解を得て配信しています。
  見出しは、この「配信」の編集者がつけました。
  連絡先は、No.1256と同じです。

第358回配信 2017年5月22日 No.1258
―本の紹介―

「ブラック化する職場」
コミュニティユニオンの日々

竹之内宏悠著 花伝社出版

組合員の頑張りに熱くなる
 電通の過労自殺事件、ヤマト運輸残業代未払い事件やパワ ハラ自殺事件が社会的問題になり、これを契機に改善へ動き 出した。しかし、これらの事件は「氷山の一角」だ。
 残業代が払われない、1分の遅刻で1日分の賃金カット、 子どもができたら「会社の迷惑だ」と雇止めなど、こんな 話はゴロゴロある。
 上司の指示で退社時間のタイムカードを押した後、再び職 場に戻り仕事を続ける。朝ひと仕事をした後にタイムカード を押す。時間外労働をごまかす手口だ。
 不備なアルコールチェック検査が原因で不当解雇されたト ラック運転手、長時間労働で仮眠室で過労死した飲食業チェ ーン店店長、セクハラ、パワハラを受け退職を強要されてい るシングルマザーの闘いなどなど、川崎地域労組には毎日の ように相談が寄せられる。「明日からの生活費に困る」「ひも じい思いで子どもが待っている」の声が聞こえてくる。
 労働組合は知恵を結集し、弁護士や医者と共同して、困難 な闘いを切り開いていく。「法人格否認の法理」で闘った経験 は読んで痛快かつ圧巻だった。詳しくは本を読んで欲しいが、 親会社の指示の結果、子会社で起きた事件は親会社に責任を 取らせる、という法理である。
 「死人に口なし」の泣き寝入りは許せない。スマホの記録、 友人の証言、残っていたタイムカード、遺族の証言をつなぎ 合わせて過酷な実態を証明し労災認定を勝ち取るまでの、裏 付け捜査をする正義感刑事のような組合員の頑張りに胸が熱 くなった。
 筆者は、全川崎地域労働組合の書記長である。
 川崎地域労組は、常時約20件の相談件数を抱え、年間十数 件を解決している。
(高巣博文)

☆問い合わせ
全川崎地域労働組合
TEL 044(211)5164
FAX 044(211)2411
*この原稿は、「新かながわ」第2401号(4月30日・
 5月1日付)から編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0037
    横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
     TEL.045(334)7867
     FAX.045(334)7868


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手を結ぶための、私たちの訴え」第357回配信
2017年5月15日 日本機関紙協会神奈川県本部

増やしたい ウソを見抜く人たち

 「共謀罪 政府・自民党の説明 10の疑問とウソ」という資 料が、長年の友人からメールで送られてきました。「共謀罪 法案に反対する法律家団体連絡会」が編集された、A4判4ペ ージの資料です。今回の「配信」で添付していますので、目 を通して活用されるようお勧めします。(構成団体は、末尾に 記載されています)
 資料の「はじめに」の中に、自民党政務調査会が作成した 「『テロ等準備罪』について」と題する説明資料に、「法案の 正確な解釈とは全く異なる見解が当たり前のように記載」 されていると指摘。「法案の内容について、明らかに誤った 情報を伝えることは、法案に対する国民の判断を誤らせ、議 会制民主主義を根幹から破壊するものです」と訴えています。  安倍政権やそれを支える与党は、政策の本質から国民の目 をそらし、支持者や地元などでこんなふうにウソとごまかし の説明を繰りひろげているのでしょう。
 この法案をめぐる国会の動きは緊迫しています。
 共謀罪法案をはじめとして、独裁型の政治に向かって突き 進んでいる安倍政権の動きを止めたいものです。国会周辺の 行動などに参加できる人だけでなく、小さな活動も含めて、 話し、伝え、考えあう社会づくりにチャレンジしましょう。
*「共謀罪 政府・自民党の説明 10の疑問とウソ」はこのサイトの「提言2017」に掲載されています。下のアドレスをくりっくしてご一読ください。
「提言2017」

第357回配信 2017年5月15日 No.1248

「いつまでも安上がり、
いつまでも使い捨て」法案

地方公務員法及び地方自治法「改正」で嘱託の雇用が危ない
「横浜市従」から

 正規職員が短いサイクルで異動する職場を守っているのが 嘱託職員です。それぞれの職場をよく知る嘱託の存在は、知 識や経験の継承に欠くことができません。横浜市役所にとっ て、なくてはならない基幹的役割を担っています。
 就業要綱に定める嘱託の服務の根本基準は「全体の奉仕者 として公共の利益のために勤務し…その職責を果たさなけれ ばならない」というものです。事実、横浜市従業員労組の嘱 託組合員は、これまでも根本基準を満たす全体の奉仕者とし て、現場の第一線で、市民応対を含む正規職員と変わらぬ重 要性の高い業務に従事してきました。
 ところが、こうした嘱託の働きに報いるどころか、特別職 としての任用を制限して「いつまでも安上がり、いつでも使 い捨て」ができる「会計年度任用職員」を新設する「地方公 務員法及び地方自治法の一部を改正する法案」がこの通常国 会で審議されています。
 法案は、労働条件の切り下げによって、ダブルワーク、ト リプルワークしなければ生活が立ち行かない非正規公務員の 量産を前提して、あらかじめ「兼職の承認」が必要ない職と して「会計年度任用職員」を設定するという許しがたいもの です。現在、すでに参議院本会議を通過して、成立は確実 見られます。
 法「改正」後に想定される嘱託の雇止めや賃金・休暇等 諸制度の引き下げに対抗するには、職場から強く大きな団 結をつくることしかありません。職場に知らせて、嘱託の 雇用と公務運営の基本を守っていきましょう。

私たちは求めます
1.法改正を理由にした雇止めや待遇の引き下げをしないこと。
2.現行水準を上回る処遇を確保し、同一労働同一賃金を達成
   すること。
3.市民のために経験を活かして働き続けられる任期の定めの
 ない雇用への途をひらくこと。
この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市従」
 第1471号(4月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
     TEL.045(241)0005
     FAX.045(241)4987

 第357回配信 2017年5月15日 No.1249

『最賃裁判』に勝利しよう!
最賃大幅引き上げ実現を!

学習決起集会を開催

「神奈川の仲間」から
 最低賃金を「少なくとも1000円以上に引き上げること」 を求めた『最低賃金裁判』は、横浜地裁に続いて東京高裁に おいても、門前払いの「却下」という極めて不当な判決が出 されました。
 原告と弁護団、神奈川労連が相談し、「このままでは終われ ない」と最高裁に上告して裁判闘争を継続することとしまし た。最高裁での勝利をめざすとともに、最低賃金の大幅引き 上げ、25条共闘の前進をめざすために、4月15日に「学習決 起集会」を開催し、約50人が参加しました。
 最賃をめぐる情勢と全労連が策定した「全国最賃アクショ ンプラン」について、全労連の斉藤常任幹事が講演。全国一 律最賃制度の確立めざし、法改正にむけた具体的検討に入っ ていること、その際に「地域間の格差」をどのように解消し ていくかが、大きな課題になっていることなどを述べました。  制度確立にむけ国民的合意をつくるために、中小企業や一 般市民を巻き込んだ世論をつくる重要性を強調しました。

最高裁でのたたかいの意義>
 田淵弁護士は「最高裁でのたたかいの論点と展望」と題 して報告。地裁・高裁の判断の誤りを指摘し、この間の最 高裁では同種の訴訟で判断を行っていることを紹介。その うえで、「地裁・高裁の判断を突破すれば、全国的に最賃裁 判を展開できる可能性が生まれ、全国一律最賃の実現にむけ ても重要な一歩になる」と最高裁でのたたかいの意義を訴え ました。
 原告・元原告の4人が、理不尽な働き方をさせられている 現場の実態を告発しながら、勝利にむけた決意を表明し、大 きな拍手が送られました。
 会場からは、ともにたたかう「生存権裁判」や「年金引き 下げ違憲訴訟」の仲間から激励と連帯の発言があり、各組合 からも決意が述べられました。

新宿で エキタス・デモ
 当日は、全国的に最低賃金引き上げを求める行動がとりく まれました。新宿では最賃引上げを求める若者のグループ、 〝エキタス〟が主催するデモがとりくまれ、神奈川の仲間も 駆けつけ、全体で1500人が参加し最賃引上げを大きくア ピールしました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
仲間」第320号(5月1日付)から、編集部の了解を得て
配信しています。
連絡先 〒231-0062
    横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855
     FAX.045(212)5745

第357回配信 2017年5月15日 No.1250
イージス艦「アンティータム」座礁から3か月

日米合意の「通報手続き」
実践されず、遅い通報

「新かながわ」から

 米海軍横須賀基地に配備されているイージス巡洋艦「アン ティータム」が横須賀基地沖の浅瀬に座礁し、油が流出した 事故で、海上保安庁をはじめ日本側が事故現場を2か月以上 たっても特定できていないことが、3月29に行なった日本共 産党神奈川県委員会による海上保安庁への聞き取りでわかり ました。

 海上保安庁の説明によると、1月31日午前9時半頃、同基 地北東の制限水域で事故が発生しました。スクリューを損傷 し、同艦から油圧作動油が最大約1100ガロン(約416 0リットル)なくなっていました。
 同日昼頃、タグボートにえい航され横須賀基地に寄港する 「アンティータム」を横須賀海上保安部が確認。午後4時半 ごろに米海軍から連絡を受け、巡視艇とヘリコプターで周辺 海域を調べましたが、流出した油は確認できませんでした。  海洋汚染防止法によれば、船舶から油を流出した場合には、 法令違反で規制していますが、海保は油の流出を確認できな かったために、「アンティータム」の法令違反事案として捜 査権を発動していません。
 海上保安庁は任意で米軍に情報提供を求めていますが、事 件現場も特定できないなど、米軍の情報はありません。  地元の横須賀市は「アンティータム」の接触事故による油 漏れの情報を、31日夜、防衛省南関東防衛局を通じて受けま したが、正確な連絡が入ったのは、発生から約33時間後の2 月1日夜でした。
 1997年の日米合同委員会「在日米軍に係る事件・事故 発生時における通報手続き」合意の米軍の通報基準によれば、 「衝突、沈没、座礁等の艦船に係る事件」も対象になってい ます。
 日米合同委員会で合意した通報経路によれば現場レベルの、 急迫した場合のルートは「事件・事故の発生」→「当該事件 ・事故に責任を有するか又はこれを察知した司令官」→「海 上保安庁」というものです。
 通常のルートは「事件・事故の発生」→「当該事件・事故 に責任を有するか又はこれを察知した司令官」→「現地防衛 施設局」→「関係都道府県・市町村」となっています。
 このルートの通報が有効に機能しなかったために、今回、 米軍の通報に6時間~33時間もかかったと言えます。
 日米合同委員会の合意事項によると、「在日米軍に係る事件・ 事故の発生についての情報を、日本側関係当局及び地域社会 に対して正確にかつ直ちに提供することが重要であると認識 する」とのべていますが、これが守られなかったことになり ます。
 横須賀市は、在日米軍に係る事件・事故発生時における通 報は、国、つまり防衛省南関東防衛局を通じて情報を得てい ます。
 このような時間のかかる情報提供が改善されないようであ れば、日米合意は通報手続きを補完するルートを「排除して いない」ので、横須賀市と在日米軍が直接情報提供を受ける システムの検討も必要になってくるでしょう。
 03年に起きた空母キティ―ホークの油流出事故でも、市に 正確に情報が入ったのは3日後になるなど、かねて通報の遅 れが指摘されていました。
*この原稿は、「新かながわ」第2401号(4月30日・5月7日合併号) から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0037
      横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
      TEL.045(334)7867
      FAX.045(334)7868

第357回配信 2017年5月15日 No.1251
建設労組が大手企業交渉

ゼネコンは利益をはき出し、
 賃金・単価の引き上げ求める

「けんせつ通信」から

 全国建設労働組合総連合(全建総連)関東地方協議会連絡 会は、4月20日、21日の2日間を中心に第65回大手企業交 渉を実施。のべ700人を超える参加者が企業別の交渉にの ぞみ、ゼネコン・住宅企業26社へ現場労働者の殊遇改善、賃 金・単価の引き上げ、社会保険加入にともなう法定福利費の 確保などを迫りました。
 21日、日本教育会館で行った全体集会で、神奈川土建の加 賀智之さんが現場からの実態報告を行いました。  この取り組みには神奈川県建設労連から127人が参加。 県連から新井賃金対策部長の大林組をはじめ、6つの交渉団 の団長も務め、企業交渉に大きな役割をはたしました。

組合に相談し不払い解決 あきらめないで交渉を
「神奈川土建一般労働組合川崎支部 加賀智之さん

 とび土工の一次業者で番頭をしています。昨年、信頼でき る先輩組合員の応援に入りました。ところが半年ほどして、 入金が滞るようになり、先輩と組合に相談に行きました。
 昨年の秋に企業交渉でこのことを発言し、元請責任で立 て替え払いをさせることができました。半年ほどかかりま したが全額入金されました。
 まさか自分が不払いにあうとは思っていなかったけど、 あきらめないで交渉していくことが大事だと思いました。  ゼネコンは過去最高の利益を出していると聞きます。下請 けにも家族や生活があります。削るのはゼネコンの利益であ って、職人の賃金ではありません。
 神奈川土建の一員として、職人さんの給料アップ、みんなが 幸せになれるよう、建設業界が発展できるよう強く思ってい ます。ともにがんばりましょう。
*この原稿は、神奈川県建設労働組合連合会の機関紙「けんせつ
 通信」第674号(5月1日付)から編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒221-0045
    横浜市神奈川区神奈川2-19-3
     建設プラザかながわ内
     TEL.045(453)9701
     FAX.045(453)9705

第357回配信 2017年5月15日 No.1252
それでもリニアは必要ですか

「停まりたくない」のがリニア

「北央医療」から

 前回(配信No.1230)に続き、アラバマ大学名誉教授の 橋山禮治郎さんに聞きました。

 リニアには『高速直進走行は得意だが、カーブは苦手』と いう特性があります。目的地までの時間短縮が至上命題であ るため『できるだけ直線で』を優先。その結果、計画当初の 停車駅は東京、名古屋、大阪のみ。カーブを減らし工費を少 しでも安くするために、南アルプス直下を通るコースに決ま りました。
 大事なのは東京―名古屋―大阪を超高速で結ぶこと。地方 都市への停車や利便性、地域振興などは全く考えていないこ とが読み取れます。通過するだけで何のメリットもないこと を知った沿線の県知事、地方自治体首長の反発にあい、やむ を得ずJR東海は一県に一つ中間駅を置くことを決めました。
 しかし、一県一駅を受け入れた当初から、各中間駅につい ては、設置費用の全額地元負担の計画を発表しました(神奈 川の駅は2200億円の負担)。「停めてやるから金を出せ」 という露骨な地元蔑視に各県知事が反発、JR東海は自社負 担を受け入れる方針を表明しましたが、あくまで〝条件付 き〟のものでした。
 中間駅の諸施設のうちJR東海がつくるのは「乗降用エレベ ーター、エスカレーター、ホーム上のベンチ」のみ。リニア が開業する時代にはインターネットでの完全予約制にするの だから、切符窓口も待合室も必要ない、希望するなら地元負 担でつくればいい、というのです。また、駅前広場の整備 通常鉄道会社と地元自治体が折半することになっていますが、 これも無視しています。
     ◇               ◇
 リニアはレールも鉄車輪もない新しい乗り物であり、いま ある新幹線とは相互乗り入れも連結もできません。そのうえ 『なるべく停まりたくない』というリニアは、中間駅に何を もたらすのでしょう。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第361号(4月16日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒252-0303
    相模原市南区相模大野6-2-11
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     FAX.042(748)1473


手を結ぶための、私たちの訴え」第356回配信
2017年5月8日 日本機関紙協会神奈川県本部

「国民学校一年生の会」の思い

 沖縄の新聞『琉球新報』のコラムは「社会の木鐸」と同じ 意味の「金口木舌(きんこうもくぜつ)」。4日付の冒頭は。
 ―「心のはずんだランドセル/日の丸・君が代・ヘイタイス スメ/『天皇陛下のためならば/何で命が惜しかろう』」。全国組 織の「国民学校一年生の会」の橋本左内さん(82)=東京都 =が自身の体験を回想した詩「昭和九年に生まれて」の一節 である会の中心は1941年度から6年間、国民学校に通 った人たち。アジア太平洋戦争以前の尋常・高等小学校も、 戦後の小学校も、経験しなかった数奇な巡りあわせの学年だ 会は戦争を起こさないことを目的に99年に発足した。橋本 さんは「和解と平和への道ではなく、忘却と再侵略への道を暴 走し始めたのを、止めなければならない」と強調する―
 引用が長くなりました。会は今月解散すること。3月に実施 した「最後の修学旅行」先は沖縄の米軍基地や自衛隊基地の 建設予定地だったとも、「金口木舌」は書いています。
 全ての国民が監視対象になる「共謀罪」法案が国会で審議 されるという事態になりました。戦争経験のない私たちも、 「国民学校」に通った人たちの思いを受け止めたいものです。 安倍政権の狂った思想と、彼らがめざす人権無視の世界を伝 えあい、ともに自分の頭で考えあいたいものです。

第356回配信 2017年5月8日 No.1243

共謀罪の対象はすべての国民だ

「神奈川の仲間」のコラムから

 共謀罪の心理が進んでいる。政府は「テロを防止するため。 これが無いとオリンピックも開催できない」といっている。
 エドワード・スノーデンを知っているだろうか。元CIA職 員だった彼は、2013年に驚愕の事実を暴露した。米国政 府が「対テロ戦争」のため、世界中の人を「テロリスト予備軍」 とみなし、「プリズム」という極秘監視システムによりメール・ フェイスブックなど個人の通信・ネット閲覧情報をあまねく 盗聴・監視していたのだ。独首相、仏大統領、日本の内閣府・ 経産省・日銀等対象の盗聴も暴露された。
 映画「スノーデン」(オリバーストーン監督)では、パソコ ンを乗っ取りそのカメラから相手を盗聴したり、キーワード を打ち込んでこれを発信している人物を特定する様子が生々 しく描かれていた。
 安倍政権はこの米国の盗聴網を日本に拡大させ日米で共同 利用するため、共謀罪を提案している。共謀罪は警察が「怪 しい」「危険だ」と目した人を日常的に監視する必要がある。 でないと〝おきてもいない犯罪〟を取り締まれるはずがない。 おきていない犯罪を立証するために今は「供述」しかなく冤 罪が多発しかねない。だから警察は客観的な証拠を求めて携 帯電話やメール、SNSなどの傍受が必要なのだ。共謀罪が成 立すれば危険人物だけでなく、不特定多数の大量のデータ、 とくに思想・宗教・嗜好趣味など内面に関する警察のデータ 収集が合法化される。
 この対象はテロ組織だけではない、すべての国民なのだ。(F)
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 なかま」第320号(5月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
連絡先 〒231-0062
    横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
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第356回配信 2017年5月8日 No.1244
第17回かながわ社会保障学校

89人参加で
「権利としての社保制度確立」学ぶ

「「神奈川県社保協ニュース」から

 4月23日、県社会保障推進協議会主催の第17回かながわ 社会保障学校は、15団体と個人89人が参加して開催されまし た。社会保障学校は、安倍政権のもとで、国民の基本的な権 利をないがしろにする社会保障制度の改悪が進められている ことから、「権利としての社会保障制度の確立を」をテーマ にしました。

公的責任を放棄する「地域共生社会」
 講演Ⅰとして、芝田英昭氏(立教大学教授)が、「社会保障 解体を招く『我が事・丸ごと』地域共生社会の本質」と題し て話しました。
 強行採決された「地域包括ケアシステムの強化のための介 護保険法等の一部を改正する法律案(介護保険法等改正案) は、わずか22時間の委員会審議で衆議院において強行採決 された。この法案は、介護保険法の改正だけに止まらない。 健康保険法、児童福祉法、医療法、社会福祉法、老人福祉法、 地域保健法、生活保護法、地域再生法、子ども・子育て支援 法などを含んだなんと31法の改正。  「地域共生社会」は、地域に生起するあらゆる課題・問題 を地域住民が自助・共助を基本に解決して行くとしている。
 この方向性は、生存権を公的責任のもと具現化した社会保障 制度の基盤を揺るがす重大な誤謬を侵しかねないと告発しま した。そして、「地域共生社会」は、憲法の改悪とつながり、 公的責任を捨象し変質させることが狙いであることから、ま すます住民共同の運動・実践が必要になってきたと言えると 締めくくりました。
 「地域共生社会が憲法改悪とつながることが理解できた」「自 己責任を押し付け、国民を置き去りにしている」「不公正な社会 を変える運動を強めなければ」という感想が寄せられました

大企業優遇でなく社会保障拡充の税制への転換を
 講演Ⅱとして、井上伸氏(国公労連)より、「格差と貧困を 生み出す税財政を切る」と題して話しました。
 データを駆使して、パワーポイントで大企業と資産家に優 遇されている税財政の実態をわかりやすく実証的に告発しま した。そして、税の徴収と使い方を抜本的に変えて、社会保 障拡充の税制への転換ができることを明らかにしました。
 「消費税は社会保障の財源というウソ、国際比較もあって 理解が深まった」「不公正税制の実態が理解でき『軍事を削っ て社会保障に』が正当な主張であると理解できた」などの感 想が寄せられました。

 昨年秋に取り組んだ「国保市町村調査の概要」を、県社保 協・医療保険改善委員の園田栄太郎氏(県保険医協会)より 報告し終了しました。
☆県社保協HPに講演レジュメ・データをアップ
 芝田英昭さんのレジュメと井上伸さんのデータをホー ムページにアップしました。また、4月7日の緊急学習会、 林泰則さんの「介護保険法等の一部改正案を切る」の講演 データもアップしました。ご活用ください。
       http://kanagawa-shahokyou.jp/
*この原稿は、神奈川県社会保障推進協議会の機関紙「神奈川県
 社保協ニュース」No.16-10(4月28日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
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第356回配信 2017年5月8日 No.1245
川崎臨海部のいまを考える

不要不急の
大規模開発を推進する福田市長

川崎民主市政をつくる会が見学会
「新かながわ」から
 川崎臨海部の大規模開発は、どうなっているのか―。川崎 民主市政をつくる会の見学会(4月9日)。参加者からは「税 金がこんな使われ方をしていたのか」と驚きの声が広がりま した。2013年に初当選した福田紀彦市長は、かつてない スピードで不要不急の大規模開発を推進。3月30日、任期 満了(11月18日)に伴う市長選挙に立候補する意向を示し ました。「税金の使われ方」が選挙の争点になりそうです。

東扇島堀込部埋め立て計画
 一行が最初にチャーターバスで向かったのは、川崎港コン テナターミナルでした。市港湾局の巡視船に乗り換え、3基 あるガントリークレーンの稼働状況を確認。このとき、停泊 していたのは小型船一隻だけで、9億円かけて増設した3基 目のクレーンは動いていませんでした。
 案内した同局担当者が「貨物はかなり増えてきた」と説明 したように、コンテナ取扱量はここ数年増加。その大きな要 因はコンテナ貨物への補助金が急増していることです。日本 共産党市議団の調べによると、16年の補助金は、12年の約5 182万円から3倍以上の1億7020万円に膨張。取扱量 に占める補助対象個数の割合(補助依存度)も8割以上にな っています。
 今後、計画されている大規模開発は、コンテナターミナル の隣、掘込部を公共残土で埋め立てて土地造成するというも の。コンテナや完成自動車の保管用地を拡大するという理由 で、事業費は240億円を見込んでいます。
 案内役を務めた共産党の佐野仁昭市議は「市は税金を使わ ず、お金をとって土を捨ててもらうと言いますが、どう計算 しても240億円には足りません」と指摘しました。

市民生活に必要ない巨大な橋
 福田市長は、市民生活に必要がない二つの橋の建設を具体 化着手しました。
 一つは、水江町と東扇島を結ぶ臨港道路・東扇島水江町線 (総事業費540億円)です。
 もう一つは、川崎区殿町地区と羽田側をつなぐ羽田連絡道 路(総事業費300億円)です。
 一行は、バスの車窓から現状を確認しました。
 佐野市議は、「災害時の避難路」「海底トンネルの渋滞対策」 など、市が東扇島水江町線を推進する理由が成り立たず、市 民にとっての必要性を説明できなくなっていることを明らか にしました。
 羽田連絡道路は、首都圏最大規模の貴重な多摩川河口干潟 を壊す環境破壊の事業であります
 参加した高津区の小泉るり子さん(67)は「大型開発に湯 水のように使うお金があることが分かりました」と言います。 「年金暮らしで、介護保険料が高く、生活が大変です。税金 は私たちの生活に役立つように使ってほしい。市長を変える しかありません」
*この原稿は、「新かながわ」第2400号(4月16日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
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    横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
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第356回配信 2017年5月8日 No.1246
医療生協のめざす健康づくり・まちづくり

豊かな人間関係が地域をつくる(Ⅰ)

「北央医療」から

 ヘイムス・アーロンさんは、文化の視点から日本の医療制 度と高齢社会について研究しています。日本の民主医療機関 連合会(民医連)・医療生活協同組合(医療生協)活動に興 味を持ち、班会などに参加。「活動を通じ人々が豊かな人間 関係をつくり、それがからだの健康にも地域の健康にもつ ながっている」と語ります。2月、神奈川民医連で自身の 経験を組合員・職員対象に講演し好評でした。改めて話を 聞きました。

☆ヘイムス・アーロンさん
  アメリカ出身。ワシントン大学で文化人類学を研究中。  東京在住。大学3年生のとき、授業で日本語を選択。日 本語の勉強のため、英語教師として三重県桑名市へ。 「方言があり、最初は全然わからなかった。でも日本 の文化に興味を持った」

 病院ではからだを診て、病気を治します。もし「だるさ」 を訴えたなら、点滴を打つなどの処置をします。しかし、 だるさの原因が貧困(ちゃんと食事ができていない)や 、孤独(ひとり暮らしで誰とも交流がない)にあるとした ら、病院での処置は一時的なものにすぎません。ふつうの病 院では、からだは治せても社会的問題は治せないのです。
 医療生協の活動は、病院内にとどまらず、地域へと広がっ ていきます。まちのことを行政任せにせず、健康を医者任せ にせず、自分でつくろうとします。制度に問題があれば改 善を求めて行動します。まさに『共通の利益と価値を通じ てコミュニティづくりを行うことができる組織』であり、 その活動の主人公は地域の人々なのです。

アメリカと違う 住民主体の医療に関心
 アメリカには日本のような国民皆保険制度はなく、受け られる医療や料金は自身で入る保険会社によって異なりま す。保険会社は顧客が買うプランを組み、病院はより患者 が集まりやすい保険会社と契約します。行く場所が同じで も旅行会社によって宿の質や料金が異なるように、同じ病 院で同じ治療を受けても保険がちがえば支払額が変わりま す。医療に保険会社が大きくかかわるアメリカでは医療= 商売、患者=客。そのため住民が主体となって民主的な 医療機関をつくろうという動きは起きにくいのです。
 私はアメリカの大学で文化人類学の研究をしています。 文化とは、仕事・結婚・宗教・言語など人間のすることす べてにかかわるものですが、なかでも「健康と病気」につ いて興味を持ちました。そして、日本には地域の人たちが 声をあげ自分たちで医療機関をつくった組織・民医連や医 療生協があることを知りました。社会的に弱い立場に置か れやすい高齢者のくらしを知ることが、日本の医療と文化 を研究するにあたり重要だと考え、医療生協などの班会に 参加したり、往診に同行させてもらいました。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医療」第361号(4月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒252-0303
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第356回配信 2017年5月8日 No.1247
医療生協のめざす健康づくり・まちづくり

豊かな人間関係が地域をつくる(Ⅱ)

「北央医療」から

班会参加で実感 「みなさん勉強熱心」
 班会に行くと、話題は健康にまつわることがほとんど。 血圧が高い、膝が痛い、どこそこの病院の先生は優しい、 近所の人が入院したなど。集まる事で人がつながり、情報 交換の場になっていました。
 医療とは関係ない趣味の班会であっても、来ない人がい ると安否確認をするし、身だしなみに気をつかったり、家 に人を招くために掃除をするなど生活に変化が生じていま す。そしていろんな人が「あの地域ではこんなすごいこと やっているよ」「あの人はこんなことができるんだよ」と教 えてくれます。組合員たちがどれほど地域に目を向け、つ ながりがあり、勉強熱心であるかがわかります。

「役に立ちたい」思いが人と地域をつくる
 往診に同行すると、主治医や家族以外の地域のつながり が薄い場合が多いと感じました。動けない状態になったあ とにつながりをつくるのはとてもむずかしい。元気なとき にこそ地域に出ることの大切さを感じます。
 事業所から遠い地域では、医療生協の病院を利用してい ない人も多くいました。「病院を使わないのになぜ医療生協 の活動をしているの?」と聞くと、「誰かの役に立ちたい」 という思いの人が多いことがわかりました。
 他者への信頼、つきあいや交流、社会参加などが活発に 行われる地域は〝ソーシャルキャピタル(社会関係資本)〟 が豊かになり、治安向上、健康増進、幸福感などにいい影 響を与えると言われています。医療生協の〝共同の輪〟や 〝誰もが安心してくらし続けられるまちづくり〟は、人と のつながりがあってこそで、ソーシャルキャピタルを豊か にする活動と言えます。
*この原稿は、No.1246と同じ「北央医療」から編集部の
 了解を得て配信しています。
連絡先も同じです。


編集入門講座2017

編集ってナニヨ!

機関紙 ・広報紙の役割と編集 目的 ・意味を学 意味を学 びます
機関紙の役割から 紙面づくりの 紙面づくりの 実践ま で、総合的に学ぶ 初・中級者 のみなさんに最適な講座です。
明日から使える気付きが盛りだくさん。お誘い合 わせて受講 わせて受講ください。

開催要領
・日 時: 5月24日(水)10:00~17:00
・会 場: 建設プラザかながわ4階
・受講料(昼食付き):
 会員団体  3,500円
 非会員団体 4,500円
*参加申し込みは 5月19日までにEメールまたはFAXでお願いします。
 Mail:kouza@kki.co.jp
・主 催:機関紙協会神奈川県本部
・共 催:株式会社 神奈川県機関紙印刷所
・お問い合わせ:045-785-1700(代)
       (担当:きかんし印刷・花井)
*詳細は下のアドレスをクリックしてください。
 edit2017
編集入門講座2017(上をクリック)


こころにとどく チラシをつくろ

ビラ・チラシづくり クリニック講座2


昨年大好評だったビラ・チラシのデザイン・レイアウトなどを
学び合うワンポイント講座の第2弾です。
昨年のクリニック をふまえ、今年はさらにパワーアップ!
ビラ・チラシクリニックの受診を希望する方は、参加申込される 際ご自身で作成したビラ・チラシを4月24日(月)までにご提 出ください(返却不可)。
当日参加も受け付けます。お誘い合わせのうえ、お気軽にご参加ください。

・日 時:5月17日(水)19:00~21:00
     受 付:18:30~
・会 場:建設プラザかながわ 6階会議室
・参加費:1000円
・お問い合わせ:045-785-1700(代)
       (担当:きかんし印刷・花井)
・主 催:機関紙協会神奈川県本部
・共 催:株式会社 神奈川県機関紙印刷所
*詳細は下のアドレスをクリックしてください。
 tirasi-bira2
ビラ・チラシクリニック講座2期(上をクリック)


「手を結ぶための、私たちの訴え」第354回配信
2017年4月25日 日本機関紙協会神奈川県本部 「手を結ぶための、私たちの訴え」第355回配信
2017年4月28日 日本機関紙協会神奈川県本部

3つの取り組みを活用してください

 5月2日の配信を休む代わりに、4月にもう一度配信する ことにしました。大きな理由は、神奈川の機関紙ミニコミ紙 誌宣伝コンクールの案内が遅れてしまったことです。
 今回の配信に、そのよびかけと募集要綱、参加申込書を添 付しています。さまざまな機関紙とあわせて、ビラ・チラシ・ リーフ、サークル紙誌、メールニュース、ワッペン・ステッ カー、家族新聞・個人新聞・子どもの新聞、ホームページな ども募集します。ぜひ、応募してください。
 応募の呼びかけとともに、審査に加わっていただける編集 者も公募しています。機関紙協会のコンクールは応募紙を理 解し、評価しあい、それを応募団体に伝える活動です。具体 的な交流と学びあいの機会でもあります。審査委員登録用紙 を活用してお知らせください(この配信の末尾に資料があります)。
 「ビラ・チラシクリニック講座2」と「編集入門講座20 17」の案内も改めて添付しています。神奈川県外からの申 し込みもあるなど、体験された人たちの間では評価がされて いるようです。
 ぜひ、2つの講座も前向きに検討ください。
 日本国憲法が施行されて70年の5月です。憲法に励まされ た努力をするために3つの取り組みを活用してください。

第355回配信 2017年4月28日 No.1241
障がい者支援施設の働き方

追いつめられる職場

県会議員 君嶋ちか子さん
*「新かながわ」「県政直言」
 津久井やまゆり園をめぐって、問題は多岐にわたりますが、 障がい者支援施設の働き方と指定管理者制度の問題も、避け て通ることはできません。

語られない職場の状況
 障がい者支援施設の仕事について、ある施設の職員だった 方は「追いつめられて、利用者が人間と思えなくなることが あった」と、その過酷さを語っています。他の施設では、今 回の事件を受けて「自分も同じことをしそうで怖い」と職場 を去ったケースもありました。
 県直営時の津久井やまゆり園の様子についても、「施設のあ り方をめぐり試行錯誤を繰り返した」「職員間で議論を頻繁に 行っていた」「地域との融合に努力した」などと、伺っていま す。
 ところが、これら日常的な困難に加えて、今回の事件で厳 しい状況を強いられているはずの現行の津久井やまゆり園の 職場の様子は伝わってきません。
 これは、津久井やまゆり園が県立でありながら、指定管理 者に委ねられていることと無関係ではありません。私は事件 直後、委員会で当局に職場の状況を質問しましたが「わから ない」と回答しています。
 確かに、指定管理者が問題を素直に伝えることは、「仕組み」 として困難です。何故なら、管理者として指定を受けるために は、「問題ある事業者」と評価されることは避けなければなら ないからです。
 労働組合もなく、職員サイドからの発信もありません。

指定管理者制度の先にあるもの
 県立津久井やまゆり園に指定管理者制度が用いられた20 05年時の指定管理料は約7億5000万円です。それが2 016年には3億7000万円に縮減されています。
 2014年に作成された「県立障害福祉施設等あり方検討 委員会報告」には、「平成23年度に指定管理施設に移行した 三浦しらとり園では、年額で約3400万円の節約効果が発 生している。その最大の要素は人件費の縮減」と記されてい ます。
 指定管理者制度は「質の高いサービスと経費の削減が可能 になる」とうたっています。しかしながらこんなマジックは 成立するはずがありません。人件費を削りながら質の高いサ ービスを求め続ける先にあるのは、まさに働く人を追い詰め る職場のブラック化です。

県直営がなぜ必要か
 同報告書は、「県立直営施設として運営する意義」について 「営利を超えた事業が行えること、(中略)経営の安定性や人 員配置の充実による安心の確保、先駆的な取り組みや専門性 の高いケアの実践、現場の課題を県の障害福祉施策へ反映させ ること」と指摘しています。
 これらは、県立施設の果たす役割を見事に語っています。 住民が利用する際のメリットにとどまらず、実態と必要性を ふまえた自治体施策をつくるためにも、直営が必要なのです。
 私は予算委員会において、これらの点に触れながら障害福 祉施設における指定管理者制度を見直すことを求めましたが、 知事は「効果的なサービスが行われている」との答弁にとど まっています。引き続き大きな課題です。
*この原稿は、「新かながわ」第2400号(4月16日付)から、編集部の 了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0037
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第355回配信 2017年4月28日 No.1242
東電福島原発事故から 7年目  帰還困難区域 双葉町

消えるのか 私の田舎

5時間の墓参り 消せない喪失感       
全日本年金者組合 海老名支部 酒井正義さん

いまだに「立ち入り」許可
 お彼岸の3月19日、「帰還困難区域」福島県双葉町にある 墓参りに行ってきた。原子力災害現地対策本部から「立ち入 り」許可をもらう。許された時間は5時間以内。
 自宅と墓のある地区には、町内でも放射線数値が高い。原 発の爆発当初と比べ10分の1程度に下がってはいるが、双葉 町はまだ「除染作業」もできない高汚染地域だ。

除染作業は 5年後、10年後
 「帰還困難区域」指定は当分続くことになる。最新の町民 アンケートで、規制解除後の帰還意向の人は、20代2.3%、 30代7.8%、40代~60代で約10%、これでは町の消滅は 疑いない。
 家も仕事も友達も、物も心も奪われた喪失感は6年経って も消せない。
 避難各地でいじめ被害にあい、新たな生活も不安だらけで ある。「あいまいな喪失」ということばがあるらしい。未だに どうしていいかわからない日々が続く双葉町だ。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第348号(4月15日付)から、
 編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0032 横浜市中区不老町2-8 不二ビル2F
  TEL.045(663)4061
  FAX.045(663)4062


活用してください3つの取り組み

 5月3日で日本国憲法が施行されて70年になります。
 この日本国憲法の第12条には「自由及び権利の保持責任」 を書いています。「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、 国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」。
 与えられることを待っているだけでは、支配される人です。 主権者としての私たちは、12条の期待に応えて自由と権利 を持ち続けるために「不断の努力」をしたいものです。それ は私たちがさまざまな課題で進めている活動です。
 神奈川の機関紙協会では、5月に2つの講座を開き、8月 にかけて機関紙コンクールに取り組みます。添付した案内に あるように、①5月17日の「ビラ・チラシクリニック講座」 ②5月24日の「編集入門講座」、そして③6月2日に締め切 る神奈川県機関紙ミニコミ紙誌宣伝コンクール(案内は後日 配信)です。ぜひ、前向きに検討して活用してください。 
    この3つの取り組みは、憲法12条の期待に応えてアクティ に生きる人たちを増やし、励ますことをめざすものです。
 機関紙活動も宣伝活動も、民主主義の土台をつくり続ける役 目を持っています。フェイクニュースに振りまわされずに、 みんなで確かめ合いながら希望を創り続ける活動です。そし ていちばん大事なことを伝えられる可能性も持っています。

第354回配信 2017年4月24日 No.1235

首相の危険思想うきぼり

「 年金者しんぶん」神奈川県版コラムから

 世間を騒がせ、8割の国民が疑問視する森友問題は、 大物政治家の関与なしには起こりえない。国民が納得す るまで解明すべきだ。
 あの戦争に若者を駆り立てた教育勅語(天皇のために命を 投げ出せ)を称賛している安倍首相と昭恵夫人は、森友学園 理事長とは同じ国民会議の仲間だ。驚くことに現内閣20人 の閣僚中、稲田防衛相はじめ15人が日本会議のメンバーだ。
 彼らは皇室中心の日本、新憲法制定、伝統的家族観の実現 や国防の充実、歴史観の修正など、保守的・懐古主義的な思 想で、大阪維新ともつながり、育鵬社教科書の採択運動など を目的に活動。
 共謀罪で国民の自由な運動を抑え込み、総裁の任期を連続 9年に延長して、平和主義、民主主義、基本的人権の尊重の 原則を丸ごと踏みにじる改憲に執念を燃やす安倍首相の危険 思想は、森友問題で浮き彫りになった。
 世界でも先駆的な日本国憲法は、度重なる改憲運動にもか かわらず国民に定着している。施行70年を機に、この値打ち を見つめなおし、全条文が生かされることこそが重要だ。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関
 紙「年金者しんぶん」神奈川県版第348号(4月15日付)から、
 編集部の了解を得て配信しています。
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第354回配信 2017年4月24日 No.1236

勇気ある一歩が職場を変える

神奈川労連・労働相談センター 相談員 田代和夫さん

 過日、ヤマト運輸で働いていた二人の労働者が、神奈川労 連の労働相談センターに相談したことがきっかけになり、労 働基準監督署に「不払い残業代の請求や長時間労働の是正等」 を求めて申告したことで、『是正勧告』が出された。
 この事件はマスコミ報道でも多く取り上げられ、多くの人 が知ることになる。国会においても田村智子参議院議員が政 府を追及し、ヤマト運輸の全事業所7万人の従業員を対象に 残業代未払いや労働基準法に違反する事実がないのかを調査 すると報道されている。
 湘南地域で精肉加工を仕事としている労働者が、月に13 0時間を超える残業や昨年8月から12月末までに休日が1 日しか無く、過労死ラインを超える長時間労働を強いられた。 その上、解雇までちらつかせた経営者に憤り、労働相談セン ターに来られた。相談の結果、全国一般に加入して、長時間 労働の是正や未払い残業の支払いを求め団体交渉中である。 現在は、長時間労働は是正されたと報告されている。
 2例ともに法律を守らず、過酷な労働を強いている会社に 対し、たとえ自分たちが職場を辞めるような事態になっても、 いっしょに働いていた仲間を思い、「今の職場は酷すぎる、こ のまま放置はできない。職場環境を変えなくてはいけない」 とする強い気持ちを語ってくれた。
 職場に労働組合が無かったり、あっても作用しなかったり するところで「現状を変えたい」、「ブラック企業は許せない」 と勇気ある行動が、職場を変え、まともな働き方を変える一 歩を実現させることを証明している。
 労働相談センターは、神奈川労連をはじめ労働組合をより 身近な存在にしたいと考えている。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第319号(4月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第354回配信 2017年4月24日 No.1237
建設労働者の処遇改善を考える

処遇改善に反する 負担回避の動き

横浜建設一般労働組合書記長 吉良比呂志さん

 深刻な問題として、健保適用除外を活用して組織している 法人事業所内における「労使紛争」もいくつか起き始めてい る。社会保険の加入は、「雇用保険」も当然適用となる。横浜 建設一般労組の事務組合の中で、従業員10人以上の事業所の 採用状況・離職状況をピックアップしたところ、残念ながら        以下のような事例があった。
①1年以内に5人以上の離職者のあった事業所の事例で、 仕事上のトラブル(ミス)について賃金から高額な賠 償を行っている事例。
②労働時間における拘束が10時間となっている事例。
③明らかに残業代が支払われていない事例(雇用契約書にも   無記載)
④終業後、雇用主の事務所で「反省会名目」で長時間拘束さ れていた事例(本来は労働時間とされる)

 つまり、社会保険未加入対策のとりくみの過程で、多くの 事業主組合員は「新たな負担」への極度な不安と危機感をも ち、負担回避のための雇用関係の解除を求めたり(一人親方 化)、雇用関係の維持を続けたとしても、労働条件の切り下げ により経営維持を図ろうとする事例が一部ではあるが、現実 に発生していることを裏付けている。
 「技能労働者の殊遇改善」「法定福利費別枠支給」の実現が 謳われながらも、相変わらず原価割れの指値を強要されてい る零細な下請け業者たちの「生き残り」をかけた動きが、技 能労働者の殊遇改善とは相反する方向で拡大し、不気味な音 を建てて進んできたのである。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」
第93号(4月1日付)から、編集部の了解を得て配信して
います。
連絡先 〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-12
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第354回配信 2017年4月24日 No。1238

無料化が起こす奇跡

「北央医療」のコラムから

   正月のテレビでウィーンフィルのニューイヤーコンサート 中継がある。指揮者は誰かが注目の的。ことしはベネズエラ の若き天才、ドゥダメルがあまり演奏されない曲も含め、は つらつと指揮をした。
 相模原の公民館有料化についての学習会で、なぜ無料が重 要かという例としてベネズエラの音楽教育の話を聞き、さっ そく、本を借りて読んだ。
 貧しい子どもたちに無料で楽器を貸し出し、演奏の楽しさ を学ばせオーケストラを編成する。とかく非行に走りがちな 貧しい子どもたちが、ハーモニーを作り出す喜びを見いだし、 質の高い演奏を行うようになる。そんな青年のオーケストラ が全国に次々とでき、世界的に注目されている。ドゥダメル もその中から生まれた。
 誰もが教育の機会を得られるなら「奇跡」が起こる。日本     でも、子どもの貧困が深刻。音楽はもちろん、学費の高騰で 親が裕福でなければ学ぶ機会もなくなる。貧困の連鎖だ。  ここにこそ、政治が力を入れるべき。ところがいま、「道徳」 を教科とし、心の中を評価するという。子どもへの対応が間 違っているのでは。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医療」第361号(4月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒252-0303
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第354回配信 2017年4月24日 No。1239
英国をしのぐ日本の空母数

世界でも突出する日本の海軍力増強

「新かながわ」・「基地ノート」798

 3月22日、海上自衛隊のヘリ空母〝かが〟が就役した。海上自 衛隊では護衛艦という。実際はヘリ空母だ。これで09年からはじ まったヘリ空母の建造・就役は4隻目だ。
 空母は太平洋戦争以前からでいうと米英がもっとも建造してき た。しかし敗戦後、日本は、憲法により「陸海空軍その他の戦力」 は持たないということから戦後60年以上、空母は保持しないでき た。理由は明らかである。これまで日本政府が仮にも守ってきた 「専守防衛」という自らつくった概念・理念からいって、空母は 攻撃的であり、防衛には必要のない。むしろ侵略的な兵器である からである。  しかし、海上自衛隊創設以来、空母保有構想はそのたびに出さ れては消えていった。1960年代に防衛庁内で権勢を振るった 海原治氏は語っている。「やはり軍艦マーチに乗って太平洋に出て いく、これが夢なんですね。それは(旧海軍から)今も生きてい る」(海原修オーラルヒストリー)
 13中期防衛力整備計画で〝はるな〟型後継艦として建造が決ま り、瓦力防衛庁長官のもと2000年に閣議決定され、その形態 等については閣議決定の対象ではなくなり、建造作業の束縛がな くなる中で第一番艦の〝ひゅうが〟が建造された。まさに国民不 在のまま、いつの間にか空母ができていたのである。
 しかし、14年7月15日参院予算委員会で当時の小野田防衛相 は、「自衛隊としましては、(中略)…攻撃型空母などの保有はい かなる場合も許されないと考えておりますので、このような考 え方も一切変更はございません」と政府答弁をしている
。  以上のような日本政府の歴史の結果、09年から17年までに海上 自衛隊はヘリ空母を4隻保有した。世界でも米国が空母10隻体制。 では英国はというと表(下記)に示したように、固定翼機(ジェ ット戦闘機など)対応空母はゼロ。ヘリ空母1隻を保有するのみ である。
 日本のヘリ空母の保有数と、その海軍力の増強は、英国をしの ぐ突出した拡大路線を突き進んでいる。
 アジア周辺諸国はどのように見ているのだろう。考えてみる必 要がある。

日本海上自衛隊と英国海軍の空母・水陸両用艦艇の比較
                 2017年3月現在

        日 本    英 国
空母(固定翼対応)  0     0
ヘリ空母       4      1
強襲揚陸艦      3     2
ドック型揚陸艦    0     4

*この原稿は、「新かながわ」第2400号(4月16日付)の「基地ノート」798から、編集部の了解を得て配信しています。
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第354回配信 2017年4月24日 No.1240

キャンプ座間への
米軍弾薬輸送問題(1)

相模原市平和委員会 管沼幹夫さん

はじめに
 3月1日付「しんぶん赤旗」(14面)は、「在日米軍の弾薬、 民間使い全国へ。有事対応も要求」の見出しをつけて「米軍 の弾薬輸送」の問題を報道しました。記事のねらいは、「米軍 が実施する軍事作戦に、民間業者も動員する兵站支援づくり が、商取引ベースで進んでいる」ことを「米軍の弾薬輸送」 という具体的な事例をあげて伝えるものでした。
 しかし、この記事を見たとき、真っ先に目に飛び込んでき たのは、「キャンプ座間」と「川上弾薬庫」の2つの固有名 詞でした。記事を読み終えて第一に思ったのは、「この弾薬 はどこで管理しているのだろう?」という疑問でした。同 時に脳裏に浮かんだのは、一昨年8月の相模総合補給廠の 倉庫爆発炎上事故の凄まじい光景でした。「戦争がはじまり、 爆弾が落とされたのかと、びっくりして飛び起きた」という 住民の恐怖の声がよみがえりました。
 事故原因も最終的に明らかにされず、爆発を目の当たりに した住民の恐怖は、いまなお鮮明に残っているなかで、今回 の「弾薬輸送」問題。  「戦争法のもと、米軍弾薬輸送に日本の民間業者を動員」 という問題はむしろ、そこに住む住民の一人として、「安心し て住めない」問題の切実感を強く感じました。
 この問題が明らかになった発端は、米軍の弾薬輸送を日本 の民間業者に委託し、業者の公募・入札をするために、米軍 が「入札告示」を行い、インターネット上にその「募集要項」 に関連する一連の資料を「公開」したことによって、「赤旗 」記者の目に留まり、3月1日付の記事になったようです。  「しんぶん赤旗」から記事のもとになったデータをいただ き、すべて英文のため翻訳作業から始めましたが、商取引な どの専門用語が多く、貧弱な語学力では手間取りましたが、 その資料の概略は以下のようなものでした。
1.経過
 ①米太平洋軍(ハワイ)が、第374契約中隊(横田基地)を通じて、米 の弾薬輸送業務を行う民間業者の募集に関する入札告示を発表(201 1.24告示)
 ②告示の内容は、米軍の爆発物や弾薬などを積んだJR貨物の5トン積み (外形およそ3.7m×2.4m×2.5m)コンテナの沖縄を除く 国内輸送で、基地などから取り扱い駅経由で指定された米軍施設まで トラックで運ぶ業者を募集。
 ③2017.2.7横田基地で申込み業者への事前説明会を実施。 1年契約で業務の開始予定は、今年4月1日です。
*1.続きの(2)は5月に配信予定。
*2.この原稿は、神奈川県平和委員会の機関紙「平和新聞」神奈川県版第98号 (4月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0064
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     FAX.045(261)6577


編集入門講座2017

編集ってナニヨ!

機関紙 ・広報紙の役割と編集 目的 ・意味を学 意味を学 びます
機関紙の役割から 紙面づくりの 紙面づくりの 実践ま で、総合的に学ぶ 初・中級者 のみなさんに最適な講座です。
明日から使える気付きが盛りだくさん。お誘い合 わせて受講 わせて受講ください。

開催要領
・日 時: 5月24日(水)10:00~17:00
・会 場: 建設プラザかながわ4階
・受講料(昼食付き):
 会員団体  3,500円
 非会員団体 4,500円
*参加申し込みは 5月19日までにEメールまたはFAXでお願いします。
 Mail:kouza@kki.co.jp
・主 催:機関紙協会神奈川県本部
・共 催:株式会社 神奈川県機関紙印刷所
・お問い合わせ:045-785-1700(代)
       (担当:きかんし印刷・花井)
*詳細は下のアドレスをクリックしてください。
 edit2017
編集入門講座2017(上をクリック)


こころにとどく チラシをつくろ

ビラ・チラシづくり クリニック講座2


昨年大好評だったビラ・チラシのデザイン・レイアウトなどを
学び合うワンポイント講座の第2弾です。
昨年のクリニック をふまえ、今年はさらにパワーアップ!
ビラ・チラシクリニックの受診を希望する方は、参加申込される 際ご自身で作成したビラ・チラシを4月24日(月)までにご提 出ください(返却不可)。
当日参加も受け付けます。お誘い合わせのうえ、お気軽にご参加ください。

・日 時:5月17日(水)19:00~21:00
     受 付:18:30~
・会 場:建設プラザかながわ 6階会議室
・参加費:1000円
・お問い合わせ:045-785-1700(代)
       (担当:きかんし印刷・花井)
・主 催:機関紙協会神奈川県本部
・共 催:株式会社 神奈川県機関紙印刷所
*詳細は下のアドレスをクリックしてください。
 tirasi-bira2
ビラ・チラシクリニック講座2期(上をクリック)


「手を結ぶための、私たちの訴え」第353回配信
 2017年4月17日 本機関紙協会神奈川県本部

賛同者や仲間を増やすのも機関紙の役目

 職場や周囲に新しい人たちを迎えた組織もあるでしょう。 ともに仕事をする新しい人たちに、労働組合に入ってもらう活 動に取り組んでいる組織も多いことでしょう。4月号で、組合 への加入を進める特集を組んでいる機関紙も目にしました。 組合紹介のパンフレットも、今の時代を反映して創意と工夫 がされた誌面に出会いました。  機関紙はいつの号であっても、賛同者や仲間を増やすため の説得力のある資料です。その時どきに合わせた、具体的で 分かりやすい内容を載せることが大事な役目だからです。働 いている職場などで「みなさんにいちばん関係のあることを 載せています」とも言えるでしょう。  ネット情報が身近になり、「フェイクニュース」なども氾濫 しています。そんな中で、機関紙は組織が責任をもって発行 します。職場や地域で大切な情報を共有し、みんなで確かめ 合って考え、行動していくためには機関紙は欠かせません。  機関紙は「新聞の型式」を採用しています。「新聞の型式」 は「よく伝えるための教訓」が蓄積されているからです。さ まざまな矛盾や不合理、問題などを解決していくために、機 関紙の基礎を学んでください。今回の配信に「入門講座」の 案内も添付しています。ぜひ活用してください。 第353回配信 2017年4月17日 No.1227

他人事ではない朝鮮の危機

ジャーナリズム研究者 丸山重威さん

 米中首脳会談の最中、米国は化学兵器の使用を理由にシリ ア政府軍基地を59発のミサイルで爆撃した。安倍首相は直ち に支持を表明。「化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの 米国政府の決意を支持する」「米国の行動は、事態の深刻化を 防ぐための措置と理解している」と述べた。
 確かにテレビは化学兵器を思わせる民衆の被害を映し出 した。だが、どちらの武器かも不明確で米国自身、国連安保理 で化学兵器使用の調査を提案したばかり。もちろん安保理決議 もないままの攻撃は明確な国際法違反だ。議会が開戦を決める 米国憲法にも反するという。首相はそれらに言及せず「米国の 決意を支持する」と手放しだった。
 だが、日本はこれでいいのだろうか。トランプ大統領は米 中会談前から「中国が北朝鮮を押さえられないなら我々がや る」とし、爆撃後も「越えてはならない一線を越えた時はやる」 と公言した。「一線」を決めるのは米国。シリア攻撃は「北」へ の脅しだ。
 米軍がシリア同様、北朝鮮を攻撃すれば、「北」は対米報復 に動き、在韓または在日米軍基地を攻撃するというのは当然 の想定。そこでは日本は、確実に戦争に巻き込まれる。それな のに「理解する」などと言っていられるのか。
 日本はいま、どうあっても朝鮮の戦火を避けるために米国 にも中国にもそして南北朝鮮にも、平和協議を呼びかけるべ きではないか。米国には、「北朝鮮への攻撃は避けてほしい」 とまず訴え、米中協議や6カ国協議を提案するべきだ。これ は他人事ではないのだ。
*この原稿は、4月12日にメールで送られてきました。
 丸山さんは機関紙協会県本部の顧問でもありますので、連絡は県本部にお願いします。

第353回配信 2017年4月17日  No.1228

過労死容認なんてありえない

「神奈川の仲間」から

 神奈川労働弁護団の主催で、「長時間労働をなくすため、 いま何をなすべきか」という集会が3月6日に開催されました。
 日本労働弁護団幹事長の棗(なつめ)弁護士は、「働き方改 革」の状況を報告。「長時間労働の規制を壊そうとしているの は経団連」とし、さらに「使用者の責任を問えなくする危険 性がある」と指摘しました。そして、あるべき労働時間法制 の骨格を示して、過労死がなくなる労働時間の上限規制や、 勤務時間インターバルの実現をめざすことを訴えました。

過重労働で全盲に
 長時間労働によって健康被害を受けた当事者として2人が 発言。三菱電機の鎌倉研究所で働いていた男性は「160時 間の残業をすることもあったが、過少申告を強要されていた。 パワハラもあってうつ病になり労災認定されたが、会社は開 き直っている」と報告。
 もう一人の男性は「4か月平均で148時間、最長190 時間の残業をするなかで、09年にくも膜下出血を発症し、命 をとりとめたが光を全く感じない全盲になった。会社は証拠 を隠すため、私の使っていたパソコンのメールソフトごと破 壊した」とひどい実態を告発しました。
 連合加盟組合や神奈川労連加盟組合から、長時間労働をな くすための現場でのとりくみが報告され、連合神奈川の代表 と神奈川労連・福田議長が、長時間労働の根絶にむけた決意 を述べました。また、各政党の国会議員からも連帯のあいさ つがありました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第319号(4月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第353回配信 2017年4月17日 No.1229

建設キャリアアップシステム導入

資格、就労履歴を自らが登録
公認される技能・経験で賃上げに道筋
「けんせつ横浜」から

本人認証のID発行 技能者の価値を高める
(3月15日)田口・全建総連書記次長は「建設キャリアア ップシステムに示されるこれからの建設の働き方と建設労働 組合の役割」と題した講演で、「材工共として材料と同じ扱い をされてきた建設職人が、一人の技能者として認められるこ とに建設キャリアアップシステムの意義がある。
 市場原理では、労働力をできるだけ安く買おうとするが 反対に労働力の価値を高め、労働者に有利な取引をさせるこ とが労働組合の役割です」と解説。また「今後、建設業でも IT導入により建設作業員は淘汰され、身元の確かな高い技能 を持つ労働者とそれを抱える事業所が選別されます。キャリ アアップシステムの本質的意義は本人認証であり、本人が自 らの意思で登録するところにあります。
 労働者は、個人情報や資格、または就労履歴をシステムに 登録することで、公認の建設労働者として現場で就労できる IDカードが発行され、経験や技能レベルが自称でなく、信頼 性が高まります」と続け、最後に、「このシステムは、直接、 賃金・労働条件を改善するものではありません。しかし、そ の実現に向けて、建設労働者を組織する労働組合が企業と直 接、賃金交渉する道筋をつくることができます。横浜建設一 般労働組合は、この取り組みを通して、新たな段階へと発展 できると確信しています」と締めくくりました。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」
 第93号(4月1日付)から、編集部の了解を得て配信して
 います。
連絡先 〒231-0834 横浜市神奈川区台町16-12
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第353回配信 2017年4月17日 No.1230
連載③ 建設の目的

それでもリニアは必要ですか

「北央医療」から

 リニア中央新幹線の目的は何か。「リニア新幹線 巨大プロ ジェクトの真実」の著者で、アラバマ大学名誉教授の橋山禮 治郎さんに聞きました。

 JR東海が一貫して掲げてきた建設の目的は次の3つです。
①東海道新幹線の輸送力が限界に近づいているので、増強の ため。
②東海道新幹線の老朽化・経年化や東海大地震等の大規模災害 に対処するため。
③移動時間短縮のため大幅な高速化が必要。「輸送力を増や すためには東海道新幹線とは別に新しい新幹線を、中部地方 を経由するルートでつくるしかない。今の新幹線ではスピー ドアップに限界があるからリニアが必要」ということです。      ◇             ◇

 同社が毎年公表している「新幹線座席利用率」によると、 東海道新幹線の平均利用率は60%程度。朝夕のラッシュ時や、 長期連休は混雑するが、平均すれば40%は空席だということ。
 もし輸送力不足が真実なら、二階建て車両の投入や、始発便 ・最終便を一編成追加すれば対応できるのではないか。今後、 人口が減少していくなかで「輸送力の限界」がリニアをつく る理由になりうるでしょうか。
 東海道新幹線の老朽化や大規模災害への対処は当然必要な 課題です。そうであればなおさら、必要なのは新たな路線を つくることではなく、東海道新幹線の改修や耐震補強のはず です。
 高速化を求める人もいると思います。しかし、鉄道に求め られるのは安全性・信頼性・利便性・低廉性などが優先項目。 いくら速さを求めても、安全か分からない、景色は見えない、 乗り換え不便…となれば、全面開通する約30年後の国民がリ ニアを好んで選ぶでしょうか。
 〝正しい目的〟とは必要性、妥当性があり、多くの人に納 得されるということ。目的に虚偽やあやまりがあったら、プ ロジェクトは絶対に成功しません。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第360号(3月15日付)から、編集部の了解を得て配
 信しています。
連絡先 〒252-0303 相模原市南区相模大野6-2-11
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第353回配信 2017年4月17日 No.1231
今の県庁に必要なのは

「県民のための仕事ができて
いるか」を問うこと

「県職労本庁支部」の「コラム」から

 入庁式での知事のあいさつがグループウェアに掲載されて いる。
 知事は新採用職員に対し「県民のため」というのは私の想 いと繋がらない。「県民目線」で仕事をしてほしい。役所が作 るポスターを例に「県民のため」は実は「役人目線」であり、 県民に伝わるメッセージとする仕事には「県民目線」が大事 だと。なるほど。
 それならば知事に問いたい。
  知事は恒常的な長時間労働やワークライフバランスに遠い 働き方を変える、「働き方改革」を進めている。「働き方改革 はまったなし」という。その通りだと思う。では果たして 県民に対する仕事と職員への人事労務管理は、違う上下関 係なのだから「職員目線」は不要ではないだろう。職員の「働 き方」を変えるには「職員目線」がなければ進まない。
 しかしこれまでの「改革」を振り返ると、「仕事のみえる化 シート」はまともに記入するとかえって残業時間が増えてし まう。「庶務事務システム」は、私たちの仕事の根幹である賃 金の支給に不安を生じさせる不具合が多発している。とても 「職員目線」とはいえないだろう。
 今年2月の県議会では、多くの会派が「県庁働き方改革」 を質問した。その中で本庁支部と県職労連が行った「残業調 査」に言及した質問の際に、職場から拍手が出たと聞いた。 未払い残業の有無に関し、アンケートで「職員の半数が未払 い残業はあると回答した」事実を指摘した質問であった。何 が「職員目線」か示唆している。
 ところで、忘れがちであるが、職員(の多く)も「県民」 である。「県民」には家族、友人、仲間である民間労働者など も含まれている。県職員の仕事は、内容やポジションにかか わらず大切な人たちの未来をつくっている。「私たちは『県民 のため』の仕事をしています」と、自信をもって言えること が大事だと改めて思う。
 むしろ、果たして本当に「県民のため」の仕事ができ ているかを問うことが、今の県庁に必要ではないか。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合本庁支部の機関紙
 「県職労本庁支部」No.17―13(4月12日付)から
 編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 TEL.045(210)6209
    FAX.045(201)6209

第353回配信 2017年4月17日 No.1232
ヘリ空母〝かが〟とナショナリズム

戦艦の巨砲ヴェルニー公園に

「新かながわ」・「基地ノート」から

   3月22日、横浜市磯子区ジャパンマリンユナイテッド旧IHI 埠頭で海上自衛隊の最新のヘリ空母〝かが〟が就役した。
 命名は二代目。旧帝国海軍の空母〝加賀〟の名称を引き継 いだものだ。旧海軍では最大の空母で全長250メートル。 米国とのミッドウェー海戦で撃沈された。くしくも、現代の 〝かが〟も全長250メートルとほぼその甲板の長さでは同 じであり、海上自衛隊で最新・最大の艦船だ。名実ともに現 在の海上自衛隊を象徴する艦船といっていいものだろう。
 第一は虚像と実像。海自ではこのシリーズの艦船を〝はる な〟型の後継艦として「護衛艦」と呼んでいる。しかし、国 際的にはヘリ空母が実態だ。表向きの顔や名称と実質を使い 分けている。
 第二は旧帝国海軍と国民主権の現憲法下での海自の違いだ。 旧帝国憲法下では天皇の主権のもと国民は臣民とよばれ、教 育勅語で天皇のために全精力を尽くすことを美徳とされ、そ れは軍人勅諭へと突き進む。だから艦内に国家神道のもとの 神社を祀ることは矛盾しない。
 だが、新憲法のもとでは国民が主権者であり、政権がどの ようになろうとも、民主的に選ばれた政府にしたがいシビリ アン・コントロールのもとで活動することが求められる。と うぜん信教の自由や思想信条の自由は前提条件なのだが〝か が〟内には「艦内神社」として「白山比め神社」が祀られて いる。
 海自の艦船は全部が国有財産。新たな建造艦船である〝か が〟に神社が存在するのも奇異だが、当然それは本社から分 社の許可を得ているものなのだろう。それも近代の組織とし ては奇異であり時代錯誤。とうぜん問題がある。
 第三は、あいまいな組織と狂言的ともいえる政治家たちの 存在だ。
 南スーダンへの新任務=駆けつけ警護を付与して部隊派遣 したのは16年11月。それが3月には突然撤収命令。理由は 派遣期間に「一定の区切り」がついたという。おりしも稲田 防衛相が奇異な言い逃れで、同じ答弁を繰り返した。
 さらに教育勅語を幼児に唱和させる異様な学校法人と防衛 相・首相との関係を取りざたされている中、矛先を変えるか のように方針転換。自衛隊の「日報」の存在をめぐっても、 責任ある幹部はだんまりを決め込み、知らぬ存ぜぬ。「記憶に ありません」。結局戦前の無責任な政治と軍幹部たちと何が変 わったというのだろう。変わっていない。変わろうともして こなかったのだ。
 そして〝かが〟が横須賀に寄港した日。目の前のヴェルニ ー公園では、戦前の戦艦の巨砲が記念碑として新たに飾られ た。世の中が異様さを増している。真面目に過去を振り返っ ているとはいいがたい。
*この原稿は、「新かながわ」第2399号(4月9日付)の「基地ノート」797から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0037
     横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
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    FAX.045(334)7868

第353回配信 2017年4月17日 No.1233
中学校給食(Ⅰ)

おいしくて楽しい時間

川崎市がアンケート結果公表
「新かながわ」4月9日付から

 中学校給食を一部で始めている川崎市は、市立犬蔵(自校 調理方式)、中野島(同)、はるひ野(☆小中合築方式)、東橘 (同)の各中学校に実施したアンケート結果を公表しました。 中学校給食はおいしくて楽しい時間だということがあらため て分かりました。
 集計によると、生徒387人の93.8%が、給食を「おいし い」(61.2%)、「どちらかといえば、おいしい」(32。6%)と 回答。「給食の時間は、楽しいですか」との質問に、84。8%の 生徒が「楽しい」(44.7%)、「どちらかといえば楽しい」(40.1 %)と答えました。
 給食が始まったことについては、78%の生徒が「よい」(47. 5%)、「どちらかといえばよい」(30。5%)としました。 お弁当 作らなくても良い
 その理由(複数回答)で多かったのは―。
▼「家の人がお弁当を作らなくてもよいから」(129人)
▼「温かいものが食べられるから」(125人)
▼「おいしいから」(119人)
▼「献立に変化があり、いろいろな食物をバランス良く食べ ることができるから」(114人)
 また、保護者279人の97。9%が、給食の開始を「よい」 (90%)、「どちらかといえばよい」(7.9%)を選択しています。
 教職員158人へのアンケートでは、「給食が始まって生徒 がいちばん変わったと感じる点はどのようなことですか」と いう問いに、24。1%が「会話が増えた」、22。2%が「給 食時間が楽しそう、楽しみにしている」との書き込みが多く ありました。
自校の良さがはっきり
 「ゆきとどいた教育をすすめる川崎市民の会」の市古博一 さんは、「アンケート結果からは、出来立てでおいしい給食を 食べることでコミュニケーションが広がるという自校方式の 良さが明らかになりました。自校調理方式の中学校を広げて いきたい」と話しています。
  ☆小中合築方
 小学校と合築した校舎内で給食をつくる。
 自校方式とほぼ同じ方式。

第353回配信 2017年4月17日 No.1234
中学校給食(Ⅱ)

できたておいしい安心安全の中学校給食を

「いいね!」の会が署名宣伝
「新かながわ」4月16日付から

 横浜にも中学校給食があったら「いいね!」の会は4月8 日、横浜駅西口近くで、全国で当たり前となっている中学校 給食の実施を求める署名宣伝行動に取り組みました。約1 時間で85人分の署名が寄せられました。
 署名は、横浜市の林文子市長、市教育委員会の岡田優子教 育長にあてたもの。①できたてでおいしく、栄養バランスが とれた安心安全な中学校給食を実施する、②中学校給食の実 施の際には、教職員が豊かな食教育を行なえる体制を取る― ことを求めています。
 宣伝には、子育て世代を中心に8人が参加しました。参加 者は、「横浜でも中学校給食 食べさせて」などのプラカー ドを掲げて、署名への協力を呼びかけました。  同会の木村知子共同代表らは、全国88。8%の中学校で給 食が実施されているのに、神奈川県の実施率は25。7%と全 国最低となっていると紹介。同会が集めた市民アンケート(3, 372人回答)では、95。7%が給食の実施を望んでいる ことが分かったことなどにふれ、「署名にご協力を」と呼び かけました。
 署名に応じた元教員の女性は、「貧困が広がり、お弁当を持 ってこられない子どももいる」と話しました。別の女性は「中 学校給食が実施されていないことに、びっくりしました。頑張 ってください」と激励しました。
 同会は、6月30日まで署名を集めるとしています。


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広めたい 歴史の痛い教訓

 「共謀罪法案」(テロ等準備罪法案)が国会で審議入りしま した。今回「配信」するなかに、機関紙協会埼玉県本部の 関誌に掲載されている佐藤俊広さん(横浜事件を語り、伝え る会)の話を加えています。「共謀罪法案」を考え、その危な さを伝えるために活用していただきたい。「横浜事件」は、戦 前の治安維持法を使って特別高等警察(特高)がでっち上げ た言論・出版の弾圧事件です。
 4月7日に、「横浜事件の今日的意味~日本のメディア状況 と共謀罪」と題した、武蔵大学教授の永田浩三さんの講演を ジャーナリスト会議・神奈川支部の例会で聞きました。NHK でプロデューサーしていた人ですから、初めて聞く内容も多 くありました。改めて共謀罪法案の危なさを実感しました。  強く感じたことは安倍政権が独裁型の政治を目指している ことです。テロ対策を口実に、法案名の間に「等」の一文字 を入れ、国民を監視する権限を手に入れたいのです。行きつ く先は「独裁政治」であることが浮かび上がります。
 私たちはいま、歴史の教訓を思い起したいものです。独裁 政治はどういう結果を人類に与えたのかです。独裁型の政治 家は支持されやすいといいますが、ウソを塗りこめた宣伝文 句で、騙された歴史の痛い教訓はたくさんあります。

第352回配信 2017年4月10日 No.1222

政府のからくりを見抜く力を

 横浜事件から共謀罪を考える
 横浜事件を語り、伝える 佐藤俊広さんに聞く

 戦争中、治安維持法下で、出版や新聞関係者が弾圧され 、多くの犠牲者がでた横浜事件を知っていますか? 埼玉県 所沢市在住の佐藤俊広(さとうとしひろ)さんは、出版社に 勤務するかたわら、横浜事件の再審裁判の支援活動に長い期 間関わってきました。横浜事件と「テロ等準備罪」(「共謀罪」) の危険性について、話を聞きました。(機関紙協会埼玉県本部)

衝撃うけた言論弾圧事件
 私は、山形県の高校を卒業したあと、1969年に岩波書 店に入社しました。2015年に退職しましたが、46年6か 月という長い期間出版活動にかかわり、多くの本づくりに携 わってきました。中沢啓治さんの講演をもとにしたブックレッ ト「『はだしのゲン』はピカドンを忘れない」やジュニア新書 『戦争遺跡から学ぶ』など、戦争関連の書籍を多く刊行してき ました。
 そんな私が在職中に衝撃をうけたのが、「横浜事件」を知っ たときでした。「横浜事件」は戦時下最大の言論弾圧事件とし て知られていますが、その検挙者のなかの一人に、戦後、岩 波書店の会長を務めた小林勇さんがいたということでした。  中曽根内閣時代の1986年、事件の被害者が起こした横浜事 件再審裁判の支援に私も加わり、以後2010年2月に「実 質無罪」の判決を勝ちとるまで、支援する会に入り活動して きました。この組織は現在も「横浜事件を語り、伝える会」 と名称を変えて活動を続けています。

横浜事件とは
 1942年、国際学者・細川嘉六が雑誌『改造』に掲載し た論文「世界史の動向と日本」が「共産主義を啓蒙するもの」 として「新聞紙法違反」容疑で逮捕されました。そして、 神奈川県警特別高等課(特高)が捜索中に、細川が慰労のた めに東京の出版社の編集者や研究者などを故郷の富山県泊町 (現・朝日町)に招いて紋座旅館で懇親会をおこなったとき に撮った記念写真を入手。これを「共産党再建準備会議」と でっち上げ(泊事件)、『改造』『中央公論』『朝日新聞』など の言論・出版関係者60余人が「治安維持法」違反容疑で逮捕 されました。特高の過酷な拷問によって、4人が獄死、保釈 直後1人が死去、改造社、中央公論社も会社解散に追い込ま れました。そして「治安維持法」が廃止される直前の45年8 月から9月にかけて、約30人が同法違反で有罪とされました。 戦時下最大の言論弾圧事件は、横浜の特高が中心におこなっ たことから「横浜事件」と呼ばれています。
 岩波書店の創業者・岩波茂雄とともに出版活動にあたって いた小林勇さんも、このときの検挙者に含まれ、非道な拷問 を受けます。しかし、それに屈することなく、耐え抜いて終 戦を迎え、釈放後、岩波書店の戦後の出版活動に率先して携 わりました。
 再審請求は1986年から4次にわたっておこなわれ、3 次ではじめて再審が認められました。しかし、地裁、高裁、 最高裁はいずれも「治安維持法の廃止」などを理由に、有 罪・無罪を示さない「免訴」判決を言いわたしました。
 しかし、4次では、「免訴」(注)となったものの、請求人 側の新証拠を「無罪と言い渡すべき」と認定、「法的な障害が なければ直ちに実体的判断することが可能な状態」とし、刑 事補償法にもとづく裁判で「実体的判断」がおこなわれ、遺 族に最高額の補償を認める実質無罪の判決を言いわたしまし た。しかしその間に本当の被害者である元被告の人たちは、 名誉が回復されないまま全員が亡くなってしまいました。  65年もかかった名誉回復、本当に遅すぎた「救済」とも いえます。

横浜事件と共謀罪
 安倍内閣はきわめて危険です。すでに1999年に「通信 傍受法」(盗聴法)、2013年に「特定秘密保護法」が成立 しています。いま議論されている「共謀罪」もこのような一 連の流れの中で見ていく必要があると思います。
 1985年に国家秘密法が国会に上程されましたが、この ときは出版社の経営者も反対を表明し、出版界全体で強力に 反対運動に取り組んだ記憶があります。
 ところが2013年の特定秘密保護法案に対しては、85年 当時と比べるととりくみが弱いように感じました。さらに今 回の「共謀罪」ですが、ある新聞の世論調査によると50%以 上の人が賛成というおどろくべき結果が出ています。政府は 「条約が締結できなければ、東京オリンピック・パラリンピッ クをひらけない」(安倍首相施政方針演説・2017年1月 20日)とくりかえし共謀罪の必要性を強調しています。〝東 京オリンピックのときにテロが起きたら大変〟という国民の 心理を利用しているのです。そのことで多くの国民も見事に 相手の術中にはまっているように思えます。
 マスコミもこの法案の怖さを国民に伝えていません。法案 の正式名は「テロ等準備罪」といいます。あえて「テロ準備 罪」とはせずに、「等」を入れているのです。安倍首相はさか んに「一般の国民には関係のない法律」と言っています。しか し、1925年、治安維持法が制定されたときの内務大臣であ った若槻礼次郎は、「無産階級の人が適法になる運動をすること に向かって、決して拘束を加えるものではありませぬ」と説明 しています。しかしそれがまったくの虚偽であったことは、 歴史が証明しています。
 国民の活動が適法であるかどうかを判断するのは、取り締 まる警察です。「等」が入ったことで、やがて国民の正当な政 治活動が弾圧されることが十分考えられます。つまり、この 法案は名称を変えただけで治安維持法の現代版であると私は 考えています。これまで三度国会に提出されていますが、危 険な法律ということで、すべて廃案になっています。それを なんとしても成立させたくて、東京オリンピックを利用して いるのです。

戦争体制に向けた法律  「特定秘密保護法」、そして今回の「共謀罪」はやはり戦争 体制に向けた法律の一つだと私は思います。横浜事件の再審 裁判を支援してきた一人として、また出版の仕事をしてきた ものとして、言論・出版の自由が奪われていくのを見ることは しのびないのです。
 中国、朝鮮をはじめ、近隣諸国に多大な犠牲を強いたアジ ア・太平洋戦争は、一方で日本国内の言論を封じることによ って遂行されました。戦後、日本国憲法は、9条で「戦争放 棄」を内外に宣言し、21条で「言論・出版、表現の自由」を 明記しました。それは横浜事件などに見られた検閲、言論抑 圧が横行した暗黒社会への反省と、民主主義の実現に、「言論・ 出版、表現の自由」は欠くことができないからです。
 横浜事件の裁判では多くの出版人が被告とされたわけです が、事件は特高警察、すなわち国家権力によって仕組まれた ものであり、裁かれるのは国家権力であることが明確になり ました。
 新たな国家権力の暴走をくい止めるためにも、多くの国民 と共闘して「共謀罪」反対の運動を盛り上げていきたいと思 っています。
*この原稿は、日本機関紙協会埼玉県本部の機関誌「SAITAMAねっとわーく」No.383(4月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒330-0063
    さいたま市浦和区高砂2-3-10 黒澤ビル3階
     TEL.048(825)7535
(注)「免訴」「広辞苑」6版
 刑罰権内容を実現する利益と必要がない場合、すなわち確定判決を経た き、犯罪後刑が廃止されたとき、大赦があったとき、公訴時効が完成したと きに言い渡される手続き打ち切りの裁判。

第352回配信 2017年4月10日 No.1223

「私たちの働き方改革」実現

「神奈川の仲間」のコラムから

 ヤマト運輸が、ドライバーの賃金不払い解消や労働条件改 善に向けて動き出しました。日立製作所の嫌がらせ配転に対 して、労働契約にない仕事を強要していると、裁判などのた たかいで「全面撤回」させました。総務省関連組織の消防試 験研究センターの非正規職員の雇止めを撤回させました。い ずれも、相談電話などが契機となり、勇気をもって労働者が 立ち上がった成果です。
 神奈川労連への労働相談は、昨年一年間で1386件。女 性が過半数を超え、40歳代以下が65%となっています。勤務 先規模では30人未満が最も多く27%となっていますが、10 0人以上も11%です。労働組合への紹介・加入は10%です。ホ ームページやSNSを介した相談は94%、神奈川労連のとりく みや相談事例の紹介が立ち上がるきっかけにもなっています。
 「アベ働き方改革」は、労働時間規制の解体とともに、労 働法制の大転換と多様な働き方の推進を狙っています。深刻 な働き方の現状には目をむけず、労働者を労働者として扱わ ない方向にすすめています。「女性の活躍」も焦点にしていま すが、地中深く暗闇にある杭の先は貧困です。「アベ働き方改 革」は地上部分だけしか見ていません。中小・零細企業での 労働環境の整備にむけた支援策が必要です。行政や公的機関 の非正規職員の雇用の安定も重要となります。
 まもなく、メーデー。8時間労働制を実現させた労働者の 団結とたたかいを、職場と地域から湧き起こし、「私たちの働 き方改革」を実現しましょう。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第319号(4月1日付)の「ろうれんコラム」から、
 編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0062 
    横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855
     FAX.045(212)5745

第352回配信  2017年4月10日 No.1224
4月17日は「職安記念日」

「正式名称かみしめたい公共職業安定所

全労働省労働組合神奈川支部 書記長 川口 修さん

 世の中にはさまざまな記念日がありますが、4月17日は職 安記念日ということをどれだけの方がご存知でしょうか。「国 民職業指導所」と言われていた役所を「公共職業安定所」と 1947年4月17日に改称したことから、この日が職安記  とは言っても、中で何かお祝いをするかというと、そうい うことは一切ありません。また、職場の中でもマイナーなイ メージがあり、むしろ9月1日の労働省設置記念日のほうが 知られているような気がします。4月17日というと、安定所 も一年で最も忙しい時期のど真ん中にあたります。お祝いと いうムードどころではないというのが率直なところかも知れ ません。
 前身にあたる国民職業指導所ですが、さらにその前は国民 勤労動員署という組織でした。これは名前の通り、国民を軍 需産業に動員することを任務とする行政機関です。兵士とし て戦地に送り出すための令状が「赤紙」ですが、兵器工場に 送り出すための令状として「白紙」を発行し、国民を戦争に 協力させる役割を担わされていました。
 戦後発足した労働省、公共職業安定所はその反省をし、憲 法27条に定められた職業選択の自由を保障するための行政機 関として生まれ変わることになったわけです。  私たち労働行政で働く者は、このことにあらためて自覚を 持つ必要があると考えています。財界などの圧力により、職 安行政の民間開放が騒がれている中だからこそ、自分たちは 憲法を守る義務がある国家公務員であり、憲法の精神にそっ て全体の奉仕者であるべきという認識をしっかり持つ、この ことがいま非常に重要と考えています。
 「ハローワーク」ではなく、「公共職業安定所」という正式 な名称の意味をあらためて噛みしめ、労働者、国民の側を向 いた仕事をしようと、職場の中でも呼びかけていきます。
*この原稿は、4月6日に送られてきました。
 連絡先は、機関紙協会神奈川県本部(この「配信」の連絡先)にお願いします。
☆ 参考
日本国憲法 第3章 国民の権利及び義務
 第27条(勤労者の権利義務、勤労条件の基準、児童酷使の禁止)
① すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
② 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法
  律でこれを定める。
③ 児童は、これを酷使してはならない。

第352回配信 2017年4月10日 No.1225
建設アスベスト訴訟

第1陣高裁 第2陣地裁が結審

「神奈川の仲間」から

 建設現場で働き、危険性を知らされずにアスベストにばく 露したことで、健康被害を受けた本人や、命を奪われた人の 遺族が原告となり、国と建材メーカーに補償を求めているの が「建設アスベスト訴訟」です。
 1陣訴訟は3月14日に東京地裁で結審し、2陣訴訟は3月 17日に横浜地裁で結審しました。高裁では判決日について「後 日指定」となり、地裁は判決日が10月24日15時と決まりました。

高裁段階で初の判断
 建設アスベスト訴訟は全国各地でとりくまれ、これまでに 横浜・東京・福岡・大阪・京都。札幌の各地裁で判決が出さ れています。1陣訴訟の横浜地裁だけは訴えをすべて退ける 極めて不当な判決でしたが、他の5つの判決はすべて国の責 任を認めています。また、京都判決ではメーカー責任も認め ています。
 1陣については、地裁での不当判決を乗り越えること、高 裁段階で全国初の判断になることから、たいへん重要な意味 があります。
 14日の結審日には、高裁前での集会、国会内での集会 、大井町「きゅりあん」での大集会が連続的にとりくまれ ました。国会内集会には、共産党や民進党の国会議員本人 が次つぎと激励に駆けつけました。
 大集会には65団体から850人が参加し、アスベスト訴訟 への支援が大きく広がっていることを実感するものとなりま した。国会議員は自民党・佐田議員、民進党・近藤議員、共 産党・畑野議員が、それぞれ解決にむけた連帯のあいさつ。 原告から栗田博子さんと、栗原さつ子さんが訴えを行い、会 場は静まり返って聴き入り、改めて被害の深刻さを確認し、 必ず勝利判決を勝ち取る意思統一を行う集会となりました。

被害者救済基金制度を  2陣訴訟結審日の17日は、公害根絶総行動と連携したとり くみを行い、デモ行進も実施。ロイヤルホールでの集会には 45団体から500人が参加し、高裁とあわせて地裁でも勝利 するとりくみを確認しました。
 原告や支援者は、裁判での勝利を当然めざしていますが、 最終的には裁判によらずに、被害者が救済される基金制度の 創設を求めています。
 アスベストによる被害は、今後も全国民的に広がることが 懸念されており、被害の根絶・救済のとりくみがますます重 要になっています。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
  間」から、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先は、No.1223と同じです。

第352回配信 2017年4月10日 No.1226
横浜市長選挙 投票7月30日

市民優先の市政求め 共同で候補者選定

横浜建設一般労働組合書記長 吉良比呂志さん

 今年の7月30日(日)は横浜市長選挙の投票日です。
 横浜市長選挙に対する私たちの基本姿勢は、一貫して「市 民の暮らし最優先の市政」、「地域経済の活性化」、「何よ りも「公契約条例の制定」を強く求めてきました。
 二期目を終える林文子市長は「大企業誘致による都心部の 再開発」、IRリゾート法制定を受けて、山下埠頭へのカジノ 施設建設など、膨大な費用を投入しようとしています。反対に 市民生活は置き去りにされ、保育園に入れない待機児童の解 消も棚上げ、中学校給食も拒否、教育分野では育鵬社の右翼 的歴史観を押し付ける教科書を全中学校に強制するなど、異 常な姿勢を示しています。
 私たちも参加する「市民の市長をつくる会」は、市政の転 換を求め、多様な団体や個人を含めて対話と懇談を進めてい ます。
 会としては、市民要求実現を地方自治の最優先の任務とし、 引き続き広範な世論を結集して市長選挙を勝ち抜く対話を進 めて、候補者の選定にあらゆる階層との共同で進めていく予 定です。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」第93号(4月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-12
      TEL.045(321)5364


                    

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「手を結ぶための、私たちの訴え」第351回配信
2017年4月6日 日本機関紙協会神奈川県本部

共謀罪法案」は心を支配する道具

 安倍政権は、テロ対策を口実にした「共謀罪法案」を国会 に提出して成立を狙っています。テロ対策とは、安倍政権の 得意な「言い訳」のためのことばです。狙いは、権力者が国 民のこころを支配する道具にすることです。
 安倍首相の気持ちを「忖度」した森友学園の教育方針のよ うに、国民には権力者に「触らぬ神に祟りなし」と諦めさせ、 良心や理性を発揮させなくさせることです。特定秘密法、「戦 争法」とセットになって、人として生きにくくさせられます。
 1942年、雑誌編集者たちが開いた出版記念の宴会を、 非合法の会議とでっち上げ60人を逮捕、30人を起訴し、4 人が獄死した「横浜事件」。終戦のどさくさに乗じて駆け込み で有罪判決を出し、裁判資料を焼却しました。2009年の 横浜地裁の再審判決で名誉回復し、間接的に「冤罪」という 結果になりました。しかし、被告だった人たちの65年の歳月 は取り戻せません。日本ジャーナリスト会議神奈川支部が4 月7日に例会で学びます。
 「共謀罪法案」が必要だという説明は成り立っていません。 安倍政権は、憲法99条の定める「憲法尊重擁護の義務」を果 たす立場に立つべきです。それを拒むのなら、政権の場から降 りるべきです。

第351回配信 2017年4月3日  No.1218

学問・研究の成果を軍事利用するな

「北央医療」のコラムから

 アメリカで米軍への志願が減る中で、お金に苦しむ貧しい学 生や失業者に「ローンの返済ができる」などと呼びかけて兵隊 に誘う姿をマイケル・ムーア監督の映画で見た。これは「経済的徴兵制」と呼べる。  文科省が大学の研究予算を大幅に減らす一方で、防衛省が 大学や研究者向けの研究費を来年度予算では3億円から11 0億円へと増やす。米軍も研究費の提供をしている。日本 の学問、研究の成果を金で、軍事に利用しようと企みは、 「経済的な徴用制」ではないか。
 先の大戦に動員された学者の反省が「軍事研究は行わない」 という誓いになって、これまでも学問・研究の軍事的利用は 拒否されてきた。ところがいま、これを見直そうと論争が起 こっている。研究成果は、民生にも軍事にも使えるのだから」 と合理化する向きもある。
 「背に腹は代えられない」などと言って欲しくはない。そ れでもいくつかの大学が「軍事研究には参加しない」と宣言 しているのは頼もしい。知らないうちに様々な面で「戦争す る国づくり」が進んでいると感じるのは考えすぎではないだろう。
*この原稿は、神奈川北央資料生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第360号(3月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒252-0303
    相模原市南区相模大野6-2-11
     TEL.042(748)2261

第351回配信 2017年4月3日  No.1219
沖縄レポート

阻止闘争は新たなステージに

米軍辺野古新基地の建設問題
ジャーナリスト 米倉外昭さん

 「違法な埋め立て工事の即時中止・辺野古新基地建設断」を 求める県民集会」(辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会 議主催)が3月25日、開かれた。米海兵隊区キャンプ・シュ ワブのゲート前の国道の両側を、3,500人を超える参加 者が埋め、新基地建設阻止への決意を再確認した。那覇市か ら高速道路でも1時間以上かかり、路線バスでは3時間はか かる。駐車場もない路上集会だ。11市町村から「島ぐるみ会 議」のバスが出た。このような集会が頻繁に開かれることが、 沖縄の現状を象徴している。

意味深長な知事の言葉
 今回の目玉は、初めて翁長雄志知事が参加し、埋め立て承 認の「撤回」を「必ずやる」と宣言したことだ。「撤回」で工 事を止められるのか、裁判で勝てるのか、という懸念が指摘 されており、政府はさまざまな法的対抗措置によって工事続 行に自信を持っていると報じられている。一方で、実効性の ある権限行使を知事に求める声も強まっていた。知事の参加 は、求心力を取り戻すとともに、県民があらためて一体とな る機会になった。ただ、どのタイミングで、何を根拠に「撤 回」とするのかについては相変わらず慎重だ。引き続き政府 との神経戦が続くことになろう。
 「新たなステージに入っている」という知事の言葉も意味 深である。最高裁で敗訴に終わったステージから次の段階に 入っているという認識だ。「米軍基地は沖縄経済発展の最大の 阻害要因だ」とあらためて強調したのは、自治権論でなく経 済発展論、平等・公平論を裁判の字句にする布石かもしれな い。「抑止力のために菅義偉官房長官のふるさとである秋田県 の十和田湖を埋めるのか。宮城県の松島を埋めるのか。琵琶 湖を埋めるのか」と畳みかけた。撤回を巡る議論では、県民 投票で再度民意を確認するべきだとか、出直し選挙で再選さ れることが条件だという意見もある。これらが念頭にあるの かもしれない。

自民県連は移設容認へ
 県民集会をトップで報じた26日付「琉球新報」1面の2番 手記事は、自民党沖縄県連が政策転換したというもの。現状 の「辺野古移設を含むあらゆる可能性を追求」を、「辺野古移 設を容認し、(普天間の)早期返還の実現を図る」にするとい う。自民党はこれまでの選挙では辺野古問題について争点隠 し、あいまい化を常としていたが、今後は政府方針に沿うこ とを明確にする。民意を無視し強権と実力で基地建設を強行 する政権の、地元の受け皿としての役割を担う決断をしたと いうことだろう。沖縄は確かに新たなステージに入った。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9178(3月28日付)から、
 編集部の了解を得て特別に配信しています。
 「連合通信」は、有料の転載契約をしていないと使用できませんが、この「配 信」で紹介した原稿に限り活用していただけます。
 「連合通信」は労働組合や民主団体などの編集部が共同して設立した「常 設の取材機関」です。ぜひ、転載契約をしてください。
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      第351回配信 2017年4月3日  No.1220
横浜にきた高速フェリー=ナッチャン・WORLD

隠然とすすむ軍事利用

「新かながわ」・「基地ノート」795から

 横浜港大さん橋の軍事利用が隠然とすすんでいる。09年7 月に駆逐艦マケインDDG56が大さん橋に入港した。このとき 横浜市は入港を許可した。おそらく大さん橋への戦闘艦の接 岸はサンフランシスコ講和条約後初めてであろう。駆逐艦マ ケイン上でライフルで武装した兵士が常時周囲を監視していた。  2月28日~3月1日大さん橋に高速輸送フェリー「ナッチ ャン・WORLD」が入港・公開された。このときは同時に津軽 海峡フェリーの最新の船「ブルーハピネス」も同時公開され た。偶然ではないだろう。
 「ナッチャンWORLD」はもともと津軽海峡フェリーの所有 する船だったが、政府とのPFI事業により政府の要請のある場 合には自衛隊に徴用される。それ以外は商用にも利用できる船 だ。今回は整備・修理のためドック入りする。その前に運用訓 練も兼ねて航海することになったという。
  このPFI事業は海運業の経営が厳しい中で願ってもない救い の手となっている。一方で有事に備えて輸送船舶を確保したい 自衛隊の利害が一致して、いつでも徴用できる船舶となっている。  しかし戦争時には、その人員は民間人ではなく予備自衛隊 員として確保しようと計画されているものだ。船舶は特別目 的会社(SPC)高速マリン・トランスポートが所有しているが、 乗組員などの運用は東洋マリンサービス(株)にまかされて いる。つまり乗組員の雇用は東洋マリンサービスだという。

なぜか複雑になっている。
 当日「ナッチャン・WORLD」内では陸上自衛隊の災害派遣 車両や装備が展示され、中央業務輸送隊所属の自衛隊員が講演 をおこなった。
 また同部隊の隊員十数人が隣に停泊していた「ブルーハピネ ス」を見学した。
 読売新聞電子版によると28日に自衛隊は首都直下型地震を 想定した民間フェリーを活用した初訓練を大さん橋で実施 。「ナッチャン・WORLD」を入港させる中で自衛隊員や車両 の輸送を実際に行なううえでの課題などを検証するとしていた。
*この原稿は、「新かながわ」第2397号(3月26日付)から
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第351回配信 2017年4月3日 No.1221
T―AGOS艦エイブルの横須賀寄港

明かされた情報の流れと自衛隊との交流

「新かながわ」・「基地ノート」796から

 米海軍の音響測定艦(T―AGOS艦)エイブルが1月16日 から23日、横須賀基地内の海上自衛隊第2潜水隊群司令部前 近くの埠頭に寄港した。
 NHKの72時間定点取材番組の横須賀軍港編でも写っていた ので、見かけた方もいるだろう。二つの船を合わせたような 双胴船で、中央のマストに大きな衛星用アンテナドームが特 徴の艦船だ。
 同艦をはじめとする音響測定艦(T―AGOS艦)は世界でた った5隻。すべて日本に配備されているが、2009年から その拠点港(事実上の母港)を横浜ノースドックから佐世保に 移動させている。そのうちの一隻エイブルが横須賀に寄港し たのである。しかも海上自衛隊第2潜水隊群司令部の近くに 約1週間滞在した。近年では大変めずらしい出来事だ。  このT―AGOS艦は世界中の潜水艦のスクリュー音からそ の位置と艦種を特定する米海軍海洋監視情報システム(OSIS) の中の移動型潜水艦音響監視ケーブル船だ。これをSURTASS という。実はこのSURTASSは日本も一翼をになっている。呉 に本拠を置く海自音響測定艦「ひびき」「はりま」の2隻が同 じ役割をもっている。なかなかこうした艦船の情報の処理経 路は明かされない。
 今回はその運用を行っている米海軍海輸軍団(MSC)が、 その一端を明かしている。「SEALIFTT」17年3月号によると、 同館で収集されたデータは船上で分析され、「横須賀の第7 潜水隊群に送られる」「エイブルの運用は海輸軍団の契約民 間人によっておこなわれている。また、SURTASS監視システ ムは米ワシントン州の海軍海洋プロセッシング施設NOPFウ ィッドベイ・アイランドからの軍人の分遣隊が乗り込んで操 作している」。
 今回特徴的なことは、横須賀にそれを海上自衛隊の第2潜 水隊群司令部のすぐ近くに停泊したことだ。そのすぐ近くに は海自の対潜センター(対潜資料隊)があり、1年前に格上 げ・改編された海自海洋業務・対潜支援群が横須賀基地内に ある。
 まさに横須賀基地は米海軍と海上自衛隊の対潜・海洋監視 情報の中枢となっており、この半年間のエイブルの日本近海 や南シナ海、グアム近海での行動を考慮に入れると、米軍と 海上自衛隊との重要な情報交流が南シナ海、さらにはグアム 近海を含む西太平洋全域に広がってきていることを示唆して いるものといえるだろう。
*この原稿は、「新かながわ」第2398号(4月2日付)から
 編集部の了解を得て配信しています。
連絡先は、No.1201と同じです


強めたい「労働者は手を結ぶ」動き

 安倍首相の政治思想が背景になった森友学園問題などがマ スコミをにぎわせています。問題の核心をそらす報道も意識 的に流されているようです。一方で、いま真剣に対応すべき 内外の課題が、たくさん表面に出ていない事実もあります。
 その中の一つに、政府の「働き方改革実現会議」の動きで す。過労死や過労自殺をなくす課題では、3月17日、連合と 経団連の合意を踏まえて、「残業の『上限規制』を100時間 と首相が決めた」と報じられています。週5日の勤務とすれ ば、1日あたり連日5時間の残業が上限ということです。
  全労働省労働組合の森崎巌委員長は「連合通信」の取材に 「過労死ラインは月45時間にもっていくべき」と答えていま す。「働く者の健康に配慮する使用者の義務と整合させる必要」 を指摘して再吟味の必要性を語っています。
 政労使合意は評価できる点もあるが、「まだまだ不十分な点、 はっきりさせるべき点も多いのは事実」。働き方を多様化させ、 財界とともに「労働者の2分論、3分論を想定している」とし、 「労働時間規制や労働法が適用されない労働者群を広げてい く方向であると見た方がいい」と話しています。
 労働者を分断する政策に抗して、働く者すべてが手を結ぶ 流れをつくるために、力を尽くす時代を迎えています。

第350回配信 2017年3月27日 No.1214
自震災・原発事故から6年
人口7千人が770人に

「戻るも戻らぬも〝覚悟〟」

福島浜通り医療生協 早川千枝子さんに聞く

 震災から6年。避難解除から1年半が経ち、町のかたちは少 しずつ変化しています。
 「楢葉に戻ってきたのはほとんどが高齢者で、そのなかで も運転のできる人が戻ってきました。裏を返せば、車がない と生活していくのはむずかしいということです。最近、診療 所がひとつできましたが、医師がいるのは昼間だけ。夜間は 何かあったら自分で運転していわき市へ行くか、救急車を呼 ぶしかありません。地域に医療機関がないというのは大変な ことで、ご夫婦で楢葉に戻ってきても、どちらかが入院が必 要になった場合、自宅と病院の往復ができず結局楢葉で暮らせ ない人もいます。
 若い人にとっても、仕事も病院もなく、放射線に対する不安 も拭えないなかでは、戻りたいと思っても戻れないのが現状 です。避難先で暮らすことも、地元に戻ることも、どちらに せよ〝覚悟〟がいることなんです。しかし、同じ福島でも 『避難解除されたのにどうして帰らないの?』という人もいま す」。震災前7千人いた人口も、楢葉に戻ったのはわずか77 0人です。
 町の一角では復興住宅の建設も進んでいますが、自宅があ る人は入居できず、希望する場合は分譲の区画を購入し、家 を新築しなければなりません。また、入居できる条件であっ ても、年金だけでは家賃が払えないと悩む人もいます。

まだまだの「本当の復興」
 住民の帰還が進まない一方で、原発の廃炉関連企業や、そ こで働く人のための宿舎、大型商業施設やホテル建設のため 大規模な土地の整理が進んでいます。しかし、原発関連で楢 葉に来ている人は、あくまでも一時的な滞在者。早川さんは 「数年後、町はどのように変わっているのか想像もできませ ん」と言います。
 避難解除後、真っ先に楢葉町に戻った早川さんは、障害者 や高齢者が気軽に集える場にと「結の里」を再開しました。 当時は誰も来ず、来る日も来る日も一人で待ち続けました。  「止まり木になりたい」と願う早川さんのもとにはやがて 町内外からさまざまな人が集うようになり、今では定期的に イベントが開かれるようになりました。
 「震災から時間が経ち、メディアでは福島の復興した部分 だけを取り上げているように思います。やっとの思いで楢葉 に帰ってきたけれど、ひとり暮らしで誰にも気づかれず亡く なる人も出てきています。本当の復興はまだまだこれからです」。

*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第360号(3月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第350回配信 2017年3月27日 No.1215

「無期転換」回避の雇い止めは無効
  雇用継続を勝ち取る

~神奈川自治労連の闘いから~
「横浜市従」から

一般社団法人である消防試験研究センターに、非常勤とし て働く笠原榮子さんは1年契約の更新を3回重ねてきました。  労働契約法は、非正規労働者が同じ企業で5年を超えて働 いた場合、本人が申し込めば無期雇用に切り替えることを企 業に義務付けていますが、センターは去年7月になって、非 常勤職員の雇用を4年以内に終了するよう、通知していまし た。そして、無期雇用職員をつくりたくないので「雇用止め する」とセンターは笠原さんに説明しました。さらに、笠原 さんは、「1年雇用だが、長期に勤めてくれる人を求めている。 定年まで勤められる」と言われ就職を決意しました。前任者も 同僚も10年以上勤務しています。
 こんな無法は許せないと、笠原さんは神奈川自治労連に加 入して、団体交渉などを行ってきました。センターがまった く要求を取り合わないため、1月20日、神奈川県労働委員会 に不当労働行為救済と実行確保の措置勧告を求めて申立てを 行い、東京労働局にも申立てを行っていました。
 申し立てを受けた東京労働局は、「合理的な理由がなく、違 法の可能性を否定できない」として、先月文書で指導し、セ ンターは3月8日、雇止めを撤回しました。
 会見した井上啓弁護士は「同じように悩んでいる労働者も いるので、今回の撤回は、非常に大きな力になるのではない か」と話しています。

声明

労働契約法を悪用した「雇止め」の撤回、
雇用継続を勝ち取る

 3月8日、神奈川県労働委員会で笠原榮子さんに対する「雇 止め」について撤回し、雇用継続することで勝利和解が成立し ました。
1.(財)消防試験研究センターで非常勤で働く笠原榮子さんは、「1年雇用形 式で定年まで勤められる」と言われセンターに就職し3回の更新を重ねてきました。センターは、今年3月末をもって笠原さんを「雇止め」する予告・通告を行いました。無期雇用職員をつくりたくないので更新は3回まで、という理由です。
 笠原さんは、神奈川労連相談センターに相談し、神奈川自治労連公務公共 一般労働組合に入って闘う決意をしました。

2.団体交渉では、①無期雇用を回避するための雇用回数制限導入は違法で ある、②笠原さんは、労働契約法19条に該当し「雇用止め」はできない。従って「雇用止め」を撤回することを求めました。
 センター側は雇用回数制限を導入することに対し、「終業規 則又は労働契約に更新に関する定めはない。雇用止めについ て就業規則又は労働条件の変更を要しない。労働条件の変更 の手続きを踏む必要がない」と強弁。19条該当については 「笠原氏の更新はいまだ3回、雇用通知書に1年の雇用と明 示されている」から期待権は生じないと繰り返しました。
 有期雇用労働者の雇用通知書には雇用期限が明示されてい なければならず、センター側の理由が合理的だとすれば契約 法19条に該当する有期雇用労働者は存在しないことになる。 19条に該当しないかどうか「社会通念上相当であると認めら れる客観的合理的な理由」を個別に検証する責任が使用 者にあるとの指摘に対しても、「見解の相違」だと繰り返 すのみで、法を無視し、不誠実な対応に終始しました。
 そのため、本年1月に不当労働行為救済、実行確保措置 勧告を求めて、神奈川県労働委員会に申し立てて、闘い を継続しました。

3.労働契約法を管轄する厚生労働省の労働関係法課の担当 官は、笠原さんは19条の2号に該当すると明確に述べ、 東京労働局は、2月27日に労働局長名で文書指導を行いま した。①本件雇止めは、客観的に合理的理由を欠き、社会通 念上相当であると認められない、②無期転換ルールを逃れる ために更新回数制限やクーリングオフを導入することは法の 濫用であり厳に慎むべき、と厳しく指導しています。

4.この1年間で「雇止め」問題が多発する可能性があります。
今回の勝利は、泣き寝入りせず労働組合に入って闘うこと、 それを包んで闘う労働組合の存在の重要性を改めて実感するも のとなりました。
 有期雇用労働者と闘う労働組合に対し、大きな激励と、強 力な武器を提供したと確信し、引き続き労働契約法を巡る闘 いに全力を挙げることを表明するとともに、支援していただ いた皆様への感謝を申し上げ声明とします。

2017年3月9日
神奈川自治労連公務公共一般労働組合
i*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市従」第
 1468号(3月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
     TEL.045(241)0005

第350回配信 2017年3月27日 No.1216
米イージス艦アンティータムの

お粗末な座礁事故

神奈川県平和委員会 基地対策委員 鈴木和弘さん

 横須賀に配備されているイージス・ミサイル巡洋艦アンテ ィータムが1月31日午前10時ころ、横須賀基地の外側・北 東側で座礁し、スクリュープロペラを損傷したためにタグボ ートに曳航され横須賀基地に戻りました。
 2013年に横須賀に配備された同艦は、」4年ものあいだ 横須賀港に出入りしており、港の入り口付近に浅瀬があるこ とは熟知していたはずであるのに、「なぜ座礁を」と疑問に思 い検証してみました。

なぜ危険水域に投錨を?
 現場は、漁業制限水域(漁船操業制限法に基づく水域)と 米軍への提供水域が重なる水域だといいます。提供水域は陸 上の基地の水辺から約50メートルに設定されて一般船舶等の 立ち入りが禁止されています。アンティータムの全長は約1 73メートルで、喫水は約10メートルなので提供水域内に投 錨したならば座礁するのは当然とはいえ、そもそも提供水域 内に投錨するのは常識では考えられないことです。
 強風で流され錨を引きずり、錨の鎖が引っ張られているの に乗組員が気付いたが、すでにプロペラが損傷していて「ピ ッチコントロール」が効かなくなっていたために艦のコ ントロールが不能となり浅瀬にぶつかったといいます。
 同艦の動力は2軸であり、2基の「可変ピッチプロペラ」 の翼の角度を油圧でコントロールする方式ですが、これの損 傷によって約4160リットルもの油が流出したといいます。
 通常、大型の艦船は強風が予測できる場合には、錨を2本 投下(双錨)し、鎖も通常より長く下すものですが、「錨が引 きずられた」「鎖が引っ張られていた」という乗組員の証言か らすれば双錨ではなかったと思われます。これは艦長の判断 ミスといわれるのは当然で、その後、艦長は責任を取らされ て更迭されています。

米軍の危機管理体制のお粗末さ
 事故発生についての米軍側からの通報の問題も指摘されな ければなりません。事故発生が1月31日朝であるのに夜にな って「機関トラブル」と発表し、油漏れの海上保安部への通 報は31日の夕方でした。2月1日になって「浅瀬に接触」と 発表し、横須賀市への正式な連絡は事故発生から33時間後の 1日夜でした。
 新聞各紙の報道を見ると、この事故を報道関係が知ったの は米軍への問い合わせによるもので、米軍からの発表ではあ りません。米軍の危機管理体制のお粗末さが表面化したとい えます。

ドラム缶20本の油はどこへ
 油流出の通報を受けた横須賀海上保安部が翌1日の夕方ま で巡視艇とヘリコプターで同海域を調査したが、油は確認で きませんでした。ドラム缶に換算すれが約20本強もの油はど こへ消えてしまったのかも疑問といえます。
 いずれにしても事故現場の詳細な特定、なぜ安全な港内に 留まらずに港を出て港外の提供水域付近に錨泊したのかなど、 米軍は詳細を明らかにすべきです。
 同艦は、プロペラの予備がないために米本国から届くまで の間、任務につけずに横須賀に留まることになるようです。
*この原稿は、神奈川県平和委員会の機関紙「平和新聞」神奈川
 県版97号(3月15日付)から、編集部の了解を得て
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第350回配信 2017年3月27日 No.1217
神奈川労連労働相談

東芝、再びリストラ

神奈川労連労働相談センター相談員 石川要二郎さん

 東芝は粉飾決算の発覚により巨大赤字を出し、昨年1年、メデ ィカルの売却、青梅工場の閉鎖など大リストラを行い、再建を かってきました。
 ところが昨年の12月27日、突然、原発子会社のウェスチン グハウスが買収した会社で数千億円の損出が発生すると発表。 2月14日には約束した決算発表を1か月延期、記者会見その ものが2時間半も遅れる大混乱が続いています。  高額損出の発表後、「東芝の将来は大丈夫か」、「息子がリス トラされないか」、「海外の原発はヤメロ」、「賃金ダウンで子 育て厳しい」、「年金がなくならないか」などなどの声が、私 が所属する「東芝明るくする会」に届いています。
 東芝は春闘の賃上げどころか、「緊急対策」として時間外割 増率の引き下げ、業務手当や一時金の大幅減などで年収20 0万円も減る労働者がいて、「生活できなく困っている」、「家 計の節約、貯金の取り崩しなどでしのいでいるがもう限界だ」 の声が噴出しています。マスコミは東芝の経営危機を連日取り 上げていますが、社員や家族の悩み・苦しみについてはほと んど目が行っていません。
 「明るくする会」は雇用を守るのは経営の責任、原発損出 を社員に転嫁するな、と各工場で門前宣伝を強めています。  原発問題は政府のエネルギー政策にも大きな責任がありま す。福島事故後も原発の再稼働を進める日本政府には国民の 声として、原発は廃炉、再生エネルギーを重視せよと政策転 換を求める必要があります。
 東芝や日立など電機産業の大リストラと言っても、多くの 国民には知らされていないとの意見をいただき、紙面を借り ました。 *この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第318号(3月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9
                横浜平和と労働会館内
    TEL.045(212)5855
    FAX.045(212)5745

共謀罪法案(「テロ等準備罪」法案)廃案へ

機関紙は全力を挙げよう

2017年3月23日
日本機関紙協会常任理事会

 安倍内閣は3月21日、安倍晋三首相欠席のまま「共謀罪」法案 の閣議決定をし、過去3回廃案となったにも関わらず4度目の国会 提出を強行した。
 日本機関紙協会は安倍内閣の共謀罪法案の閣議決定に断固抗議す るとともに、共謀罪法案廃案に向けて全力を挙げる決意を表明する。
 共謀罪は、2人以上で犯罪について計画し、準備行為を話し合う だけで処罰するというものである。日本の刑法は犯罪行為があって 初めて処罰することが原則である。この原則をも無視する暴挙である。
 政府は共謀罪を「テロ等準備罪」と称しているが、そもそも、政 府案の最終案で初めて「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」 の文言を挿入した。何をして「テロリズム集団その他の組織的犯 罪集団」となるのかもあいまいであり、「一般の人には関係がな い」と説明しているが、それを判断するのは捜査機関であること  から、一般市民も対象になることは否定できない。これは国民を だます本質隠しである。
 同法案は、憲法で保障された内心の自由を侵害するものであり、 密告を奨励し、監視・密告社会をつくり、もの言う市民団体等 の弾圧に利用されるものだ。共謀罪は戦前の治安維持法の現代  版と言える。侵略戦争に反対したゆえに治安維持法の弾圧を受 け、多くの機関紙が発行停止された歴史がある。日本機関紙協 会として絶対に認めることはできない。必ず廃案に追い込む決 意である。

全国の機関紙の仲間に呼びかける
 過去3度も廃案となった共謀罪法案が、今回、閣議決定されたのは、安倍政権の悪政に反対する国民・市民の声、運動を抑えつけるためである。自らの機関紙でこの本質を仲間に伝え、廃案への運動に立ち上がろう。


「手を結ぶための、私たちの訴え」第349回配信
2017年3月20日 日本機関紙協会神奈川県本部

改めて機関紙を考えてください

 全国新年号機関紙コンクールの表彰式はすでに終わってい ますが、応募された編集部にあてた個別講評を分担して書き ます。担当した個別講評をようやく書き終えました。この講 評を書くときに毎年感じることがあります。  機関紙が新聞のスタイルを採用してきた訳が、多くの編集 者に伝わっていないことです。新聞の記事は、事実を素材に ストーリー性のある比較的短い文章で書かれるから、よく伝 わります。発行団体の公的な発行物ですから、責任の所在も 示しています。編集技術の面でも読みやすさをめざしてノウ ハウが蓄積され、時代にあわせて向上させています。この編 集技術の基本だけでも学んでほしいと毎年感じています。  もう一つの角度では、「みんなの機関紙を、みんなでつくっ てほしい」ことです。参加できなかった会議や活動でも、そ の「予習と復習」をし、みんなで確かめあいながら活動を進 めることです。読者が仕事や暮らしのなかで気づいたこと、 感じていることを、内緒話ではなく紙面に載せて、考えあ うための素材にすると、新しい要求が生まれることもあり ます。
 「写真に写されることもこの団体の活動に参加することだ」  と、話した編集者もいます。機関紙づくりの過程を改めて 直しながら、読者の知恵と力を借りて編集しましょう。

第349回配信 2017年3月20日 No.1210

大臣の資格はウソの繰り返しか

ジャーナリスト 丸山重威さん

 「いまさら言えない」―南スーダンPKO部隊の日報問題で、 「司令部のコンピュータに残されているのではないか」と指摘 された自衛隊が、データを「廃棄」した理由が、これだったと いう。小さなウソが大問題に発展したケース、と言えば当たり 前のようだが、日報問題の経過をみると、やっぱり「歴史の中 にいる自覚」と「本当のことを見ぬく目」が欠けていた、と思 わずにはいられない。
 まず、情報開示請求にどう答えるか。そのまま出すと「戦 闘」の存在が明らかになり「PKO5原則」に触れる。頬被り して11月15日「駆けつけ警護」を閣議決定し、開示要求には 12月まで伸ばし「破棄した」と答えた。日報はファイルにな っているから実物は破棄したでも構わない、とウソをついた。 「重要な記録。破棄するのはおかしくないか」となぜ思わなか ったのか。
 さすがに問題になり「探せ」と言われ「他の部署にあった」 と出したが、2月14日、国会で笠井議員に「陸自研究本部の データベースにあるのではないか」と追及され、慌てて「破 棄」して「ありません」と答えた。それもバレて、今度は大 臣による「特別防衛監察」…。誰かの話が本当かウソか、ウ ソには、「おかしいな」「違うんじゃない?」と疑問を持たな かったら、大臣の資格はない。裁判での「不知」では済まさ れない。
 そもそも歴史的記録だ。考えてみよう。捨ててしまってい いはずがない。いまでも、誰かが、どこかに隠して持ってい る、と信じたい。かつての戦争の記録は、そうやって残った のだ。
*この原稿は、3月17日にメールで送信されてきました。
 丸山さんは、機関紙協会神奈川県本部の顧問でもありますので、連絡先はこの配信の「連絡先」にお願いします。

第349回配信 2017年3月20日 No.1211

患者情報の勝手な利活用の梃

 ―「医療情報匿名加工・提供機関」の
    制度化に反対する―

「神奈川県保険医新聞」の「主張」

 患者情報や医療情報を集積し、匿名加工を施し、研究機関 などと共にヘルスケア産業に提供する、〝大仕掛け〟の創設 計画が進行している。これは、医療情報の集積・利活用のハ ブとして数年来、検討されてきたもので、「医療情報匿名加工・ 提供機関(仮称)」(以下「匿名加工機関」)という。この制度 化に向け、政府は法案を3月に国会へ提出する方向で準備し ている。
 一昨年の個人情報保護法改定で、個人の非識別化をした「匿 名加工情報」は第三者提供が法的に可能となったが、病歴な どを含む個人情報は「要配慮個人情報」として、本人同意な く第三者提供はできないとされた。この相反状況を解消し、 医療情報を利活用するために考案されたのが、国の認定に よる、この「匿名加工機関」である。医療機関は医療情報 をここに提供する場合、患者同意は不要となる。
 しかし、この匿名加工機関が、「記名」の医療情報を集積で きる法的根拠や提供する方法論や仕組みは全く不明で、制度 化を提言した次世代医療ICT基盤協議会の「とりまとめ」に 記載がない。
 折しも、支払い基金などの審査・支払い機関を「業務集団」 から「頭脳集団」へ転換させ組織改革を目的とした、有識者 会議が並行して議論を重ね、これが結論をみずに終結、厚労 省内で大臣直々のデータヘルス改革推進本部が立ち上がり、 再度、同様の議論が始まった。支払基金などの役割を変更し、 問題の「匿名加工機関」の任を担わせると目され、保険請求の 「転用」「流用」が企図されていると考えれば合点がいく。
 「とりまとめ」は、標準化された医療情報はレセプトが「基 本」で、検査値や手術成績などのアウトカムの標準化・集積 は「課題」としている。匿名加工で利用する情報はレセプト であり、この目的外使用が念頭にある。
 当然ながら、レセプトは保険請求の目的のみで医療機関が 作成しており、これは論外である。国は、この機関を通じ、 アウトカムの集積も企図しており、診療報酬の点数項目への 要件化も予断を許さない。情報の売買も射程に入っている ことはプライバシーの保護や基本的人権に大きく関わる。医 療機関が埒外におかれ物事が進められている点も問題だ。「匿 名加工機関」の制度化に反対する。
*この原稿は、神奈川県保険医協会の機関紙「神奈川県保険医新
 聞」第2015号(2月25日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第349回配信 2017年3月20日 No.1212
自治体労働者の働き方問題

大磯町 深夜に電灯こうこう

鈴木京子町議のブログに反響
「新かながわ」から

 大磯町で、日本共産党の鈴木京子町議が町職員の長時間労 働を告発したブログが話題になっています。日曜日の早朝に、 町役場で働いている職員の労働実態を告発したところ、大きな 反響が寄せられ、匿名で町職員の働き方の改善を求める投書が 町役場に届くなどしています。3月21日には共産党と職員の 働き方に問題意識を持つ町議が共同で「職員の働き方の改善 を求める決議案」を町議会に提案する動きも起こっています。
    鈴木町議の3月5日のブログは次のようなものです。
 「今朝、5時15分、通りかかった役場1階に照明がつい ているのに気づき、様子が分かるかもしれないと海側に回 ってみました。太平洋自転車道から、保険年金の部署で女 性が立っているのが見えました。背を向けているので誰だ か分かりませんでしたが、徹夜していたのでしょうか?
 それとも早出? それも日曜日に?
 月曜日は朝一番で『働き方』を確かめる必要が出てきまし た。議会の予算審議の最中なので議会対応が必要な時間では ありますが、突発的というよりも『通常業務』の範疇(範疇)  大磯町では労働組合がありませんから、自治体労働者の相 談先などがはっきりわからないことも問題だと思います。何 とかしなくては」
 朝5時15分に役場前を通りかかったのは「しんぶん赤旗」 の配達のためでした。  職員の働き方問題をとりあげたブログを立ち上げると役場 職員からメールや口頭で「よくいってくれた」と寄せられ、 ブラックな働き方の実態が明るみに出ました。また、町民か らは「本当だったんですね」と驚きの声があがっています。  ある若手職員は鈴木町議に「ブログ読んでいますよ。よろ しくお願いします。私はへとへとです」と言ってきました。
 町内会などで活躍している男性は「私も聞いているよ。役 場職員の家族から『職員が12時近くならないと帰ってこない』 と言っていた。話は本当だったんだね」と言われました。
 また、町へ来た匿名の投書(48歳男性)には、「夜中の23時 ~24時ころ、大磯町役場の海岸側歩道を歩いていると電灯・ 照明がこうこうと点灯しています。このような状態は連夜継 続しているどころか、午前1時、2時ころまで(点灯)もあ ります。また過日は午前5時ころにも点灯していたことがあ ましたが、その時は目を疑ってしまいました。……電通=超過 勤務・違法労働行為などとは無縁であることを祈るばかりで す」と書かれていました。
 男性はフレックス勤務で健康のためにランニングをしていて 見たそうです。
 鈴木町議は「職員の期待に応えるためにサービス残業の根 絶に向けてあらゆる手段を使って改善していく」と話してい ます。
*この原稿は、「新かながわ」第2396号(3月19日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
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第349回配信 2017年3月20日 No.1213

トランプの〝ばば〟はご免だ

「年金者しんぶん」神奈川県版のコラム

 42%歴代最低の支持率で登場したトランプ米大統領は、7 カ国の市民入国禁止令で米国内外から厳しい批判が集中、さ っそく違憲の審判が出た。労働長官候補は指名辞退、大統領 補佐官の辞任など閣僚人事面での綱渡りが続く。そして、メ ディアを敵に回した攻撃など不安定なハネムーン機関となった。  一方、日本の安倍首相は「米国第一」を掲げるトランプ 気に入られようと、就任前から他国に先んじてすり寄り、首 脳会談は「日米同盟第一」の立場で安保政策や経済政策で異 常な〝トランプ追随〟が際立った、重大な国際的人権・人道 問題に「コメントを控える」と黙認の態度をとった安倍首相 の姿勢は世界の笑いものになった。
 日米同盟の「絆は揺るぎないもの」「日本も積極的平和主義 の旗の下で大きな役割を果たす」「大統領の成長戦略に貢献し、 アメリカに新しい雇用を生み出す」などと異常な外交であっ た。二国間交渉ではTPP交渉で譲歩した内容をもとに、あら ゆる分野の譲歩にすすむ危険がある。
 従属の根源にある日米安保条約は廃棄し、 日米友好条約を締結して対等・平等・友好にたった21世紀の 日米関係こそ未来がある。トランプの〝ばば〟をつかまされ ない政府をつくろうではないか。(妖光)
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第347号(3月15日付)のコラム
 「好奇心」から、編集部の了解を得て配信しています。
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「手を結ぶための、私たちの訴え」第348回配信
2017年3月13日 日本機関紙協会神奈川県本部

黙認せずに考え 話あいたい

 3月8日付の「琉球新報」の第2社会面に、全国青年司法 書士協議会が2月28日付で辺野古の「新基地『全国を候補地 に』」、「工事中止を求め会長声明」を出したと報じました。
 記事によると声明はヘリパッド建設に抗議している現場を訪ね た前会長の名で発表した。声明をまとめるには議論もあったが、 何も言わないことは沖縄への基地押しつけを黙認することにな る、政治決定に適正な手続きを重視せよ、と法律家として言 えるという結論になったと報じている。紹介されている前会長 のコメントは「…議論のきっかけにしてほしい」と結ばれてい ます。
 「声明の趣旨」を、「名護市辺野古における新基地建設工事 を中止し、米軍普天間飛行場の移設先について全国の自治体 を等しく候補地として国民全体で議論を深めるべきである」 と紹介。声明の理由と結語の要旨が6面に掲載されています。
 引用が長くなりました。21世紀に必要なことは、深刻な国 民の現実がたくさんあります。しかし「他人事で済ませてい いのか」という見方で考え、話し合う場を増やしたいもので す。「当たり前と思えないこと」がたくさんある今の社会です。 気楽に笑える話ではないですが、自身と次世代の人の未来の ためにも冷静になって話をする機会をつくり続けましょう。

第348回配信 2017年3月13日 No.1206

許されない大企業の身勝手

「神奈川の仲間」から、

 いすゞの非正規切り争議の全面解決報告会が2月20日に行 なわれた。08年11月17日、いすゞ自動車が期間工・派遣労 働者1400人全員解雇を発表。この不当解雇に立ち上が ったいすゞ争議が、その後全国で広がる非正規争議の出発 点となる。
 真冬の早朝6時、湘南台駅頭で、いすゞに向かうバス停の 脇で、工場門前で、長い列を作って出勤する工場労働者、 退勤する工場労働者に、労働組合、民主団体、労働弁護士、 共産党が、何日も訴え続けた。「解雇、契約途中での雇用打 ち切りは違法。労働組合に相談を!」
 残念ながら裁判ではいすゞへの地位確認を認めさせること はできなかったが、休業中の賃金4割カットは違法との初の 司法判断を勝ちとった。
 原告の五戸さんは「八戸から家族を養うために栃木に来て 3年で首切り。その後8年の争議。子どもの病気や妻と母親 の死、自分の病気と不幸の連続。争議で知り合った人々との つながりがなければ投げ出していた」と語り、佐藤さんは「北 海道の母親の介護で実家に帰らざるを得ず、神奈川での闘い ができなくなった。2年前の父親の死の前に解決の報告をし たかった」と号泣した。
 拡大する非正規・間接雇用の労働者、膨大な未組織の労働 者に向き合い、組織を拡大する労働運動への転換は道半ばで ある。リーマンショックは100年に一度どころか今や10年 周期と言われ、今年のバブル崩壊が真剣に危惧される。利益 を溜めこみ、人を物のように捨てる大企業の身勝手は絶対に 許されない。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第318号(3月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
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第348回配信 2017年3月13日 No.1207

闘いぬいた8年間
いすゞ争議 解決報告集会

「神奈川の仲間」から

全国の仲間を励ました
 いすゞ自動車はリーマンショックを理由として、2008 年末に1400人の派遣労働者・期間工労働者のクビを切り ました。職場だけでなく住まいも奪われる労働者が労働組合 (当時のJMIU)に結集して立ち上がり、マスコミでも大き く取り上げられました。
 いすゞの仲間の闘いに励まされ、全国各地で非正規労働者 が声をあげ、神奈川でも日産や資生堂などの闘いのきっかけ となりました。
 この8年間の闘いにおいて、裁判闘争では最高裁でも不当 判決が出され、地位確認も認められませんでしたが、その後 も粘り強く運動を進め、会社側と交渉を重ねるな
かで昨年12 月に合意が成立し、争議は全面解決しました。
 解決を報告し、闘いの成果と教訓を確かめ、当事者として 闘った仲間をねぎらうために、「解決報告集会」が2月17日 に開催され、会場いっぱいとなる133人が参加しました。 大きな成果があった
 当該単産JMITUの生熊委員長は、「労働組合に加入して闘っ たことは大きな意義があった」と述べました。
 鷲見弁護団長は、「期間工の553人全員 について解雇予告を撤回させたこと、会社命令による休業中 の賃金4割カットは違法であると認めさせたことなど、大き な成果があった」と強調しました。
 さまざまな人から、ねぎらいと激励の言葉が述べられ、最 後に原告団があいさつ。
悲しみを乗り越えて
 松本団長は「みなさんのおかげで解決することができた。 本当にありがとうございました」とお礼を述べました。
 五戸さんは、闘いの最中に亡くなった妻の写真を持ちなが ら、「3年仕事して、8年闘ってきた。支えてくれたのが家 族だった」と述べ、佐藤さんも「亡くなった父親に報告でき なかったのが心残りだが、解決は皆さんのおかげ」と涙なが らにあいさつし、大きな拍手に包まれました。
  最後に参加者全員で「がんばろう」を合唱し、今後の闘 いへの決意を固めあって、終了しました。
*この原稿は、No.1206と同じ「神奈川の仲間」第318号から編集部の了解を得て配信しています。 連絡先も同じです。

  第348回配信 2017年3月13日 No.1208
ILO187号条約を生かす運動

労働環境悪化、過労死にストップを
長時間労働、非正規問題で
全教労組が申し立て

「働くものの労働安全衛生学校」
 主催「いの健」、民医連 「新かながわ」から

 働くもののいのちと健康を守る神奈川センターと神奈川民主 医療機関連合会の共催で、「働くものの労働安全衛生学校」 が2月18日、横浜市内で行われました。
 村上剛志氏(社会医学研究センター理事)が、「過労死を 防ぐためにILO187号を生かす―安全衛生活動の基本」 と題して講演。会場から労働環境改善に取り組む経験報告 などがありました。
 2006年ILO(国際労働機関)で採択された187号条約(労 働安全衛生の促進的枠組み条約)は、電通労災自殺事件など多く の労災健康破壊問題が続き中で、改めて注目されています。
 日本は07年、世界で最初に「187号条約」を批准しまし た。条約の趣旨は➀安全で衛生的な労働環境が尊重される文 化を各国が確立すること②政府、使用者、労働者が安全で衛 生的な労働環境の確保に積極的に参加すること③労働環境の 悪化による健康破壊が発生しないよう予防の原則を最優先 課題とすること、です。さらに「国は安全衛生に関するそ のシステムとプログラムにより安全で健康な作業環境を前 進的に達成しなければならない」と述べています。
 条約はILOで採択された後、世界37カ国(今年1月現在) で批准されています。背景には世界で労働環境の悪化の広が りがあります。
 日本では過労死、過労自殺、過労による健康破壊、石綿 による健康障害、重大災害による健康破壊、原発事故に携 わる労働者の健康問題など多くの問題があります。国内問 題解決促進のために条約を活用した運動が大切です。
 全日本教職員組合は14年1月、過重労働の是正と非正規職 員の待遇改善をILOユネスコ共同委員会に申し立てを行いま した。受けたILOは日本政府に契約や労働時間の改善に取り 組むよう勧告しました。文部科学省は16年6月に出した教育 制度方針(タスクフォース)にある程度反映させました。
 村上氏は「187号条約を生かす取り組みが過労死防止に つながる。健康と安全は一人ひとりが人間として生きていく うえで基本条件です。私たちの運動で成果をあげています。 確信を持って運動を進めていきましょう」と訴えました。
この原稿は、「新かながわ」第2393号(2月26日付)から、
 編集部の了解を得て配信しています。
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第348回配信 2017年3月13日 No.1209

職場に戻って 障がい者支援の仕事がしたい

「かながわ共同会・愛名やまゆり園争議」で 障がい者
差別と闘う岩元さん

 神奈川県職員労働組合総連合(神奈川県職労連)・公務公共 一般労働組合の岩元です。
私は、勤務先の社会福祉法人「かながわ共同会」の障がい者 支援施設「愛名やまゆり園」(神奈川県厚木市)より、「障が いがあるから業務に従事することはできない」という障がい者 差別と、不当な解雇を受け、職場に戻るために横浜地方裁判所 に提訴しました。
 私は、障がいを負い休職となりましたが、早く職場に戻っ て働きたいという思いでいます。リハビリを一生懸命に頑張 りました。主治医からの「仕事内容については可能と判断す る」という診断書を「共同会」に提出し、常勤での復職を 繰り返し申し出ました。
 しかし、「共同会」は私が復職を申し出たとたんに就業規則 の文章を追加・変更しました。その内容は「復職する場合、 元の業務を100%出来なければ復帰はさせない。事務職へ の転換はダメ」という文章です。障がい者は身体能力がない はず「だから障がい者を排除する」という働く者に不利益な 就業規則の変更です。
 私が何度もお願いし、ようやく実現した産業医との面談で は、産業医から「身体能力を見極める為の慣らし勤務をした 方が良い」と薦められました。私は「共同会」に何度も慣ら し勤務を希望しましたが、一方的に拒絶されています。その 理由が終業規則にすらもその記載がない「慣らし勤務は精神 的な病をかかえた方の復職の際を想定している」という、無 理矢理な解釈をした返答でした。これは明らかに私に限定し た障がい者差別という解釈です。
 他の場面でも「共同会」側は「慣らし勤務をさせてしまえ ば、復職を認めてしまう事になってしまう。そのような事は できない」などと、本音を返答していました。これは障がい を負ったら問答無用で実質解雇する、という差別的な考え です。障がいがあってもできる仕事はあるはずです
。  このような障がい者差別を受けていますが、職場に戻り、 利用者のお役に立ち、よい支援がしたい、そのために今「か ながわ共同会・愛名やまゆり園争議」で闘っています。こ の争議に勝利し職場に戻るために、現在、横浜地裁へ公正な 判決を求める署名を集めています。
 ただ職場に戻って仕事がしたい」。それなのに障がい者を支 援している施設から「障がいがあるから復職できない」と望 みを絶たれる。このような「共同会」の対応に「おかしい!」 と思ってくれる人に、ぜひとも署名への協力とご支援をよろ しくお願いします。
「配信」編集部からのお願い
署名用紙は、下記に連絡されれば郵送で発送されます。署名 の返送費用支援カンパのつもりでご負担をお願いします。
*この原岩元さんから寄せられた文章に「配信」編集部が
 見出しをつけています。
連絡先と署名の問い合わせ・郵送先
    〒231-8588
     横浜市中区日本大通り1 神奈川県庁本庁舎6階
     神奈川県職労連・公務公共一般労働組合
     TEL:045(212)3179
     FAX:045(212)3178


―機関紙編集・広報紙担当者のための―

2017報道写真講座

・日 時:3月26日(日)午前10時~午後5時
・講 師:亀井 正樹氏
・会 場:建設プラザかながわ
・受 講料:会員団体  3,500円
      非会員団体 4,500円
・問い合わせ:Tel.045-785-1700
・申し込み締め切り:3月16日(木)
・詳細は2017報道写真講座2017photo.pdf


「手を結ぶための、私たちの訴え」第347回配信
2017年3月6日 日本機関紙協会神奈川県本部

「半減期がない」毒ガス兵器の怖さ

 3月4日の午後、旧日本海軍が毒ガスなどを研究・製造し ていた寒川町の相模海軍工廠の跡地を訪ね解説を聞きました。  神奈川県職員労働組合・湘南支部の「平和の会」が主催し た、13回目の「平和のつどい」のよびかけで、40人を超える 人たちが参加。毒ガス問題研究会の代表をしている北宏一朗 さんが、同工廠跡地の工業団地を案内した後に講演しました。
 第1次世界大戦後、化学兵器は国際的に禁止されていたの で、国が秘密に研究・製造し、敗戦後の処理も秘密を優先。 現在も極力隠し続けられている。近年の土木工事などで掘 り出された時は報道されても、問題の全体像は伝わらない。 目立たないまま放置されている実態も報道されるのはまれです。
 北さんの講演で強調されたものに、有機ヒ素化合物を含む 毒ガスがあります。平塚や茨城県の鹿島地方の地下水を汚染 している成分は有機ヒ素化合物です。これを無害化する方法 は未だに確立していない。その危険性は放射能とちがい「半 減期がない」という本質をついた説明もされました。
 埋設場所を把握している官庁や元請も、工事現場の作業員 にはこうした事実を伝えていない実例もあります。寒川町の 道路工事現場の作業員が、毒ガス入りのビール瓶を割って異 常を訴え、中身が毒ガスと判明した経過も解説されました。

第347回配信 2017年3月6日 No.1202
揺らぐ「オール沖縄」勢力

復帰後最大の危機に

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 沖縄の情勢は、緊迫の度を増しながら混迷も深めている。
 名護市辺野古では新基地建設に向けた海上作業が始まり、 危険な突起付き浮き具(フロート)にロープを張った「海上 フェンス」が張り巡らされた。汚濁防止膜を固定する巨大ブ ロックの投入も始まった。連日、米海兵隊キャンプ・シュワ ブのゲート前と海上での抗議活動が続いている。
 山城博治沖縄平和運動センター議長らの長期拘留は4か月 を超え、釈放を認めない裁判所への抗議行動が山城議長の家 族も参加して続いている。抗議の声は国際的にも広がり、ア ムネスティ・インターナショナルも動き出している。

選挙では勝てない
 そんな状況なのに、「オール沖縄」勢力の結束が揺らいでい る。
 一つは選挙の連敗。2月12日の浦添市長選では自公推薦の 現職が再選され、知事が支援した新人が予想以上の大差で敗 北した。1月22日の宮古市長選も僅差で敗れた。宮古島は自 公も「オール沖縄」も分裂し4人による混戦だった。浦添市 長選では、焦点の那覇軍港の浦添移転問題について、知事が 支援した新人は反対を掲げられなかった。辺野古と直結しず らい選挙では、政府とのパイプを強調する自公推薦候補と の戦いを勝ち切ることは困難だ。
 沖縄県の11市のうち「オール沖縄」勢力は那覇市と名護市 のみのまま。今年4月にはうるま市長選挙があり、一騎打ち になる見込みだ。政権は、地域選挙から「オール沖縄」弱体 化を図っている。
 そして不祥事。安慶田前副知事の辞任に至った副知事口利 き疑惑は泥沼化してしまった。2月20日には安慶田氏が沖縄 県議会に参考人招致された。野党自民会派は百条委設置を求 め、安慶田氏が起こした民事訴訟も3月に始まる。知事は後 任副知事に経済学者の富川盛武氏を起用した。政府との信頼 関係が崩壊している中で、経済政策の面からの基地問題への アプローチを模索することになろう。

県の法的対応に批判も
 知事の法的対応を巡る議論も、事態を複雑化させている。
 海上工事が再開されたため、埋め立て承認の「撤回」を知 事に求める声が強まり、地元紙には連日、投書が掲載されて いる。前知事の埋め立て承認に法的瑕疵(かし)があるとし て承認の「取り消し」をしたのが2015年10月。これに対 して国交大臣が是正指示をし、これに従わなかった不作為の 違法があるとして国が起こしたのが「不作為の違法確認訴訟」 である。そして昨年12月、最高裁で県敗訴が確定。知事が 「取り消し」を取り消したため承認の効力が復活した。
 知事は、取り消しをせず国の代執行訴訟を受けて立つ選択 もできた。そうしなかったことへの根強い批判がある。投書 などの声は、工事を止めるために、承認の効力を事後的に停 止する「埋立承認の撤回」を早急に行うべきというもの。た だ、「撤回」をしても国はすぐに法的対抗措置を取るとみられ、 県は慎重に判断しようとしている。

闘いの再構築を
 沖縄は日本復帰後、最大の危機にあると言っていいだろう。 相手は日本と言う国家である。しかも政権は高い支持率に支 えられている。ただでさえ困難な闘いなのに、内部の不協和 音、不祥事が表面化し、選挙でも結果を出せない。そこに次 々と仕掛けられる「沖縄ヘイト」の波。いま必要なことは、 オープンな場で多様な議論を戦わせる「オール沖縄」を再構 築することではないか。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9167(2月23日付)
 から、編集部と筆者の了解を得て配信しています。「連合
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第347回配信 2017年3月6日  No.1203

わたしたちの人権は今

「暮らしとからだ」から

 「人が人として尊ばれ、誰もが平和憲法の下で平等に、し かも、誰もが安心して住み続けられる地域社会の実現のため に、より多くの人と手を握り、共同の輪を広げていく」――こ うした基本理念を持つ「社会福祉法人うしおだ」では、介護 支援センターなど8つの事業所を運営しています。その中の ひとつ「ハイムさざんか」は精神障がい者グループホームで す。生活支援など精神障がい者を支援する施設としての役割 だけでなく、障がいを持った人たちが地域の担い手として活 躍できるような活動を進めています。誤解や偏見、社会保障 の後退などによるたくさんの課題を抱える中でも、「ハイム さざんか」の利用者がいきいきと活動できるよう、日々奮闘 しているグループホーム管理者の河野崇宏さんに話を聞きました。

障がい者グループホームとは
 精神に障がいを持つ人たちが、共同生活を送りながらお互 いを認め合い、自分らしさや自信を取り戻していく場です。 言い換えると「ここにいても良い」と思えるような「所属 感」が得られる場になっています。
 利用者の9割以上は、精神に障がいを持つ統合失調症の 人たちです。
 通院、通所、服薬管理だけでなく、地域の担い手として 活躍する場も提供しています。

「あいねっと」での取り組み
 鶴見の「あいねっと」とは「たすけあい・支えあい・人 と人とのネットワーク」を語源とした「鶴見区地域福祉保健 計画」で、誰もが安心して生活できる街づくりの活動です。 その中で下末吉あいねっと情報交換会に参加し、「ハイムさざ んか」の利用者への理解と役割について提唱してきました。
地域活動の実際
 地域の人たちから町内会の組長へ推薦され、広報誌の 折込・配布、町内会費・共同募金集金、お祭りなどのイ ベント参加協力、防災訓練への参加協力などを行ってき ました。
 その事で、利用者たちは、地域の中で必要とされてい ることを感じ、自分たちが頼りにされている事で、主体 的に地域生活を送っているそれぞれの自信につながって います。

所属と役割の大切さ、具体化できる社会へ
 私はソーシャルワーカーとして、「所属」と「役割」と いうキーワードを日々大切にしています。人は、いてもい なくても良い、誰でも良いという存在ではありません。
 しかし、今の世の中は、自己責任論の中で一人ひとりが大 切にされない時代です。誰もが安心して良い場所=「所属」。 そして人として必要とされる存在を実感できる=「役割」。 「所属」と「役割」はどんな人にとっても大切で、グループ ホームが利用者にとって、そうした場所になるように心がけ ています。
 昨年7月に相模原で痛ましい事件がありました。障害 者の施設が人里離れたところにあるのではなく、鶴見の ような町中に存在し、共存することが大切です。
 その事で誤解や偏見を解消し、「所属」と「役割」を共 有し、共に生きられる社会が生まれると思います。
*この原稿は、よこはま健康友の会の「暮らしとからだ社」が発
行する「暮らしとからだ」No。」636(2月1日付)から、
編集部の了解を得て配信しています。
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     TEL.045(947)3260

第347回配信 2017年3月6日 No.1204

テロ対策の名はウソ
人権つぶす「共謀罪」

「年金者しんぶん」神奈川県版の「好奇心」から

 米政府は9・11後、テロ対策を理由に個人情報収集の許可 を国家安全保障局に与え、1日数百万件の通信記録をインタ ーネット各社に提供させ、世界的な盗聴監視活動に暴走。亡 命中の当時局員エドワード・ジョセフ・スノーデンはその手 口を告発し、それを映画にしたドキュメンタリーはアカデミ ー賞を受賞。「監視はどんな時代でも最終的に権力に抗する 声を押しつぶすために使われる」
 「福島の汚染対策はコントロールされている」。「(南スーダ ンの)首都ジュバは落ち着いている」。「結党以来強行採決は 考えたこともない」。不戦の誓いを貫くと言いながら、戦争法 強行、普天間工事強行など、ウソと偽りの安倍政治はトラン プに負けず劣らずの手口だ。安倍首相は戦争する国づくりと 一体で、計画・相談・合意しただけで処罰するという共謀罪を 「テロ等準備罪」とごまかし今国会での成立を企んでいる。
 4年以上の懲役・禁固の刑を定めた広範囲な犯罪を対象に して、警察をはじめ国家権力によって個人の尊厳と基本的人 権・思想信条と内心の自由が脅かされる。日常的に国民を監 視し、市民運動や政党活動に重大な侵害、萎縮をもたらす法 律だ。安倍政権がやろうとしていることは、テロ対策の名に よる弾圧で戦前の治安維持法の現代版だ。共謀罪は絶対阻止 しなければならない。
この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第346号(2月15日付)のコラム
 「好奇心」から、編集部の了解を得て配信しています。
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第347回配信 2017年3月6日 No.1205
経済効果をうたっての

カジノ誘致はやめよ

「医療と福祉の 共同のひろば」から

 総合型リゾート整備推進法(IR)いわゆるカジノ法が昨年 12月成立しました。林横浜市長は「観光立国に向けて大きな 一歩」と評価し、「経済界と連携して、オール横浜で検討を進 める」と積極的に誘致するとしています。横浜商工会議所の 幹部も「IRは商業の創出と外国人観光客の大きな受け皿とし て、横浜への誘致を進めたい」と話しています。横浜市の山 下埠頭やみなとみらいなどの臨海部が有力な候補地とされて います。
 IR施設全体のうちカジノ部分はごく一部ですが、その施設 全体の収益のなかでカジノの収益が莫大となり、経済効果が 期待されています。  横浜市はIR事業の誘致により、そこで働く従業員の個人市 民税と、そこで事業所を営む法人市民税合わせて年間約61億 円の税収が増えると試算しています。 横浜経済をマイナスにする  厚生労働省の研究班の調査によれば、「国民(成人)の4.8 %にあたる536万人がギャンブル依存症」という結果があ る。ギャンブル依存症により消費者金融、いわゆる高利のサ ラ金に手を出して生活が回らなくなり、生活苦に陥り、生活 保護を受ける世帯があります。
 カジノ誘致を検討している横浜市の場合では、生活保護 世帯が約52,000世帯で一世帯当たりの保護費は約2 40万円。もし仮にギャンブル依存症が増えて生活保護世 帯が5%増えれば、保護費が約63億円増加すると試算されて います。横浜市が見込む経済効果はこれだけでもマイナスに なる可能性があります。
 林市長は、カジノ誘致の有力候補の山下埠頭再整備として、 埠頭内事業者の移転費用のため今年度だけでも130億円を 計上、さらにMM21地区から山下埠頭への海底トンネルまで 建設しようとしています。

誘致で街がさびれる
 カジノの客は、IR内で優待割引を使って宿泊・飲食・買い 物をするため、周辺商店街の客を奪い、街がさびれていきます。
 カジノは賭博であり、ギャンブル依存症患者者の増加・暴力 団の暗躍・青少年の不良化・悪質外国人の流入など、心配事 がやまほどあります。
横浜にカジノは絶対いらない

*この原稿は、医療と福祉をすすめるかながわ健康友の会の機関
 紙「医療と福祉の 共同のひろば」第113号(2017・
 3付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒221-0043 横浜市神奈川区新町15-6
                神奈川診療所・内
     TEL.045(441)0225


「手を結ぶための、私たちの訴え」第346回配信
2017年2月27日
日本機関紙協会神奈川県本部

研究者を軍事研究に引き込む危機

 世界平和アピール七人委員会は24日、いま大問題になって いる大学や研究者を軍事研究に引き込むことについて反対す るアピールを発表しました。
 政府は社会保障予算を削減する一方で、防衛費は拡大しこ れ自体も問題になっていますが、大学では研究費が削られ、 研究にはどこかで補助金を取ってきたい背景があります。
 そこに防衛省が資金を出して軍事研究に引き込もうという 政策が始まっています。
 「安全保障技術研究推進制度」の名で「大学や研究機関等との 連携の充実」を図って兵器開発で稼ぎたいというのです。戦後の 日本は科学技術が戦争に使われた反省から、研究者も大学も「軍 学協同」どころか「産学協同」にも反対してきたのですが…。
 七人委員会では、日本学術会議がいままでの路線を転換しよう とする状況も含め議論してきました。今回のアピールは「戦争の ための研究はやめよう」と呼びかけ、国民にも「日本の科学・技 術の成果が、武器あるいはその部品として諸外国に輸出され、米 国やイスラエルなどの海外との武器の共同開発によって実際に戦 闘に使われ、殺戮に手を貸すことになってよいのか」と問いかけ、 ぜひ声を上げてほしいと訴えています。
 

ウソの言葉で隠される 真実と事実

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ジャーナリスト 丸山重威さん

 「日報では、一般的な辞書的な意味で『戦闘』という言葉を 使われたと推測している」「憲法9条上の問題となる言葉を使 うべきではない、ということから、私は『武力衝突』という 言葉を使っている」(稲田防衛相)。「こういう議論に発展し たので、『戦闘』というのは、そういう意味を持っていると言 うことを現地部隊に認識させた」(河野克俊統幕長)
 「廃棄した」という自衛隊の南スーダン派遣部隊の日報は、 やっぱりあった、と認めたものの、そこにあった「戦闘」と いう言葉をめぐっての答弁だ。どうやら「ドンパチ」はあっ たらしいが、何だったのか。戦車と重火器での「衝突」らし いから、「戦闘」以外の何ものでもないのだが、こんなウソが まかり通っているのが安倍政治だ。
 それだけではない。大きな反対運動が起きた「戦争法」は 11の法律を変える「平和安全法制整備法」だったし、いま問 題の「共謀罪」は「組織的犯罪手段にかかる実行準備行為を 伴う犯罪遂行の計画罪」というそうだ。大学を巻き込む防衛 省の「軍事研究」奨励は「安全保障技術研究推進制度」、「防 衛装備移転」は「武器輸出」のこと。
 問題はウソの言葉で真実、事実が隠され、わからなくなってし まうことだ。「玉砕」も「転進」もそうだった。「支那派遣軍の 満鉄線爆破」は、謀略だったが、それ以前に「戦闘」を「戦争」 と認めず「事変」とした。日本も「不戦条約」を批准していた からだ。
 『戦闘行為』や『戦闘』は憲法に抵触するから、『衝突』と した―この話、80年前とそっくり一緒だ。

*―七人委員会事務局・丸山重威さんからのメールの要旨―
*全文は「提言2017」に掲載してあります。
*この原稿は、24日に送られてきました。
 丸山重威さんは、機関紙協会神奈川県本部の顧問もしてもらっていますので、連絡先は機関紙協会にお願いします。

第346回配信 2017年2月27日 No.1198

沖縄に〝おとなの学習旅行〟

「北央医療生協」のコラムから

 「生き残ってくれた方がいたから、私たちは歴史の真実を 知ることができる」。繰り返し現地のガイドが語っていました。  子どもの通っていた小学校が、沖縄への学習旅行20周年を 記念し、現地での式典を前に〝おとなの学習旅行〟を企画し ました。那覇から北部を巡るコースです。
 普天間基地のフェンス沿いからはオスプレイを間近で見ま した。12月に近くへ墜落したばかりなのに平然と飛び立つ準 備。沖縄の上空をなんだと思っているのでしょう。
 読谷(よみたん)村役場の庭には、憲法9条の碑が輝いて いました。高江ゲートの前は物々しい雰囲気。機動隊は車の 中で待機し、前面には警備会社の人が立ちはだかっています。 日本人同士が対峙し重苦しい気持ちになりました。
 対馬丸の82歳になる生存者の話には、息が詰まります。当 時9歳。船や人が沈んでいく中、イカダで漂流すること6日 間。どんなに想像してみてもあの大海原でよくぞ生きていたと。  沖縄の人がいらないと言っている基地をNOといえない日本 政府。いったい沖縄は日本なのでしょうか。ズシンと肩に重し を背負った旅となりました。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第359号(2月15日付)から、編集部の了解を得て 連絡先 〒252-0303
     相模原市南区相模大野6-2-11
     TEL.042(748)2261

☆参考:「対馬丸事件
 ―「対馬丸記念館」資料などから要旨を引用―
 1944(昭和19)年8月22日、沖縄から疎開するため 長崎に向かった学童約800人を含め、約1800人を載せた 貨物船「対馬丸」が、アメリカの潜水艦「ボーフィン号」に よって沈められました。ただし人数は確かなデータがありま せん。そのうち生存者はわずか280人程度、うち学童疎開 者は60人ほどでした。当時は調査が行われなかったため、 名前の判別できた犠牲者は1482人です。(2016年8月)
*「対馬丸記念館」900-0031那覇市若狭1-25-37          (電)098(941)3515

第346回配信 2017年2月27日 No.1199
高齢者狙い撃ち

医療・介護の改悪許さない

神奈川県高齢期運動連絡会
事務局長 大河原貞人さん

2017年の通常国会に「現役並所得者の利用料を3割負 担に」「被用者保険に加入している人の保険料を総報酬制に」な どを柱とした「介護保険法改正案」が上程されます。しかし、 安倍自公政権は、この法案だけでなく「2017年度予算関連」 の中に高齢者を狙い撃ちにした「医療・介護負担増メニュー」 を盛り込み制度からの排除を企んでいます。

保険料特例軽減措置が3月末で廃止に
 75歳以上の国民に強制加入を強いる後期高齢者医療は、制 度スタート時に「差別医療だ」「全ての高齢者から保険料を徴 収するのは許せない」などの批判にあわてた当時の政権は、 低所得者を救済する「保険料特例軽減措置」を講じ保険料を 軽減しました。ところがこの措置が今年の3月末で「廃止」 されます。「廃止」されると加入者の約6割が段階的に、2倍、 3倍、5倍に保険料が引きあがります。

「高額療養費」なども引上げ
 医療保険制度では高齢者の「高額療養費」を外来が1万2 000円から1万4000円に、入院が4万4400円から 5万7600円に引きあがります。さらに入院時の食事代を 来年から1食460円に、また、1日370円の居住費(水 光熱費)の徴収を一般病棟にまで拡大しようとしており、1 か月入院すると、「高額療養費」「食事代」「居住費」の合 計は11万円超となります。

介護費用の上限引上げなど
 介護保険制度も、「高額介護サービス費」の上限が3万72 00円から4万4400円に引き上げられます。また、要支 援1・2の人の生活援助と通所サービスが各自治体の「総合 事業」に移行します(4月からすべての自治体で実施)。自治 体によっては、「サービスの担い手がいない」「利用者の要求 に応えられない」「安い料金設定のため請け負う業者がいない」 など、深刻な事態も発生します。

煽るな「世代間対立」
 「公平」「選択」「持続可能」の名のもとに高齢者に負担を 押し付け、若者との「世代間の対立」を煽る安倍政権の攻撃 に、現役世代と手を結んで運動を進めていきます。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
  しんぶん」神奈川県版・第346号(2月15日付)から、
  編集部の了解を得て配信しています。
*小見出しは、「配信」の編集者が加えました。
連絡先 〒231-0032
     横浜市中区不老町2-8 不二ビル2階
     TEL.045(663)4061

第346回配信 2017年2月27日 No.1200
脅しに聞こえる

厚労省の「惑星直列」

「暮らしとからだ」のコラム「医食同源」から

 2018年に「惑星直列」が起きる。なんとも物騒な話です が、これは宇宙の話ではなく、医療・介護の話です。
 2018年度は、診療報酬・介護報酬同時改定の年、そし て新しい医療計画・介護事業計画が始まる年でもあります。 さらに、国保運営の都道府県化、新専門医制度開始。医療・ 介護制度の根幹にかかわる改定が同時に実施される年です。
 このことを厚生労働省幹部は「惑星直列」と表現していま す。同じような表現で「ドラスチックなパラダイムシフト」 という言葉を使っています。つまり、「今までの価値観、やり 方を思い切ったやり方で根本的に変える」と言っているわけ です。わたしには脅しに聞こえます。
 だから、2017年はとても重要な年になります。社会保 障改善の運動を強めると同時に、激変の情勢の中でも民医連 事業と運動を残すための対応をみんなで考え、実践していく 年になるからです。
 そして、噂される衆議院の解散・総選挙。今度おこなわれ る選挙は、自民・公明・維新の改憲勢力と、それに対峙する 市民と野党の争い。日本の未来を決める選挙になります。2 017年をどう過ごすのかが私たちに問われています。
(T・O)
*この原稿は、よこはま健康友の会の機関紙「暮らしとからだ」
 No.636(2月1日付)から、編集部の了解を得て配信し
 ています。
連絡先 230-0001
      横浜市鶴見区矢向1-6-20「暮らしとからだ社」
     TEL.045(947)3260


第346回配信 2017年2月27日 No.1201

黙認は許されない 20代の偽装請負

  ―進行しつつある労働環境の悪化 雇用破壊…
     建設青年労働者の苦痛―
横浜建設一般労働組合 書記長 吉良比呂志さん
 日常的な組合運動の過程では、私たちは「賃金・労働条件・ 生活と権利の向上」を議論しながら、「方策2012」による 社会保険未加入問題が差し迫った時、「零細業者は負担に耐え られない」ことを理由に「労働者の年金権」に関する課題を 先送りした経過がある。
 2015年の3月、当組合のある支部での確定申告の相談 時に、30代の青年が6か月分の源泉徴収票とそれ以降の収入 (支払明細書)を提示した。源泉徴収を中断した理由は、「会 社が社会保険に加入するために、従業員は8人全員外注にな ってくれ、と言われた」とのこと。そして、「一人親方」にな って唯一変わったことは、これまでの「給与明細書」から形 式的な請求書に金額(従来の給与と同じ額)を記載し、事業 主に領収書を渡すという、極めて稚拙な演出で「偽装請負」 が強要されたことになる。
 「妻からは、今まで社員だったのに会社が年金未加入だっ たけど、今度は厚生年金に入れてよかったね、と言われたけ ど結果はまた先送りです。このまま歳を取ったらどうなるの か夫婦で不安を感じています」と切ない思いを語っていた。 この青年は、半年後、この業界から身を引くことになった。
 このような事例は多くの建設組合で起きている。例えば20 代、30代の偽装請負的な「一人親方」が労働災害にあった場 合、「その時は労働者性を主張して闘う」という見解があるが、 不支給のリスクも避けられない。死亡災害、あるいは後遺障 害の残る災害発生では、その補償は雲泥の差となる。残され た家族(遺族)や自身の介護の想定などを考えれば、生存権 にかかわる労働条件の劣化について、組合として黙認・是認 は許されないという視点が問われることになる。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」第91号(2月1日付)から、筆者の了解を得て配信しています。
連絡先 〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-12
     TEL.045(321)5364


「手を結ぶための、私たちの訴え」第345回配信
2017年2月20日
日本機関紙協会神奈川県本部

伝えあうことで価値が増します

 春の取り組みがさまざまな時と場所で進められています。
 3月5日は日曜日ですが「かながわ県民集会」が、横浜公 園で午後1時30分から雨天決行で予定されています。「つな がろう 賃金引上げ、憲法を守り活かし生活改善、貧困解消、 年金改悪阻止、くらしと営業改善 安保法制廃止、立憲主義 を取り戻そう」などのスローガンが掲げられています。主催 するのは神奈川県国民大運動実行委員会で、県春闘共闘会議 や神奈川労連が加わっています。
 3月8日(水)は国際女性デーです。神奈川集会は同日、 午後6時40分から県民センターで開かれます。1995年の 国連文書でも「国際女性デーは、歴史のつくり手である普通 の女性の物語である。それは男女平等のために、女性たちの 社会参加と社会変革を求める幾世紀にもわたるたたかいに 根ざしている」と書いています。
 必要な「当たり前なことの実現をめざす」さまざまな闘いの 大切な時期です。集会などの取り組みに参加できる人は参加 して、周囲に内容を伝えたい。参加できない人は、参加でき る人に思いを伝えたい。一つひとつの活動の事実を周囲に伝 えあうことで、努力の意味も価値も増します。

第345回配信 2017年2月20日 No.1192

大きくしたい
「雇用主に憲法教育を」の世論

神奈川労連労働相談センター 労働相談員 菊地克則さん

 法を知らないで働く労働者も問題だが、法を無視したり拒否 したりする経営者も相変わらず多い。
 「退職するときは3か月前に届け出なければ認めない」と威 張る経営者。ビルの清掃のパート労働者が一方的に職場変更 を言い渡され自宅待機、連絡がないので「辞めます」と電話 したがなしのつぶて。「どうしたらいいのか」と相談。「直接 会って話しなさい」と言うしかない。

変な相談もある
 出向先で怪我をして労災申請は認められたが、休業中に社 長から解雇通告を受けた。もちろん了解はしていない。する と社長は「不当解雇ではない」と弁護士を頼んだ。不当解雇 だと自覚していることがバレバレ。弁護士も困って「社長 を説得するから証明して」と言ってきたという変な相談。
 インフルエンザで自宅にいるが、「出勤するなら診断書と治 癒証明を提出しろ」と会社から言われた。「会社に迷惑をかけ るので辞めたいが、診断書などの代金は誰が払うのか?」と いう相談。「迷惑ではありません! 辞めることはないです。 年次休暇行使なら書類提出は不要です」と話しました。
 鶴見で働く女性パート労働者から「1年更新で5年、10年 と働いてきた長期勤務者に書類が回って来た。5年以上の勤 務者は次回から更新はありませんと。どうしたらいいでしょ う?」との相談。改正労働契約法を意識した動きだと直感し て「職場の労働組合にすぐ相談して、らちがあかないときは電 話してください」と対応した。しかし、組合加入の話もしない 組合に相談しても…、こちらで態勢をとって闘う事例だと反省。  労働者に最低限の知識があればという思いとともに、雇用 主に憲法や労働法規のかけらもないのかとうんざりした。「雇 用主に日本国憲法教育を」という世論を大きくすることを改め て痛感しました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第317号(2月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0062
     横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855
     FAX.045(212)5745

第345回配信 2017年2月20日 No.1193

「受益者負担」と
「自己責任」と言うけれど…

相次ぐ「負担増」が納得できますか?(Ⅰ)
「北央医療生協」から

金の切れ目が命の切れ目!?〝誰でも使える〟制度求めて

 高齢者を狙いうちにした医療・介護の負担増が計画されて います。後期高齢者の保険料の値上げ、窓口での負担増(高 額療養費制度)の上限額引上げ、介護利用料の上限引き上げ など。医療も介護も保険料を支払っているのに、使うときに は窓口負担や利用料の支払いがあり、〝二重取り〟状態で す。国が定めた、収入や体の状態、地域などの〝線引き〟 によって医療・介護は「誰でも使えるもの」ではなくなりま した。

生きる権利は自己責任
 「自己責任」や「受益者負担」という言葉が使われ、「病気 になるのは自己管理ができていないから」、「受けるサービス の分だけ負担するのは当然」ということが強調されだしてい ます。しかし、医療や介護サービスを受けることはその人個人 の「責任」や「受益」でしょうか。
 いくら健康に気をつけていても病気になることはあるし、 年を重ねれば今までできていたことにも手助けが必要になる ことがあります。医療・介護を受けることは、特定の誰かが 得をする「益」ではなく、憲法で保障された「生きる権利」 であり、それを保障するのは国の責任です。
 負担が増えて利用が手控えられることは、病気の発見を遅 らせたり、少しの手助けがあれば生活できる人の生活力を奪 うことにつながります。抑制・削減でなく、健康寿命を延ば す取り組みに力を入れるよう働きかけ、誰もが必要な医療・ 介護を受けられることが求められます。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央
 医療」第359号(2月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒252-0303
    相模原市南区相模大野6-2-11
     TEL.042(748)2261

  第345回配信 2017年2月20日 No.1194

「受益者負担」と
「自己責任」と言うけれど…

相次ぐ「負担増」が納得できますか?(Ⅱ)
「北央医療生協」から

集い学び心豊かに 暮らしの中の公民館
 相模原市では「受益者負担」として公共施設の利用料引き 上げと、市役所周辺の駐車場代、火葬料有料化などを進めて きました。そして今、市内に32ある公民館の有料化の検討が 進められています。年間6億円かかる公民館の維持費の一部を 「受益者」である公民館利用者に負担してもらう、という考え です。

戦争の反省から〝学び〟を育んだ
 「受益」とは何でしょうか。国や自治体・公的機関の行う 事業は、個人的な利益のためではなく、地域住民の自治の力 を向上させるためのものであり、公民館は単なる貸しスペー スではなく、図書館や博物館と同じ社会教育機関です。  戦前、人びとは「学び」から〝富国強兵〟〝正しい戦争〟 と教え込まれ、第二次世界大戦に突入しました。
 戦後「戦争に進んでしまったのは『国の言うことは正しい』 と、自分たちで考えることをやめ、人任せにしてしまった結 果ではないか」。そんな反省から、自ら学び、文化をすすめ、 心のオアシスとなる居場所を自分たちの手でつくろうと、相 模原の公民館運動は広がりました。市民が元気になり地域が 活性化することで益を得るのは自治体そのもので、行政は活 動をよりサポートするのが本来の役目です。

地域住民の社会教育の場に
 有料化に反対する人からは次のような意見が出されています。
 「地域のつながりが薄くなっている今、大切なのは、リニ アをはじめとする大型公共事業に税金をつぎ込むことではな く、地域に根ざしたまちづくりを市と市民が一体となって進 めていくことではないでしょうか。公民館を有料にしたら利 用できなくなる人が出るかもしれません。〝受益者負担〟の 考えは馴染まないものです」。
 日常生活圏ごとにある相模原の公民館は、一人暮らしの高 齢者、子育て中の若い世代、児童など、誰でも集える場であ り、市民の社会教育・コミュニティーづくりの役割を担って きました。文化行事やスポーツなどで心の健康をつくる場で もあります。相模原市は、「貸館の無料・公平・自由の原則」 を大切に守ってきた全国でも数少ない自治体でした。
 医療生協も加わり、多くの団体・個人で「さがみはらの宝、 みんなの公民館を守る会」がつくられました。有料化反対の 署名など、幅広い市民の運動が進んでいます。
*この原稿は、No.1193と同じ「北央医療」から配信してい
ます。
連絡先も同じです。

第345回配信 2017年2月20日 No.1195

「アメリカでリニア建設を」

  ~安倍首相が日米首脳会談後の共同会見で表明
リニア新幹線沿線ネットワーク 天野捷一さん

 安倍首相とアメリカのトランプ大統領は10日の首脳会談後、 ホワイトハウスで共同会見を行った。会見の冒頭発言で安倍 首相は、アメリカのインフラ整備への投資に関連して次の様 のように述べた。
 「トランプ大統領のリーダーシップによって、今後、高速 鉄道など大規模なインフラ投資が進められるでしょう。日本 の新幹線を一度でも体験した方がいれば、そのスピード、快 適性安全性はご理解いただけると思います。最新のリニア技 術ならここワシントンからトランプタワーのあるニューヨー クに、たった一時間で結ばれます。日本はこうした高い技術 力で大統領の成長戦略に貢献できる。そして米国に新しい雇 用を生み出すことができます」。
 アメリカへのリニア輸出については、JR東海は葛西敬之名 誉会長を中心に米議会や州政府に対しロビー活動を行い、運 輸大臣や州知事などを招いて山梨リニア実験線に試乗させる 一方、安倍政権に対し米政府への導入要請を働きかけてきた。 そして、2013年9月までに、JR東海はアメリカのリニア 構想の一部であるボルティモア―ワシントンD.C.間60㎞の先 行開業のためリニア技術の無償供与を表明した。安倍政権も これに呼応して同区間の建設費1兆円の半額5千億円を、国 際協力銀行を通して融資すると表明した。

アメリカのリニア建設費丸抱えに税金を投入の可能性
 安倍首相は訪米前に、アメリカの経済成長のため、インフ ラ整備を中心に51兆円を投資し、70万人の雇用を創出するこ とをアメリカ側に伝えた。これまでも外遊の度にお金をばら まいてきた(安倍政権下で40兆円とも言われる)が、今回、 51兆円も投じることが日本国民にとって新たな負担になり、 また将来世代に大きな負債になるおそれが強い。昨年決まっ たJR東海への3兆円融資同様、日本政府は「融資でありいず れ返済されるものだ」と強弁するだろうが、あきらかに税金 投入であり、安倍政権の米一辺倒の外交姿勢を考えれば、建 設費の無償供与も十分ありうるのだ。アメリカの将来を考え る前に、格差や福祉切り捨てが進む日本社会の現状を見据え るべきだ。
 アメリカではリニアの有益性について議会でも、また国民 の間で理解が進んでいない。ばか高い建設費、環境影響、安 全性、電磁波など多くの課題が山積するリニアを米国民がす んなり受け入れるとは思えない。

国民無視、政民癒着のリニア事業の見直しを!
 国民に理解が得られない、JR東海と言う一企業と癒着した リニア新幹線の売り込みは辞めるべきである。
*この原稿は、リニア新幹線を考える相模原連絡会の事務局か ら14日に送られてきました。同事務局の了解を得て配信してい
ます。
連絡は、この「配信」の連絡先の機関紙協会神奈川県本部にお願いします。

第345回配信 2017年2月20日 No.1196

野比海岸は特攻隊基地だった

神奈川みなみ医療生協の「みなみ」
コラム「鳥の目・虫の目」から

 横須賀の野比海岸。何事もなかったように寄せては返す白 い波。太平洋戦争の末期、ここが海軍の人間機雷「伏龍」特 攻隊の訓練基地だったことを知る人はほとんどいない。
 伏龍特攻隊は、本土上陸を試みる米軍艦艇を狙うために編 成された。潜水服を着用、鉄製のカブトで顔を覆い、呼吸用 のボンベを2本背負う。鉛のわらじをはき、全体の重量は70 キロに達したという。長い竹竿の先に機雷をつけ、何人かに 助けられながら深さ6~10メートルの海底まで潜り、そのま まで3時間ほど敵の攻撃を待つ。搭乗できる飛行機がなくな った少年飛行兵たちが野比にまわされた。過酷な訓練によっ て気管が焼けただれるなど死亡者が相次いだという。
 伏龍の存在は当時の海軍内部でも知る人は少なく、記録にも 残されていない。
 野比海岸の波は、何事もなかったように今日も岸辺を洗っ ている。
(毎日新聞2016年9月19日湘南版による)(風)

*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙
 「みなみ」第524号(2月付)から編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒238-0031 横須賀市衣笠栄町2-19
     TEL046(853)8105
「伏龍特攻隊」
  潜水して敵の上陸用舟艇を待ち構え、竹竿の先につけた機雷 を押し当てて自爆する「特攻隊」。
 野比にあった旧海軍「対潜学校野比第一実習所」に、本土決 戦のために作られた特攻隊の本部があった。訓練が始まったの は1945年3月ころからで、正式に編成されたのは同年8月 5日。横須賀の久里浜・野比の他に、呉の情島、佐世保の川 棚に配備され、3000人近い若者が訓練を受けていた。訓 練を受けていたのは、海軍飛行予科練習生(予科練)の教育 を途中で打ち切られた十代の少年飛行兵や志願兵でした。
 実戦に使われることはありませんでした。


「手を結ぶための、私たちの訴え」第344回配信
2017年2月13日
日本機関紙協会神奈川県本部

感心した「山国自治会だより」

 日本機関紙協会が中心になって開催する、全国新年号機関 紙コンクールの表彰式を11日に終えました。応募紙誌は昨年 とほぼ同じ359紙誌でした。表彰式では、応募された機関 紙が展示されることと、6つのコース別に講評が報告される こと、編集に加わった人たちと交流できることなどの特徴が あり、受講料のない学習会ともいえる表彰式でした。
 このコンクールで、読者の近くで編集される機関紙のコー スの審査をしました。高く評価された機関紙に、地域の自治 会機関紙が2紙入りました。最優秀賞に選ばれた京都市右京 区の「山国自治会だより」は、580戸の自治会の機関紙で す。カラー刷りでA4・20ページというスケールも驚きで したが、紙面に登場した人は80人、写真に写っている人を 含めれば100人をはるかに超える人たちが登場しています。
 酉年の人は12歳から96歳の人まで、小学校長をはじめ地域 を支える23の団体の代表や、他の地域から転入してきた6家 族のコメントも。小学生は1・2年生が絵、3年生は習字、 4年生は川柳、5年生は詩で6年生は新年の抱負などを書 いて紹介されています。
 地域に住む人たちの絆を強め、前向きに励ますなどのよい 役目を果たしていると感じられ、頭のさがる思いでした。

第344回配信 2017年2月13日 No.1188

戦争法(安保法制)は憲法違反だ

神奈川の違憲訴訟第1回口頭弁論
「神奈川の仲間」から

 安全保障関連法(戦争法)が憲法に違反することを司法の 場で争う「安保法制違憲かながわ訴訟」の第1回口頭弁論が 1月26日に行なわれ、原告やサポーターなど200人以上が 参加しました。本訴訟については、戦争法を廃止に追い込む めに神奈川労連全体としてとりくむことを決め、多くの組合 員が原告やサポーターとなって参加しています。
 第1回の口頭弁論では、原告側から戦争法の違憲性を述べ るとともに、南スーダンへ新任務を付与して自衛隊を派遣し ていることが、いかに危険であるかを弁護団が陳述。また、 3人の原告が戦争体験を通じての「戦争の悲惨さ」、「憲法9 条の大切さ」を語り、戦争法の廃止を訴えました。

いい加減な国の主張
 裁判後には、報告集会と訴訟団結成総会が開催されました。 裁判の内容について関守弁護士は、「国は『行政権の行使で あり民事訴訟としては不適法』として門前払いを求めてきた。
 ところが、同じ内容の東京の裁判では『行政権の行使では ない』とまったく逆の主張をしている。こんないい加減な主 張については次回以降厳しく追及していきたい」と報告。福 田弁護士が全国の訴訟状況を紹介しながら、「神奈川の特徴 はPKO活動の差し止めを求めていること」と解説しました。

あきらめてはダメ
 訴訟団の結成総会では、福田神奈川労連議長を含む8人の 共同代表や世話人が紹介され確認されました。
 伊藤真弁護士が記念講演。訴訟の意義をわかりやす く話すとともに、「とりくみを継続し発展させることが大事」 と強調。そして、「『今の裁判所に期待できない』と言ってあ きらめてはダメ。裁判所を変えるような闘いをやっていきま しょう」と呼びかけました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)の機関紙
 「神奈川の仲間」第317号(2月1日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0062
      横浜市中区桜木町3-9横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855
     FAX.045(212)5745

  第344回配信 2017年2月13日 No.1189

一人でできるマイナンバー

廃止運動を広げよう
―書かない番号、持たないカードー
「神奈川県保険医協会新聞」から

 2月16日から2016年度分の確定申告がスタートする。 今年分の確定申告書から、個人番号の記載欄が追加された。 院長本人をはじめ、控除対象配偶者、扶養親族、事業専従者 などの個人番号の記載を求められる。
 しかし、保険医協会が再三報じてきたように、各種申告書 や法定調書にマイナンバーを記載しなくても不利益や罰則は ない。国税庁もウェブサイトで「税務署等では制度導入直後 の混乱を回避する観点などを考慮し、申告書等にナイナンバ ーの記載がない場合でも受理する」と明記している。
 情報漏えいの危険性や国民監視の強化、医療・社会保障の 給付抑制と営利産業化など、マイナンバー制度の問題は挙げ ればきりがない。一方、国民や事業者のメリットは皆無だ。 これらを考慮すれば、確定申告でもマイナンバーを「書かな い」という選択が現時点で最善の対応だと考える。
 マイナンバー制度が運用されて1年。その間、システム障 害や行政機関でのミスなどが頻発している。個人番号カード は「マイナンバーカード」とキャッチーな愛称に変えたもの の、申請数は政府の当初目標3千万枚を大きく下回る1千2 00万枚に止まった。これらは、制度の不安定さや国民に浸 透していない実態を如実に物語っている。
 それにも関わらず、厚生労働省や総務省は個人番号カード の普及・機能拡大に向け、来年度予算で計567億円を要求。 カード普及と制度拡充に躍起になっている。保険証をはじめ 社員証やキャッシュカードに多種の機能を持たせることは、 紛失・盗難などによる被害を考えれば危険この上ない。自身 の個人情報保護、制度普及の阻止の観点からも、危険な個人 番号カードの申請・発行は控えるべきだ。
 今年5月に自治体から送付される従業員の住民税決定通知 書には、従業員のマイナンバーが記載されるという。医療機 関にとってはさらなる負担や責任が課され、従業員はプライ バシーを侵害されることになる。マイナンバー制度は総じて 「百害あって一利なし」の悪制としか言いようがない。
 保険医協会はマイナンバー廃止に向け、違憲訴訟を柱に運動 を続けているが、会員諸氏にも「番号を書かない」、「カード を申請しない」ことを継続してほしい。それこそが、制度の 普及・拡充を阻止するための最善の手立ててあり、意思表示 となる。「一人でも出来るマイナンバー廃止運動」を開業保険 医から広げよう。
*この原稿は、神奈川県保険医協会の機関紙「かながわ保険医
 新聞」第2013号(2月5日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第344回配信 2017年2月13日 No.1190

子どもの貧困なくすのは国の責任

神奈川土建一般労働組合 黒田純子さん

 子ども6人に1人は貧困家庭にあるといわれ、十分な食事 が取れない子がいる、という事がニュースで流れました。
 そのため、全国で「子ども食堂」という活動が行われてい るという。地域で子どもたちを見守ろうと、ご飯の提供をし ている。片親の家庭や、仕事で夜に親がいない子どもたちや、 きちんとご飯が取れない子どもたちに食事を出している。
     6人に1人という貧困の多さ、食事がきちんと取れない子ど もたちの多さに、胸が痛む。いろんな状況はあるものの、一 生懸命親が働いていても、生活できる賃金が得られない。  小田原市で生活保護者の訪問活動に「保護 なめんな」と 記載されたジャンパーを、市の職員が着て活動していたこと が報道された。生活保護制度を不正に利用する人は、是正を 促す必要はあるでしょう。しかし、本来きちんと制度利用し ている人、またこれから申請しようとする人に「生活保護を 使うな」と言っているように聞こえてならない。負い目を持 たせて制度利用をさせてはならない。
 物があふれている日本で、6人に1人の食事に困っている 子どもがいる。日本の社会のゆがみを、国はきちんと改善し てほしい。ボランティアや民間に頼らず、国の責任で行きと どいた社会保障・生活できる賃金体系を目指してほしい。
*この原稿は、3号(2月5日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒221-0045
 横浜市神奈川区神奈川2-19-3
     「建設プラザかながわ」内
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  第344回配信 2017年2月13日 No.1191

アメリカは日本を守らない

神奈川県平和委員会
基地対策委員会 蒲谷俊郎さん

 アメリカのトランプ新大統領は、日本に応分の防衛経費を 負担するよう求めています。これに対し「多額の経費を負担 している」とする日本政府。実態を無視した論議では解決は 不可能です。
 日米安全保障条約は「日本を守るために、日本国内に基地 を置くことができる」と、在日米軍基地の設置条件を規定し ています。テレビでも「米国が日本を守っている」を前提に 解説や討論が行われています。
 果たして、米軍は日本を守っているのでしょうか? 
 沖縄でのオスプレイの墜落は、在日米軍の実態=存続理を 如実に物語っています。墜落に関しては、被害の大きさをす 「Aランク事故」や「原因未公表」などを理由に、「危険の発 」を論じるものがほとんどです。

監視で分かる飛来の変化
 2014年から始まった厚木基地へのオスプレイの飛来で すが、当初は顔見せ程度の飛来でした。度を重ねるごとに飛 来が常態化し、飛来方法や訓練内容もより実践的な形に変化 しています。
 事故多発機・オスプレイは、その汚名を払拭するためにも、 わずかな天候不良でも訓練日程を変更するなどの対処が行な われていたようです。しかし、飛来が常態化するにつれ、訓 練日程の変更も、天候不良から、複雑な機体構造から発生し たと思われる不具合に変わってきました。
 2016年には、飛来の度に不具合が発生。その度に、別 のオスプレイが厚木と普天間の間を往復。修理要員や補修部 品を運んでいます。
 厚木基地には、米本国以外で唯一の艦隊即応センター:西 太平洋・艦隊即応センター(FRCWP)が設置され、海軍・海 兵隊所属の全航空機の修理・点検が可能とされています。 しかし、オスプレイに対応できる要員が不足していることが うかがわれ、木更津に日米共同の修理拠点が建設される要因 にもなっています。
 飛来方法に関しても、岩国、厚木、横田などを中継地や拠 点として使用。給油施設のない演習場などでの訓練を実施し てきましたが、昨年11月には武装兵士を乗せたオスプレイ7 機が普天間から東富士演習場に直行。長距離輸送と戦闘訓練 を併合した訓練を実施し、帰路に空中給油を実施して普天間 に戻るといった、実戦さながらの訓練になっています。

墜落が示す在日米軍の本質
 私たちは、オスプレイの飛行動向を調査・監視し続けてい ます。そのなかで、飛来形態の変化にともなう不具合の発生 状態から、墜落事故の発生を予測し、昨年11月に大和で行っ たシンポジウムで墜落事故発生が高まっていることを発表し ました。
 予測的中の事故が起きましたが、事故の危険性や被害の大 きさを事故の発生以上に、事故を発生させた訓練の背景を認 識しなければなりません。  今回の事故を発生させた夜間の空中給油は、飛行場や滑走 路のない最前線で着陸できるオスプレイを、夜間に長距離の 飛行を経て飛来させるための訓練です。
 安倍首相がとなえる島嶼防衛や防災派遣といった「日本を守 るため」の訓練ではなく、『侵略のため』の訓練であることは 明らかです。
 艦載機が行なっている「低空飛行訓練」や「対地攻撃訓練」 も『侵略のため』の訓練です。空母に乗艦する際に渡される リーフには「アメリカの国益を守る」ことが任務と明記され ています。
*この原稿は、神奈川県平和委員会の機関紙「平和新聞」神奈川
 県版96号(2月15日付)から、柴田事務局長の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0064
     横浜市中区野毛2-61 大澤屋ビル4A
           TEL.045(231)0103
     FAX.045(261)6577


「手を結ぶための、私たちの訴え」第343回配信
2017年2月6日 日本機関紙協会神奈川県本部

光っていた 絆を深め励ます紙面

 2月4日午後、東京土建一般労働組合の本部がある「けん せつプラザ東京」で、全国新年号コンクールの審査委員会が ありました。この日は5つのコースと写真のグループに分か れて、審査委員が応募紙を審査し各賞を選考しました。「コン クール」ですから「賞」を選ぶことは当然なのでしょう。
 同時に、紙面を拝見していると見えてくることがかなりあ ります。目につく見出しや写真をはじめレイアウトや記事の 表現などから、その組織がどんな活動をされているのかも、 ある程度感じることができます。応募された機関紙との出会 いから、審査をする人が学べることも多いものです。
 機関紙を編集されたみなさんのさまざまな工夫や努力を、 紙面を通じて感じ、理解し、学び、交流するという得難い機 会にもなっています。私の参加したコースは、読者に近い編 集部がつくった紙面でした。建設組合の分会や自治体労組の 婦人部、地方の自治会や病院の栄養課の広報なども拝見しま した。労働組合の機関紙をつくっていた人が、自治会の広報 紙=機関紙を編集している例もあります。
 機関紙は役員会から伝えることを載せるだけが役目ではあ りません。優れた紙面は、読者どうしの絆を深め、励まし合 う企画が光って見えました。

第343回配信 2017年2月6日 No。1184
私たちの「働き方改革」は

同一労働同一賃金や雇用の安定

「神奈川の仲間」のコラムから

 神奈川県は、外国人「受け入れ企業」5社・対象国フィリ ピン53人を認定し、全国初となる国家戦略特区「外国人家事 支援事業」を実施しています。この問題で、首都圏移住者ユ ニオンの人たちとフィリピン大使館で意見交換しました。新 制度への懸念が表明される一方、労働者保護と家庭・生活支 援を一体とした機能を持つ省庁があると説明され、日本との 違いを感じました。
 大使館では、「労働相談」を受け付けており、「解決率」は 95%。実習生関係が多く、契約違反、賃金不払いや長時間労 働、労災、ハラスメントが上位です。看護師や介護士のEPA (経済協定)の問題も少なくありません。労働組合との連携 もありますが、日本政府に外国人専門の「労働紛争処理機関」 設立を切望していました。
 家族も含めた労働者保護を重視するフィリピン政府に比し て、日本政府は自国の労働者の働く権利さえ蔑ろにしていま す。「働き方改革」がその表れです。さらに、国機関で働く非 正規職員は正規職員との均等待遇や雇用の安定面で著しく遅 れています。「3年雇止め」が横行し、この3月末には全省庁 で多くの非正規職員が職場を奪われます。国は直ちに「同一 労働同一賃金」や「雇用の安定」を実現すべきです。一部に 労働条件の改善があるようですが、「雇止め」の不安は解消 されません。
 「働き方改革」に係る法案が今国会に提出されようとして います。民間も公務も、正規も非正規も、すべての労働者が 望む「私たちの働き方改革」の実現に向けてたたかおう。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第317号(2月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9
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第343回配信 2017年2月6日 No.1185
多様性を豊かさとして誇り

共に生きる社会を

崔 江以子(ちぇ かんいぢゃ)さん

 ヘイトスピーチを止めた街、川崎・桜本で、この間先頭に 立っていた、崔江以子さんに話を聞きました。差別者集団を 撃退したのは、桜本が培ってきた「違いがあっても共に生 きよう」という思いでした。

誇りに思う街 桜本
 桜本には、日本人と在日コリアンだけでなく、フィリピ ン、ベトナムや中国そしてペルーをはじめとする南米の人な ど、さまざまな地域を出身とする人々が住んでいます。ここに 住む人々が、「ともに生きよう」を合言葉に、長い間の努力を かさねて、誰もが安心して住める場所にしてきたからです。
 ここで育ったこどもたちは、違いを攻撃やからかいの対象 にはしません。多様性として受け入れることを、自然に習得 しています。これは私たちの誇りでもあるのです。
 この街に、あのヘイトデモが押しかけてきたのです。

ヘイトデモへの抗(あらが)い
 ヘイトデモ・スピーチは様々な場所で行われていました。 私自身は川崎駅前の街頭で、彼らに出会いました。私自身が 「殺せ」、「追い出せ」の対象でした。本当に怖いと思いまし た。
 彼らが桜本を目指してくると知らされたとき、きちんと抗 (あらが)おうと呼びかけられました。
 なぜなら「あの恐怖を、戦中戦後苦労して今の桜本をつく って来た在日一世のハルモニ(おばあちゃん)たちや、豊か に育みあう子どもたちに、触れさせるわけにはいかない」か らです。
 2015年11月8日、私たちの前にヘイトデモが現れたとき、 ショックを受けました。警察に先導され行政に守られて現れ たのです。
 みんなの抗議と抵抗で、桜本への侵入は阻止しました。こ の時、中学2年生の息子・寧生(ネオ)はいちばん前で私の 横に立って、「彼らも大人なのだから、話せばわかってもらえ る」と、必死で、「差別をやめよう、共に生きよう」と呼びか けていました。子どもたちは、大人を信じているのです。
 でも、子どもたちにとって、目の前で、「死ね殺せ」「追い 出せ」といわれたことは、傷になって残ったことだと思い ます。
 この後、駅のホームでは、息子は私の前(線路側)に立つよ うになりました。

「許せない人」がいて、「許さない社会」がある
 2016年1月31日に再度ヘイトデモを行うと予告されま した。私たちも、カウンター市民団体も参加した「ヘイトス ピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」を立ち上げ、 桜本への侵入を阻止しようと準備しました。子どもたちも 横断幕を作るなど力を発揮してくれました。
 ヘイトデモの当日、さらに多くの警察に守られて差別者 集団が現れました。
 この時もカウンター市民の人たちが数多く集まったことも あり、桜本への侵入を阻止することができました。
 カウンター市民の毅然とした姿勢に、大きな勇気をもらい ました。ヘイトデモを撃退して、カウンター市民の人たちに 「お礼」を言いに行ったところ、「お礼」は拒絶されてしまい ました。なぜなら「『自分たちがいる社会が、ヘイトデモのよ うなものを許す社会でいいのか』という思いで、自分事なの で、お礼はわないでくれ」と言うのです。
 これを聞いて、目が開かれました。加害者と被害者という 言だけでなく、「許せない人」がいるのです。だからこそ「許 さない社会」ができるのだと気付きました。大きな勇気が 湧きました。

ヘイトスピーチ消去法
 川崎市や警察に、ヘイトデモをさせないよう何度も要請に 行きました。しかし、法的根拠がないからという理由で何も 進みませんでした。
 ヘイトスピーチを解消する法案が国会で審議され、201 6年3月法務委員会で私も意見陳述しました。桜本への視察 も実現しました。法は6月に国会で成立し、不足や課題はあ るけれど、ヘイトスピーチは許されないと、行政の判断が出 ました。
 6月5日に予告されたヘイトデモに対し、川崎市長はこの 法を根拠に「英断」で公園の使用を認めず、横浜地裁川崎支 部は桜本でのデモを禁止する仮処分決定を出しました。
ヘイトデモは、1000人を超えるカウンターの行動の前 に立ち往生して中止になりました。法ができたことで、一歩 も二歩も前進するようになったのです。
 今度は、市長の「英断」や裁判所の判断ではなく、自治体 が条例をつくる、ガイドラインをつくるなど、継続した判断 ができるようにならなければなりません。インターネットへ の規制も必要です。

あなたがあなたらしく
 わたしがわたしらしく生きる社会

に  ヘイトデモのターゲットにされた試練の一年でしたが、桜本 のコミュニティーの底力が発揮され、一度も負けることなく 乗り切ることができました。
 11月の第3日曜日、桜本商店街の祭りで朝鮮の能楽舞「ブ ンムルノリ」をみんなで踊りました。カラフルな民族衣装チ マチョゴリで200人くらいが参加しました。このような街 だから、差別は許せない、人間の尊厳を大切にするという意 識が共有されているのだと思います。
 6月のデモが行われたとき、ヘイトスピーチを先導してい た津崎氏に手紙を渡しました。「私たち出会い直しませんか。 加害、被害の関係から、この時を共に生きる一人の人間同士 として出会い直しませんか」と共に生きようと呼びかけたものです。
 これからは、多様性を認め、「あなたがあなたらしく、わた しがわたしらしく生きる社会」を目指したいと思っています。
*この原稿は、「平和・民主・革新の日本をめざす神奈川の会」
 (略称・神奈川革新懇)の機関紙「神奈川革新懇ニュース」
 No.193(2月10日付)から、編集部の了解を得て配信
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第343回配信 2017年2月6日  No.1186
子ども自立生活支援センター(仮称

4月にオープン

「神奈川県職労連」から

 4月から現在のひばりが丘学園と中里学園を統合し、新し く平塚市片岡の地に子ども自立支援センター(当初、児童自 立支援拠点施設と呼ばれていました)がオープンします。

  複合施設として再スタート
 この施設は、「さまざまな事情により家庭で生活することが 難しいお子さんや、情緒障害など一定期間治療を行う必要が あるお子さんの心や体のケアを行いながら、家庭に代わって 養育するための入所施設(子ども自立生活支援センター(仮称 ご案内)」と紹介されています。
 知的障碍児の入所施設である現ひばりが丘学園の分野、現 中里学園の乳児院施設分野、新たに情緒障害児短期治療施設 の機能を加えた複合施設として再スタートを切ることになり ます。
 移転にあたって、現施設の両分会では、この新しい施設の 構想段階から、施設のあり方や役割、働き方など、多方面に わたる要求を持ち、所属や県民局、保健福祉局との交渉を行 ってきました。しかし、まだ未確定の部分が多く残っています。  編集部では「百聞は一見にしかず」と12月の休日に新施設 を見学するとともに、両分会に現状を聞きました。

交通の便が悪いと実感
 小田原厚木道路平塚インターを下り、車で10分ほどいくと、 住宅地の先に、敷地面積約2万㎡、総床面積約9千㎡の立派 な建物がありました。
 どこが正面入り口かと敷地をぐるっと1周してみると、ち ょうど反対側が正面でした。バス停が住宅地側にあるので、 バスを降りてからかなり歩くことになります。
 問題になっている早出(6時30分から勤務)の時の交通手 段は確保されたのでしょうか。
 建物は管理棟を正面に左側に障害児入所施設、右側に 情緒障害児短期治療施設、その右には体育館。また建物 の裏側に乳児院、運動場、プールがあり、外観はほぼ完 成しているようでした。
「新施設」に求められている「役割」「機能」は何か  現在の中里学園(児童福祉施設)では、養護性の高い児童 も入所していますが、被虐待児などが多くなり、心理的な問 題や発達課題の問題、攻撃性や反社会的行動に対して、個別 ケア、心のケアが不可欠になっています。知的障害児入所施 設のひばりが丘学園も、以前の重度障害児中心ではなく、同 様に専門的な心のケアが必要な児童が中心です。「新施設」で はこうした「心のケアをできる施設」など、「社会的に要請さ ている福祉課題」への発展的な役割、機能の拡大が求められ ています。
 また、最後の砦としての県立県営施設の役割である「民間 施設や地域での支援が困難なケース」を受け入れる機能は、 今後も引き続き担っていくことになります。児童相談所な ど関係機関も、新施設である子ども自立生活支援センター の今後の役割を注視していると思います。

しっかりとしたスタートが切れるの か、課題は大きい
 ―中里学園の今現在いちばん大きい課題は―
 利用者支援を充実しよう、問題に対応しようという目標は ありますが、そのために「必要な体制がとれるのか」だと思 います。しかし現状では、専門性を発揮し持続し、それを蓄 積でき「子どもたちが安心して楽しく、のびのび生活できる ような支援体制、職員配置、心理職などの充分な配置、医療 体制、通学体制などの方向性などの見通しがなかなか見えて きません。教員配置の関係では、小学校○人、中学校○人な ど教員確保の具体的な話になりますが、いまだに何も伝わっ てきません。とにかく、この段になって、詳細が何も現場に 下りてこない。これはただ不安を募らせるだけです。それで も時間は待ってくれないので、「人員確保!」だけは外せません。
―ひばりが丘学園分会の、こども自立生活支援センターへの 移行準備は進んでいますか―
 開所に向け、子どもたちへのよりきめ細かい支援の内容と、 そのための体制をどうするか、情緒障害児の受け入れに伴な う個別対応、心理的ケアなど、具体的な支援を行うための検 討・準備を進めています。それは、現在の支援を続けながら の準備であり、困難を極めています。しかし、児童が安心で きるスムーズな移行、これから施設で生活する児童が快適に 生活でき、児童の生活に不自由がないようにすることは、最 優先課題だと考えます。
 医療体制では、病院が遠くなり歩く範囲に病院がないため、 通院には、今以上に時間がかかります。通学体制では、個別 級の通学で小学校2校と中学校ですが、徒歩は難しく、公用 車使用を予定しています。しかし、公用車使用時は、専任運 転員と付き添い職員が必要で、車1台につき専任運転員1人 が必要です。これを確保することは必要最小限です。
―中里学園分会としては、子ども自立生活支援センターの 人員体制は大丈夫ですか―
 寮は、3階建ての2・3階各フロアーに7人定員のユニッ トで「寮」になります。(障害児重度1階、乳児棟を含まず)。 7人ユニットの寮1つにつき、それぞれに職員を朝2人、夕2 人(夜勤含まず)ずつ勤務につく体制が必要と考えています。 それが、専門性を継続的に発揮し蓄積できる、県直営施設と して、最低限必要な体制だと思います。加えて現在は週休・ 代休とも満足に取れない状況で、アルバイト対応ですが、 誰でもというわけにはいきません。しかし、未だに何の回 答もありません。この時期に「どういう方向性」なのかも 全く出せないなかで、職場では身動きができない不安を感 じています。
―ひばりが丘学園分会としては、複合施設だということです が固有の課題はありますかー
 情緒障害児短期治療施設、乳児院、障害児施設であるなら ば、なおさら、横のつながりや自立支援に向けたさまざまな 場、プログラムが必要です。現ひばりが丘学園では地域支援 課の役割が重要になっています。
 日中活動支援や幼児の活動保証だけでなく、きめ細かい個 別支援はもとより、放課後支援や週末支援などを、寮と連携 しながら行っています。支援の潤滑油として、自立へ向けた 豊かな発達を保障するため、全寮の子どもたちへのこうした 活動を進めるためには、自立支援課(現地域支援課)の充実 は絶対に必要です。現ひばりが丘学園以上の人員・組織体制 を求めています。

県民に求められる、働きがいのある施設づくりを進め、
希望をもって、スタートを切りたい


 中里学園・ひばりが丘学園の分会は、引き続き県職労保険福祉 連絡協議会(福祉連)や本部とも連携しながら、交渉などを積み 重ね、「地域支援の強化を含め子ども支援の充実を図れる職員 体制、看護師・医師など医療体制の充実、心理治療体制の強 化、通学体制、園内学級の明確化、厨房の直営化、職員意向 把握や移転準備の体制」など、他にもさまざまな課題があり ますが、働きがいのある、県民に求められる施設づくりを めざしたいと、思いを語ってくれました。
 現業労組は「調理業務の委託は問題だ」と交渉を重ねてい ます。
 県職労本部としても、両分会・福祉連といっしょに取り組 みを進めたいと思います。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合総連合の機関紙「神奈川県職労連」vol. 1811(1月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-8588
    横浜市中区日本大通り1 本庁舎6階
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    FAX.045(212)3178

第343回配信 2017年2月6日 No.1187
12の要求と4つの意見書要請

町長・副町長と懇談

眼科医誘致も
愛川年金者の会会長 勝又荘蔵さん

 2016年11月18日、「愛川年金者の会」の要請書にもと づいて愛川町との懇談会が開かれました。懇談会では勝又荘 蔵会長から小野沢豊町長に12項目の要請書と4項目について 、町から国に意見書を出すよう文書を手渡しました。
 町長は「年金者の役員には日ごろ公民館活動や自治体への 運動へ協力していただいている」旨感謝し、年金、社会保障 問題などについて語りました。その後、吉川副町長、関係職 員との懇談になりました。
 そこでは、他自治体と比較して人口比で極端に少ない「眼 科医」の誘致をお願いしました。また、老人福祉法の趣旨に よる老人会並みに「年金者の会」への補助金支給と、老人会 が利用している町の「ことぶき号(無料)」が利用できるよう に制度の改善を求めました。
 国への要請では、「年金の毎月支給」が町議会で請願不採 択となりましたが、町行政の立場から国に意見書を出すよう 強く求めました。
 町から8人、「会」から9人が出席しました。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者しんぶん」神奈川県版・第345号(1月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0032
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     FAX.045(663)4062


「手を結ぶための、私たちの訴え」第342回配信
2017年1月30日 日本機関紙協会神奈川県本部

大切です 身近な機関紙の存在

 客観的な事実よりも、感情的な主張が政治や世論に大きな 影響を与える世間の傾向をポスト・トゥルース(Post truth)  言います。真実を重視し見極める姿勢が過去のモノとされ る意味です。米国の大統領選挙を外部から見て広まったよう です。並行してフェイクニュース(Fake News=偽ニュース) ということばもネットメディアなどで問題になっています。
        情報を受ける人は、その内容が事実かウソかを確かめにく いと、そのまま信じて判断を誤ってしまうことになります。  情報をコントロールしている人たちには都合がよいのでしょ うが、被害を受けてツケを払うのは圧倒的に多くの人たちで す。世間という公=公共の空間に偽の情報がまん延したので はたまりません。自由も民主主義も狂ってしまうからです。
 情報を読み解き真実かウソか判断する(メディア・リテラ シー)教育は十分ではありません。そうした教育を受けずに 有権者になっている人も圧倒的に多いのです。
   身近な情報を扱う職場や地域で編集し発行される機関紙で は、ウソはすぐに見抜かれますが、事実であれば説得力があ ります。大きな組織でも、読者に近いところで機関紙を編集 し発行することが大切な意味を持っているのです。こうした 活動の意味を改めて確認しあう時ではないでしょうか。

第342回配信 2017年1月30日 No.1181

働きやすい職場実現で
市民サービスの向上を

予算・人員・福利厚生で総務局交渉
「横浜市従」から

 来年度に向けた、予算・人員・福利厚生の要求に関して、 横浜市従業員労組は12月7日に決起集会と人事部長への要請 行動を関内中央ビルで行いました。冒頭では樫尾副委員長か ら「市民の直接の声を聞いている現場の声を聞いてほしい」 と要請しました 。以下は代表の発言要旨です。

総務財政
 電子化できない書類も多く、新庁舎に必要に応じた書庫ス ペースを確保してほしい。繁忙期はアルバイトや派遣社員が 来て仕事をこなしている職場もあるが、レイアウト案では、 机や椅子の数が職員分しか置かれておらず不安がある。また 、50人以上は入れる会議室の確保を。新庁舎担当の職場は 男性が多く、女性目線からの意見も大切。男女比率を見直し てほしい。毎年周辺ビルの要求回答の中で「ビルのオーナー に申し入れる」との回答があるが、申し入れた結果を公表し てほしい。

経済
 消費経済課消費生活係の事務職員1人が13年に減員された。 国の補助金がなくなるのに伴い、一つの事業が無くなるから だとの理由だが、単年度ごとに補助金の予算が付くように変 わっただけで、昨年度も事業は継続され補助金がついたにも かかわらず、減員された。1人当たりの業務量が増大し、体 調を崩しさらに1人の欠員に。今すぐに1人ないし2人の配置を。
 中央卸売市場は南部市場と統合するため、再整備工事を行 った。既存設備の基幹改修工事や新設備が増設されたが、施 設係の職員は増えていない。機械職も1人。休暇や研修、健 康診断に行けない。技術の継承ができない。早急に本場運営 調整課施設係は2人以上の複数体制に。


 高齢・障害や子どもの要援護児童も人数が増えているため、 専門職の十分な執行体制をお願いしたい。ワーカーも増えて いると言っても生活支援課は18区で10月現在、産育休67人、 病休7人に対し、暫定配置が1人、任期付きが28人、アルバ イトが40人、何もついていないのが4人となっている。戸 籍課もマイナンバー対応が忙しく、超過勤務も増えている。

港北
 戸籍課はマイナンバーの導入で業務量が増え、3~4の繁 忙期は超過勤務が前年比の約5倍にも。その後も超勤が常態 化している。職員の疲労も溜まり、病気休職が3人、年休・ 有給がほとんど残っていない職員3人、登録係は個人番号 カード交付業務もこれからやらなければならない。住民サー ビス向上のためにも人員配置を。中区の戸籍も7人から5人 になる。代替や先行配置をしてもらわらければ業務がまわらない。

港南
 横浜市の高齢者人口は14年前と比べて1.7倍に増加し、 認知症高齢者数や虐待の件数が増加しているが、福祉保健セ ンター設置以降、高齢障害支援課の保健師は145人から増 えていない。新しい事業や業務も増え、個別対応も緊急対応 や困難ケース、虐待などの件数も増えて、本来業務の介護予 防や地域づくりなど障害者業務に割く時間が限られてしまっ ている。各区の高齢障害支援課の保健師を2人以上増やして ほしい。子ども家庭支援課も所在不明者の確認という業務も 増えており、保健師の増員を。

福祉衛生港港南
 保育園に正規保育士を増やしてほしい。全園で障害児保育 を行っているが、対応している正規保育士は56人。それ以外 はアルバイト保育士の対応。産育休や病休での欠員が多く、 育休は任期付きがつくが、複数いても1人のみ。正規保育 士の配置を。配置基準も国の最低基準で保育している。工 夫してやっているが、限界に追い込まれている。正規保育 士を増やして子どもたちの命を守るしごとをさせてほしい。

福祉衛生
 児童相談所の基準が明確になり、基準に沿うと、横浜では 30人以上の増員が必要になる。31年までに段階的にというこ とだが、早急に増員してほしい。児童心理士も足りない。係 長を算定に入れずに増員配置を。一時保護所は受け入れが多 くなっている。制度では2か月までだが1年を超える子ども も。保護所では学校に行けず、学習を十分に受けられない問 題も。嘱託とアルバイトが対応している。正規の増員を。ま た夜間は宿直対応となっているが、現実は仕事をしており夜 勤である。

福利厚生
 福利厚生事業を直営に戻してほしい。厚生会の給付金事業 は働くモチベーションにもなっている。厚生会は会費徴収と 積立金を取り崩して運営されているが、若年層・中堅層、新 に入庁してくる職員が安心して働き続けるため、職員厚生会 の安定した運営が続くことが不可欠。交付金の再開を強く要 望する。

教育
 学校用務員は業務委託や民間化、直接雇用でない職員の導 入による大幅な定数削減が提案されている。自治体の公的責 任を放棄し、市民サービスの低下を招き、技術の継承ができ なくなる。住民のためにも直営堅持、直雇用で正規職員定数 の削減はやめること。住民の暮らしに寄り添った予算編成・ 人員配置を。

給食
 今年度末での退職者は13人。退職者全員が再任用になるわ けではなく、毎年欠員が発生している。各学校に正規3人以 上の配置を。過去5年で新採用者は5人。民間委託予定校で は校長判断で学校説明会を行わず、プリント配布だけでいい と教育委員会は言っているとのこと。保護者や子どもたちの 合意なく民間委託すべきではない。

教育委員会
 市内の蔵書は約400万冊あるが、市民1人あたり1.1  冊。全国平均の3分の1の蔵書量しかない。横浜市民の読 書活動の推進に関する条例の基本理念にあるように、図書館 が市民の生涯学習の拠点となるよう、資料費の増額を。ま た学校や区役所との連携・協力する業務が増加し、応援出勤 が増えているが、代休取得がままならない。各職場に必要な 人員の配置を。

環境創造
 緑地は住宅地に接した斜面が多く、安全対策が不可欠。取 得から10年~30年経過した案件はどの部署が対応するか不明 確な上、人員も予算もない。今年から業務がスタートした巡 回機動班も巡回点検と日々の作業に追われ、愛護会や森づく り団体とのコミュニケーションが十分にとれていない。樹林 地の境界明示のための人員配置と、造園職などの緑地にかか わる職員の増員を。また緑の協会では5年間退職補充がなく、 飼育職の欠員は10人以上いる。ズーラシアでサバンナゾーン が昨年度開園したが、理事長の方針で指定管理費の増額分を 使わず増員されていない。10人以上の欠員で人件費が下がった。 16年の春から指定管理の新しい契約を結んだが、人件費1億 8000万円減。原資がなく正規職員が補充されていない。

都市整備
 新庁舎について、イトーキや清水建設を見学に行った・そ の会社はトイレの数が足りていないとのこと。レイアウト案 では5から6に増えたが、今の本庁舎でも足りていない。増 やしてもらいたい。がん対策と介護休暇も仕事を続けられる よう早急に充実してほしい。

婦人部
 婦人科検診を定期検診項目に。無料で実施はしているが、 マンモバスで募集している時は抽選になり受けられないこと も。乳がん検診、子宮がん検診、骨粗鬆症検診、歯科検診を 実施してほしい。再任用短時間職員や、嘱託職員は自己負担 で受けなければならず、定期検診の時に併せて受診できるよ うにしてほしい。

*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市従」
 第1460号(12月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
      TEL.045(241)0005
      FAX.045(241)4987

          第342回配信 2017年1月30日 No.1182

鎌倉市政を市民と働く仲間に
取り戻す会は1周年を迎えました

鎌倉市政を市民と働く仲間に取り戻す会

「取り戻す会」は1年間こんなことをやってきました
2015年12月  鎌倉市職労と現業評議会は、市民団体や労働 組合に呼び掛けて市政正常化のための共闘組織「鎌倉市政を市 民と働く仲間に取り戻す会」を結成
2016年4月~6月 市内駅頭一斉宣伝(チェックオフ廃 止反対、期限切れワクチン、生活保護費不明、北鎌倉隧道崩 落問題など)
6月 市議会、チェックオフ(組合費の給与天引き)廃止条例案を否決
9月 全戸配布宣伝(自治研究集会おしらせ、組合事務所問題)
10月19日 組合事務所追い出し事件、横浜地裁で和解成立
10月30日 市民と市役所職員が市政の未来について語り合う「地方自治研究かまくら集会」開催
12月取り戻す会」1周年総会

ブラック企業をなくすため 労働組合は必要です
 職場に労働組合があれば、チェック機能も働いてあからさ まな違法行為は起きません。
 いわゆる「ブラック企業」や「ブラックバイト」などが社 会問題になっています。もちろん、行政による監督や指導・ 是正は重要ですが、何よりも職場・現場の労働者が、経営者 と対等に話し合えることが大事です。
 だからこそ、憲法28条で労働組合を結成または加入するこ と、交渉や行動を行うことを国民の権利として保証しています。

あきらめてはいけない
 市政の混乱にたちむかおう
 2016年10月30日、鎌倉市商工会議所ホールで第17回 地方自治研究かまくら集会が開かれ、全体会や分科会でのべ 220人の市民や職員が参加しました。
  一昨年からつづく一部の議員と市長による労働組合つぶし など市政の混乱のなかで、「地方自治とは何か、鎌倉市内で何 が起きているのか」などを知りあい、学びあうために開催し たものです。
 記念講演をおこなった市内在住で作家の高橋源一郎さんは、 「地方自治と民主主義」のテーマで講演を行い、若者(学生 )との関係を例にとって「いま、社会も大学も地域も大変な ことになっているが」と前置きして「自分の思っていること が伝わらない、もどかしいと思うかもしれないが、あきら めてはいけない」と呼び掛けました。

もうだまってはいられない
 市長と一部議員の 暴走をとめるのは私たち
 2016年12月18日の夕方鎌倉市商工会議所ホールで「鎌 倉市政を市民と働く仲間に取り戻す会」第2回総会が開かれ 100人近い市民と職員が参加しました。記念講演に、神戸 大学名誉教授の二宮厚美さんを迎えて開催しました。二宮教 授がかかわってきた大阪でのたたかいにふれて公務労働運動 の置かれている状況を指摘しました。
 二宮教授は「公務労組=既得権の塊」論は、公務員と住民 との分断を図る手法だと批判し、全国的教訓として5つの面 から民主主義が不可欠だと述べました。それは、➀住民参加 の直接民主主義②首長選・代表制民主主義③議会制民主主義 ④行政民主主義⑤組合民主主義、です。

市政正常化のためご協力を

 一部の議員は組合や職員を口汚くののしり、さまざまな言 いがかりをつけてきました。市長を煽って組合事務所の追い 出し攻撃をさせ、幸い議会で否決されたものの組合費の給与 天引き廃止を議員提案するなど、働く者の団結権を「やった もの勝ち」とばかりに蹂躙・破壊しようとする姿勢は許せま せん。
 賃金などの労働条件は労使間(鎌倉市では市長と市職労) の協議において決定されるべきものです。労使間の協議や合 意形成の努力を全く尊重せず決定しようとすることは、議員 自らが不当労働行為の当事者になることにほかなりません。 「取り戻す会」は、争いを拡大させ姿勢を遅滞させるよう なことは、すべきでないとうったえています。
*この原稿は、「鎌倉市政を市民と働く仲間に取り戻す会」の
 チラシから、訴えの文章だけを、事務局の自治労連神奈川県
 本部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
    TEL.045(262)0421
    「取り戻す会」ブログアドレス     http://blog.livedoor.jp/tell28000/(クリック)

第342回配信 2017年1月30日 No.1183

年金なんでも出前相談室

社労士イレブン
  ―(年金者組合)支部と一緒に 無料相談、数々の実績―
「年金者しんぶん」神奈川県版から

 年金者組合の長年の運動で、年金受給資格25年が10年に短 縮され、今年2月から順次、無年金を強いられていた人たち に国から連絡が届きます。
 年金事務所に記録のある人や、「カラ期間」を含めて10年 を満たす人にも連絡がいくといわれています。新たな受給者 は全国で64万人とも100万人とも言われています。

夏野弘司・年金相談室長の話
 「年金なんでも相談室」の相談員は、社会保険労務士で年金 者組合員です。
 連絡文書の疑問、不明、連絡がない理由、加入記録への疑 問など、どんなことでもご相談ください。いっしょに年金事務 所にも行きますよ。自公政権は、年金改悪の次の企てとして 「人生100年型年金」と言って、「67歳、70歳に年金年齢 を引き上げる」、死ぬまで働けというわけです。
 「年金相談室」では今年、支部の計画で地域の高齢者、現 役の相談に応じたい思っています。これまで以上に「出前相談」 を賑やかにしていきます。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者しんぶん」神奈川県版第345号(1月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0032
       横浜市中区不老町2-8 不二ビル2階
     TEL.045(663)4061
       FAX.045(663)4062


―機関紙編集・広報紙担当者のための―

2017報道写真講座

・日 時:3月26日(日)午前10時~午後5時
・講 師:亀井 正樹氏
・会 場:建設プラザかながわ
・受 講料:会員団体  3,500円
      非会員団体 4,500円
・問い合わせ:Tel.045-785-1700
・申し込み締め切り:3月16日(木)
・詳細は2017報道写真講座2017photo.pdf


「手を結ぶための、私たちの訴え」第341回配信
2017年1月23日 日本機関紙協会神奈川県本部

考えたい 人として生きられる労働条件

 労働者の賃金引上げをはじめとした労働条件の改善を求め る「春闘」が始まっています。日本医労連では月額4万円以 上、パートなどは時給250円以上の賃上げ要求を決めてい ます。労働組合にとって要求は、問題を解決する方針です。 仕事や暮らしの問題を解決する力が含まれている必要があ ります。集まったデータで組み立てた‘要求’とはちがい ます。
 「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための 必要を充たすべきものでなければならない」と、労働基準法 の第1条で規定しています。人として生きていける賃金や労 働時間などの労働条件とは、私たちの場合はどういうものな のか。具体的に話し合うことが春闘のいちばんの土台です。  正社員も、派遣社員も労働者にはちがいありません。労働 組合が身近にある人たちは、知恵と力を集めて春闘に臨んで ほしい。労働組合の活動の主役は組合員です。要求を実現す るにふさわしい力とはどんなものかを話し合いながら、チャ レンジする努力をしたいものです。
 労働組合に入っていない人たちは、最低賃金を引き上げる 動に参加することで「春闘」になります。本音にちかい話の できる仲間をつくりながら、1人でも入れる労働組合に加わ って、人として生きられる労働条件を実現しましょう。

第341回配信 2017年1月23日 No.1176
建設アスベスト訴訟 

さあ、いよいよ結審、判決へ!

建設アスベスト神奈川訴訟
弁護団 団長 西村隆雄さん

 首都圏建設アスベスト神奈川訴訟がいよいよ佳境に。
 2015年9月、交代した永野裁判長が次回証拠の採否決 定との方針を打ち出し、風雲急を告げた東京高裁第5民事部 に対し、原告団を先頭にし烈な裁判所要請行動を展開し、 2016年2月、採否の決定は時期尚早と押し返すことがで きました。これも、2016年1月、全国で初めて建材メー カー9社の責任を裁いた京都地裁判決が大きく作用したこと は間違いありません。
 高裁第5民事部ではメーカー責任に関し積極的な審理が展 開されたうえ、ついに12月9日、13日のメーカー責任、一人 親方問題での本人尋問の実施にこぎつけました。
 両日の審議では、生駒さん(保温工)、山田さん(配管工)、 高橋さん(大工)、泉田さん(電工)、平田さん(左官)各氏 の作業実態、ばく露実態をふまえ、それぞれの主要ばく露建 材を浮き彫りにする尋問を成功させることができました。ま た、大野さんからは、一人親方として就労してきたが、その 実態は、労働者と何ら変わるところがないことを十分に立証 しました。
 こうした攻勢的な審理の末に、いよいよ3月14日、結審が 指定されるに至りました。
 全国5つの高裁の先頭を切って結審、そして判決を迎える 高裁第5民事部で、国に勝訴はもちろん、メーカー責任、一 人親方問題で勝利を勝ち取ることができれば、今後の裁判に とって大きな流れができるとともに、補償基金制度創設がい よいよ実現可能な課題となってくること間違いありません。
 同じく3月の結審を迎える第2陣の横浜地裁とあわせて、 法廷内外の力を結集して、今こそ壮大なたたかいに取り組も うではありませんか。

3月 ダブル結審行動
     1陣 東京高裁
3月14日(火) 法廷13:30~
東京高裁前集会  12:30~
支援集会       14:30~ 国会議員会館(予定)
結審大集会    18:30~ 
きゅりあん大ホール
(大井町駅)

   2陣 横浜地裁
3月17日(金) 法廷14:00~
横浜地裁前集会  13:00~
デモ          3:45~
支援集会     15:00~ ロイヤルホール横浜
「原告団ニュース」もぜひ参照してください。 *この原稿は、神奈川県建設労働組合連合会の機関紙「けんせつ通信」第67 0号
 (1月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒221-0045 横浜市神奈川区神奈川2-19-3
      TEL.045(453)9701
      FAX.045(453)9705

第341回配信 2017年1月23日 No.1177

「真偽はナゾ」で事態は動く

機関紙協会神奈川県本部顧問
ジャーナリスト 丸山重威さん

 ソ連(ロシア)や北朝鮮の取材をするときには「ホテルで      もハメを外すな。全部見られていると思った方がいい」とよ く言われた。「『旅の恥は掻き捨て』は成り立たない。相手に 弱みを見せるな」という話だが、「ビジネス界の帝王」にそん な警戒感はなかったのだろうか。
 問題になったのは、➀トランプ氏側近がプラハでロシア側 と外交と安全保障の極秘事前交渉を重ねていた②トランプ氏 はモスクワのリッツ・カールトンホテルで複数の売春婦を招 き入れて性的プレーをさせた―などが把握され、記録された、 という文書。トランプ米大統領の就任前の記者会見直前、イ ンターネットサイト「バズフィード」が全文を報じ、CNNも 要約を伝えた。
 クリストファー・スティールという英国MI6の元機関員が 作成し、国家情報局、FBI、CIA、NSAの長官4人がオバマ大 統領とトランプ次期大統領に「ロシアは知っている」と報告 した、という話は、疑惑を感じさせるのに十分だ。だが、 トランプ氏は全面否定。「CNNは偽を流す」と質問もさせなか った。真偽は依然ナゾだが、高官4人が信じた元スパイの情 報はウソと決めつけられるものでもない。既に事態はその中 で動いている。
 A国の王様がB国に弱みを握られ悩み続けるが、その飾ら ない善意が、建前で構えていた双方の対立のばからしさを教 え、両国は平和になった…、という「おとぎ話」。だが、この 核時代、そんなことがあるのかもしれないし、そうあってほ しいとおもったりするのは私だけなのだろうか。
*この原稿は、丸山重威さんの了解を得て配信しています。
連絡先は、この配信の連絡先にお願いします。

第341回配信 2017年1月23日  No.1178
青春のキューバ 漁業指導で7年暮らす 

国民を魅了したフィデル・カストロ逝く

神奈川県平和委員会事務局次長 鈴木和弘さん


 1962年、キューバ危機(ソ連によるミサイル基地建設 をめぐるアメリカの海上封鎖)が起きる。横須賀でこの海上 封鎖に抗議する「提灯デモ」が行われ、高校2年でデモに参 加した私が、2年後にキューバに渡ることになろうとは思っ てもいなかった。
パトリアオ ムエルテ ブェンセルモス
 1964年、仕事のためキューバに渡航した私は、7年間を キューバで暮らし、メーデーや革命記念日などで行われる革 命広場でのフィデル・カストロの6時間にもおよぶ演説を聴 く機会を何度も得た。  演壇に左手をおいて体を斜めに構えて、右手の人差し指を 掲げ、時には指を下向きにして演説する姿は今でも瞼に焼き 付いている。この間、聴衆は身じろぎもせずに聴き入り、 広場に集まれなかった人々はラジオからの演説に夢中にな  「コンパニェロス イ コンパニェラス イ トードス エ ルムンドス」、こうしてすべての人々への呼びかけから始まっ たフィデルの演説は、「パトリア オ ムエルテ、ブェンセレモ ス(祖国か死か、我われは勝利する)」という革命闘争の合言葉 で締めくくられる。
医療費、教育費、一切無料
ユネスコの「教育モデル国」

 キューバ革命の指導者、キューバ国家評議会の前議長だっ たフィデル・カストロが90歳で死去した。ハバナ大学で法律 を専攻し弁護士になったばかりのフィデルが、国民、とくに農 民の解放を掲げ、バティスタ独裁政権を倒し、首都ハバナに無 血入城をはたした。
 キューバはサトウキビや葉煙草を中心にした農業国である。 しかし革命前の農民は、学校にも通えず8割近くが文盲の 状態だった。砂糖はアメリカ資本の手中にあり、農民は「裸 足」の生活を余儀なくされていた。虐げられた農民が革命の 中心を担ったのだ。苦しい生活の中でも持ち前の陽気さは失 わない。楽器がなくても身近にある空き瓶や指笛で即興のリ ズムを奏でて踊りだす。キューバ人の得意とするところだ。
 革命後の医療と教育の充実は目を見張るものがあった、私 の友人が入院したときも一切が無料で、入院の手続きは本人 または兄弟・家族の「献血」だけであった。友人いわく「も っと入院していたいナア」。教育費の父母負担もなく大学まで の授業料はすべて無料。革命以前の平均学力が小学校3年並み だったキューバ、いま、ユネスコの「教育モデル国」に認定さ ズムを奏でて踊りだす。キューバ人の得意とするところだ。 れている。
目の前をフィデル
 フィデル・カストロは、米CIAのかかわった暗殺計画が何 度も浮上するなど、つねに身の危険を伴っていた。国内各地 の信頼できる仲間の家が、彼の休息の場だったという。あ る日、私の勤める漁業公団の岸壁に突然、ジープが現れたと 思ったら、係留していた小舟からフィデルが現れて、ジープ に乗り込んで去って行ったことがある。そんな、常に危険と 隣り合わせの生活をしていたフィデルが、90歳という長寿 を全うしたことは感激であり冥福を祈るのみである。

鈴木和弘さんのプロフィール
 1945年生まれ。1964年、キューバの漁業技術指導 のため渡航。7年間滞在中の半分を漁船に乗り込んでの技術 指導に従事。後半は、「在キューバ日本人漁業労働者センター」 の事務局次長や事務局長などを歴任。現在、日本平和委員会 全国理事・調査研究委員、神奈川県平和委員会常任理事・事 務局次長、全日本年金者組合横須賀支部組合員。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙
 「年金者しんぶん」神奈川県版第345号(1月15日付)から
 編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0032
     横浜市中区不老町2-8 不二ビル2F
     TEL.045(663)4061
     FAX.045(663)4062

第341回配信 2017年1月23日 No.1179
神奈川労連・「今月の労働相談」 

副店長の残業代

奈川労連労働相談センター 
相談員 清川道夫さん

 ゲームセンターの副店長をしていた40代の男性からの相談 です。勤務時間は14時から23時まで。23時の閉店後も深夜 の1時か2時ころまで残業をしていましたが、残業代は支給 されていませんでした。
 会社に残業代の支給を求めると、「あなたは管理職だから残 業代はありません。そのかわりに副店長手当を支給していま した」との返事でした。残業代の請求はできないのでしょう かとの相談です。
 会社のいう「管理職だから残業代がない」との理由は、労 働基準法の41条に「監督若しくは管理の地位にある者」(管 理監督者)は労働時間等に関する規定の適用除外となってお り、残業代の支給の対象ではないという主張です。
 しかし、仕事の内容を聞くと上司に店長がおり、相談者は 業務や人事の決定権がほとんどありません。とても会社が主 張する「管理監督者」とは思えません。また、副店長手当を 支給していても、残業代を支給しない理由にはなりません 。未払い賃金は2年間遡及して請求できること、午後10時か ら午前5時の労働には深夜割増も請求できることを説明しま した。
 未払い賃金の請求は、まず労働基準監督署に申告して、会 社が監督署の指導に応じなければ、労働審判や裁判、または 労働組合に加入して交渉で解決する方法があると説明しまし た。
 相談者は再就職も決まっており早期の解決を希望している とのことなので、弁護士に依頼して、労働審判の申し立てを 行うことを勧めました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第316号(1月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡 〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9
             横浜平和と労働会館内
    TEL.045(212)5855
    FAX.045(212)5745

第341回配信 2017年1月23日 No.1180
【連載➀ 安全は?】

それでもリニアは必要ですか

「北央医療」から

 リニア中央新幹線。相模原市に神奈川の駅ができることに なり「地域が活性化する」「時間の短縮になる」という声が ある一方で、安全、環境、エネルギー、コストなど、さま ざまな問題が挙げられています。(編集部)

          リニア中央新幹線は、最高時速500㎞超で、品川―名 古屋を40分、延伸すれば品川と大阪を1時間で結ぶ「夢の 超特急」と言われています。
トラブルがあったら 救助が容易ではない
 リニアは8割がトンネルの中を通ります。地上を走る車両 であれば何か起こっても地上から状況を確認し、救助にも向 かえます。しかし、トンネルでの事故は状況が把握しずらい 上に、重機やヘリコプターなどでの救助ができません。
 リニアは構造上、車体の横のガイドウェイと呼ばれる壁に 挟まれた状態で走ります。そのため避難が必要になったとき、 車両のドアが開いてもそこには壁があり、はしごのような のをかけて壁を越えなければ避難できない可能性があります。 リニアの最大乗客数は千人。トラブルが起きたとき、高齢者 乳幼児、障害のある人などを含めた大勢の乗客が、安全に避 難できるでしょうか。
最大地下1400m 自力で地上へあがる
 トンネル内で火災が発生したら避難路に煙が充満し、非常 階段は煙突のようになります。南アルプスの下では最大14 00m地下から自力で上がることになります。無事に出口まで ついたとしても、そこがアルプスの山中だったら…。
 JR東海によると、社内で火災が発生した場合は、次の駅 までとにかく走り、駅で対処するそうです。
 トンネルが通る南アルプスは今でも地殻変動で年4ミリ隆 起しており、トンネルがズレたり、崩落する危険もあります。 (時速)500㎞走行時、急ブレーキをかけても6キロメー トル進むリニアは、崩落がわかっても避けることも止まるこ ともできません。
 そもそも、外部の指令室からコントロールされるため運転 席がありません。浮かせた車体が超高速で走るリニアは、地 下を飛ぶ操縦者不在のロケットのようです。
地震大国・日本の地下を長距離&超高速で走るリニア。「早 いからすごい」ではなく、安全は万全か、それでもリニア は必要かを、今考える必要があります。
▼リニア新幹線を考える相模原連絡会では学習会、見学会を開 いています。問い合わせは、連絡会代表の浅賀きみ江さん
☎090(4378)9257
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医療」第358号(1月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒252-0303 相模原市南区相模大野6-2-11
      TEL.042(748)2261
      FAX.042(748)1473


「手を結ぶための、私たちの訴え」第340回配信
2017年1月16日 日本機関紙協会神奈川県本部

考えたい報道の公共性

 情報を受け取る人の感情や信念を狙って訴え、ホントのこ とが伝わらないようにすることをポスト・トゥルース(Post- truth)と言うようです。最近ではフェイクニュース(虚偽のニ ュース)ということばも聞くようになりました。
 12日付の「琉球新報」社会面で「番組で沖縄ヘイト」の見 出しに出会った。東京のローカルテレビ局「東京MXテレビ」 の番組「ニュース女子」で2日、沖縄・東村高江の米軍ヘリ パッド建設に反対する市民をテロリストに例えるなど、裏付 けを取っていない情報を放送したと、実例をあげて書いてい ます。このテレビ局はエフエム東京、中日新聞社、東京都な どが株主だということも気になります。
 アメリカの大統領選挙の時でも、就任を目前にしたトラン プ氏の発言にも同様の危なさがあります。しかし、それより も身近な日本国内での安倍政権の発する情報も同様ではない でしょうか。政権がウソと偽りの情報を使って政策を説明し ている実態を伝えることは必要です。問題は、報道機関の役 目がそれで終わってしまってよいのかということです。
 商業新聞のタテマエも「読者が主人公」です。読者のため の報道であるためには、政府という権力から独立して読者の 立場に立った情報を伝えないと公共性がなくなります。

第340回配信 2017年1月16日 No.1172

内部留保を賃上げに回せ

「神奈川の仲間」から

 神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)と「かながわ産業労 働調査センター」は、毎年、大企業の内部留保や社会的責任 などがどうなっているか調査し、労働者の賃金を大幅に上げ ることはたやすくできることを明らかにする『ビクトリー マップ』を作成しています。
 表(添付ファイル参照)は従業員1人あたりの内部留保額が 多い順に「番付にしたものです。多くの企業が利益を莫大に ため込んでいることが一目瞭然です。
http//www.yuinetwork/org/kanagawa/vmap.pdf(クリック)

3兆円の増加
 対象とした企業は、県内に500人以上の労働者がいる企 業で、財務諸表が入手可能な108社です。
 対象企業全体の内部留保額は94兆2680億円で、1年間 に3兆785億円も増加しています。従業員1人当たりでは 48万円増え、2031万円になっています。内部留保を取り 崩さなくても、内部留保の積み増しを抑えるだけで、月額1 万円以上の賃上げができることになります。
 1年間に1千億円以上積み増ししたのは、4415億円増 やした日産自動車を筆頭に、ソニー、日本生命、パナソニッ ク、NTT、日立製作所、JR東日本など13社にのぼります。

莫大な株主配当
 経常利益では28社が1千億円以上の利益を上げ、赤字は4社 だけです。NTTは1兆円以上の利益をあげています。
 株主配当は親会社単体のみで、6社(NTT、日産自動車、 キャノン、日本興亜、武田薬品、ブリヂストン)が1千億円 以上を配当しています(昨年は4社)。無配の企業などを除い た合計では2兆666億円が株主に配当されています(昨年 は1兆7830億円)。この株主配当を従業員にまわせば、 1人あたり44万円の支給が可能です。
 役員報酬も日産のカルロス・ゴーン氏をはじめ、莫大な額 が支払われています。

従業員をリストラ
 一方で、利益をあげていながらリストラが継続して行われ ています。全体として従業員数は増えましたが、東芝は1万 人、ソニーは6400人も従業員を削減し、パナソニック、 キャノン、日立製作所、富士フィルムなど7社が1千人以 上減らしています。このような黒字リストラをやめさせる 必要があります。
 大企業に社会的責任を果たさせ、雇用を確保するとともに、 内部留保を活用した大幅賃上げや下請け単価の引き上げなど を実現していくことが、労働者の生活改善・地域経済の活性 化にとって極めて重要になっています。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)の機関
 紙「神奈川の仲間」第316号(1月1日付)から、編集部の了解
 を得て配信しています。
連絡先 〒231-0062 横浜市中区桜木町3-9
              横浜平和と労働会館内
      TEL.045(212)5855 
      FAX.045(212)5745

第340回配信 2017年1月16日 No.1173
口を拭って知らぬ顔

それでいいのか

「神奈川みなみ医療生協」のコラム 「鳥の目・虫の目」から

 あちらでもこちらでも「第三者委員会」ばやり。
 まずい事があると第三者委員会なるものをつくって、それ をまるで公平な機関のように見せかけるやり方が横行している。 東芝もそう、東京電力もそう、前の都知事もそうだった。当事 者からお金をもらってつくられたものが「第三者」でありよう はずがない。
 英国ではイラク戦争参戦の是非をめぐって「独立調査委員 会(チェルコット委員会)」がつくられ、最近その報告書が発 表された。そこでは「フセイン政権の武装解除を平和的に行 う前に侵略に参加したことと、その後の軍事行動は最後の手 段とはいえなかった」と、アメリカと行動をともにした自国 政府の誤りが鋭く指摘されている。ISなどその後の世界的テ ロの温床になったイラク戦争の影響を考えると、この報告書 がもつ意味は重い。
 日本はどうか。当時アメリカの尻馬に乗ってイラクに「派 」していたのに、政府の側からその責任に触れた報告は皆無 である。マスコミもことが終わると「一件落着、打ち止め」、 口を拭って知らぬ顔。「適切ではないが違法ではない」なんて もっともらしい顔をしていい抜ける有識者の「第三者委員 会」なんて願い下げにしたい。
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙「神奈
川みなみ医療生協」第523号(1月付)から、編集部の了解を
得て配信しています。
連絡先 〒238-0031 横須賀市衣笠栄町2-19
      TEL.046(853)8105

340回配信 2017年1月16日 No.1174
障害者支援施設「みはらしポンテ」工作教室

みんなが笑顔になれる
地域の「かけ橋」に

「けんせつ横浜」から

 建設横浜(横浜建設一般労組)では各支部が多くの小学校 や中学校で工作教室を行い、物づくりの楽しさを伝えていま す。中支部では本部青年部と共に障害者支援拠点「みはらし ポンテ」(横浜市中区)で小中学校とは違った工作教室を 2016年6月から毎月1回、全7回取り組んでいます。障 害のある人もない人も安心して暮らせる街にしたい。地域の 「かけ橋」として活動している「みはらしポンテ」の、工作 教室を11月20日に取材しました。

 第5回の課題は椅子づくり。「さあはじめましょう」。中 部で書記長を務める後藤祐輔さんの手際よい説明で、5人の 参加者は椅子の脚から作り始めます。
 中支部委員長の小澤陽一さん、青年部からは旭・瀬谷支部 の大曽根清之さん、菊地幸司さん、神奈川支部の西山敦之さ んがマンツーマンで作り方を教え、作業を見守ります。「大工 さんが糸でピンとやって印をつけるの見たことあるよ」、「 すみつぼだね」、「すみつぼは高いの」、そんな会話もしながら 完成へと進みます。
 施設の地域交流責任者・佐藤祐子さんは「工作の希望は多 く、とても人気があります。これまで18歳から73歳の方が 参加しています。中区の広報やケースワーカーにより広がって います」と語ります。
「釘が斜めになってしまって気に入らなか った」、「はじっこが全部ピッタリ。100%満足」など完成 後は感想を発表して教室は終わりました。「みはらしポンテ」 のポンテは「かけ橋」という意味のポルトガル語です。「みん なが笑顔になれるのは素敵」と佐藤さん。言葉通り、「みはら しポンテ」は障害のある人、ない人の地域のかけ橋です。

違いを認めて寄り添う
 個性を優先する姿に感激

 ―「みはらしポンテ」佐藤さんに聞くー

☆きっかけは?
 3時間という枠の中ですが、障害を持つ人の学習活動に正しく 工具を使って、物を作る喜びを取り入れたかったんです。社会 福祉協議会に相談すると耐震金具の講習会があることを(20 16年2月に開催)を聞いて、これだと思い参加。中支部の皆 さんと会うことができました。
☆反響はありましたか?
 最初は3人の応募でした。こんなに本格的にできるとは思っ ていませんでした。達成感の喜びを得た人は毎回申し込んで います。枠が最大6人の中、今は10人以上の希望者があり、 抽選で決めています。
☆良かったことは?
 課題はあるけど自由に作りたい子もいるんです。大工さん がその子に沿って作品の完成をしてくれる。みんなと違うこ とを認めてくれたのが嬉しかった。個性を優先してくれたの は感激。こんなに発展するとは思いませんでした。 ☆今後の展望は?   日常から離れて自分のものを作れる。日曜にもの づくりの時間があるというのは最高の贅沢ですよね。 「トントンっていう音いいね」って施設の職員も言ってい ます。今後は女性や車いすの方もできたらいいですね。今 回大工さんと出会えて本当によかったと思っています。続 ければ障碍者の方と社会のつながりはもっと広がると思うんです。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ
横浜」第90号(11日付)から、編集部の了解を得て
配信しています。
 連絡先 〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-12
       TEL.045(321)5634
*書記長の後藤祐輔さんと青年部長の飯島誠さんのコメントは、スペースの関係で割愛させていただきました。

第340回配信 2017年1月16日 No.1175

川崎市 出生率25年 連続1位
 大都市の中で

「川崎医療生協」から

 川崎医療生活協同組合の職員(1100人)の赤ちゃんが 昨年は21人生まれました。
 抱っこしてニコニコしながらお母さんを見つめる目や、初 めて見る大人を不思議そうに見つめる目は、あふれる生命力 で輝いています。赤ちゃんたちの日々の成長に喜んでいるお 母さんたちですが、職場に復帰するにあたっての保育園の 申し込みや空き状況、復帰した後にお迎えをどうしたらよ いかとか、悩み事は多いようです。「遅くなった時に保育園 に迎えに行ってくれる人がいたらいいな」、「子育てとか近 所で相談できる人がいたらいいな」と話していました。

実は川崎はすごかった
 川崎市がまとめた政令指定都市と東京都区部の21大都市に 関する基礎的な統計を比較した「26年度版の大都市データラ ンキング カワサキをカイセキ!」によると、出生数を人口 で割った出生率で川崎市は大都市の中で25年連続1位でした 市内では中原区が一番高く、その次に高津区の順に出生率が高 くなっています。
 0歳の赤ちゃんが元気なら、100歳の元気なお年寄りも います。昨年100歳を迎えた女性組合員Tさんは、川崎医 療生協のデイサービス「みやび」で誕生日会を行いました。 大きなバースデイケーキに立てられたろうそくを一気に吹 き消すほどお元気です。デイサービスのスタッフも「Tさん は運動神経もすごくいいんですよ」と話します。

最高齢は109歳
 Tさんに一番の思い出は何ですかと聞くと、「私は赤十字の 従軍看護婦をして、病院船に乗って、上海、北京、台湾、い ろいろなところに行きました。仕事はとても大変だったけど、 その合間に色々な場所を見ることができて、それがとても思 い出に残っています」と話してくれました。健康の秘訣につ いては「働くことが健康の秘訣。休むとだらしなくなってし まうから、忙しく働いているのがいいのよ」と話します。
 平成28(2016)年9月末の川崎市の調べによると、市 内の最高年齢は109歳で、高津区にすむ女性です。また、 死亡数を人口で割った死亡率は、大都市の中で1番低い21位 で9年連続しています。市内を区別にみると、中原区が最も 低く、続いて高津区と麻生区の死亡率が低くなっています。  市民の健康に少しでも役に立てるように今年も、川崎医療 生協は赤ちゃんからお年寄りまで全世代の健康生活をサポ ートしていきます。
*この原稿は、川崎医療生活協同組合の機関紙「川崎医療
 生協」第605号(1月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒210-0804 川崎市川崎区藤崎4-21-2
      TEL.044(270)5881


「手を結ぶための、私たちの訴え」第339回配信
2017年1月9日 日本機関紙協会神奈川県本部
 

機関紙は読者を励ます

 米国でトランプ氏が大統領に就任する日も近づいています。 さまざまな解説が報道されていますが、冷静に判断したいも のです。マスコミやネット情報を巧妙に操っているのは安倍 政権だけではないことが、米国の大統領選挙でも示されてい ます。報道される目先の政策に目を奪われて、権力者に都合 よく操られる国民を増やしたくはありません。
 ウソとごまかしを見抜いてもらうためには、身近な問題と 社会的な課題とのつながりを伝えながら、伝えられていない 大事な事実や現実も伝える必要があります。格差と貧困は広 がり、深刻になっています。聞こえの良い「自由競争」とい う制度のもとで、人としてまともに生きたいという思いは互 いに確かめ合われているのでしょうか。
 身近な人どうしが、自分のことを口に出す。それを互いに 伝え合う。読者に近い機関紙をつくる人たちは、こうして友 情にちかい結びつきをつくる努力をしたいものです。「三人寄 れば文殊の知恵」をつくる努力は、希望につながります。
 機関紙は読者を励まして、読者の力を伸ばし人生の可能性 を広げます。これは機関紙を発行する組織や団体の目的を達 成するためにも必要なことです。日々、暮らしと仕事に追わ れる気持ちの読者に寄り添いながら、力をつくしましょう。

第339回配信 2017年1月9日 No.1166
経済・公共政策の基本は

中小企業支援 最賃引上げ 公契約条例

「神奈川の仲間」のコラム「ろうれんコラム」から

 北海道労連の黒澤議長に(神奈川労連の)春闘討論集会で 講演をしてもらった。衝撃的だったのは、JR北海道が昨年11 月に公開した「単独では維持困難な路線」を外した北海道の 路線地図だった。札幌近郊を除きほとんどの鉄路が無くなる。
 約130年前のJR発足時、1万3千人いた社員を安全運航 の限界を下回る7千人規模まで減らしている。同時に国鉄民 営化の際、輸送密度(キロ当たりの1日平均輸送人数)が4 千人未満の路線について、第3セクター化やバス路線転換し たうえでスタートした。だが、北海道は1995年をピーク に人口が減る一方で札幌への一極集中が進み、今や路線の 6割が基準を下回り、鉄道事業の赤字は年間500億円。 「何もしなければ3年以内に鉄道運航を続けるための必 要な資金が枯渇する」(島田修JR北海道社長)という。
 人口減の要因である若者の流出の最大の理由は「進学と就 職」だ。地方でも大学・専門学校や企業が集積する「拠点都 市」がない自治体は特に厳しい。
 黒澤議長は「最低賃金の引き上げと公契約条例による賃金 の引き上げが最重要課題」と強調した。旭川市で昨年暮れに 道内で初めて公契約条例を制定した。賃金の下限額や罰則規 定を盛り込まない理念条例だが画期的だ。地域から逃げ出す 大半の雇用の受け皿となる中小企業支援と、最賃引上げ・公 契約条例は経済・公共政策の基本となる。
 それにしてもJR北海道単独での経営は無理だ。JR東日本と の合同も含め公共サービスの維持に抜本的な対策が必要だ。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)の>br>  機関紙「神奈川の仲間」第316号(1月1日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
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     横浜市中区桜木町3-9横浜平和と労働会館内
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第339回配信 2017年1月9日 No.1167
オスプレイのことを知ろう(Ⅰ)

墜落事故の意味
軍用機は安全より性能優先

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 米軍輸送機オスプレイが「着水」したという。海に「不 時着」したのだそうだ。そして「大破」したのだとか。某 公共放送は沖縄のローカルニュースでも「不時着し、大破 した」と繰り返しとぃる。
 12月13日午後9時半ごろ、米軍普天間飛行場所属のオスプ レイが名護市の大浦湾の北側の浅瀬に墜落した。沖縄挙げて の猛反対を押し切って2012年10月に強行配備して4年が 経過し、遂に起きてほしくないことが起きた。
 多くの人が辞書を引いたかもしれない。米軍は「着水」と 言い、日本政府は「不時着」と発表。現場を見ると機体は「大 破」している。「不時着」と「大破」をつなげただけで報道す る日本の多くのメディア。海外メディアは全てcrash(墜落)と報じ ているのだが。大破するような不時着は墜落というのが常識で はないか。日本政府が米国の言いなりだということは誰もが 知っていることだが、なぜメディアまで卑屈に自らの常識を じないのだろうか。
必ず落ちる  この際、オスプレイについて三つのことを確認したいと思う。

一.軍用機は必ず落ちる
 軍用機は兵員の安全より作戦遂行を優先する。そのために 訓練をする。だからある確率で落ちることを想定せざるを得 ない。民間機は、絶対に落ちてはならないということを前提 にお金を取って人を乗せる(そうでないなら、内視鏡検査の ように事前に同意書を取るべきだろう)。そして、今回、夜間 の空中給油訓練で事故が起きた。
 さらに軍用機は安全よりも性能を優先する。だから、回転 翼部分に放射性物質を使っている。今回も機体の改修作業に 防護服姿の一群が現れた。海は間違いなく汚染された。

構造的に危険
二.オスプレイは構造的に危険な機体である
 オスプレイは二つのプロペラ付きエンジンをシンクロさせ て上下し、ヘリモードと(飛行機のように飛ぶ)固定翼モー ドに変換する。そのため、滑走路が不要でヘリより速く航続 距離も長い。それ故に「夢の航空機」とされた。しかし、そ のためにプロペラの大きさが、固定翼モードでは大きすぎ、 ヘリモードでは小さすぎることになる。  普通のヘリコプターは、エンジンが停
止しても十分な高度 があればオートローテーション(自動回転)によって一定の 浮力を維持し、かじを使って着陸場所を多少は選ぶことがで きる。しかし、オスプレイは重量に対してプロペラが小さく、 開発段階からこれが不可能であることが分かっていた(日 本の防衛省は問題ないと強弁していたが)。そして、今回、 固定翼モードのまま墜落した。機体を制御できなかった証 拠だ。
*この原稿は、「連合通信・隔日版」No.9150(12月20日付 )から編集部の了解を得て配信しています。「連合通信」は転載 契約をして有料でないと使用できませんが、この「配信」で紹 介した原稿にかぎり活用していただけます。
 「連合通信」は、労働組合や市民団体などの編集部が共同して 設立した「常設の取材機関」です。ぜひ、転載契約をされるよう お勧めします。
連絡先 〒105-0014 東京都港区芝1-4-9
      TEL.03(3454)1105
      FAX.03(3455)4674
      URL=http://www.rengo-news.co.jp
    E-mail:http://www.rengo-news.co.jp

第339回配信 2017年1月9日  No.1168
オスプレイのことを知ろう(Ⅱ)

墜落事故の意味
危険で役立たずの高額商品

ジャーナリスト 米倉外昭さん

時着はウソ
 今回の事故は空中給油中に起きた。飛行が安定する固定翼 モードでなければ給油は受けられないという。そうすると、 ちょっとした気流の乱れでもホースが大きなプロペラに接触 しやすいのだ。
 そもそも、固定翼のまま着陸はできない。車輪が接地する 前にプロペラが接地してしまうからだ(その時は、プロペラ がはずれて吹き飛ぶように設計されているという話もあるが、 物騒極まりない)。接地しないようにプロペラを固定できるの かもしれないが、エンジンを支えるだけの小さな翼では揚力 が足りずグライダー滑空にも限界があろう。いずれにしても、 固定翼モードだったことが「不時着」というウソを証明して いる。
 グライダー滑空でも自動回転でも不時着ができないオスプ レイには、もう一つ不安がある。二つのエンジンのモード転 換時の角度や出力のシンクロに狂いが生じたらどうなるだろ うか。砂嵐や(鳥が衝突する)バードストライクに対処できるだろうか。

1機24人運べるだけ
三.オスプレイは役に立たない
 「でも、日本の防衛のためにはオスプレイは必要だから」 と言う人が案外多い。ちゃんと考えてみよう。オスプレイは輸 送機に過ぎない(ただし非常に高価な)。構造上、重機関銃も 搭載できず無防備だ。そして1機に24人しか乗れない。普天 間飛行場の12機全部でも144人、洋上の空母などに若干の 人員、機材を運ぶくらいではないか。尖閣諸島などの離島奪 還作戦に投入しても撃ち落とされるだけだ。
 災害支援だったら普通のヘリコプターの方がいい。プロペ ラが小さいオスプレイは、浮力を得るためにエンジンの回転 数を大きくするので、騒音はひどく、風圧は強烈で、排気ガ スも高温になる。テントなどが吹き飛ばされたリ枯草に火が ついたりするので、安全(?)なところにしか降りられない はずである。

日本中を飛ぶ日は近い
 さて、これがオスプレイである。日本の自衛隊はこれを1 機当たり70~80億円で買うと言われている。米国は、莫大な 開発費を回収するために、危険を無視して運用しつつ、日本 に買ってもらうしかないのだろう(イスラエルは導入を見送 ったそうだ)。
 かくして、自衛隊と米軍のオスプレイが恐怖と被害を振りま きながら日本中の空を飛び回る日が、刻々と近づいて来るのだ。
*この原稿は、No.1166と同じ「連合通信・隔日版」に
 掲載されたものです。
解説も、連絡先も同じです。

第339回配信 2017年1月9日  No.1169
青年過労事故死裁判(Ⅰ)

息子は帰ってこない
同じことを繰り返させないために

横浜市従』から

 「電通」の新人女性社員過労自殺のニュースは多くの人に衝 撃を与えました。一方で、「過労交通事故死」も多く起きてい るのをしっていますか。横浜市従でも公正判決を求める署名 活動などで支援しているグリーンディスプレイ青年過労事故 死裁判の、原告である母親・渡辺淳子さんと、その担当弁護士 ・川岸卓哉さんに話を聞きました。過労死を招く働き方・長 時間労働是正のため、横浜市従は取り組んでいきます。

「裁判で闘うことが、息子の生きた証になると思います」
 2014年4月24日。当時24歳だった息子の渡辺航太さ んは22時間勤務後の帰宅途中、原付バイクで電柱に衝突し 、死亡しました。ブレーキ痕がないことから居眠り運転と 推定されています。
 ハローワークで「正社員」の求人を見つけ、株式会社「グ リーンディスプレイ」に面接に行きましたが、「アルバイト」と して13年10月に採用されました。百貨店などの観葉植物などを 装飾する仕事で、装飾の作業は深夜に行ないます。
 日中はディスプレイした店を回り、植物の水やりなどのメ ンテナンスも行うため、入社以来長時間労働が常態化してい ました。最初の1か月の残業時間は110時間以上。130 時間を超える月もありました。それでも希望する職種での正 社員を目指して必死に働き、アルバイト採用から5か月後の 3月16日に口頭で正社員への登用を告げられました。しかし、 長時間労働が改善されることはありませんでした。
 渡辺さんは息子の死後、法律に詳しい人や労働基準監督署 にも相談に行きましたが、「本人の責任もあるのではないか」 と言われ、気持ちのやり場がない状態が続きました。労基署 で神奈川労働弁護団を紹介され、初めて川崎合同法律事務所 の川岸弁護士に「裁判しましょう」と言われました。おかし いことを「おかしい」と言ってくれたことで救われました。
「そう言ってもらえたことで9割以上はもう満足です。裁判 で勝ったとしても息子が帰ってくるわけではない。だけど、 同じことを繰り返させないためにできることをやりたいの です」
*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市従」
 第1460号(12月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
     TEL.045(241)0005
     FAX.045(241)4987

第339回配信 2017年1月9日  No.1170
青年過労事故死裁判(Ⅱ)

もっと早く闘ってくれる人がいたら
息子は死なずにすんだのかもしれません

16時間以上起きてると酒気帯び運転と同じ
『横浜市従』から

 今回の裁判の争点は「安全配慮義務違反と交通事故の因果 関係」だと、担当の川岸卓哉弁護士は話します。
 「長時間労働や事故直前の徹夜などで、睡眠不足や疲労が 蓄積されることを予見し、会社は業務を軽減するなどの適 切な措置をすべきでした」
 「事故の原因は眠気以外に考えられない」と、睡眠衛生学 などを専門とする、公益財団法人・大原記念労働科学研究所 の佐々木司上席主任研究員の意見書を提出。
 「16時間以上起きている場合は酒気帯び運転と同じような 注意力・判断速度の低下をもたらすとされています。渡辺航 太さんは新人であり、『仕事を覚えさせる』との名目で、部署 を超えたあらゆる仕事に従事させられていたことも分かって います」  また、日常から「手足がもげるまで働け」、「だから平成生 まれは」などと言われるパワハラも行われていました。
ここを辞めたら 次がないと思い込み
 「自分のミスではないのに押し付けられたことを『悔しい』 と話していました。ここを辞めたら、次がないと自分で思い 込み、何でも我慢していたのかもしれません。残業は自分の 能力が達していないからと考えてしまって、人員に見合った 仕事量ではないからなのに、航太はメンタルが弱い方ではな いのです。それでも毎日そのようなことがあったら、かなり のストレスだったのではないかと思います」
 会社側は航太さん側にも責任があると過失相殺を主張して いますが、会社側の言う「休憩時間」も「男女兼用の仮眠室」 も新人であり、且つパワハラを受けていた航太さんが果たし て取得・使用できたのでしょうか。
 「航太を女性用のベッドに平気で寝るような子には育て ていません。死ぬくらいなら女性用のベッドでも寝ればよ かった…。でも、航太は死ぬつもりなんてないから、そん なことはしなかったんです」
5年後、10年後 こういう思いをする人をつくらないために  疲労の原因について川岸弁護士は、長時間労働以外にも 言及します。
 「新人は仕事を一から覚えるところから始まります。それ 自体が負荷であり、また、試用期間中は『自分を試される期 間』でもあり、どんどん自分を追い込んでいってしまいます」  中学高校ではバスケットボールに打ち込み、その他剣道な ども特異なスポーツマンでムードメーカーだった航太さん。 最後に渡辺さんが残した言葉が忘れられません。
 「裁判に勝ったとしても、もう息子を亡くしている時点で 負けです。もっと早く過労死で闘ってくれる人がいたら、航 太は死なずにすんだのかなって思うときもあります。だから、 5年後、10年後にこういう思いをする人をつくらないように 闘うのが、私の責任だと思っています。(文責 瀧屋)
*この原稿は、No.1168と同じ『横浜市従』からの配信です。
 連絡先も同じです。

第339回配信 2017年1月9日  No.1171
ワークルール、結婚、男女問題・・・

❝女性の法律、教えています❞

日本機関紙協会神奈川県本部・顧問
横浜合同法律事務所 弁護士 北神英典さん

 昨年秋から東京の女子大学で、毎週1回、生活に関連した 法律を教えています。以前私が勤務していた共同通信社の先 輩の紹介で、一般教養科目で法律の授業を担当してほしいと 頼まれ始めたものです
。  授業をしている学部は、法学部ではありません。法律につ いて基礎的な素養の全くない生徒さんが対象です。学部の必 修科目ではありません。
 それにもかかわらず、「実生活に役立つ授業を」というシラ バスのコンセプトを読んだ90人余りの生徒さんが履修登録し てくれました。
 そんな生徒さんが関心を持ってくれるテーマは何か。さら に、そのテーマを分かりやすく伝えるにはどうすればいいか。 授業の内容は、毎回手探りで準備し、ひとりよがりにならな いよう、授業が終わった後はアンケートをとって次の授業の 参考にしています。
 人間の能力からして、90分の授業を最後まで集中して聞き とおすということは困難なものです。私の大学時代を振り返 ってもそうでした。
 そこで、法律や制度の説明が、生徒さんたちにとって、睡 魔を誘う催眠術の呪文や子守唄に陥らないよう工夫しながら 説明しています。内容はできる限り具体的にし、話し方には メリハリをつけ、何枚ものマンガを使い、毎回、20人前後の 生徒を順次指名して質問を浴びせ、答えを考えてもらっています。
 お話した内容は、未成年者の問題や結婚と離婚などの民法 が中心ですが、生徒さんの関心の高い就職問題も絡めて、ア ルバイトや就職活動、採用後の労働条件などワークルールの 授業も取り入れました。もちろん、おそらくはこれまでに考 えたことがないであろう憲法の手厚い人権規定の恩恵につい ても、2コマ=180分を使って説明させていただきました。
 生来の気弱さから、20歳前後の若い女性ばかりが待ち受け る教室に飛び込んでいく時の気恥ずかしさに慣れることはあ りません。
 しかし生徒さんには「この授業をとってよかった!」と心 から感じてもらえるよう、本業である弁護士業とともに今年 も頑張っていきます。
*この原稿は、横浜合同法律事務所の機関紙「横浜合同法律
 事務所ニュース」第79号(1月1日付)から、執筆者の了解を
 得て配信しています。
*連絡先 〒231-0022 横浜市中区日本大通り17
                  JPR横浜日本大通りビル8階
       TEL.045(651)2431
       FAX.045(641)1916


手を「結ぶための、私たちの訴え」第338回配信
2016年12月19日 日本機関紙協会神奈川県本部

「当たり前」を当たり前にする

 当たり前のことが通用しない。そんなことが増えています。
 安倍政権になってから、激しくなっています。不都合があ って改善したり、人権を大切にするために無くしたい当たり 前もあるでしょう。しかし、守っていくべきゆずれない当 たり前があります。
 その大切な当たり前が裁判で通用しないことが目立ちます。
 「神奈川の最低賃金を少なくても時給1,000円以上に」     と始まった、神奈川最賃裁判は横浜地裁に続いて東京高裁で も門前払いされました。原告は、懸命に働き、節約をしても 「健康で文化的な生活」が難しい実態を訴えてきました。こ の現実をしっかり検討しないで、行政の決定を優先する裁 判官の判断は納得できるものではありません。
 一方で、現行の最低賃金を下回る給与で働く中小企業の 労働者の比率が東京で5.3%、神奈川県で2.8%だと 報じられました。零細企業ほどこの割合が高くなるとも。 神奈川の最賃は時給930円です。これ以下で働かせてはい けないという、当たり前が守られていないのです。
 立憲主義を守ることと同じように、身近なところから「当 たり前なこと」を守るために、「当たり前なこと」を書いて伝 えて確かめ合い、文字通り「当たり前にする」ことでしょう。

第338回配信 2016年12月19日 No.1161
問われる「ニュースの真実」

みんながしつこく声を出したい

ジャーナリスト 丸山重威さん

 2016年は、政治が「メディア化」し、メディア世界で は、マスメディアより、ネットのSNSが幅を利かせ、「ニュ ースの真実」が問われた年だった。
 英国では「EUに莫大な金を払っている」というウソが、E U脱退国民投票に響いた。「事実より感情や信念に訴える方が 影響力を持つ状況」を「ポスト・トゥルース」(post-truth=真 実以後)と呼び、オックスフォード大学は「今年の言葉」に 選んだ。米大統領選では、既成の新聞・放送よりネットが信じ られ、「フェイクニュース」(fakae-news=偽ニュース)が広が った。「ISを作ったのはオバマ」などというデマは、少なから ず、トランプ大統領当選に影響した。
 日本も同じだ、「衝突はあるが戦闘ではない」と危険な外地 に若者を出す防衛大臣、「考えたこともない」と言いながら与 党は「強行採決」を繰り返した。反対派住民を「土人」と呼ん でも、「差別ではない」と考える内閣、議場で般若心経を唱え る「審議」でカジノ解禁を強行する議員…、それらを追求し きれないマスメディアがある。
 そして何より選挙を視野に、演じられているのが「安倍国 際劇場」。地元にプーチン大統領を呼び首脳会談、米政府が止 めるのに就任前のトランプ氏にゴマをする。米国の不興に「謝 罪ではない」と真珠湾訪問…。メディアを利用し、パフォー マンスで点数を稼ぎ、独裁化を進める戦略である。
 大事なのは、何が真実か、どうあるべきかを常に問い続け ること。みんながしつこく声を出すこと。それが唯一の方法 である。
*この原稿は、12月16日に受信しました。丸山さんは機関紙協会神奈川県本部の顧問でもありますので、連絡はこの「配信」の連絡先にお願いします。
 なお、1月18日(水)の夜、丸山さんを横浜市健康福祉センターに迎え 機関紙編集者の交流会を行います。
*資料代¥500円と機関紙30部を持参ください。申し込みもこの「配信」の連絡先までお願いします。

第338回配信 2016年12月19日 No.1162
憲法9条を守り、活かし、広めていくために
一人ひとりから始める

「憲法9条にノーベル賞を」

実行委員会 共同代表 鷹巣直美さん

 「憲法9条にノーベル平和賞を」と提唱した鷹巣直美さん。 提唱した思いと、世界的な反響、そして今取り組んでいる「市 民と野党の共闘」について話を聞きました。

          子どもの将来のために
 大学の時に留学したオーストラリアで、難民にさせられた 同世代の人にたくさん出会い、友達になりました。友達から 聞く戦争は悲惨でした。戦争は絶対によくないと、つくづく 感じて帰国しました。
 2006年に子どもが生まれ、子育てが始まりました。2 007年に安倍内閣のもと、国民投票法が成立しました。 日本の平和の礎を担っている憲法が危ない。「子どもの将来の ために何かできることはないか」と考えました。
 日本には、世界の平和を願い、自ら戦争しないと誓った憲 法がありながら、多くの人がその価値に気づいていないよう に思っていました。
 2012年、ノーベル平和賞がEU(欧州連合)に決まった ニュースを見たときに、憲法9条にノーベル平和賞が与えら れたら素晴らしいと思いました。
 そこで、2013年の1月から「憲法9条にノーベル平和 賞を授与してください」とメールを送り始めました。しか し、返信はありませんでした。

5日間で1300人の署名が集まった
 急展開したのは、5月にネット署名を知り、立ち上げたと きです。
 最初の5日間で1300人の署名が集まりました。そして 集めた署名を添えて、ノーベル委員会に訴えを送ると、翌日 連絡がありました。
 ノーベル賞は個人か団体が対象で、憲法9条自体は対象に ならないことなど、推薦状を出すルールを教えら
れました。  一人でメールを送っていた時には相手にしてもらえませ んでしたが、たくさんの声が集まったときに事態が動いた のです。
 署名の威力を実感しました。

「日本国民」が受賞対象
 憲法を読み直すと、主語は「日本国民」でした。そこで、 「日本国民」を受賞対象として推薦をはじめました。9条に光 が当たることと、日本国民一人ひとりが、少しでも自分の 事として考えるきっかけにしてほしい、という思いがあり ました。
 そして8月に、近所の9条の会の人たちと協力して「憲法 9条にノーベル平和賞を」実行委員会が立ち上がりました。  2014年に初めて申請し、「戦争しない憲法9条を保持す る日本国民」が団体として正式にノーベル平和賞候補として 3年連続して登録されました。今年までで署名が72万筆集ま り、181人(国会議員73人)が推薦人となってくれまし た。しかし、残念ながら受賞は逃しました。

海外からも応援の声
 マレーシアからは、マラヤWWII歴史研究会から第1回「ア ジア平和賞」が贈られ、韓国では、北朝鮮との境界に接する 江原道と江原日報社が主催する「非武装地帯(DMZ)平和賞 2014年特別賞」を受賞しました。
 いずれも戦争で日本から大きな被害を受けたからこそ、戦 争しない憲法9条を一緒に守ろうと、エールを送ってくれて いるのだと思います。
 コスタリカでは国会で議決し、議長名で次のような趣旨の アピールがノーベル委員会に送られています。「私はコスタリ カ国会を代表し、コスタリカと日本の両国民に2015年度 ノーベル平和賞を共同で授与するようにとの、本国会の満場 一致による議決を伝えるものであります」
。  コスタリカでは、日本の憲法に近い戦争を放棄する憲法を 持ち、本当に軍隊を廃止し、戦乱が続いていた中南米で平和 を広めました。1987年にアリアス大統領がノーベル平和 賞を受賞しています。この平和憲法を世界に広めるために後 押ししようとするコスタリカ政府の姿勢に感激しました。
 署名も世界各地から寄せられています。
 世界中からの賛同に勇気づけられ、憲法9条を守り、活か し、世界に広めていくために、できる限りの取り組みをして いきます。ぜひネッと署名に参加してください。

戦争のない世界の実現をめざして政治を変える
 憲法9条が世界に広まることを願い、「憲法9条にノーベル 平和賞を」という取り組みを続けてきました。しかしながら、 安倍内閣の行動は、憲法9条を無視して特定秘密法、武器輸 出解禁、そして安保法制を成立させるなど、平和の実現を邪 魔しています。
 ノーベル平和賞を受賞するのを待つだけでは、憲法9条の 理想が実現できないことは明らかで、世論、選挙、裁判など あらゆる非暴力な方法で、今の政治を変えていかなければな らないと思います。

安保法制廃止のため、選挙で『野党共闘』は必須
 この活動をはじめた2013年は、子どもが6歳と0歳で した。今も、家事育児に追われる毎日ですが、それでも時間 を割いて取り組んでいます。
 それは戦争になったら、ささやかな日常も、命もすべて奪 っていくからです。難民にならざるをえなかった友人たちは 「生活が破壊されるのは一瞬だった」と言っていました。  今の政治は明らかに戦争に向かっています。
 2015年、安保法制を廃案にするために、当時の野党5 党が市民と一緒に立ち上がって頑張ってくれたことに感謝し ています。
 そして参議院選挙の前に、安保法制を廃止という大きな共 通点で一致して、国会で安保法制を廃止してほしいと願い、 署名を届けました。
 今、近々予想される衆議院選挙でも、小選挙区での候補者 の統一を願い、各党県連に共闘するようにお願いをして歩い ています。
 ダメもとだと思っても、とにかく声をあげてみたとき、少 しずつ変化が起こりはじめました。小さくても伝え続けるこ とが大事だと思います。
 今が頑張りどころ。後から、「あの時が転機だったよ」と、子どもと話ができるといいと思っています。
*この原稿は、「平和・民主・革新の日本を目指す神奈川の会
 (略称・神奈川革新懇)の機関紙「神奈川革新懇ニュース」
 No.192(2016年12月、2017年1月合併号)から
、  発行者の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0021 横浜市中区日本大通り17
              JPR日本大通りビル8階
              横浜合同法律事務所 気付
    TEL.045(651)2431
    FAX.045(641)1916
    Eメール:kanagawa_kksnkn@yahoo.co.jp

第338回配信 2016年12月19日 No.1163
もう一度考えてみよう

世界で唯一の
空母打撃群の母港・神奈川を

神奈川県平和委員会
 基地対策委員 鈴木和弘さん

 横須賀基地や厚木基地を抱える神奈川は、世界で唯一の空 母打撃群という殴り込み部隊の母港を抱えていることをも う一度考えてみることが必要ではないでしょうか。
 西太平洋におけるもっとも重要な米海軍施設、横須賀・厚木 横須賀に配備されている艦船(空母打撃群と第15駆逐戦隊) は、アジア太平洋・中東地域での米軍の 作戦では常に先制の第一撃を行ってきました。
 「横須賀基地は、朝鮮戦争(1950年~)やベトナム戦 争(1965年)を支援するという重要な役割を果たしまし た。また、横須賀に前方展開している部隊が、湾岸戦争 (1991年)および2001年のアフガニスタンにおける不 朽の自由作戦(10月に発生した「同時多発テロ」に対する報 復攻撃)において第一波の攻撃を実施した。現在、横須賀基 地は米軍にとって西太平洋におけるもっとも重要な海軍設備 としての活動を続けている」と、米軍がその重要性をホーム ページで述べています。*( )内は筆者
 打撃群を編成する空母の艦載機部隊が日常訓練する本拠地が が明らかになった事例です。 厚木海軍飛行ですから、横須賀基地と不可分の基地です。

  ベトナム戦争で大きな役割を担った
 神奈川の米軍基地

 1965年、ベトナム戦争に参加していた空母タイコンデ ロガ(退役)が横須賀に向けて航海中、沖縄県近海で水爆を 搭載したままのA―4Eスカイホーク攻撃機が移動用のエ レベーターに移る際に海に落下・水没した事件がありまし た。この空母はその後、横須賀基地に寄港したことが航海 日誌で明らかになっています。横須賀への核兵器持ち込み が明らかになった事例です。
 1990年10月、横須賀を母港としていた空母ミッドウェ ーは、ミサイル巡洋艦モービベイと同バンカーヒル、駆逐艦フ ァイフなどとともに演習のために横須賀を出港。洋上で出撃 命令を受け湾岸地域に移動。翌1991年1月、勃発した湾 岸戦争で第一波の先制攻撃を実施しました。この時の巡航ミ サイル・トマホークの発射は全艦船で288発でしたが、フ ァイフはそのうちの60発を発射し最多発射賞を受賞していま す。ミサイルが打ち込まれた先では、60発に見合う数の人々 が死傷しているわけですから、最多殺人賞ともいえるもので しょう。このトマホークは横須賀の浦郷弾薬庫から積み込ま れたミサイルでした。

異常な空母打撃群と沖縄の海兵隊
 母港化以降、次々と交代しながらも43年間も居座り続ける 航空母艦は随伴の艦船も新鋭化し、これまでの「機動部隊」 から殴り込み部隊の本性をあらわにした「打撃群」と名称を 変え、アジア太平洋、インド洋に君臨し、集団的自衛権が認 められた自衛隊との共同作戦態勢を強化しています。
 日本は今、世界で唯一、日本に拠点を置く沖縄の第3海兵 遠征軍とともに、母港という本拠地を置く空母打撃群という 二つの殴り込み部隊が存在する異常な状態となっています。
この異常を解消することが、日本とアジアの平和を守り構築 するためには欠かせない課題となっています。
 その意味で沖縄の運動と連帯して空母打撃群の退去を求め るたたかいの前進が、神奈川の平和運動に課せられているの ではないでしょうか。
*この原稿は、神奈川県平和委員会の機関紙「平和新聞」神奈川県版94号 (12月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先231-0064 横浜市中区野毛町2-6 大沢屋ビル4A
     TEL・FAX.045(231)0103

   Eメール:info@k-peace.or.jp

第338回配信 2016年12月19日 No.1164

真正面からぶつかりあう
歴史の本流と逆流

「年金者しんぶん」神奈川県版 コラム「好奇心」から

 大衆の利益や権利・願望・不安や恐れを利用して、支持を 得て既存の体制側と対決しようとする政治思想(姿勢)のこ とをポピュリズム・人民主義などと言う。
 支配層の権益は温存しつつ、大衆の要求を利用して支持を 獲得した「トランプ現象」は、自分の不都合を相手に責任転 嫁し、一方的にレッテルを貼る事で市民を扇動してきた「日 本維新の会」的な傾向や、安倍政権の「戦争する国づくり」 とよく似ている。
 安倍政権の異常な対米従属と富裕層や財界中心の政治は、 南スーダンへの駆けつけ警護の強行、沖縄での強暴的な行動、 雇用の破壊、重税と社会保障削減による格差と貧困の拡大、 TPPや原発再稼働などあらゆる分野で民意との矛盾を広げ、 社会と経済の持続的な発展を不可能にしている。  深刻な行き詰まりに直面した結果、日本国憲法と両立しえ なくなり、いまや強権政治に頼るほかにこの国を統治する術 を持てなくなって、「改憲」を急いでいる。  2016年は、戦後かつてない新しい市民運動が発展したこ とと、切実な要求にこたえ社会変革をすすめるという野党の 素晴らしい共闘があった。日本の政治は、歴史の本流と逆流 が真正面からぶつかりあう新しい時代に入ったといえる。来 年に期待したい。 (妖光)
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙
「年金 者しんぶん」神奈川県版第344号(12月15日付)から、
 編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0032
     横浜市中区不老町2-8 不二ビル2階
      TEL.045(663)4061
        FAX.045(663)4062

第338回配信 2016年12月19日 No.1165
神奈川労連の労働相談

ブラックな建設業の例

神奈川労連労働相談センター 相談員 奥村美知子さん

 建設業で働く青年からの相談です。
 住宅リフォーム会社の営業の仕事をしていますが、目標の 成績が上げられず上司から「辞めるか、他店へ異動するか今 月中に決めるように」と言われました。「異動先は自分で他店 に頼んで決めるように」という屈辱的なパワハラです。1か 月前から何度も退職勧奨を受けていました。本人は異動しな いで現在のところで頑張りたいと思っています。
 働き方を聞いてみると、有給休暇は取ったことがなく、週 休2日制なのに日曜日しか休んでいない。夏季休暇や年末年 始は有給休暇を使わせられる。営業手当は40時間分の5万円 は付けられているが、超えた残業代と休日出勤分は支払われ ていない。朝7時40分から夕方5時40分までの勤務時間にな っているが、実際は夜7~8時まで働いている。労働基準法 に違反したブラックな内容です。
 もう一人の相談は、現場監督として採用されましたが入社 して1か月過ぎに体調を崩して腎臓を悪くしてしまい、10日 ほど休みましたが良くならないので、「会社に迷惑をかけるの で退職したい」と申し出ると、資格取得の費用と備品代 (作業着と電卓)を支払うように言われてしまい、給料 から差し引くとのことです。本人はヤフーの求人サイトを 見て応募しましたが、労働契約書を交わしておらず、就業 規則も見ていません。資格取得費用は会社の業務命令だった ので支払う必要はなく、ましてや給料からの天引きは違法です。
 安倍内閣は「働き方改革」を口では言っていますが、残業 代ゼロ法案など労働者の権利を奪おうとしています。労働基 準法がすべての職場で守られるように監督官を増やして事 業所の調査、指導監督を徹底すべきです。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第315号(12月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0062
      横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
      TEL.045(212)5855
      FAX.045(212)5745


手を「結ぶための、私たちの訴え」第337回配信
2016年12月12日 日本機関紙協会神奈川県本部

準備したい共同のたたかい

 安倍政権は次々と国民を苦しめる政策を進めています。自 民・公明・維新などの国会議席の多数を背景に、立て続けに 憲法違反の悪法も成立させています。こうした流れのなかで あきらめや政治ぎらいが広がることが気になります。政党政 派の中には大局が見えない人たちもいます。古い体験やしき たりに心を縛られている人たちもいます。簡単にこれらが変 わることはないかもしれませんが…。
 しかし、21世紀は6分の1を超えようとしています。特定 秘密法に反対する運動以来、安倍政権の危なさに気づき、声 を挙げ行動をはじめる人たちが増えました。「保守」というこ とばの解釈も、問題が出ればそれを変える考え方だと変化が 生まれています。選挙も政治活動も市民の運動との結びつき が強まってきています。これは新しい希望づくりです。
 取り組みでは「共同」や「共闘」ということばもよく使わ れるようになりました。これを強めるには、枠を越えてお互 いの目的や活動を知りあうことです。そのためには、手を結 べる可能性がある団体がどんなことをめざし、どんな活動を しているかを、役員だけでなくすべての関係者がお互いに理 解できるようにすることでしょう。あたらしい年の機関紙づ くりで話し合いたいテーマといえます。

第337回配信 2016年12月12日 No.1157

労働運動の基本は賃金と労働時間

「神奈川の仲間」の「ろうれんコラム」から

 神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)の労働相談は20 09年~10年と小康状態だったが、その後増加に転じ、一昨 年からリーマンショック当時を越えて、過去最高の相談件数 となっている。パワハラや長時間労働でメンタル不調となっ て相談に来るケースの増加が特徴的だ。
 背景には、増大し続ける非正規労働者のダブル、トリプル ワークの問題がある。さらに無制限に働かせられる「正規」 では、過大な責任の押しつけと長時間・不払い労働の蔓延す る実態が拡大していることである。
 根本原因に「青天井で残業させることのできる尻抜けの労働 基準法」があり、まともな生活ができない最低賃金の異常な 低さがある。安倍内閣が進める「働き方改革」には「同一労働 同一賃金」、「残業上限規制や36協定特別条項の廃止」などが並 んでいる。だが、財界の意向は「脱時間給、裁量労働制の拡 大」であり、本音は「同一成果=同一報酬」だろう。
 「取り組んだら放すな、殺されても放すな」、「仕事は自ら 創るべきもので、与えられるものではない」。再び痛ましい過 労自殺を発生させた電通の「鬼十訓」には、日本資本主義・ 財界の野蛮な願望が凝縮されている。これは欧米とは全く違う。  日本共産党、民進党、自由党、社民党の野党4党は11月に、 残業時間の法規制などを盛り込んだ労働基準法改正案を衆議 院に共同で再提出した。だが安倍政権はこの法案をたなざら しにしたまま審議しようともしない。
 最低賃金の大幅引き上げと労働時間短縮は、百年以上にわ たる資本と労働運動のたたかいの柱だ。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第315号(12月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0062
     横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855
     FAX.045(212)5745

第337回配信 2016年12月12日 No.1158
年金者組合の大成果受給資格10年に改善

 それでも まだ 多い無年金者の相談に

全日本年金者組合神奈川県本部  夏野弘司さん

 年金者組合が以前から要求してきた、年金の受給資格期間を 25年から10年に短縮する法案が先の臨時国会で決まりました。  来年、2017(平成29)年9月分の年金から支給され、 翌月10月から支給が始まります。  日本年金機構によれば対象者64万人。加入記録が年金機 構で確認された人たちだけで、年金機構に記録されていな い人には通知がないようです。カラ期間(別掲)を含めて 10年以上になる人も今回で受給資格を得ますから、注意しましょう。例えば国民年金の納付済み機関が5年間、1986(昭和61)年3月以前のサラリーマンの妻としてカラ期間が5年以上あるような場合などがそうです。ぜひ、周りの話題にし、無年金者に積極的に声をかけ、年金請求書が届いていない場合もあきらめないで年金組合県本部に相談してください。
カラ期間(合算対象期間)とは
 年金額の計算には含まれないが、受給資格期カラ期間の主なもの ➀1961(昭和36)年4月から1986(昭和61)年3月 までの期間で、厚生年金・共済組合の加入者の配偶者で国民 年金に任意加入しなかった期間(20歳から60歳までの期間に 限る)
②1961(昭和36)年4月から1991(平成3)年3月 までの期間で、国民年金の任意加入対象であった学生が、任 意加入しなかった期間(20歳から60歳までの期間に限る)
③1961(昭和36)年4月以降、厚生年金の脱退手当金を 受けた期間(1986年4月以降に年金に加入し
ていること が条件)や共済組合の退職一時金を受けた期間
④1961(昭和36)年4月以降、日本国籍の人が海外に居 住していた期間(20歳から60歳までの期間に限る)
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年 金者しんぶん」神奈川県版から、編集部の了解を得て
配信しています。
連絡先 〒231-0032
  横浜市中区不老町2-8不二ビル2階
      TEL.045(663)4061
      FAX.045(663)4062

第337回配信 2016年12月12日 No.1159

負の遺産と向き合う大切さ

「新かながわ」のコラム「各駅停車」から

 キューバ、ベトナム、広島、オバマ大統領の最後の年は、 和解の旅であったのかもしれない。YES WE CAN。(わ れわれはできる)と訴えてオバマ氏は圧倒的な人気を誇って 当選した。医療制度改革、銃規制、核廃絶などの改革を掲げ たが、保守派の抵抗にあい、順風満帆だったとは言えない。  しかし、アメリカの負の歴史と向き合う姿は、称賛されて よいと思う。翻って日本はどうだろう。第二次世界大戦は、 世界で6000万人、アジアで2000万人が殺された。 この被害を引き起こした国として、われわれは深く考えて いるだろうか。
 12月8日は、76回目の太平洋戦争開戦記念日。日本海軍が宣 戦布告なしに真珠湾攻撃をしたことは知られているが、陸軍も 宣戦布告なしにシンガポール攻略を目的にマレー半島のコタバ ルに上陸していることは知られていない。
 かつて日本に来たシンガポールの華僑系の留学生と話したこと がある。リー・クアンユー政権から移行し、民主化をにらんで 日本の政治、とりわけ、人口が同じ程度の横浜の政治を知りた いということであった。
 彼は最初あった時、言った。「もう、シンガポールも世代交 代し、戦争のことはほとんど影響ない」と。しかし、1年経 って親密になり、帰国間際、「祖父が危害を加えられた」と話 してくれた。家族の物語として、代々日本軍の加害は語られ ているのだろう。知らないのは経済力にものをいわせてきた 我われ、日本人だけである。本当の和解の旅に出る首相が現れ てほしいものだ。
*この原稿は、「新かながわ」第2384号(12月11日付)  から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0037
    横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
    TEL.045(334)7867
    FAX.045(334)7868

第337回配信 2016年12月12日 No.1160

小学生に「道具」を貸して

神奈川土建一般労働組合 平塚支部 齊藤 弘さん

 先日、小学校の先生から問い合わせがありました。「授業で ノミを子どもたちに見せたいのでお貸しいただけないでしょ うか」
 工作教室などでも使用することはありますが、まさか教 材として使うことになるとは思いもしませんでした。しか し、こういったチャンスを生かしていかないとと思い、と りあえず「追い入れノミ」「突きノミ」を貸し出すことに しました。
 子どもたちの反応もよく、「鋭い」「危ない」「かっこいい」 などといろいろな感想をもったようでした。先生も「より深 い授業ができて良かったです」とのことばをいただきました。  技能の継承は、職人にしか伝えて行くことは難しいでしょ う。ですが、道具ならば、これから職人をめざす子どもたち には分かりやすく、興味深く良い刺激になってくれると思 います。道具を使う職人、作る職人。もちろん大工道具だ けではありません。さまざまな職種でたくさんの固有の道具 があり、それも失われつつあります。技術、技能の継承だけ ではなく、こういった道具作りの継承の運動も、建設組合で やっていかなければならないのでしょうか。
 今の情勢としてはIT産業にばかり注目が集まり、TPPや日 本会議を根元とする軍国主義など、日本の文化や伝統をない がしろにし、世界唯一の被曝国としての注意喚起すらも捨て ようとしている始末…。世界に目を向けるのもよいが、日本 の誇れる伝統を守っていって欲しいものです。
*この原稿は、神奈川土建一般労働組合の機関紙「けんせつ神
 奈川」第561号(12月5日付)から、編集部の了解を得て配
 信しています。
連絡先 〒221-0045 横浜市神奈川区神奈川2-19-3
                建設プラザかながわ 内
     TEL.045(453)9806


「手を結ぶための、私たちの訴え」第336回配信
2016年12月5日 日本機関紙協会神奈川県本部

実現したい「主人公は市民」

 TPPの後は「年金カット法案」を衆議院でゴリ押ししたと 思ったら、カジノ解禁推進法案まで強行採決されています。 国会の議席で多数を占めたら、その力でゴリ押ししても良い のか。世論調査がすべて正しいとは考えませんが、国民の声 が反映されているとは思えません。問題の本質が表に出ない うちに決めてしまおうという、卑怯な政治手法を感じます。
 安倍首相のGoサインさえ出れば、担当者が突き進む。自民 ・公明・維新各党に支えられた独裁政権といえます。その政 策の本質は、理解されればされるほど国民を無視したものであ ることが広まります。
 「戦争法」廃止を求めて「市民と野党の共同」が進んできま した。政治の主人公も、各種選挙の主人公も、すべての国民= 市民であるとの理解を広げたいものです。選挙の時期ではな くても、国民には憲法16条で保障された「請願権」がありま す。これも政治に参加する大切な「参政権」です。
 機関紙編集者は、新年号づくりの時期です。読者を中心にし た声を反映させる企画に挑戦することが、国民の現実と政治の 関係を分かりやすくして、理解を深める活動につながります。 これは、憲法12条の励ましに応える「不断の努力」でもあ り、みんなでつくる機関紙づくりにもつながります。

第336回配信 2016年12月5日 No.1153

原発避難者の

「追い出し」を許すな

―公害被害者・神奈川共同行動―
「神奈川の仲間」から

 11月11日、3回目となる「公害の根絶と平和を求めて」公 害被害者・神奈川共同行動に取り組みました。
 県内の建設アスベスト、環状道路、ぜん息、リニア新幹線 などの被害者団体などが、国の出先機関や自治体、JRや東京 電力に要請などを行いました。横浜地裁での建設アスベスト裁 判の集会や傍聴、製造メーカー包囲行動にも参加しました。

県内に3000人超
 今回の行動の重点は、福島原発避難者の住宅支援策実現で した。福島第一原発事故から5年8か月、事故によって生活 を根底から破壊され、故郷を追われた避難者は、いまなお10 万余を数えます。神奈川県内でも3千人を超える人々が、明 日の見えない苦難の日々を送っています。
 この人々に、国はさらなる苦難を押し付けています。避難 指示区域外からの避難者の住宅無償提供を例年3月末で打ち 切り、全員「退去」を決定。県内で退去となるのは、49行政 区の県営住宅や公務員宿舎、民間賃貸住宅で生活する、29 7世帯・770人です。
 避難者アンケートでは、72%が「来年4月以降も県内に住 み続けたい」と回答しています。
 国の打ち切りに対し、福島県は独自支援策を決定しました が、全国1万2千世帯・3万2千人もの打ち切り対象世帯に 無償提供を継続することはできません。山形県や鳥取県は県 営住宅や職員住宅の無償提供を時限延長します。その他の自 治体でも公営住宅の専用公募、家賃補助などを決定しました。

「帰れない現実がある」
 避難者は、県内自治体に無償提供の継続や支援策を求め ています。
 この日の行動で避難者たちは、神奈川県知事室に住宅支援 の継続を求めて次のように要請しました。
○帰りたいけど帰れない現実がある。戻ったら「再被ばく」 となる。母子保護のため新居を売却して移ってきた。
○住宅敷地内や周辺は、除染物に囲まれている。そこに娘 を戻すわけにはいかない。
○フクイチから今も放射能が出ている。安全だと言えない。 ○国が支援策を継続することが本質。しかし、自治体とし てできることを早急に避難者に示して欲しい。東京電力に も責任を負わせてほしい。
○退去まで数カ月、あきらめて福島の家に戻った家族もいる。 ○このままでは不安で年を越せない。知事の決断をお願い する。

私も浪江から
 東京電力神奈川支店は組織改編で別法人会社になっており、 「要請を受けても東電に伝えることはできない」としたため、 支店前で怒りの声を上げました。すると、通りかかった営業 車から若者が近づき「私も浪江から避難してきました。東 や国は許せない」と、しばらく行動に参加しました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第315号(12月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第336回配信 2016年12月5日 No.1154

自治体は憲法で考え
自治権つらぬくべき

「暮らしとからだ」のコラムから

 公益法人の優位性を生かし、寄付金税額控除団体としての指定申 請を行った。県からはほどなくして指定通知書が届いたが、横浜市 からは未だに承認の連絡がない。
  が、この活動に充てられた寄付金はあるか」との問い合わせ があった。質問の趣旨は、公益性の概念と照らして適当でな いと考えられる場合もあるためだとした。
 この間、地方自治体が「政治的中立」を理由に、憲法や原 発などに関する講演会や集会に対して施設などを貸さないと いう問題が各所で起きている。今回のことも、安全保障関連 法反対=自民党案の否定だから、うっかり指定したらまずい という自主規制なのか。「政府が右というものを左というわけ にはいかない」と言ったのは、NHKのアノ籾井会長だが、地 方自治の精神も自ら放棄して政権の顔色を窺っているように 思う。
 自治体が戦争や武力の行使に反対し、平和を実現するため の行動を取ることは、平和主義に基づく自治体の責務である し、憲法で保障された自治権の当然の行使であり、今こそ この立場を貫くことが求められると思う。 (M・S)
*この原稿は、「暮らしとからだ」社発行の「暮らしとからだ」No.
 634(1月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒230-0001
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第336回配信 2016年12月5日 No.1155

マイナンバー廃止へ

「収集しない・提供しない」という
対案を提案

「神奈川県保険医新聞」の「主張」から

 この年末、各方面から自身および従業員などのマイナンバ ーの提供を求められるケースが増えている。保険医協会にも 対応に苦慮する会員からの問い合わせが連日寄せられている。
 これらは税の各種手続きにおいて、提出書類にマイナンバ ーの記載欄が追加されたことによる。事業者は従業員などに マイナンバーの提供を求め、収集し、源泉徴収票や支払調 書など各種書類に記載し、税務署に提出しなければならな い。これはすべての事業者が行う実務であり、義務が課せ られている。医療機関も個人立・法人立問わず該当する。 会員諸氏も間際の実務対応が迫られている。
 しかし、事業者にマイナンバーを提供するか否かは、その 大半が個人の「任意」だ。また、個人や事業者にマイナンバ ー提供の義務が課せられている場合であっても、提供しない ことによる罰則はない。税務署もマイナンバーの記載のない 書類を「受理する」としている。つまり、マイナンバーを 提供しなくても不利益はないということだ。
 マイナンバー制度の問題性については、メリットは皆無。
 情報漏えいなどのリスクは多大、国による個人監視の強 化、社会保障・医療の給付抑制と営利産業化―など、上げ ればきりがない。会員諸氏も従業員などのマイナンバーの 管理など、何のメリットもない実務を強要させられる。そ の労力や負担を軽く考えてはならない。
 「協会」はマイナンバー制度の危険性や問題性、とくに憲 法13条が保証するプライバシー権の侵害性を再三主張してき た。係争中の「マイナンバー違憲訴訟@神奈川」にも参加。 制度廃止に向け精力的に取り組んでいる。その立場から、 会員諸氏に「マイナンバーを収集しない、提供しない」 という実務対応を提案したい。前述のリスクや負担などを考 慮すれば、罰則・不利益の生じない実務を無理に行う必要は ないと考える。
 いま、国民や事業者は制度理解が不足したまま、何となく 対応しようと動き出している。この状況が続けば、誤った認 識や脆弱な個人情報保護体制が蔓延し、個人情報の大量流出、 なりすまし犯罪などの多発など、非常に危険な社会を作り出 してしまう。
 だからこそ、会員諸氏が「マイナンバーを収集しない、提 供しない」という対応をとることは、大きな意味を持つ。制 度を拒否するだけでなく、世論喚起としても。患者の医療 情報という、極めて秘匿性の高い個人情報を守り続けてい る我われ医療者の声は決して小さくない。個人でできるマイ ナンバー廃止運動として、ぜひご検討願う。
*この原稿は、神奈川県保険医協会の機関紙「神奈川県保険
 医新聞」第2007号(11月25日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒221-0835 横浜市神奈川区鶴屋町2-23-2
              TSプラザビルディング2階
      TEL.045(313)2111(代)

第336回配信 2016年12月5日 No.1156
学校は生徒の個人情報をつくり出す

危険な県教委の一元管理

「個人情報保護条例を活かす会」編集部 外山喜久男さん

 先日、中間試験結果を入力しようとしたところ、これから は今までのような入力はできなくなったと同僚から伝えられ た。すべて、県教育委員会のサーバーにアクセスしなくては 入力できないとのこと。生徒個々人の中間試験データまで県 が管理するのかと驚き、いったいどのようなデータが県に集 中管理されているのか訊いたところ、以下のようなものと知 り驚いた。
 生徒の入学から3年間の試験結果および成績、進路、生徒 指導記録、健康状況、図書の貸し出し記録に至るまで、まさ に個人が特定できるデータをすべて、県の暗号化システムに 保管することになっているではないか。
 個人が特定できるデータは重要だから、漏洩したら大変だ ということで「対策重要度Ⅰ」とされているようだが、 生徒の立場からすればいちばん知られたくない情報が県教 の管理下に一極的に収集されていることになる。
 そもそも、これだけ広範囲な個人情報を県教委が収集・管 理しなくてならない理由とは何なのだろうか。そしてなぜ、 分散管理にしないのだろうか。保管と言えば聞こえがよいが 、実は県にとって必要と思う個人データが丸見えになるシス テムではないのか。健康状態、読書記録による思想的なこと まで収集し、いずれ徴兵制にだって利用されないとも言い切 れない。かつて、アメリカでは成績の悪い大学生が兵役を課 せられたという歴史もある。
 組合は、県教委はただデータを保管するだけ、もし中を見 るようなことがあれば目的外利用に当たるからそんなことは 起きない、と楽観的だ。しかし、本当にそうだろうか。違憲 だという多くの声を無視して戦争法を成立させてしまう時代 である。県教委がいつまでも今の県教委でいるという保障もない。
 一極に集中管理することによる漏洩の甚大さももちろん危 惧される。コンピュータ管理に絶対安全などあり得ないこと は、過去のさまざまな漏洩事件で証明済みである。
 いちばん怖いのは権力が庶民の個人情報を握ることである。 そのようなことに教育関係者はもっと警戒心を持たなくては ならないのではないか。   個人総背番号制=マイナンバーが動き始めた。生まれたと きから一生不変の12桁の番号がふられ、さまざまな情報がそ こに紐づけされる条件ができつつある。それだけに、個人情 報の扱いに関しては十分すぎるほどの警戒心が必要である。 学校は、生徒の個人情報を「つくりだしている」場なのだから。
*この原稿は、「個人情報保護条例を生かす会」のニュース
 No.13(11月19日付)から、編集部の了解を得て  配信しています。
この会は、「君が代不起立個人情報保護裁判」の運動を引き継いでいます。
連絡先 TEL.090(6796)3896 (外山方)


「手を結ぶための、私たちの訴え」第335回配信
2016年11月28日 日本機関紙協会神奈川県本部

呼びかけたい 共同した闘いの道

 全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙のコラムは「好奇 心」。1行10字で52行だが、タイトルの「好奇心」が5字× 4行分の「組み込み」だから、500字の記事でした。「電通」 の新人の投身自殺から記事を起こし、4段落で安倍政権の「 働き方改革」の問題を書いています(全文は今回の配信で紹介)。
 最終段落は「『大日本帝国』に暴走している安倍政権は…」 と書き出しています。現在の日本国憲法の時代ではなく、 明治22(1889)年につくられ、天皇がこの国を統治すると 最初に規定した「大日本帝国憲法」の日本が、安倍首相のめ ざしている理想なのだと改めて気づきました。
 国民のさまざまな主張や要求が広がっている現実のなかで、 首相が許す範囲である程度は受け入れるふりをしています。 しかしその実態は、自らの理想に従う人たちの知恵と力も 支配しながら、さまざまな政策を具体化しているといえま す。事実上の権力を首相が独占する道に暴走しているのです。
 ここには主権者=国民の利益は置き去りにされています。 憲法前文で、国政の福利は「国民がこれを享受する」という 「人類普遍の原理」は安倍首相の頭にはないのでしょう。 私たちは身近な問題を解決し要求を実現するために、手を結 べる人たちとの共同したたたかいの道を呼びかけましょう。

第335回配信 2016年11月28日 No.1149
沖縄レポート
「米国第一」の首相がいる国

トランプ勝利で基地はどうなる

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 米大統領選で勝利したトランプ氏の主張の核心は「アメリ カファースト(米国第一)」のようだ。その姿勢が今後の日米 関係にどう影響を与えるのか、さまざまな議論がなされている。
 しかし、「米国第一」は歴代の米国大統領は常にやってきた ことだ。そもそも、一国の指導者であれば、自国を第一に考 えるのは当然のこと。国際秩序の維持や人道上の責務などと 言っても、自国を犠牲にしてまでやるという政治家は〈普通 は〉いない。

チャンスにできるか
 ところが、自国民を犠牲にしてまで、という国があった。 「米国第一」の日本である。選挙直後のトランプ氏に、一国 のトップとして初めて面会にはせ参じた安倍首相こそ「米国 第一」ではないか。
 日米両政府の差別的基地押しつけ政策にあえぎ、あらがっ ている沖縄は、トランプ次期大統領をどう見ているのかと問 れる。沖縄では選挙結果が出る前から、「どのような結果に なろうとも」という議論がなされていた。とくに、トラン プ氏が共和党の大統領候補に決まった時点で、米国の何が 変わり、何が変わっていないのかが、検討された
(詳細はこちら→http://ryukyushimpo.jp/news/entry-390659.html) 結果が出た後は、米国が内向きで自国の民意優先になってい くだろうという見通しの下で、沖縄の基地問題をいい方向に もっていくチャンスにすべきだ、という発言が目立つ。一方 で、悪化する可能性を指摘する意見も根強くある。

沖縄の軍事要塞化も
 チャンスにすべきだという意見には具体的な根拠や展望があ るわけではない。逆に悲劇的な意見には根拠がある。「米国は もはや世界の警察官ではない」とオバマ大統領はとっくの昔 から言っていて、同盟各国に応分の負担を求め続けてきた。  日本は、憲法の解釈改憲に踏み切り、秘密法、安保法の強 行採決に突っ走り、海外派兵に突き進んだ。さらなる負担を 求められれば応じるかもしれない。そして沖縄の軍事要塞 (ようさい)化を推進し続けるだろう。安倍首相はそのこ とを伝えるためにトランプ氏に会ったのである(中国けん 制のために役割を果たしてもらいたいということもあった だろう)
。  沖縄が米国の政権交代をチャンスにするためには、沖縄の 主体的な努力の継続しかない。
 選挙結果が出るとすぐに翁長知事は訪米すると表明した。 米国をはじめとした世界の世論にどう働きかけるのかがさら に重要になる。そして日本国民の沖縄基地への無視・無関心 を変えられるかどうかが最大の課題であることは変わらない。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9141(11月22日付)か
 ら、編集部の了解を特別に得て配信しています。
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第335回配信 2016年11月28日 No.1150

早急にすべきは
野党提案の残業規制

「年金者しんぶん」神奈川県版コラムから

 「お母さんを楽にしてあげたい」と猛勉強して東大を卒業 し電通に就職したが、「体も心もズタズタ、眠りたい以外の感 情を失った。仕事も人生もとてもつらい。今までありがとう」 とクリスマスの日に新入社員・高橋まつりさん(当時24歳) は社宅から投身自殺。労働基準監督署は1か月の残業約10 5時間の労災と認定。
 マルクスは『賃労働と資本』の中で「賃金の本質は剰余労 働の搾取である。資本家は、労働者が一生懸命働けばそれだ け分け前が増えるかのように見せかけ、労働者をなおいっそ うの強制労働に駆り立て」「労働によって、創り出すのは資本 だ。利潤と賃金は反比例する」と言っている。
 厚生労働省の「過労死等防止対策白書」では過労死・過労 自殺をあわせた認定件数は毎年200件前後、1カ月の残業 時間が「過労死ライン」の80時間を超えた企業は22・7%。 共通語になった「過労死」の白書は世界でも例がない。先進 国でも異常な日本を表している。
 「大日本帝国」めざして暴走している安倍政権はこの問 題でも、「働き方改革」と言いながら次代に逆行する「残業 代ゼロ」法案などの成立を企んでいる。早急にやるべきは、 残業時間を規制する野党提案の法律をつくることではないか。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年
 金者しんぶん」神奈川県版343号(11月15日付)から、編集部
 の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0032
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第335回配信 2016年11月28日 No.1151
艦載機 岩国移駐

どうなる厚木基地

神奈川県平和委員会 基地対策委員会 蒲谷俊郎さん

慰霊公園の設立は審議打ち止め
 大和市の舘野鉄工所に米軍機が墜落、5人の尊い命が奪わ れてから50年を迎えるのを期に爆音期成同盟、第4次訴訟団、 9条の会、ネットなどの協力で始まった「事件を風化させな 10条い」運動は、国から「大和市が管理するならば墜落現地 11条を無償提供する」との回答を引き出しました。
 ところが、1万近くの署名をそえた「慰霊公園設立」の陳 情は大和市議会の特別委員会で、「艦載機部隊の岩国移駐によ り墜落の危険は激減する」との公明党議員の動議で、審議が 打ち止めとなりました。

外来機が急増する厚木基地
 厚木基地では、自公両党が主張する「岩国移駐の恩恵」と はまったく異なる事態が起こっています。
 厚木基地以外の在日米軍基地からの航空 機の飛来が増えています。オスプレイの飛来はもちろんのこ と、ゴールデンウィーク前後にひんぱんに飛来していた米海 兵隊のAV-8後続部隊機は、沖縄近海で墜落しました。在韓 米軍の電子偵察機RC-12Dも8月12日から1カ月にわたり、 ほぼ毎週金曜日に飛来していました。
 厚木基地への来訪は航空機に限ったことではありません。 米陸軍の最高司令官である参謀総長や米海軍長官も厚木基地 でヘリコプターに乗り換えて、米大使館などに向かっています。  こうした事態は、中国や北朝鮮状況とも関連していると思 われますが、大詰めを迎えた「米軍再編」が大きく影響し ているものと考えられます。

すすむ「米軍再編」
 米航空母艦の艦載機部隊の岩国基地への移駐も、「爆音被害解 消」を口実とした「米軍再編」の一環です。
「米軍再編」は世界規模で実施されており、在韓米軍は3分の 1を削減することが米韓で合意されています。(防衛白書)  訓練基地が縮小される在韓米軍が、その解決策を在日米 軍基地に求めることは必至で、在韓米空軍は2007年ころ に、在日米軍基地の適正評価調査を実施しています。
 そもそも「米軍再編」は基地の使用を含め、米軍全体を効 率的に運用することが狙いなので、艦載機部隊が岩国に移駐 しても、厚木基地の頻度がおちることはありません。

墜落寸前のオスプレイ
  厚木基地へのオスプレイの飛来が始まった2014年は天 候不良などを理由に、訓練予定が変更になったり、中止され たものは延べ33台に及んでいます。操縦の難しいオスプレイ が、気象の影響で事故が発生することを恐れた結果と思われます。
 オスプレイの飛来が常態化した2016年には、飛行直前 に不具合が発覚、部品交換や修理などが実施され、訓練を しないまま普天間基地に引き上げることもしばしばです。  もし、飛行中に不具合が発生したら、墜落する以外に 方法はありません。
喉元すぎれば熱さ忘れることでも?
*この原稿は、「平和新聞」神奈川県版93号(11月15日付)か
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第335回配信 2016年11月28日 No.1152
日立のリストラで

2000人分の人生の闘い

「スポーツのひろば」元編集長 高巣博文さん

 わずか1年で2000人の労働者をリストラし、工場閉鎖 を強行しようとする日立製作所を相手に闘う「日立リストラ 対策会議」を取材しました。もし、この運動がなかったら、 リストラは会社の好き勝手に行われ、労働者の働く条件は もっと悪い結果になったに違いありません。
日立の経営状態はリストラをしなければならないほどの経 営危機だったわけではありませんでした。「日立製作所は、 世界70カ国に生産や販売、研究の拠点を持ち、会社数は1 056社、従業員数は33万5000人を超えるグローバル企 業集団です。(中略)日立の内部留保は年々積み増しして20 16年3月期では2兆9000億円超となっています」(電気・ 情報ユニオン作成冊子より)。
 現在、電気・情報産業では35万人ものリストラが進められ ています。「成果主義考課で成績がよくないことを理由に退職 勧奨された」「出向先から戻ると別会社に出向させられ、草むし りをやらされた」「姑の介護を理由に転勤を断ったら自宅待機を 命ぜられた」などの相談が、電気・情報ユニオンに寄せられ ています。莫大な利益を溜め続ける大企業が労働者に対して 行っている実態です。これは氷山の一角です。
 日本企業の海外進出、生産拠点の海外移転は1980年代か ら急速に広がり始めました。「産業空洞化」もこの時代から指 摘されました。同時に「日本的経営は時代遅れ」と宣伝され、 終身雇用制は時代遅れであり経済成長の妨げと騒がれました。 労働者の職業選択の自由が広がる制度になるからと、労働者 派遣法の「改正」が進みました。
 あれから30年余、労働組合の組織率は急激に低下しました。  従業員33万人をかかえる経営者たちには、リストラ対象の 2000人は顔を持った人間として認識されているとは思え ません。家族がいて、生活があり、2000人分の人生が あります。
 労働者の闘いは、人間であることを認めさせる闘いでも あると思いました。
*この原稿は、「新かながわ」第2382号(11月27日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
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「手を結ぶための、私たちの訴え」第334回配信
2016年11月21日 日本機関紙協会神奈川県本部

呼じっくり考えたい政権の実像

 安保法制=戦争法に基づく新たな任務を背負わされた自 衛隊員が、南スーダンに向かう。新しい任務は「駆けつけ 警護」と「宿営地共同防護」。ことばの表現はストレートで はないが、武器を使った戦闘が含まれている。派遣隊の隊 長は「武器を使わないといけない場面では、法の枠組みの 中で武器が使えるように訓練してきた」と報じられている。
 第二次世界大戦後70年を超えて、憲法のもとで武器を使 った戦闘をしないできた日本です。安倍政権はその大事な 一線をいとも簡単に超えようとしています。国の責任で、 「他国の人を殺し、日本人が殺される」危険が生まれてし まいました。納得することも許すこともできません。
 南スーダンは内戦状態であることは明らかです。和平合意 も壊れていますし、PKOの5原則も成り立っていません。
 いま派遣されている部隊も含めて、自衛隊は南スーダンから 撤退すべきです。
 今回の配信でジャーナリストの丸山重威(まるやましげた け)さんは、大事なことを知らされないまま、「ものを深く考 えることをさせなくする」政権とマスメディアが、「社会その ものまで粗野にする」と指摘し、国民一人ひとりが「じっくり 考えるときだと」訴えています。

・・・・・・・・・・・・この配信の使用上の注意・・・・・・・・・・・・
1.使用料はすべて無料です。ただし、使用した場合は今後の参考にするため  に、使用内容のメモをメールかFAXで機関紙協会にお知らせください。
2.すべて善意の提供記事です。使用に当たっては下記の事を守ってください。
(1)転載する場合は、原則として原文のまま使用してください。
(2)原文に手を加える場合は、原稿の趣旨を変えない範囲での加筆・削除を認めます。
(3)数字の表記と見出しは、みなさんの編集部の基準に合わせて変更しても差支えありません。
3.不明な点がありましたら、下記の連絡先までお問い合わせください。
 日本機関紙協会神奈川県本部 TEL・FAX045(784)6928
 事務局長携帯電話 090(1467)4732

第334回配信 2016年11月21日 No.1144
政権の「ウソ」と「真実隠し」

それを許す国会とマスコミでいいのか

ジャーナリスト 丸山重威さん

 「南スーダン情勢は衝突はあるが戦闘はない」という話を 聞いたばかりだと思ったら、「TPP採決には野党も加わって おり強行採決ではない」という話が出てきた。警察の機動 隊員が沖縄県民に投げつけた「土人」「シナ人」も「差別用 語とは断定できない」という話もある。
 「原発事故の放射能は完全にコントロールされている」という 大ウソ以来、「言論の府」である国会まで、でたらめな言葉で席 巻され、それが『人口に膾炙され(*1)』て、問題は大きくさ れないまま、いつの間にか「既成事実」になっていく。「ウソも 百回言えば真実になる」と言ったのはゲッペルス(*2)だ そうだが、いま安倍政権は、それを地で行っている。
 問題なのは、「言論の府」の国会が、「ウソ」と「真実隠し」 を、結局全部許してしまっていることだ。「ウソ」だけではな い。稲田朋美防衛相の南スーダン視察を機に出された「現地 状況報告」はタイトルを除き全部黒塗りで公開された。年金 改革法案では、3割カットの年金切り下げをグラフで見せた パネルが公開を拒否された。野党議員が問題にしても政府・ 与党はほお被り。しかもこれは初めてのことではない。
 大事なことは知らされないまま「乱暴な言葉」や「極端 な言葉」「感情的な言葉」が、そのひどさに注目を集め、も のを深く考えることをさせなくする。マスメディアはこれ を拡大し拡散して、社会そのものを粗野にする。問題すら 明らかにできない国会はそもそもいならくなってしまう。
 いま、国民一人ひとり、じっくり考えるときだと思う。

*1「人口に膾炙されて(じんこうにかいしゃされて)」
   :(「なます」と「あぶり肉」が万人に好まれ広く知
    られているように)人の口の端に上って広く知れ渡り、
    もてはやされること。
 人口:他人の口 人のうわさ 評判
 膾炙(かいしゃ):「なます」と「あぶり肉」
*2:ゲッペルス(パウル・ヨーゼフ・ゲッペルス)
    ナチス・ドイツのヒトラーの下で国民啓蒙・宣伝相を務    めた人物。
*この原稿は、11月18日に送られてきました。
 丸山重威さんは、元・共同通信社の編集局次長で機関紙協会神奈川県本部の顧問を引き受けてもらっています。
連絡先は、この「配信」の連絡先にお願いします。

        第334回配信 2016年11月21日 No.1145
地方自治研究かまくら集会

学びあった220人の市民と職員

「神奈川県職労連」から

 鎌倉市では一部の市議会議員による労使交渉を無視した賃金 の引き下げなど、市職員労働組合への攻撃が続いています。市 長もそれらの勢力に引きずられて、組合への不当労働行為が 頻発。市職労は県の労働委員会で3つの争議を闘っています (そのうち組合事務所の追い出し問題は和解が成立)。
 環境問題などさまざまな問題で市長や市政に対する市民の 批判が強まり、市政の不祥事まで続き、職員は委縮し、市民 との関係が悪くなっています。
 鎌倉市職労は「地方自治は、住民と職員が一体とならなけ ればいい運営はできない。職員や組合をバッシングするこ とではなく、市民と職員が一緒になって悩み、汗するこ とで事態を改善することが求められている。職員も住民か ら逃げるのではなく、住民と向き合って話し合おう」と考 え、地方自治研究集会を開催することにしました。
 10月30日、第17回地方自治研究かまくら集会が鎌倉市商 工会議所で開催され、午前と午後でのべ220人の市民と職 員が「自治」や「市政の課題」を学びあう場となりました。 主催は、鎌倉市職員労働組合を中心とした労働組合、市民団 体など15団体で構成する実行委員会です。

記念講演は「地方自治と民主主義」
 午前中の全体会は、鎌倉市在住の高橋源一郎さん(作家・ 明治学院大学教授)が「地方自治と民主主義」をテーマに 記念講演を行い、市民と職員150人の参加で会場はいっ ぱいになりました。
 高橋さんは「いま大学が大変なことになっている。みなさ ん知らないでしょう?」と、文部科学省の指導で大学の教授 会の権限がはく奪され、学長に帰属するように全国の大学が 校則改正している実態を紹介。
 「民主主義の危機は、いろんなところに及んでいる」と危 機感をにじませました。続いて「最近の若い人はダメだと否 定をしないこと。否定した先に未来はない。もしかすると若 い世代の方が感受性豊かで、今の大人より優れているかもし れない」と述べ、「希望を語ること」、「分かることばであきら めず話すこと」「前提を置かず、一から説明すること」の重要 性を指摘。「次の世代にバトンタッチする大人が、何を残すの かを明確にして、希望をもって語ることが大事である」と強調 しました。
 午後は、70人の市民と職員が3つの分科会に分かれて討論 しました。
 「市役所の仕事って何だ?」の分科会では、指定管理者制 度の導入が進む鎌倉市の行政に対し、「本当にこれでいいの か」と学習と討論が行われました。
 「市民が市政を動かしはじめた」の分科会で、環境やごみ 問題など市政のさまざまな課題では、住民運動の中心にいる 市民たちが一堂に会しました。
 「鎌倉にもあるいろいろな貧困」をテーマにした分科会で は、市内の医療機関からの実態報告や、全国・県・市の統計 などから見る貧困の姿をもとに話し合いました。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合総連合の機関紙「神奈  川 県職労連」vol.1808(11月15日付)から、編集部の  了解を 得て配信しています。
連絡先 〒231-8588
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          第334回配信 2016年11月21日 No.1146
ノーベル賞候補の資格は

「憲法九条を守る日本国民」

「北央医療生協」のコラムから

 今年もノーベル賞の発表が話題を呼んだ。医学生理学賞に 日本の学者大隈氏が選ばれた。評価されたのは基礎的学問。 最近の文科省などはすぐに成果を生むことだけを求めて、大 学などの研究予算を決める。多くの研究者が研究費不足に悲鳴 を上げている。
 文学賞では歌手のボブ・ディランが受賞した。歌手が文学 賞ということも異例だ。ベトナム戦争のころ聴いた「風に吹 かれて」。「どれだけ道を歩けば大人と言われるのか。どれだ け海を渡れば白い鳩は休めるのか」、に始まり「どれだけ砲弾 が飛び交えば永久に禁止されるのか」と続く。彼の詩は世界 中の人々の共感を得た。受賞の知らせが彼に届かないことも 話題になっている。
 平和賞では「憲法九条を守る日本国民」が正式に候補にな りつつも、今年も受賞を逃したのは残念なこと。相模原と座 間を中心として受賞を求めたグループの人々は、また、運動 を広げると明るく語っている。
 一方で、九条がないがしろにされ海外での武器使用が自衛 隊の任務に加えられようとしている。憲法九条を今守らない と平和賞候補の資格もなくなりかねない。(SN)
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央
 医療」第356号(11月15日付)のコラム「風」から、編集部の
 了解を得て配信しています。
連絡先 〒252-0303
     相模原市南区相模大野6-2-11
     TEL.042(748)2261

第334回配信 2016年11月21日 No.1147

労働相談で いちばん感じていること

神奈川労連労働相談センター・相談員 田代和夫さん

 私が労働相談員になって5か月間が過ぎようとしています。
 相談を受けるなかでいちばん感じていることがあります。 労働組合に組織されていない労働者は、孤立したとても弱い 立場であり、使用者にとっては都合の良い存在であるという 認識です。
 派遣社員の人からの相談ですが、「勤務してない日を誤って 出勤した」と報告したために、派遣先からは厳しく叱責され、 派遣元からは呼び出される状況のなかで『損害賠償』を請求 されるのではと脅え、不安を訴える様子がありました。当然、 「故意」ではなく単なるミスとして処理されるべきです。賠 償請求するようなことは不当であり、請求や理不尽なペナル ティを課されるようなことがあれば連絡してほしいと助言し ました。
 また、花の配達をしている勤続7年の正社員の人の相談で す。仕事を終え社用車で帰宅途中、狭い路地で車を擦り、修 理代として46万円もの請求をされた。帰宅途中といえども勤 務時間の事故なので、会社の主張に全面的に応じる必要はな いとし、神奈川労働センターの斡旋を利用してはどうかと助 言しました。
 2例とも再度の電話はありませんでしたが気になります。  そして保育士からの相談です。入職当初よりパワハラを 受け退職させられた「解雇問題」。本人自ら労基署に出向き、 相談するなど努力するがラチがあかず、インターネットを見 て電話してきました。
 面談後、横浜北部ユニオンに加盟し、団体交渉するなかで本 人の希望もあり職場復帰はしませんでしたが、労使双方が合意・ 納得して解決しました。
 あらためて労働組合の存在のありようを認識する次第です。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第314号(11月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒231-0062
      横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
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第334回配信 2016年11月21日 No.1148
17年 佐世保に新強襲揚陸艦ワスプ配備

主眼はF-35Bの日本配備

「新かながわ」・「基地ノート」786から

 米海軍の発表によると、米海軍佐世保基地(長崎県)に配 備されている現在の強襲揚陸艦ボノム・リシャール(LHD6) に代わって、強襲揚陸艦ワスプ(LHD1)が17年に配備される。
 ワスプの特徴は、これまでのハリヤー(V/STOL)垂直離着陸 戦闘機に代わって、次期の垂直離着陸戦闘機であるF-35Bライ トニングⅡステルス戦闘機の配備に対応して、飛行甲板を改装 大型化したことだ。
 海兵隊の発表によると、沖縄に前進配備している第31海兵 遠征部隊にむけて、岩国基地(山口県)に第211海兵隊戦闘 攻撃機部隊(VMFA-211)グリーン・ナイトを展開する計 画である。
 同部隊の西太平洋への配備の先遣隊として17年1月に10機 ほどのF-35Bを展開。その後夏と秋に追加配備し、17年秋に は部隊の配備を完了する予定だという。
 F35BライトニングⅡはこれまでのAV-8B ハリヤーと違い、ホバリング(空中での停止)時に下向きにか かる熱が非常に高く、応分の補強をしないと飛行甲板が耐えら れない問題点があり、艦船の維持コストが大きい。当然その分 の騒音も激しい。
 周辺自治体の長年にわたる要求のなかで、米軍は17年まで に厚木基地の米軍飛行隊を岩国に移転することを表明してい たが、現在移転の見通しがたたなくなっており、事実上の反 故状態だ。一方、周辺住民の騒音訴訟についても、自衛隊機 の夜間など一定時間の飛行差し止め判決はあったものの、こ の反故状態のなかで、その期限延長も怪しくなっている。
 こうした状態に米海軍厚木基地司令官は、朝日新聞のイン タビューに、今後も厚木基地の重要性は変わらず、米海軍機 の飛来はある―と語っている。
 厚木も岩国もいままで同様に使用し続けるし、新型機の引き 続く配備により、騒音被害と事故の危険性はさらに高まる。 戦後70年を経て、基地の問題は何も変わっていないし、問題 は深刻さを増しているのが実情だ。
*この原稿は、「新かながわ」第2381号(11月20日付)から
 編集部の了解を得て配信しています。
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手を結ぶための、私たちの訴え」第333回配信
2016年11月14日 日本機関紙協会神奈川県本部

労働行政の最前線を共同取材します

 アメリカの大統領選挙はトランプ氏の勝利という結果にな りました。さまざまな報道がされていますが、背景には前回の 配信No.1134で紹介したような背景があることも確かでし ょう。日本でも格差の拡大と貧困の激増は深刻です。
 その背景には、自公政権の支援の下に非正規労働者の激増 やブラック企業が蔓延していることがあげられます。広告代 理店のトップ企業である電通の過労死自殺に代表される、異 常な働かせ方も解決しなければならない問題です。
 機関紙協会神奈川県本部では、取材の実習講座もかねて11 月30日の夜に共同取材を企画しました。(案内は、ファイル に添付しています)
          労働行政の最前線で働く、全労働省労働組合・神奈川支部 の書記長をしている川口修さんに、共同して取材をします。 川口さんは職務をこなしながら組合活動もしていますので、 時間を割いてもらえたことに感謝しています。
 「働き方」「働かせ方」のルールも常識も崩れている現状の もとで、労働行政の現場で見えたり感じていることを聞き、 機関紙づくりに生かしていくために企画しました。
 参加を希望される人は、この配信の連絡先か、案内の問い 合わ せ先に連絡ください。
*問い合わせ先:神奈川県機関紙印刷所
   ☎045-785-1700(代)・担当/花井

第333回配信 2016年11月14日 No.1139

貧困解消へ 17春闘で賃上げ

「神奈川の仲間」から

賃金闘争交流会
 全労連・国民春闘共闘委員会は10月5日、賃金闘争交流会 を開催。この間の全国一律最低賃金を軸にした底上げ「社会 的な賃金闘争」の到達点をふまえて、17国民春闘に向けた賃 金闘争の強化について議論しました。
 17国民春闘は、「解散・総選挙」、「アベノミクスと国民生活 の攻防」、「アベ働き方改革」と、これまで以上に労働者・国 民のくらしと日本社会の未来を左右する重大な歴史的春闘と なり、労働組合の総力を結集した共同のたたかい、統一行 動の強化が求められていると強調しています。
 神奈川労連・国民春闘共闘は、12月17日に春闘討論集会 を開催して、職場の仲間の賃上げと社会的賃上げを一体とし た17春闘方針案の提起を予定しています。
 また、社会的賃金闘争の一つとして「最低賃金裁判」もた たかっています。12月7日は東京高裁の判決日です。東京高 裁第20民事部に向けて「一審判決取り消しを求める」個人・ 団体署名に取り組んでいます。職場・地域で勝利に向けた署 名集約を強化してください。

 東京高裁前宣伝や要請は、次の通りです。

  11月4日 12時~宣伝行動
  11月9日 11時~宣伝行動
  11月16日12時~宣伝行動
       13時10分~高裁要請
  12月1日 12時~宣伝行動・署名最終提出
  12月14日14時~高裁前宣伝
  15時~判決傍聴

 10月15日、労働法制中央連絡会で金沢大学・伍賀一道名 誉教授が、「雇用の劣化と働き方改革をめぐる対抗」を講演し ました。労働者派遣法制定時の1982年から30年間の雇用 形態の変化では、前半15年は非正規雇用が激増しているが正 規雇用も増加。
 しかし、後半15年では正規雇用が543万人減少し、非正 規雇用が783万人増加していると指摘しました。
 深刻なのは非正規雇用の増大とともに、正規雇用も含めた 低賃金層の増加です。男性の正規雇用の4割、非正規雇用の 87%、女性の正規雇用の7割、非正規雇用の99%が年収40 0万円未満。安倍内閣の労働法制改悪による雇用の劣化が 「貧困」を増大させていることを統計資料から明らかにしま した。
 「アベ働き方改革」は、「残業ゼロ法案」、「解雇金銭解決」と あわせて、20年後の「働き方改革」の具体化をすすめています。  賃金引上げを勝ち取る17春闘、「最賃裁判」と貧困解消に 向けたたたかいの強化と、これまで以上に職場で働く仲間か ら要求アンケートの集約を強めましょう。
雇用形態別・仕事からの収入階層(2015年・女)
役員を除く雇用者 正規雇用 非正規雇用

・総   数
 2,388 100.0 1,042 100.0 1,345 100.0

200万円未満(低所得者層Ⅰ)
 1,337  56.0   224  21.5 1,113 82.8

・200~299万円(低所得者層Ⅱ)
 432  18.1   283  27.2   149 11.1

・300~399万円(低所得者層Ⅲ)

400~699万円(中位層)
  247  10.3   233  22.4    13  1.0

・700万円以上(上位層)
 44   1.8    42   4.0     2  0.1

*単位は、左側が万人、右側が%

*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第314号(11月1日付)から、編集部の了解を得て
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第333回配信 2016年11月14日 No.1140

いま空母GWは F35ステルス機
離発着試験

「新かながわ」「基地ノート」785から

 昨年5月18日に核燃料の交換のため原子力空母ジョージ・ワ シントン(GW)は横須賀を出港。米西海岸のサンディエゴに 核燃料交換のために入港し、現在は東海岸のノーフォークを拠点に活動してい るが、試験航行が完了すれば、再び横須賀に戻ってくる。
 GWは、8月には大西洋上でF35Cステルス戦闘機の離発着 試験を繰り返していた。このF35Cライトニングは、米軍など の次期ステルス戦闘機として注目されているが、問題も多い 機体だ。開発をした人々がステルス性能は不確実なもので、 当初の予算を超えて価格がつりあがるなど問題点を多く抱え ているなどと言っているいわくつきの次期戦闘機だ。
  F35にはA・B・Cと種類がある。A型は陸上配備型。B は垂直離発着(STOVL)型でこれまでのハリアー戦闘機に代わ るタイプだ。またC型は空母離発着型。
 このC型をイギリス海軍はハリアー戦闘機の後継機として 採用しようとしていたが、着艦時にそのフックが空母のワイ ヤーにうまくかからない設計上の欠陥がみつかり、英政府 は米政府に抗議し、導入が再検討されている。
 こうした状況を受けて空母GWで離発着試験を繰り返して いるという経過がある。やがて横須賀に戻るときには、この F35ライトニングを引き連れてくるのだろう。
 一方、日本の自衛隊は世界に先駆けてF35Aの導入を決定 し、この11月にも青森県の三沢基地に配備するとしている。 F35はロッキード社製の戦闘機。極東での整備は日本企業が 担当するようで、石川島播磨(IHI)と三菱重工業の名前が あがっている。それに対して韓国は日本での機体の整備を 拒否している。「産軍一体化」の新たな段階を迎え、ロッキ ード事件以来30年を経て、日本の巨額の資金が動くことになる。
*の原稿は「新かながわ」第2379号(11月6日付)から
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第333回配信 2016年11月14日 No.1141

しなくても良い マイナンバー登録

「神奈川県職労連」の解説とお知らせ記事から

 10月7日、人事課長名で「人事給与システムにおける個人 番号の登録について(依頼)」が発出されました。
 そこには各所属長あてに「行政機関等に提出する源泉徴収 票や社会保険関係の書類等に、職員、配偶者及び扶養親族等 の個人番号(マイナンバー)を記載することが義務付けられ ました」とし、個人番号の登録を呼びかけるものとなっています。
 マイナンバー法は、プライバシーの侵害にあたるとして、 全国各地で違憲訴訟が起こっています。
 個人番号の提出により、個人情報の流出の恐れや、そのこ とに伴う財産損害なども危惧されるところです。
 マイナンバー法には、個人番号(マイナンバー)の記入を 強制する規定はなく、マイナンバー法QandA(国税庁・内閣 官房)においても、個人番号提出を義務づけてはいても、罰 則規定はなく強制ではないことを想定しています。
 「(法廷調書書類)個人番号の記載は、法令で定められた 義務であることを説明し、提供を求めてください。それで もなお、提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等 を記録、保存するなどし、単なる義務違反でないことを明確 にしておいてください。(国税庁)」
 「平成27(2015)年9月のマイナンバー法改正で平成 30(2018)年を目途に預貯金口座へのナイナンバーの付 番が始まる予定です。ただし、預貯金口座へのマイナンバー の付番は義務ではなく、あくまで任意となっています。(内閣官房)」
 マイナンバー法第8章罰則規定(第62条~72条)には、 「正当な理由なく、特定個人情報ファイルを提供」「不正な 利益を図る目的で、個人番号を提供又は盗用」「人を欺き、 人に暴行を加え、人を脅迫し、又は、財物の窃取、施設へ の侵入等により個人番号を取得」「偽りその他不正の手段に より個人番号カードの交付を受ける行為」など個人情報の 漏えいに関しての罰則が定められていますが、個人情報の 未提出に対する罰則はありません。
 マイナンバー違憲訴訟の最近の裁判では、情報漏えい、財産 の侵害等の5つの具体的な危険性を国側が認める状況です。  こうした危険性が存在するマイナンバーの提供を拒むこと は、合理性があり当然のことです。
 ところが人事課長通知による「人事給与システム」での入力 については、「マイナンバーを提供しない」選択がありません。  マイナンバーについて個人が「プライバシーの侵害で提出 したくない」と考えても、それを人事給与システム上に表記 することができません。問題です。
 当局に確認したところ、「何件か問い合わせが来ている。人 事給与システムの入力に際しては、個人番号を入力せずに次 画面に移ることができる」とのことです。
 マイナンバー登録に疑問を感じている組合員のみなさんは、 人事給与システムの登録にあたって、個人番号の登録を省略 することができることを念頭に手続することをお知らせします。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合総連合の機関紙「神奈
 川県食労連」vol.1807(11月1日付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
連絡先 〒231-8588
     横浜市中区日本大通り1 本庁舎6階
     TEL.045(212)3179
      FAX.045(212)3178

第333回配信 2016年11月14日 No.1142

鎌倉市職労
組合事務所問題で和解

「神奈川の仲間」から

 鎌倉市が鎌倉市職員労働組合に対し、組合事務所の撤去と 損害賠償を求めていた裁判は、10月19日に横浜地裁で和解 しました。
 そもそもの発端は、組合を敵視する一部市議会議員と同調 した市長が、市庁舎から労働組合の追い出しを画策し、組合 事務所として使用していた建物の解体を強行しようとしたこ とにあります。
 市が建物明け渡しの仮処分申し立てをした際に、地裁が提 案した和解案を市は拒絶し、仮処分申請は却下されていまし た。その後、市から組合に対して和解案に近い条件で組合事 務所移転の提案があったことから、組合は6月に移転に合意 し実行しました。しかし市は、全面解決せずに損害賠償請求 (請求額約195万円)を継続。これに対し組合は、建物の 使用許可をしなかったことが不当労働行為であり違法である と主張してきました。
 本訴の中で地裁は市と組合に対し、和解を勧告。組合とし ては、勧告内容に不満な部分もありましたが、紛争を早期に かつ円満に解決して労使関係の正常化をめざす観点から、勧 告の受け入れを決めました。
 鎌倉市も市議会の承認を得て勧告を受け入れることになり、 地裁において和解が成立したものです。
 横川書記長は、「市民のためにも労使関係の正常化をめざし、 今後のたたかいも頑張りたい」と語っています。
*この原稿は、No.1139と同じ「神奈川の仲間」第314号(11月
 1日付)から編集部の了解を得て配信しています。
連絡先もNo.1139と同じです。

第333回配信 2016年11月14日 No.1143

武器は不吉な道具
君子がもちいるものではない

「神奈川みなみ医療生協」のコラムから

 戦争の背後には、きまって当事国に武器を売って巨大な利 益を上げる大国などの武器商人(死の商人)がいる。イラク もそうだったし、シリアもそうだ。片方に売りつけるだけで なく双方に売りつけることだってある。現代の戦争は死の商 人が儲けるための代理戦争の様相を呈している。
 今から二千数百年前、老子は「武器というものは不吉な道 具で、だれもが嫌がるものだ。そういう不吉なものは君子が もちいるものではない」とのべた。この老子の反戦・平和思 想は、近現代の人道主義にも大きな影響を与え、第2次世界 大戦のヨーロッパ戦線終結の日、シュバイツァーはアフリカ の地で1人静かに老子を読んだという。
 わが国の国是ともいうべき「武器輸出三原則」を、閣議決 定でいとも簡単に修正したわが国政府。老子やシュバイツァ ーとあまりにも遠いところに来てしまったのでは ないだろうか。(風)
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙「神奈
 川みなみ医療生協」第521号(11月付)「鳥の目・虫の目  」から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒238-0031 横須賀市衣笠栄町2-19
     TEL.046(853)8105



手を結ぶための、私たちの訴え」第332回配信
2016年11月7日 日本機関紙協会神奈川県本部

活用したい「七人委員会アピール」

 機関紙協会神奈川県本部の顧問もしているジャーナリスト の丸山重威さんから、「世界平和アピール七人委員会」のアピー ルが送られてきました。
 丸山さんは、事務局の一員になっている「七人委員会」が 2日、「南スーダン派遣自衛隊は停戦成立まで活動の停止を」 と題する撤退を求めるアピールを発表したことを伝え、次の ように書いています。
 「もともと日本は、停戦合意と、双方の派遣容認などを前提とするPKO五原則に従って、戦闘に巻き込まれるようなことはしない、というPKO派遣だったはずなのに、合意が崩れ、戦闘で何人もの国連やNGO関係者が亡くなり、先進国はみんな引き上げている現場に、なぜ行かなければならないのか。外務省主導の動きのようですが、平和憲法からいって、まったく許しがたい事態です。七人委員会のアピールは、発足以来122番目のアピールですが、委員全員の合意で書かれたものです。文書をぜひよんでいただき、拡散していただいて、世論喚起したいと思います。よろしくお願いします」
 戦争法制が強引に成立しても、自衛隊が海外で憲法の一線を越えてしまうこ とを許せません。七人委員会のアピールをぜひ活用してください。

*「声明」の本文はa href="http://www.yuinetwork.org/teigen/teigen.html">「提言2016」に掲載してあります。

第332回配信 2016年11月7日 No.1134

見ておきたい資本主義の変化

「神奈川の仲間」のコラムから

 アメリカの大統領選挙の時期です。アメリカにおけるトラ ンプ旋風とバーニー・サンダース現象、そしてイギリスのEU 離脱の背景には大きな資本主義の変動がある。
 これを「グローバリズムの疲れ」と喝破したのはソ連崩壊 を予言したエマニュエル・トッド(仏歴史学者)だ。米英 両国はグローバル化を牽引し、最も利益を得てきた国だ。 英国は1979年サッチャー首相が、米国では1981 年レーガン大統領が登場し、規制緩和、貿易などの新 自由主義的政策を徹底的に推し進めた。あれから40年 弱を経て世界には今、「グローバリズムに耐えられない」と いう大衆の巨大な反発があり、この変化の先端として米英 2カ国に起きた事実だとトッド氏は言う。
 私はこの背景に、①2000年から資本主義の成長が鈍り 分配できる富が減り、08年のリーマンショックが追い打ちを かけたこと、②高齢化の進展による社会保障費用の増大、 ③グローバル化と戦争による移民の増大があると思う。つま り、分配できる富が減り、中間層の没落と雇用喪失、賃金の 低下に歯止めがかからず、最近流入し続ける移民(英国では 旧東欧からの移民、米国ではヒスパニック)に対する脅威と、 富をますます独占し続ける1%の支配層への怒りが爆発した わけだ。
 メイ英国首相が、公教育の再生や自国労働者雇用の重要性、 公的医療サービスの民営化否定を保守党大会で演説した。日 本でも安倍政治を何としても変えていこう! (F)
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第314号(11月1日付)から、編集部の了解を得て
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連絡先 〒231-0062
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第332回配信 2016年11月7日 No.1135

日立の 「黒字リストラ」を許さない

労働者を励ます決起集会
「神奈川の仲間」から

 日立リストラとたたかっている労働者を励まし、黒字リス トラに反撃する決起集会が10月9日に開催され、会場にあふ れる76人が参加しました。
 日立は、史上最高の利益を上げているにもかかわらず、事業 所の閉鎖や全社的な退職強要、子会社への転籍などのリストラ が進められています。日立戸塚で働いてきた田中さんと村田 さんは、仮処分申請や団体交渉などでリストラを許さない たたかいを進めています。

業務命令権はない
 横浜合同法律事務所の高橋弁護士が「転籍強制禁止仮処分」 申し立ての趣旨を説明しました。「転籍は、労働組合が良しと しても、労働者個人が同意しなければならない」原則を明ら かにした上で、「転籍に同意しなかった場合、仕事を干された リ、いやな仕事を強いられたりと見せしめ的なやり方にどう 対応するか」と提起。
 「使用者は、雇い入れた労働者に対して何をさせても良いこ とにはならない。労働契約を結んで入社したので、労働契約 時に予定していた仕事以外の仕事をさせられることについ て、業務命令権はそもそもない」と指摘。「労働契約の内容に 沿った業務を提供するよう会社に迫り、安易な転籍によるリ ストラを強行させないことが、『転籍強制禁止の仮処分』の 目的と解説し、参加者に確信を与えました。
 実際、10月4日の仮処分審尋で、裁判官は「今回の争点は、 田中さんが配属になった業務というのが元々の労働契約の内 容に含まれているかどうかですね」と発言しています。

決意を表明
 村田さんは、「長年、技術者として働いてきたのに、日立 は『人員再配置計画』による転籍や内外のグループ企業 への移動、退職金を積み増ししたうえで退職を求めてき た。拒否した結果、本来の仕事と関係のない草取りをや らされた。『あなたの仕事はない』と辞めさせられていっ た仲間の分まで頑張りたい」と語りました。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第314号(11月1日付)から、編集部の了解を得て  配信しています。
連絡先は、No.1134と同じです。

第332回配信 2016年11月7日 No,1136
災害協定締結に向け

新たに9市3町と話し合いへ

「けんせつ神奈川」から

 神奈川土建一般労働組合の各支部と、神奈川県建設労連の 地区協議会との共同行動として、9月から10月にかけて、リ ホーム助成の実施・拡充、災害協定の締結、耐震関連の助成、 小規模工事登録制度の推進など、住宅対策を中心に各市町村 との全県いっせい懇談会に取り組みました。10月までの主な 懇談の特徴を報告します。

災害協定の締結
 市町村と組合との「災害協定」は、これまでに全県で1県・ 5市で締結してきましたが、今回の懇談会で新たに9市・ 3町で災害協定締結に向け、話し合いに入ることになりました。  懇談では、大規模被災地の木造仮設住宅の建設をはじめ、 復興支援にむけた組合の多彩な取り組みを紹介
し、どの市町 村でも組合への関心と期待が印象的でした。  今後は、「まちの救助隊」
への仲間の登録を進め、体制づく り・人集めが求められます。

感電ブレーカー
 東日本大震災では、110件の火災のうち、71件・65%が 電気火災といわれ、一定の揺れで電気を止める感電ブレーカ ーが注目されています。
 感電ブレーカーについては、先の対県交渉で今年度から新た に「補助金制度」を創設し、設置促進に取り組む市町村を支 援する回答を引き出したこともあり、多くの自治体が「設置 を検討」する回答となりました。設置に当たっては、地元地 域の業者を活用するよう求めていくことが次の課題になっ ています。
 住宅リホーム助成制度については、実施自治体では住民の 人気は非常に高く、制度改善や予算の増額、予定を超える 応募への予算処置など積極的に対応している自治体もあり ます。  一方で、時限的に打ち切った自治体もあり、国の補助も 含めた系統的な交渉が必要になっています。

耐震改修助成制度
 耐震改修助成制度については、川崎市が住宅の全体(1階 および2階)の耐震診断の評点を0.7以上にする工事も助 成の対象にしたことが注目されます。(藤沢市も耐震診断の 総合評点を0.7以上または1階の評点を1.0以上にす るための簡易耐震改修補助制度がある)
診断・改修件数は格差が目立ちます。制度改善や周知、住民へ のポスティングなど、自治体の工夫と努力が制度利用の明暗を 分けています。

小規模業者登録制度
 地方自治施行令ができるとしている、130万円以下(指 定都市250万円以下)の随時工事を入札指名業者以外の地 元の零細業者を登録し、直接発注を求めた「小規模業者登録 制度」について、①130万円までの限度額の引き上げ、 ②入札指名業者以外の地元小規模業者の登録、③随時受付登 録という点では、各自治体の制度はまちまちでした。登録 を2年に一度、1年に一度と回答した自治体については、 随時受付を認めさせましたので、地元の仲間の登録を進め制 度の活用と改善を求めていくことになります。

実現するまで交渉
 今回の自治体懇談を通して、私たちの要望項目に「検討す る」との回答が多かったことから、「実現」するまで系統的に 担当部署と交渉していくことが必要です。
*この原稿は、神奈川土建一般労働組合の機関紙「けんせつ
 神奈川」第560号(11月5日付)から、編集部の了解を得て  配信しています。
連絡先 〒221-
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    TEL.045(453)9806

第332回配信 2016年11月7日  No.1137

沖縄出身を隠したがった母

「スポーツのひろば」元編集長 高巣博文さん

 沖縄に派遣された警察官が「土人」などと反対派の人たち    を侮辱する発言をしたことは、新聞などマスコミで大きく取 り上げられています。差別意識の根深さに対する憤りを感じ ます。
 亡くなった私の母は1918年(大正7年)に沖縄県石垣 島で生まれました。家は貧しく小学校すら卒業できず、カタ カナとわずかな漢字しか覚えなかったようです。
 母が小学生だったころは「普通語敢行運動」が行われ、「方 言は悪い言葉だ」と教育されていました。学校で子どもが沖 縄言葉を使うと罰に「方言札」と書いた札を首にかけられた そうです。戦争中は、沖縄の方言を使用したら間諜(かん ちょう=スパイ)とみなされ処分されることもありました。た。
 母は自分が沖縄県出身であることを話したがりませんでし 「沖縄県出身ちゅうこつば(他人に)ゆうたらいかんばい」 (沖縄県出身だということを話したらいけませんよ)と、母 に言われたことを記憶しています。
 私の故郷、福岡県八女市大字龍ケ原(当時)は戦後、朝鮮 や台湾から引き揚げてきた人たちが集団入植した地域でした。 学校教育、道路、電気などで行政と揉(も)めたこともあっ たようです。村の集まりから帰って来た母が「沖縄出身者 ということで馬鹿にされた」と興奮したことがありました。 具体的なことはわかりませんが、
母は「沖縄県出身者は差別 を受ける」と怒っていました。  日本共産党の池内さおり衆議院議員は、10月28日の衆院内 閣委員会で警察官の差別発言問題で、原因の徹底究明と再発防 止を求めました。池内議員は警察官向けの雑誌に「警察諸兄 に大きなエールとなる」と事件を肯定する記事が掲載されて いることを指摘しました。
 戦争をなくすこと、人びとを飢えさせないこと、差別のな い社会をつくること、それが政治の役割だ。政治を変えよう、 社会を変革しよう。
 そう思って労働組合運動や青年運動に明け暮れていたころ、 私宛に母から届いた手紙には、カタカナ文字で「ゲンキニシ テイマスカ。タマニハカエッテキナサイ」とありました。
*この原稿は、「新かながわ」第2379号(11月6日付)の連載
「自由の窓」から、編集部の了解を得て配信しています。
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第332回配信 2016年11月7日  No.1138

安倍内閣の支持率は高いが
必要な「まわりの人に伝える運動」

医療生協かながわ生活協同組合
理事 小木曽孝安さん

 「爪で拾って蓑(みの)で零す(こぼす)」という諺があり ます。労働者が真面目に働いて給与から天引きされ、こつこ つためた年金を何と株式運用にあて、7兆9千億円もの損失 を出し平然としている安倍内閣!! だれが責任をとるの か! しかも毎年1%ずつ年金支給を減らすことも具体的 に実施されてゆくのです。我われ国民の不安をどう思ってい るのでしょうか!
 許せない今の政治。しかし、こんな苦しみを味わわせて いるのもかかわらず安倍内閣の支持率は高いのです。
 ある大学の先生が、「安倍内閣を許さない」「戦争法反対」 「消費税増税をやめろ」と国民のさけびがあるが、いざ選挙 になると自民党が勝ってしまう現実をどう見るかと言われた。 選挙制度により自民党有利になってはいるが…
 我われ一人ひとりがせめて医療生協組合員、職員をはじめ 労働組合の人たちが自分のまわりの人たちに、戦争への道に 進んでいく安倍政治の恐ろしさを知らせ、「今こそ野党共闘 で安倍政治ストップ」の声を大にしたい。
 選挙では一人でも多くの人に声をかけて明るい未来をつく る努力をし、草の根運動として広げる必要性を痛切に感じる 今日このごろです。
*この原稿は、医療生協かながわ生活協同組合の機関紙「医療生協 かながわの記念すべき第200号(11月1日付)から、編集部の了 解を得て配信しています。
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