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「手を結ぶための、私たちの訴え」

日本機関紙協会神奈川県本部配信

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「手を結ぶための、私たちの訴え」第381回配信
 2017年11月6日 日本機関紙協会神奈川県本部

編集者は民主主義を深めたい

 私たちは、ふだんの会話の中で「民主主義」ということば を口にしているでしょうか。「民主主義」ということばが頭に 浮かぶことがどれほどあるでしょうか。政治や社会問題を話 題にする時くらいでしょうか。
 民主ということばは、「中国では古く、民の主すなわち君主 の意に用いた」という記述の後に、「国の主権が国民にあるこ と」と広辞苑(6版)は書いています。民主主義(democracy) は人民と権力を結合したもので、「権力は人民に由来し、権力 を人民が行使するという考え方とその政治形態」と続きます。  教育の中で民主主義が十分に語られているでしょうか。そ れはいわゆる「政治」だけを対象にする考え方でしょうか。
 政治はみんなの学びや仕事や暮らし、つまり人生と深く関 わり続けます。願いや希望や要求を実現すること、矛盾や不 合理なことを解決することとも関わります。社会全体、つま り「みんなが主(ぬし)になる考え方」が民主主義ともいえ るでしょう。21世紀にふさわしい民主主義の力=雰囲気では ない世論=輿論を育てる課題は、私たち編集者の役目です。
 目先の課題だけではなく、何をめざして読者と「公開した 会話」をするのか。読者が考えることを励まし、民主主義の 土台をつくる機関紙編集者の役目を語り合いたいものです。

第381回配信 2017年11月6日 No.1375

SDGs(Sustainable Development Goals)
とは何か(その2)

梶田義熙さん

 その1の続きである。
 アジェンダのめざすべき世界像は「我々は、すべての国が 持続的で、包摂的で、持続可能な経済成長と働きがいのある 人間らしい仕事を享受できる世界を思い描く。消費と生活パ ターン(中略)、すべての天然資源の利用が持続可能である 世界(以下略)」をめざすとしている。
 こうした内容が、すんなり決まったわけではなく、平和に 関しては、核兵器廃絶に直接ふれた表現はないなど、問題点 も多々ある。
 したがって、こうした内容をより具体化して、自国政府に 迫る運動が必要だ。 17の目標のいくつかを紹介する。
 目標1は「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせ る」とある。日本の貧困率は15%強だ。2030年までに、 最低限半減させる政策が不可欠だ。
 目標3では「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活 を確保し、福祉を促進する」とある。日本国憲法は25条で 「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利 を有する。国は、すべての生活部面において、社会福祉、社 会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」 とある。表現は違うが方向性は全く同じだ。
 同じく目標8は「包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべ ての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らし い雇用(ディーセント・ワーク)を促進する」だ。
 日本の労働基準法第1条は「労働条件は、労働者が人たる に値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければ ならない」とある。  問題は、過労死を生む長時間残業など「人たるに値しない」 現実があり、政府がそれを助長していることだ。  目標12の「持続可能な生産消費形態を確保する」では「2 030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当 たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプ ライチェーンにおける食品ロスを減少させる」と具体的な目 標が明示されている。
 SDGsをより具体化して、その実現を国・自治体に迫る運動 が求められる。
*この原稿は、「新かながわ」第2426号(11月5日
 付)の「自由の窓」から、編集部の了解を得て配信し
 ています。
 連絡先 〒231-0037
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第381回配信 2017年11月6日 No.1376
嘱託の制度が変わりますNo.3

諸権利後退の懸念

「横浜市従」から

 No.3とNo.4では、「会計年度任用職員」の労働条件につい て、総務省の「マニュアル」を読んでいきます。
 具体的にはNo.3で「賃金」「休暇」「福利厚生」などを、 No.4で「雇用期間」「服務規程」などを見ていきます。
 まず賃金ですが、一部報道で法「改正」が「ボーナスの支 給を可能にする待遇改善」と報じられたとおり、フルタイム の会計年度任用職員では「給料」「旅費」と「一定の手当」と して生活関連手当(家族の扶養、住居)は「支給しないこと を基本」とするものの、「退職手当」「特殊勤務手当」「地域手 当」などの支給を場合によって認めています。パートタイム でも「期末手当」を支給できる規定はありますが、「常勤職員 やフルタイムの会計年度任用職員との権衡」「つりあい」を踏 まえることとされており、勤務時間を理由に、現行の支給月 数を減らすことにつながります。
 そもそも本俸である「報酬」について「職務給の原則」が 強調されており、職務内容、責任、知識、技術、経験等を考 慮して定めるとはいえ「類似する職務に従事する常勤職員の 属する職務の級の初号給の給料月額を基礎」とすることにな っています。現行の横浜市の行政職給料表の「定型的な業務 を行う職務」の初号給は、旧制中学卒の常勤職員を想定して いて12万4千円余に過ぎません。総務省「マニュアル」の 直輸入では待遇改善に結び付きません。
 休暇は、マニュアルでは、産休、生理日休暇、病休は無給 です。夏季休暇は無く、年次有給休暇の付与も労働基準法を 超えません。
 福利厚生は、健康診断、厚生年金、健康保険は法定福利で すからこれまでどおりでも、研修と厚生会事業については 「業務に伴う責任の程度」に応じた格差を容認しており、制 度の後退が懸念されます。
 全体として、給与は国、他都市、民間を考慮し、給与以外 の条件は国、他都市との権衡を失しない程度ですから、横浜 市従組合員の団結で勝ちとってきた労働条件には見劣りして 見えます。
*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市
 従」第1488号(11月1日付から、編集部の了解を
 得て配信しています。
 連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
      TEL.045(241)0005
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第381回配信 2017年11月6日 No.1377

「介護事業所における苦情
・トラブルを考える」

―事例から学ぶ―  法令遵守セミナー
講師:弁護士 小口克己氏
(全日本民医連顧問弁護士)
「神奈川民医連」から

 8月30日に2017年度法令遵守セミナーが開催され、62 人が参加しました。今回のテーマは、「介護事業所における苦 情・トラブルを考える」-事例から学ぶ―とし、日ごろ起 きている様々なトラブル事例にどのように対処すべきか、 また利用者と交わす契約書や重要事項説明書等がどのよう な意味を持つのかなどを学びました。
 最初に組織的な対処の基本として「ひとりで抱え込まない・ 同僚に相談・上司に報告、報告があったら「正面から受け止 める・問題のとらえ方を検討・判断」、県連(神奈川県民主医 療機関連合会)や全日本民医連に知恵を借りる。弁護士に 「連絡・連携・相談」すること。
 次に、民医連が定式化した対処の考え方を事例に則して、 実際の事例のなかで考えを深めました。
 紹介された事例は、訪問看護ステーションでのパワーハラ スメント事例。利用者からの度重なるパワハラに、一人での 訪問に耐えられず二人体制に移行。しかしパワハラはおさま らず、ストレスで看護師が退職する事態となった。事業所と しては、特定の看護師を指定する事を求めてくるため人員配 置に支障が出て、人員上の負担が増すこととなった。このま までは事業所内での不団結が生じるため、弁護士代理人に 相談し契約解除通告を検討。さまざまな準備を重ねたうえ、 契約解除通告を行いました。
 ここで重要なのは契約条文の整備で、この事例を通じての 教訓は、「守るべきことは何か」を適切に判断する事。利用者 の要求に応えるために、職員の退職や事業所の閉鎖を招いて は本末転倒。
 もう一つは「謝罪の基本姿勢が問題」。『今回の結果は私の 不注意でした。深くお詫びいたします』と、原因も確かめず にすぐに謝罪したことが後になって不利に作用する事が多々 ある。
 参加者からは、苦情対応の基本を学びなお すことができて良かった。スタッフから報告や相談を受けやす い職場風土づくりが大切、など、学びが深まったセミナーとな りました。
*この原稿は、神奈川県民主医療機関連合会の機関紙「神
 奈 川民医連」第411号(10月25日付)から、編集部
 の了解を得て配信しています。
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第381回配信 2017年11月6日 No.1378

誰も排除されない社会をめざして(Ⅰ)

JCJ神奈川支部例会「やまゆり園事件を考える」
「JCJ神奈川」から

 10月7日、横浜市中区のかながわ労働プラザで、神奈川支 部例会「誰も排除されない社会をめざして~津久井やまゆり 園殺傷事件を考える~」が開かれた。講師は神奈川新聞記者 の成田洋樹氏と一般社団法人REAVA(ラーバ)理事長の渋谷治 巳氏。成田氏は神奈川新聞「時代の正体」を通じて事件を追 い続けている。渋谷氏は脳性まひ当事者で障がい者運動に 取り組んでいる。REAVAは障がい者のための作業所やグループ ホームを運営している。40人が参加した。
*津久井やまゆり園殺傷事件は2016年7月26日、相模原 市緑区の障がい者施設、県立津久井やまゆり園に元職員の男 が侵入。刃物で19人を殺害し、26人に重軽傷を負わせたもの。 逮捕・起訴された男は「障がい者は不幸しかつくれない」「障 がい者はいないほうがよい」と公言していた。まだ裁判は開 かれていない。
自立・教育・施設・匿名――成田氏の問いかけ  
 成田氏は、なぜ事件に関心をもったのか、その思いを話し た。成田氏自身、数年前、心の病にかかり、取材先で言葉が 出ない ときがあった。言葉が出ない障がいを否定的に捉えれ ば、同じ障がいを持っている人への差別に行き着く。事件へ の関心は自身への問題でもあったという。
 まず、この事件で逮捕・起訴された男の 手紙から時代の雰囲気を分析した。男の手紙には「共生社会 とは一人ひとりが自立し支え合うことだと考えられますが、 今は寄生社会と呼ぶ方が的確と思います」と、障がい者が社 会に寄生しているとの表現があった。多くの人々が障がい者 の自立が重要と認めている一方、自立を迫るプレッシャーも あると指摘する。
 さらに背景には教育が関係しているという。義務教育の段 階から能力主義がはびこり、できない子は排除されてしまう。 できない子は支援学校・学級に振り分けられる。排除するよ りも、多様な依存先があってこそ共生社会なのではないかと 話した。
 やまゆり園の再建問題にも触れた。再建を巡り、黒岩知事 は当初の大規模施設の再建案を撤回。審議会から小規模分散 化の提言を受け、方針転換した。「施設か地域か」の問題はさ まざま議論を起こす。津久井やまゆり園は、障がい者をもつ 家族の安住の地だったのではないか。安住の地を簡単に切り 捨てられるのか。なぜ山の中なのか。本当に暮らしやすい場 所なのか。施設以外に選択肢がなかったのか。そもそも、地 域で排除されたことで、施設を選ばざるを得なかったのでは ないか。
 事件は、被害者を匿名・実名・どちらで報道するか、とい う議論も起こした。そっとしておいて欲しいという遺族の感 情があるのではないか。匿名を認めると被害者をおとしめる のではないか。メディアスクラム(集団的過熱取材)の懸念 があるのではないか。
 成田氏は、尽きることのない問いを投げかけた。  
文責 JCJ:菊池昭人さん
*この原稿は、日本ジャーナリスト会議神奈川支部の機関
 紙「JCJ神奈川」第49号(10月25日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
 連絡先 〒101-0051
     東京都千代田区神保町1-18-1
         日本ジャーナリスト会議神奈川支部
       TEL.03(3291)6475

第381回配信 2017年11月6日 No.1379

誰も排除されない社会をめざして(Ⅱ)

JCJ神奈川支部例会「やまゆり園事件を考える」
潜在化している優性思想
  ――渋谷氏の危惧と懸念
 続けて渋谷氏は、事件について感じたことを話してくれた。
 「事件を知ったときは、驚愕、怒り、さまざまな感情がわ きあがった。障がい者がヘイトの対象になり、殺人の対象に なる。予感はあったが現実になってしまった。しかも施設内 の元職員が犯行に及ぶという最悪のかたち。建前では抑えら れない、社会の底流にある本音があからさまになった感じだ」
 続けて、日本の優性思想に基づく法律の流れを解説した。 1940年の国民優性法と1948年の優生保護法は、とも に優性思想が色濃く反映したものだった。1996年になっ て優生保護法が改正され母体保護法となり、優性思想に基づ く条文も削除された。しかし、「母体保護法の成立は国会での 大きな議論も(そして広く社会的な論議も)なく行われたた め、社会状況が変われば、優性思想はいつでも復活する危惧 がある」と話す。
 さらに現代に潜在化している優性思想も指摘する。201 6年7月19日付日経電子版の記事「血液検査による出生前診 断」を引用した。
 「妊婦の血液から胎児のダウン症などを調べる新出生前診 断を受診した人は、検査開始から3年間で3万615人だっ たとする集計を、各地の病院でつくる研究チームがまとめた。 (中略)染色体異常の疑いがある『陽性』と判定されたのは 547人。さらにおなかに針を刺す羊水検査に進んで異常が 確定したのは417人で、うち94%に当たる394人が人 工妊娠中絶を選択した」
 渋谷氏は記事から、「障がい者はいないほうがよいという意 識は、犯行に及んだ男だけの特別なものではない」と、懸念 を語る。
 最後に渋谷氏は問いかける。
 「親になるとき、つまり自分やパートナーが妊娠・出産す るとき、最終的に願うことは五体満足であってほしいという ことである。つまり、障がい者だけは生まれてほしくないと いうこと。この親としての深く素朴な愛情が、ある意味、優 性思想に結び付いている。福祉・医療を仕事とする人々が最 後まで抱え続けなければならない課題ではないか」
 渋谷氏自身、障がい者に生まれて悔しい思いをしたことや 困ったことはたくさんあったが、「不幸だと思ったことを一度 もない」。逆に言えば、両親や渋谷さんを支えてくれた周りの 人は、不幸だと言わせないためにどれほど力を費やしたか。 「そのことに感謝しつつ問わなければならない」と結んだ。
 講演会の最後に成田氏と渋谷氏のクロストーク、参加者と の質疑応答が行われた。障がいを持つ子どもの親、メディア 関係者などから質問が出た。
   
文責:JCJ 菊池昭人さん

*この原稿は、No.1378と同じ「JCJ神奈川」の紙面
 から
連絡先もNo.1378と同じです。


第381回配信 2017年11月6日 No.1380
わが街かわさきヒストリー(19)

川崎大空襲

―その時人びとはどうしたか―
「川崎医療生協」編集委員 佐々木勝男さん

 1944年6月15日、米軍がサイパン島に上陸開始。この 時、B29による日本への大空襲が北九州から始まった。
 7月24日には、マリアナ諸島を基地とするB29による空襲。 1945年3月10日の東京大空襲以後は日本全土におよんだ。  川崎への空襲は4月15日。とくに軍需工場が集中する川崎
は壊滅的な被害を受けた。終戦までの十数回の空襲により、 死者768人、重軽傷者1万4972人、焼失建物3万74 31戸の被害となった。
  □  □  □
  川崎空襲の日、当時14歳だったある市民はこう記している。  ――私の住まいは小田公園の南側であった。小田公園は3分の 1くらいが公園で、残りは高射砲陣地であった。  4月15日、B29の爆音がして飛び起き、防空頭巾をかぶり 終えたら、ようやく空襲警報が鳴り出した。
 この1時間位前、母は赤子を生んだのです。警報が鳴ると き、ちょうど近くの産婆さんが帰ったそうです。産婆さんは 聴診器を忘れていきましたが、これだけが焼け残ったそうで、 忘れて良かったとのことでした。
 まもなく焼夷弾の落ちる音は何とも無気味でした。猛烈な 風煙が家の近くに舞い上がるころは、隣近所には誰も残って いませんでした。
 家に着くと下垣さんの風呂場に火の手が上がりました。防 火用水の水と風呂場の水でこれを消すと、裏の永野さんの家 の垣根に火がついた。これを消しているうちにほとんどの家 は焼け落ち、火勢も大分下火になってきた。この日の空襲に より私の友人の今泉君が亡くなった。―(『川崎空襲・戦災の 記録』昭和49年川崎市発行)
この記録は、当時の状況がよく書かれている。
       □  □  □
 川崎大空襲は74年前のこと。記憶が年々うすれていく。い ま、川崎市は150万人の大都市になった。空襲のことを知 る人は、ほんの少しの人たちだけだ。戦争の記憶を呼びもど してくれる戦争遺跡が、川崎市には数多くある。
 とりあえず川崎区のいくつかを紹介する。
 ①高射砲陣地:富士見公園、小田公園、桜川公園。
 ②捕虜収容所:大島4丁目に2階建ての施設があり、イ ギリス、アメリカ、オーストラリア、中国など200人くら いが収容されていた。
 ③寺社に残る戦争遺跡:稲毛神社「平和の塔」、大島八幡 神社には、砲弾を抱えた造りの狛犬一対がある。日露戦争時 に奉納されたものだ。
*この原稿は、川崎医療生活協同組合の機関紙「川崎医療
 生協」第614号(10月1日付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
 連絡先 〒210-0804
     川崎市川崎区藤崎4-21-2
      TEL.044(270)5881


「手を結ぶための、私たちの訴え」第380回配信
 2017年10月30日 日本機関紙協会神奈川県本部

人権まもる機動隊になってほしい

 沖縄の「琉球新報」の投書ページには「論壇」というコー ナーがある。その10月21日付で64歳の沖縄市に住む谷さん が、辺野古で座り込みをする市民への機動隊の対応を批判し ていました。谷さんは沖縄県警に、市民の「人権を守る配慮 を一刻も早く指導してほしい」と訴えました。
 韓国の済州島(ちぇじゅとう)のカンジョン村でも、軍港 建設に反対する座り込みと抗議ミサが続いている。機動隊に よる市民の「引き抜き」や囲い込みもある。座り込みに参加 していた韓国人のカトリック司祭が、1か月間辺野古を視察。 送られてきた司祭のレポートを「論壇」で紹介しています。
 レポートは済州島と辺野古の違いを3点あげています。
 ①カンジョン村では女性の市民は女性警官が引き抜きを 担当しているが、辺野古は男性機動隊員だ。性の尊厳の問題  だ。
 ②カンジョン村では市民を拘束しても20分を超えること はないが、辺野古はそれ以上で1時間にも及ぶ。行動、通行 の自由の侵害だ。③カンジョン村では座り込みの市民を警官 が撮影することはなかったが、辺野古では機動隊員が絶えず 撮影している。時には市民の帽子を脱がせて顔の撮影もして いる。肖像権とプライバシーの侵害だ。
 辺野古の現地では基本的人権の侵害が横行しているのです。

第380回配信 2017年10月30日 No.1371

奈川の子どもたちが求めている
 教師像とこれからの学校のあり方

梶田義熙さん

 小学校と中学校との間にギャップがあるといわれて久しい。 暴力行為や不登校は、中学生のほうが小学生の4~6倍発生 率が高い。また、自己肯定感や居場所がない子どもも増えて いるといわれている。
 それでは、中学生の学習意欲はどうか、 藤沢市の中学3年生全員を対象にした調査(2015年) が有名である。それによると勉強の理解度は、よくわかる =18%、どちらかというとわかる=59%、わからない= 23%だ。驚くべきことに4分の1弱の中学3年生は勉強 がわからない。
 勉強の意欲は、もっと勉強したい=31%、今くらいがちょ うどよい=42%、勉強はもうしたくない=26%だ。1970 年の同じ調査では、59%、32%、9%だ。4分の1強が勉強 の意欲を失い、この半世紀で約3倍になっている。
 小中学生が求めている教師像や学校のあり方はどうだろう。 県教育委員会が13年に実施した「教育に関する意識調査」が 参考になる。
 求める教師像の第1位は、分かりやすい授業をしてくれる が小中学生いずれも約70%の回答率だ。
 第2位は、小学生が自分たちのことを分かってくれて、し かったり、ほめたりしてくれる=51%、中高生はやる気を出 させ、意欲をたかめてくれる=41%だ。
 第3位は小学生が、やる気にさせてくれる=37%、中高生 は自分たちのことをわかってくれて、しかったり、ほめたり してくれる=30%台だ。
 これからの学校のあり方のベスト3は、学校にいるとほっ としたり、楽な気持ちになれる。学校の活動でいろいろな体 験をする場面がもっと増える。勉強の時間や内容が増えても、 一人一人にあわせて指導してくれるが25~40%の回答率だ。  現在の学校は、子どもにとって「ほっと」できず、「楽な 気持ち」になれず、緊張感を強いられる場になっている。  しかし、子どもたちは決して勉強をあきらめていないこと も明らかだ。
  *この原稿は、「新かながわ」第2424号(10月22日
  付)の連載「自由の窓」から、編集部の了解を得て配
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第380回配信 2017年10月30日 No.1372

SDGs(Sustainable Development Goals)
とは何か (その1)

梶田義熙さん

 2015年9月の国連総会で全会一致採択されたもの。日 本語訳は「持続可能な開発目標」だ。
 「先進国を含む国際社会の開発目標として、2030年を 期限とする包括的な17の目標を設定」、「『誰一人取り残さな い』社会の実現をめざし、経済・社会・環境をめぐる広範な 課題に、統合的に取り組む」、「すべての関係者(先進国、 途上国、民間企業、NGO,有識者等)の役割を重視」するもので、 17の目標とより詳細な169のターゲットからなっている。
 私の理解は2030年までに、あと13年間で①貧困・格差 の克服、②環境の持続可能性、③平和の実現を最優先課題と して取り組むことを各国が約束したこと、先進国も含む開発 目標であるのが特徴だ。
 マスコミはSDGsをあまり報道しないが、2015年の気候 変動の「パリ協定」、5月に発効した水銀化合物汚染・健康被 害防止の「水俣条約」、この7月に採択された「核兵器禁止条 約」もSDGsに位置づく。
 SDGsとセットの「持続可能な開発のための2030アジェ ンダ」前文は、
 「我々はあらゆる形態及び側面において貧困と飢餓に終止 符を打ち、すべての人間が尊厳と平等の下に、そして健康な 環境の下に、その持てる潜在能力を発揮することができるこ とを確保することを決意する」、
 「我々は、地球が現在および将来の世代の需要を支えるこ とができるように、持続可能な消費及び生産、天然資源の持 続可能な管理並びに気候変動に関する緊急の行動をとること を含めて、地球を破壊から守ることを決意する」
 「我々は、すべての人間が豊かで満たされた生活を享受す ることができること、また、経済的社会的及び技術的な進歩 が自然との調和のうちに生じることを確保することを決意す る」
 「我々は、恐怖及び暴力から自由であり、平和的、公正 かつ包摂的な社会をはぐくんでいくことを決意する。平和 くしては、持続可能な開発はあり得ず、持続可能な開発な くして平和もあり得ない」
と高らかにうたっている。
*この原稿は、「新かながわ」第2525号(10月29日
 付)の連載「自由の窓」から、編集部の了解を得て配
 信しています。
 連絡先は、No.1371と同じです。

第380回配信 2017年10月30日 No.1373 嘱託の制度が変わりますNo.2
 

全ての嘱託職員が 選別の対象に

「横浜市従」から

 No.1では、総務省から出された会計年度任用職員制度の導 入に向けたマニュアルは、「コスト論」を色濃くしていると述 べました。
 マニュアルの説明するところによれば、従来の特別職非常 勤職員の職の要件を厳格化し、会計年度任用職員制度への移 行を進めることにより、臨時・非常勤職員全体の任用根拠が 適正化されていくというのですが、その際、「簡素で効率的な 行政体制の実現」に留意せよと言うのです。
 その方法は「ICTの徹底的な活用」と「民間委託の推進等に よる業務改革」を進めることだと説いています。露骨に「現 に存在する職を漫然と存続するのではなく、それぞれの職の 必要性を十分に吟味した上で、適正な人員配置に努めてくだ さい」とまで。
 はたして現行の嘱託職員の担ってきた仕事に、公務労働と して必要とされない仕事があるとでも言うのでしょうか。  今日、自治体では「市民のための必要」の視点から行財政 運営がなされず、財政運営が逆立ちをしてしまっている事例 があります。もしくは、国がしかるべき財源を地方に保障し ないばかりに泣く泣く公務職場の非正規化を推進することで、 限られた人件費で職員数を確保してきた自治体もあるでしょう。
 そうした底が抜けかけた公務職場の現実が当てはまる横浜 市役所を支えてきたのは、「住民によろこばれる仕事がしたい」 という自治体労働者としての本来の要求を中心に据えて、日々 の業務にあたってきた横浜市従業員労働組合の組合員である嘱 託職員です。
 横浜市役所の嘱託職員の賃金・労働条件が全国的に見れば 相対的に高い水準にあるのは、その組合員たちの仕事に対す る「誇り」を傷つけている働かせ方に対する「怒り」からく る待遇改善運動の長い歴史があるからです。
 マニュアルは、その背景も到達も無視して、すべての嘱託 の組合員を「漫然と存続するのではなく」選別して会計年度 任用職員に移行することを求めています。
*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市
 従」第1487号(10月15日付)から、編集部の了解
 を得て配信しています。
 連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
      TEL.045(241)0005
      FAX.045(241)4987

第380回配信 2017年10月30日 No.1374
沖縄レポート
 

「同情」か「責任」か
  米軍基地負担に対する視点

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 安倍首相の自己都合としか言いようのない解散総選挙の公 示翌日の10月11日、沖縄で再び米軍の重大事故が起きた。米 海兵隊普天間基地所属の大型ヘリCH53Eが、東村高江の牧 草地に不時着し、炎上、大破した。

手つかずの地位協定
 東村高江では昨年、日本政府が全国から大量の機動隊員を 投入し、激しい弾圧の中で米軍ヘリ着陸帯の工事を強行した。 大阪府警機動隊員による「土人」発言があり、「危険な反対派 市民がいるので現場に近づけない」などの東京MXテレビの デマ報道も問題になった。世界遺産になるべき貴重な森が破 壊され、オスプレイや大型ヘリが深夜まで低空を飛び交う恐 怖にさらされてきた地域だ。
 昨年12月の名護市東海岸へのオスプレイ墜落も記憶に新 しい。2004年8月には宜野湾市の沖縄国際大学にCH53D が墜落している。いずれも、重大な航空機事故だが、日本側 は立ち入ることもできず、直接捜査を阻まれている。米軍は 情報を隠ぺいし、日本政府もそれに加担する。
 今度の事件でも、多くのメディアが地位協定改定を議論す べきだと主張した。日本側が立ち入り調査や捜索ができない のは日米地位協定があるからだ。ドイツやイタリアでは、駐 留米軍の夜間飛行禁止は認められているのだから。しかし、 日本政府は米国と交渉する気はない。
 米軍基地の集中が、沖縄で日常生活が脅かされ事故が頻発 する理由だ。問題はなぜ沖縄に米軍基地が集中しているのかだ。

基地集中の歴史に着目
 京都新聞は10月13日付社説でこう主張した。「在沖縄米軍 の大部分を占める海兵隊は、50年代まで岐阜県など本土にも 駐留していた。沖縄に移ったのは、米軍への反発が強まった ためだ。沖縄は当時、米施政下にあり、基地拡大に反対する ことは不可能だった」「『本土は基地負担を沖縄に押し付けて 日米安保体制の利益だけを享受している』。沖縄ではこう指摘 されることが少なくない」「歴史的経緯を直視し、日本全体で 沖縄の声に向き合う必要がある」
 大半のメディアが沖縄への「同情」をベースに論じる中で、 京都新聞社説は基地集中の歴史に着目した。沖縄に基地を押 し付けてきた当事者としての「責任」を問う視点と言えるだろう。  各紙の社説では、「米軍機は日本中で飛んでおり、沖縄だけ の問題ではない」という指摘も多い。しかし、沖縄以外では 選挙の重要争点にはならない。沖縄以外での被害は、沖縄ほ ど目立たないため無視されているのだろうか。ここにも当事 者意識の欠如がある。
 米軍問題が自分ごとにならないのは、「責任」の問題になっ ていないからだ。政治家にもジャーナリズムにも市民運動に も「同情から責任へ」の転換が問われるべきだ。日々の選挙 報道で痛感している。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9246(10月17
 日付)から、編集の特別な了解を得て配信しています。
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第379回配信「手を結ぶための、私たちの訴え」
2017年10月23日 日本機関紙協会神奈川県本部

組織を増やして民主主義を育てたい

 大型台風にみまわれた総選挙の投票日でした。
 選挙の結果は改憲勢力の議席が多数を占めました。残念な 気持ですが、めげるわけにはいきません。政治選挙は、その 時点で理解され判断されて民主政治の土台をつくることです。  9月末以降の「希望の党」や民進党の分裂、立憲民主の誕 生報道などもありました。これらの動きの見方は、丸山重威 さんのNo.1365を参照してください。
 細切れの情報に振り回されたマスコミは、今度の総選挙の 本質を伝えられたのでしょうか。
 9月11日に「初期ファシズム、14の兆候」という記事を配 信しました。14番目に「詐欺的な選挙」という項目があり ました。安倍首相をはじめ、改 憲勢力は、この詐欺的な手法を上手く使ったと感じました。
 神奈川の機関紙ではさまざまな工夫をしながら、特集や号 外などを企画しチャレンジをしています。「横浜市従」では、 弁護士と組合員の座談会を組むなど意欲的な紙面を作りまし た。読者が分かる機関紙は的を絞った企画記事を作れます。
 労働組合だけでなく、さまざまな団体が日ごろから大事な ことを伝えられるのは、たくさんの人たちを組織しているか らです。民主主義を育てるためには、身近な願いや要求でた くさんの人たちを組織することがどうしても必要です。

この解散・総選挙は「陰謀」か

―こう考えるとスッキリわかる、がー
元・共同通信編集局次長
ジャーナリズム研究者 丸山重威さん

 「今なら勝てる解散」「疑惑隠し解散」「自己保身解散」「身 勝手解散」―まだまだあるネームを背負って安倍首相による 「衆院解散・総選挙」に突入した。
 「野党の準備ができないうちに」と首相は、所信表明もな いまま、記者会見で国会冒頭解散を宣言、「国難突破解散」と 名付けた。だが会見当日に「希望の党」結成をぶつけ、続い て前原誠治代表自身による「民進党解党」が行われた。「立憲 民主党」の誕生はせめてもの「救い」だが、「改憲」と「安保 法容認」の「踏み絵」付きの騒ぎは、「前原―小池タッグ」に よる見事な「リベラル・民進党つぶし」だった。
 「陰謀史観」という言葉がある。定義すれば、「社会や政治 など歴史的な出来事について、その背景に何らかの陰謀や策 略があると考える見方」ということになろうか。いろんな事 実が、仮に偶然の重なり合いであっても、それを全体として 企画し、仕掛けた勢力を想定すると、その動きや組み立てが スッキリわかる。
 どこまで実証できるかどうか、わからない。しかし、今回 の場合、なぜこの時期に首相は解散に踏み切ったのか? 前 原代表はなぜ、小池連携を探ったのか? 知事はなぜこの時 期「希望の党」を創ったのか? 前原氏は、なぜ独断で「民 進党合流」を打ち出し、小池氏は遅出しで「安保法容認」「改 憲」の踏み絵を踏ませたのか?
 総選挙は、自民大勝、改憲勢力3分の2獲得も予想されて いる。もしかしたら「歴史の謎」。安倍官邸や米国に近い前原 氏まで巻き込んだ「陰謀」だとしたら恐ろしい話だ。
*この原稿は、10月18日に送られてきました。見出しは「配信」の編集部。
 連絡先 この「配信」の連絡先にお願いします。

第379回配信 2017年10月23日 No.1366

県民の生活上の不満や
期待するものは何か

梶田義熙さん

 神奈川県は、県の行政施策に資するため毎年「県民ニーズ 調査」を実施している。この調査は、県民の意識を全体とし て正しく反映するように設計されている。
 設問の一つに、生活上の48項目の各々にその項目が、満足 か、不満かを問うている。2016年度の調査で、県民の不 満足ベスト3は、1位「①地域の人々の交流の場となるよう な、にぎわいのある商店街が身近にあること」回答率42%、 2位「②高齢者や障碍者がくらしやすい住宅の整備やまちづ くりがされていること」34%、3位「③自由な時間やゆとり ある生活ができること」33%である。
 子どものいる回答者の子どもの成長段階別の不満足度は、 就学前の子どものいる回答者は①50%、③47%、④「安心し て子どもを生み育てられる環境が整っていること」45%、小 学生がいる回答者は①43%、③41%、④40%。中学生のいる 回答者は、①45%、④38%、③36%である。
 中学生以下の子どもと高齢者は、大半を徒歩生活圏で暮ら している。徒歩生活圏は人間の生活の基礎単位である。地域 は家族の集合体である。
 県民は、地域のコミュニティの崩壊または希薄化に強い不 満を持っていると同時に、ゆとりのない労働と生活を強いら れていることにも不満を持っていることは明らかだ。  これを回答者の職業別に見ると以下のようになる。専門・ 技術・教育職の回答者は①42%、②42%、③41%。事務職 は③48%、①47%、④42%。技能労務職は③46%、②41% ①40%となっている。事務職や技能労務職の回答者は、他 の職業と比較して、ゆとりのない労働と生活を強いられて いることがわかる。
 以上のことからわかることは、「8時間働けば普通の暮らし ができる社会」をめざすこと、「子どもは家庭と地域で育つ」 点からも、小学校区など徒歩生活圏を子どもや高齢者にとっ て居心地のよい安全安心の地域として再生する政策を具体化 していくことが喫緊の課題になっている。
*この原稿は、「新かながわ」第2423号(10月15日
 付)から、編集部の了解を得て配信しています。
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     横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
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第379回配信 2017年10月23日 No.1367

悲しく痛ましい介護老人保健施設

はたらく女性のフロアかながわ 中嶋ひとみさん

 「せっかく資格があるのに働いてないの? いちど介護の 職場を見に来てよ!」と以前の上司から何度も誘われ、訪ね たのがきっかけで去年の9月から再び看護の仕事に復帰しま した。
 仕事内容は胃瘻栄養の管理、食事介助、創傷処理、与薬、 受診時の付き添いなどが主です。月に8日程度なら、私で役 に立てれば嬉しいという気持ちでした。ところが始めて見る と、9時出勤では仕事が回らず、20分くらい前から仕事を始 めないと間に合いません。終了時間もほぼ30分は残業が当た り前になっていました。看護師は次々とやめていき、その後 の補充がないので月8回勤務の約束が守られたのは今年に入 ってから一度きりでした。出勤回数は次第に増え、16回と言 われた月もありました。
 「賠償責任を負う」という内容で、2人の保証人の印鑑を ついた。
 3月になって「就業規則等に違反し損害を与えた場合は賠 契約書を提出するよう求められました。就業規則を要求した ところ、時給、就業開始と終了時間が書かれた契約書をくれ ました。月8回勤務と言う記載がなく、やめるときは2カ月 前に伝えることなどが書かれていました。そこで契約書に基 本8~10回と追加で書いてもらいました。やめるのも2カ月 前に伝えるのは無理と主張しましたが、うやむやのままです。
 看護師に余裕がないので、病気や怪我で予定外に休むと他 の看護師が休みを返上して出勤することになり、毎月の規定 の休暇を翌月に繰り越す人が出てきます。
 介護スタッフも同様に人員不足です。入浴介助係が急に休 んだりすると、前日夕方から出勤している夜勤者が、朝9時 半に帰れず、休んだスタッフの分の入浴介助を終えて、昼近 くまで残業をしています。先日は13時30分まで4時間の残 業をしていました。受付に付き添うことになり、午後遅くま で付き添っていたという話も介護職の人から聞きました。
 労働安全衛生委員会に出た先輩ナースは、「残業はありませ んね?と産業医に聞かれたけれど、婦長さんが黙っていたか ら私も黙って帰ってきちゃった」というのです。「組合もない 職場だから、職場の代表として、体を壊すような過酷な現状 を伝えてくれないと困るわよ。規定時間よりもいつも早く来 て、いつも残業せざるをえないし、時間外届もなるべく出さ ないように言われているでしょ? 休憩時間だって入所者と 退所者の時間が初めから休憩時間のところに予定されている んだから、休憩が取れないシステムじゃないの」と、アルバ イトの私が文句を言っても、常勤者はあきらめている様子で した。
 人がいないことのシワ寄せはすべて患者さんに回り、「おむ つかえてください」と訴えられても、その場を離れるには誰 か代わりのワーカーがいないと対応できないので、結局、定 時のおむつ交換まで待たせることになるのです。そんなこと が重なって、褥瘡の人も多い何とも痛ましい老健施設の現状 です。
*この原稿は、「はたらく女性のフロアかながわ」の機関
 紙、「はたらく女性のフロア通信」No.32(9月25日
 付)から、編集部の了解を得て配信しています。
  連絡先:  E-mail wwfk@hotmail.co.jp

第379回配信 2017年10月23日 No.1368
「生協運動の父」賀川豊彦

利益より人間尊重の社会を

「みなみ」から

 「生協運動の父」といわれる賀川豊彦は1909年12月24 日神戸で生まれ、その生涯を人間愛に生きました。4歳のと き両親を亡くし、精神的にも経済的にも苦労の多い思春期を 送りました。19歳のとき結核に倒れましたが奇跡的に回復し たことをきっかけに「他人のために役立つこと」を自らの使 命とし、困難に直面している人々の暮らしの救済運動にたず さわりました。そして悲惨な暮らしを強いられている人々の 背景には、社会全体にさまざまな問題があると考えるように なりました。
 1914年賀川はアメリカのプリンストン大学に留学、貧 しい労働者が団結して行う労働組合運動に衝撃を受けます。 当時、日本の労働者は第1次世界大戦後の不況が続き困窮し ていました。賀川はまずお互いに協同して生活を守り合う消 費組合の創設、農民の生活改善のための農民組合の組織結成 に力を注ぎ、1921年「神戸購買組合」を創設。同じころ 賀川に心を動かされた実業家、那須善治が「灘購買組合」を 創設しました。
 1951年生協の全国組織である日本生活協同組合が設立 され、賀川は初代会長に就任しました。賀川は生涯にわたり 教会・平和・協同組合の仕事に力を注ぎました。
 そこにはいつも弱者の側に立つという姿勢が貫かれ、「利益 より人間尊重の社会を」という精神を説き、休むことなく平和 な社会の実現をめざして働き続けました、生協は助け合いによ る生活の安定と向上をめざす組織です。賀川の説いた「協同 組合の中心思想」は今なお変わることなく生協活動の支えと なっています。

賀川豊彦が説いた「一人は万人のために、万人は一人のた めに」の社会を実現するための「協同組合の中心思想」

【利益享楽】生活を向上させる利益を分かち合い、ともに豊 かになろうとする。
【人格経済】お金持ちが支配する社会ではなく、人間を尊 重した経済社会へ。
【資本協同】労働で得たお金を出し合い、生活を豊かにする 資本として活かす。
【非搾取】みんなが自由と平等で利益を分かち合う、共存同 栄の社会をつくる。
【権力分散】全ての人が人間としての権利を保障され、自立 して行動する。
【超政党】特定の政党にかたよらず、生活者や消費者の立場 で考え主張する。
【教育中心】豊かな生活には、一人ひとりの教養とそれを高 めるための教育が重要。

*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙
「みなみ」第532号(10月付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。  連絡先 〒238―0031
     横須賀市衣笠栄町2-19
      TEL.046(853)8105

第379回配信 2017年10月23日 No.1369

遠隔診療は向かない禁煙治療

「神奈川県保険医新聞」のコラムから

 当院ではバレニクリンを用いた禁煙外来を行っている。多 くの症例を経験して数回の診察を経れば、概ね禁煙に到達す る方、途中で脱落する方が推測できるようになってきた。患 者さんの中には禁煙補助薬を使えば、簡単に禁煙できると思 って来院される方もいるが、まずその幻想を壊す必要がある。
 禁煙の目的をはっきりさせ、強い意志をもって治療に向き 合ってもらう。また同居家族や友人、職場の方々の協力が必 要であることも説く。とくに同居人に愛煙家がいると禁煙の 到達は難しい。数回の診察の間に一度でも煙草ゼロの日があ れば、その達成を大いに喜び、その努力を大いに賞賛する。 また、なかなか禁煙に到達できない方はあの手この手で指導 する。このように禁煙治療には医療者側の強力なコミュニケ ーション能力が必要だ。
 咋今、禁煙治療に遠隔診療の導入が図られている。確かに 忙しい方が受診に縛られることなく、薬剤を入手できるメリ ットはあるであろう。しかし、薬剤を入手できたとしても、 コミュニケーションの乏しい環境での禁煙到達やその持続は 難しいと思う。
 厚労省がこの方法での禁煙治療の拡大を推し進めるのなら、 それは医療者のコミュニケーション能力の過小評価だ。遠隔 診療のPRも多くなってきた。医療者も自分の能力の重要性に 気づき、簡単に禁煙治療に遠隔診療を持ち込まないでもらいたい。(関)
*この原稿は、神奈川県保険医協会の機関紙「神奈川県保
 険医新聞」第2035号(10月5日付)のコラム「杏林
 往来」から、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒221-0835
       横浜市神奈川区鶴屋町2-23-2
      TSプラザビルディング2階
      TEL.045(313)2111

第379回配信 2017年10月23日 No.1370
嘱託の制度が変わります(Ⅰ)

「コスト論」色濃く

「横浜市従」から

 8月23日、国(総務省)は、「会計年度任用職員制度の導 入等に向けた事務処理マニュアル」を定めた旨、地方公共団体 に通知しました。
 マニュアルは、2020年4月1日に施行される「改正」地 方公務員法(以下「改正法」)の施行後の臨時・非常勤職員に 係る制度の運用上の留意事項や円滑な施行のために必要と考 えられる準備等の参考として作成されたものです。
 総務省は、各地方公共団体に対して、このマニュアルを参 照して準備することを求めています。形の上では地方公務員 法や地方自治法に基づく、いつもの「技術的助言」の体裁を 取っており、国が地方に「おねがい」しているものですが、 もっぱら地方公務員の賃金・労働条件を国家公務員のそれ以 下に抑える役割を果たしてきた、いわゆる「総務省指導」の 一環であり、「改正法」施行後はこれまでの公務員部長通知に 代えて、このアニュアルが効力を持つことになります。
 そこで、今号から全5回の連載によって、マニュアルを読 み解いていくこととします。  まず、マニュアルが述べる「改正法」の趣旨についてです が、「現状において地方行政の重要な担い手となってい」る 「臨時・非常勤職員の適正な任用・勤務条件を確保すること が求められて」いることから法「改正」を行うものだと説明 しています。
 この点では、誇りをもって働く非正規雇用の公務員の切実 な待遇改善要求に応えるものとも読めます。
 ところが、「各論」に進むと論調は一転します。これまでも 繰り返してきた「簡素で効率的な行政体制の実現」という「コ スト論」が色濃くなり、相変わらず「厳しい財政状況にあっ ても、住民ニーズに応える効果的・効率的な行政サービスの 提供」が重要だと説いています。嘱託の労働条件を抑え込ん できたことへの反省がありません。嘱託職員の賃金が財政危 機の主因だと言わんばかりです。
*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市
 従」第1484号(10月1日付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
 連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
      TEL.045(241)0005


「手を結ぶための、私たちの訴え」第378回配信
2017年10月16日 日本機関紙協会神奈川県本部

励ましたい 本質見抜いて
投票しようと

 9月11日付のこの「配信」で、「初期ファシズム、14の 兆候」を紹介しました。その14項目目には「詐欺的な選挙」 が挙げられています。今度の総選挙はこれに近い感じもしま す。「希望の党」などは、マスコミを振り回して政治情勢の ポイントを見えにくくし、安倍政権を助けています。
 「私たちは、メディアに対して、こうした勢力の巧妙な宣 伝に惑わされることのないよう毅然とした報道姿勢を求める。 そして同時に、選挙の争点が『改憲』と『安倍政治』そのも のの是非にあることを見抜き、『安倍9条改憲』を阻止するよ う広く訴えるものである」。これは、日本ジャーナリスト会 議が10月6日付で発表したアピールの結びの部分です。
 最近の海外での政治選挙や国民投票でも偽のニュースや、 国民の感情を悪用した右翼系の主張が問題になっています。 争点をそらして権力や議席を獲得し、選挙が過ぎれば国民を 軽視したり無視する例も残念ながら多いです。「国民の印象を 操作」する行動を当たり前のようにしている人たちもいます。
 この選挙で大事なことは何なのか。氾濫する情報の中から、 本質を見抜いて投票するためには有権者の努力も必要です。 日々の仕事や暮らしに追われる人が多いのですが、本質を見 抜けるように励まして、投票するよう訴えましょう。

第378回配信 2017年10月16日 No.1360

8時間働けば
 ふつうに暮らせる社会に

  ―長時間労働の是正、
賃金・最低賃金の大幅引き上げ―

「神奈川の仲間」から

「働き方」改革ではなく「働かせ方」改革
 まともな働くルールを確立するためにも、今度の選挙は重 要です。アベ「働き方改革」はルールをつくるのではなく、 大企業の利益のために労働者を酷使する「働かせ方改革」で す。

過労死容認の『規制』
 とくに大きな問題が、「残業時間の上限規制」と「労働時間 規制の廃止」です。
 政府が提案しようとしている残業時間上限規制は、過労死ラ インの長時間労働を容認するものです。
 労働基準法では「月45時間、年360
時間」と決められて いますが、これを「月100時間」、「2~6か月平均で月80 時間」まで容認するというもので、「規制」という名に値しな いものです。労基法に定められた残業時間を、強制力をもっ た上限とすべきです。

「死ぬまで働け」
 政府が言う「高度プロフェッショナル制度」は、一定の年 収以上の労働者の労働時間規制をなくすというものです。労 働時間の規制がなくなりますから、「24時間365日、死ぬま で働く」ことを強要できることになります。
 年収要件についても、日本経団連は「年収400万円まで 範囲を広げる必要がある」としており、いったん制度が導入 されれば、対象が際限なく広がっていくことは明らかです。 過労死の根絶と真逆な政策であり、許せません。

「最賃の引上げが大事
 「残業が少なくなると賃金が下がって生活が大変」という 声もあります。
 残業をしなくても、まともな賃金を得られることが大事で はないでしょうか。国際的にみても異常に低い最低賃金が、 労働者全体の低賃金の要因になっています。最賃を「ただ ちに1000円、1500円をめざして」大幅に引上げ、 労働者全体の賃金をまともな水準にしていく政策が求めら れます。

長時間労働者が突出して多い国、日本
         週49時間以上の長時間労働者の割合
         JILPT「データブック国際労働
         比較2016」より
       (各国2014年の男性労働者、単位:%)

日本    30.0
イギリス  18.1
カナダ   16.6
アメリカ  16.6
ドイツ   15.0
フランス  14.6
オランダ  13.8
イタリア  13.1
スウェーデン 12.3
デンマーク  12.3
フィンランド 11.5

*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川
 の仲間」第325号(10月1日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
 連絡先 〒231-0062 
     横浜市中区桜木町3-9横浜平和と労働会館内
      TEL.045(212)5855
      FAX.045(212)5745

第378回配信 2017年10月16日 No.1361

選挙だ、投票に行こう!

 ~川崎市長選挙に私たちの思いを響かせましょう~
川崎医療生協 理事長 桑島政臣さん

 10月8日公示、10月22日投票で川崎市長選挙と市議会議員 補欠選挙が行われます。国政レベルでも、衆議院が解散、総 選挙とあわせて行われます。
 選挙は、自分や家族、仲間、地域の人々の暮らしをどう豊 かにしていくかを考え、一人ひとりの意見を投票という形で を選挙でアピールする機会です。棄権することなく、自分た ちの思い響かせましょう。
 川崎医療生協は毎年、「1班1支部1職場1要求」として、 川崎市に社会保障制度やまちづくりについての提案をしてい ます。小児医療費助成の拡充から、全国ワースト2位の保育 園の待機児童問題の対策をはじめ、国保保険料・介護保険料 の引き下げや、政令市ではワースト1位となっている特別養 護老人ホームの待機率の改善も要求しています。
 川崎市は全国トップクラスの財政力があります。無駄な公 共事業ではなく、市民の福祉に使うことを市民として強く望 みたいものです。
 また、職員、組合員のみなさんについては、支部の会議や 班会、学習会を企画して、どうしたらもっと安心して楽しい 川崎を作り出せるのか話し合ってみませんか。そして、その 声を選挙に響かせましょう。
 国政でも、医療生協が最も大切にしている一人ひとりの命 というものが、危険にさらされようとしています。一人ひと りが考え、その答えを選挙に響かせましょう。
*この原稿は、川崎医療生活協同組合の機関紙「川崎医療
 生協」第614号(10月1日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
 連絡先 〒210-0804
     川崎市川崎区藤崎4-21-2
      TEL.044(270)5881

第378回配信 2017年10月16日 No.1362 憲法と私たち

不当な介入・弾圧とたたかう
協同をひろげよう

介護と経営 税務相談の現場から
「暮らしとからだ」から

 今回は2つの裁判を通して憲法を考えます。介護の現場で 起きた不幸な事故に警察・検察が不当介入――准看護師が業 務上過失致死に問われた裁判に、全国の介護現場から「他人 事ではない」「安心して介護を続けられない」などと懸念の声 があがっています。経営・税務相談にのっていた民主商工会 の事務局員が逮捕されて428日間も拘留された事件は、管 轄外の公安部が動いた不可解な展開など、「共謀罪の先取り」 とも言われます。警察・検察が市民社会に不当に介入し権力 を拡大すればするほど、私たちの社会は自治や自由のない息 苦しい社会になってしまいます。みなさんはどう思いますか?

准看護師を犯罪者扱い
 2013年12月12日、長野・特別養護老人ホーム「あず みのの里」の食堂で、おやつのドーナツを食べていた85歳の 女性入所者が、ぐったりして意識を失っているところを発見 されました。施設職員が全力で救急に努めましたが、女性は 意識がもどらないまま、14年1月16日、入院先の病院で亡 くなりました。
 この出来事をとらえて、検察は14年12月26日、女性の隣 で男性入所者(食事全介助)にゼリーを食べさせていた准看 護師を「注意義務を怠り助勢を誤嚥・窒息させた」として、 業務上過失致死で在宅起訴したのです。

これが犯罪か?
 弁護団は、注意義務違反は成り立たないと追及してきまし た。検察側はドーナツを配膳したこと自体を過失として、16 年9月16日に起訴内容を新たに追加してきました。これは介 護現場の実態を無視した乱暴きわまりないものです。これを 犯罪だとは決して認められません。
 この間、全国から「こうしたことで罰せられるならば、人 間らしい介護が奪われる」「介護現場が萎縮し、ますます介護 職員になる人たちがいなくなってしまう」という声も多く寄 せられています。

介護の充実こそ本筋
 現在、介護保険制度の度重なる改悪により、介護現場では 職員の確保が非常に困難になっています。介護福祉士の養成 校においても定員割れを起こしている状況です。  この事故をとらえて准看護師を有罪にすることになれば、 日本の介護が崩壊し、日本国憲法にある人間の尊厳を守る ことと本来の介護ができなくなってしまいます。この裁判 は、介護の未来がかかった裁判です。

民主団体を狙いうち
 2013年5月、広島国税局が倉敷民主商工会(岡山県) に、当時会員だった建設会社社長夫妻の脱税容疑と称して 捜索に入りました。その後、岡山県警公安部が法人税法違 反(脱税幇助)などで禰屋(ねや)町子事務局員を逮捕し、 428日間にわたって拘留しました。
 禰屋さんは、パソコンの会計ソフトの入力や振替伝票の作 成を手伝ったことが脱税幇助にあたるとされました。また正 当な自主申告活動の援助を「無資格で税理士業務を行った」 とされ、税理士法違反に問われました。(当の建設会社社長 夫妻は拘留されず、在宅のまま懲役1年6カ月・執行猶予付 きの判決が確定)。

不当な有罪判決
 「2017年3月3日、岡山地方裁判所は、禰屋さんに対し て懲役2年・執行猶予4年)の有罪判決を言い渡しました。 これを受けて、岡山県商工団体連合会の奥田伸一郎会長が声 明を発表しました。
 「この判決は、民主商工会会員と事務局員が行う助け合い の自主計算・自主申告運動を敵視し、税理士法を悪用して団 体自治に介入した検察と税務当局の一方的な主張に沿った不 当極まるものである。『国民主権原理を謳う我が国の憲法上の 要請からも十分に尊重されるべきである』と判断した小原・ 須増事件の高裁判決から大きく後退し、『申告納税権が憲法上 保障されているものでないことは明らかである』としたことは 言語道断である。」
 また、税理士法違反について『組織性は顕著』とし、民主 商工会を組織的犯罪者集団のようにとらえており、事実誤認 に基づく判決に厳しく抗議する。『権力による弾圧』という事 件の本質を見ようとしない裁判所の姿勢は許しがたく、禰屋 さんと弁護団は即日、控訴した」。

共謀罪の先取り?
 裁判官は「不当判決だ!」との傍聴席の人たちに対し、す ぐさま警察を呼び「これが私のやり方だ!」と公言。管轄外 の公安部が主導したことも含め、まさしく共謀罪の先取り、 民主商工会などの民主団体に狙いを定めた弾圧との声があが ります。

          8月25日、倉敷民商弾圧事件の無罪を勝ち取る横浜東部(鶴見・神 奈川・港北)の会が結成されました。署名ご協力に関するお問合せは ☎045(324)2767(横浜東民主商工会)です。皆様の支援とご協力をお願い ます。
*この原稿は、「暮らしとからだ社」の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒230-0001
     横浜市鶴見区矢向
     1-6-2017年10月14日
      TEL.045(947)3260
      FAX.045(574)2301

第378回配信 2017年10月16日 No.1363
首都圏建設アスベスト訴訟 神奈川W結審
―2陣 横浜地裁10月24日・1陣 東京高裁27日―

「怒り」と「光」
~早期解決・基金の創設を

神奈川土建 佐藤 学さん

 アスベストの被害にあった場合、①労災申請をする、②石 綿健康被害救済制度の申請をするという2つの方法により、 医療費の負担をなくすことは可能です。
 労災の場合は休業補償給付の申請により、アスベスト疾患 が原因で休んでいる期間、過去3カ月を平均した賃金の8割 が土日に関係なく支給されます。一人親方・事業主の人で労 災認定が認められた場合、自分が申請している特別加入の給 付日額の8割が土日に関係なく支給されます。
 これに対して、労災以外でアスベストの被害にあった場合 は、②の石綿健康被害救済制度から月額103,870円が 療養手当として支給されます。労災に比して、石綿救済制度 の給付は明らかに貧弱であり、認定の条件も厳しいものとなっ ています。
どちらにしても、失われた健康、普通に働き暮らしていけ る権利が損なわれたことに変わりはありません。

健康に働く権利・幸福追求権
 労働災害では、一般的に使用者に安全配慮義務の違反があ ると言える場合、損害賠償を求めることができます。「安全配 慮義務」とは「労働者が労務提供のため設置する場所、設備 もしくは器具等を使用し又は使用者の指示のもとに労務を提 供する過程において、労働者の生命及び身体等を危険から保 護するよう配慮すべき義務」と説明しています(川義事件・ 最高裁昭和59年4月10日判決)。
 そもそも、日本では戦前戦後を通じてアスベスト建材を野 放しにしてきました。アスベスト建材の製造・販売メーカー は、どんなに遅くとも1970年代初頭には、アスベストの 発がん性にはわかっていたにもかかわらず、2004年の法 令改正によりアスベスト建材の製造等が禁止されるまで作り、 販売してきました。国は、労働者の生命・健康を確保するた めに規制権限を適時かつ適切に行使しなければならなかっは ずです(憲法25条1項生存権の保障、憲法27条2項労働条 件法定保障)。
 労災認定されている人はもちろん、アスベスト被蓋にあっ た人について、国・建材メーカーは真摯に受け止め、謝罪と 積極的な救済を行なうべきです。

立法的解決「基金の創設」を
 労災認定だけでも、困難を伴います。労災認定には2年の 月日がかかった例もあります。まして、司法を通した解決で は、多くの証拠を提出し、証明しなければなりません。
 この間の建設アスベスト訴訟で、国の規制権限不行使、メ ーカーについては健康被害に対する注意義務違反といった責 任があることについて、裁判上明確になっています。
 さらに札幌地方裁判所は判決の中で、国・建材メーカー・ ゼネコンに対して、新しい制度を創設・立法する必要がある こと指摘し、さらに被害の深刻さを受け止めて、大幅に損害 賠償額を引き上げています。
 建設アスベスト訴訟では、謝罪と補償とともに、裁判所を 通さなくてもアスベスト被害者が救済されるよう「建設石綿 被害者補償基金制度」の創設と、すべての被害者への全面補 償・新たな被害者を出さないための粉じん暴露予防策を確立 するよう求めています。

10月のW判決とその先へ
  提訴後、亡くなった仲間・原告は146人を数えます。
  過去、東京大気汚染訴訟で、自動車メーカー・国・首都圏 高速道路株式会社が、東京都に資金を支払い、それを基に東京 都内の全てのぜん息患者の医療費を無償とする制度を、200 8年に創設したことがあります。
 神奈川土建ではこの8月9月10月、全支部あげて街頭で訴 えもしてきました。多くの市民の理解がなければ、基金の創 設はありません。また、解散総選挙もあります。私たちの願 いを国会で確実に形にする候補者へ一票を投じること、国会 議員がこの問題の重要性に真摯に向き合い、制度創設へ力を 入れるよう後押しをすることが重要です。
 このW判決に勝利すること、この判決の意義を多くの仲間、 そして市民と共有すること、そして、それを基金制度創設へつ なげていくことが、私たちの目標です。
 146人の仲間の無念と私たちの怒りを、「光」へとつなげ る運動をさらに強めましょう。
*この原稿は、神奈川土建一般労働組合の機関紙「けんせ
 つ神奈川」第571号(10月5日付)から、編集部の了解
 を得て配信しています。
 連絡先 〒221-0045
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      TEL.045(453)9806

  第378回配信2017年10月16日 No.1364

声をあげないと賛成している、と

「年金者しんぶん」神奈川県版
 コラム「好奇心」から

 「どこかの国の大統領が言っていた
   声をあげない者たちは賛成していると
  選べることが大事なんだ
   人に任せるな
 行動しなければ伝わらない
  (欅坂46サイレントマジョリティー)
 
   2012年改憲を狙って安倍登場、13年秘密保護法、14年 集団的自衛権閣議決定、15年戦争法、16年盗聴法拡大、17年 共謀罪と強行を重ねてきた。ついには18年発議で20年憲法9 条に自衛隊を明記施行と。
   安倍首相は「9条3項に現在の自衛隊を追加・追認するだけ だから何も変わらない」と言った。とんでもない! 軍事力統 制システムがなくなり、軍拡路線の歯止めがなくなり、国家権 力によって国民の権利と自由が脅かされる最も危険な道だ。 2項の戦力不保持は戦後日本の軍事力を完全にコントロールし てきた。(恒久平和主義)
   森友・加計疑惑などに蓋をし、野党の選挙準備不足に乗じ て党利党略、権力の私物化の解散に踏み切った。国民をなめ た大義なき解散。市民と野党が力合わせ、戦争法を廃止し立 憲主義を取り戻すため、NOを突き付け安倍の暴走を止めよう!  妖光
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙
「年金者しんぶん」神奈川県版、第355号(10月15日
 付)から、編集部の了解を得て配信しています。
   連絡先 〒231-0032
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   手を結ぶための、私たちの訴え」第377回配信
2017年10月9日 日本機関紙協会神奈川県本部

ノーベル平和賞が励ました市民の努力

。  核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN・アイキャン)が、ノ ーベル平和賞を受賞しました。7月の国連会議で核兵器禁止 条約が採択されましたが、ICANは核兵器禁止条約の制定を訴 えてきたNGO(非政府組織)の連合体で、日本を含む100 カ国以上に組織があると報道されています。日本の被爆者を はじめ、核兵器廃絶を求めて活動してきた人たちや署名に名 前を書いた何億人もの人たちが受賞したことになります。
 戦争被爆国の首相でありながら、安倍首相はこの受賞にコ メントしなかったと報じられました。国を超え、思想信条の 違いを超えて進められてきた核兵器廃絶の運動は、人類の巨 大な運動でした。その到達点が核兵器禁止条約の制定です。  10月10日に公示される衆議院議員の総選挙。国会開会と同 時に、国会という公開の場で説明も審議もないままの解散で す。憲法に違反する解散だという見解もあります。冷静に考 えてみれば、本当におかしな安倍政権のやりかたです。
 国際世論を無視して危ない行動をとる北朝鮮に対して、軍 事力を強化することが国民の安全を守る道だと主張する政党 や候補者も目立ちます。外交努力をしない言い訳でしょうか。
 「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」する立場と努 力が憲法の期待する道であり、ノーベル賞からの励ましです。

第377回配信 2017年10月9日 No.1355
        戦争は絶対ダメ!

  安倍政権による
9条改悪を許さない

「神奈川の仲間」から

「戦争国家」づくりの流れ
2013年12月 特定秘密保護法を強行成立
2014年7月  集団的自衛権の行使容認
2015年9月  戦争法の強行成立
2017年6月  共謀罪法の強行成立

 安倍首相の解散の狙いは、疑惑隠しとともに、野党の準備 が整わないうちに選挙を行い多数の議席を得て、憲法改悪を 強行することです。
 この間、選挙では何も言わずに議席で多数を得るや、特定 秘密保護法や戦争法=安保法制、共謀罪を次々と強行してき ました。
 今回の選挙では改憲を公約に入れ、来年には国会で改憲案 を発議し、19年に国民投票を行い、20年までに憲法を改悪す る策動を進めています。焦点となるのは9条です。これまで の「戦争する国」への総仕上げとして憲法を改悪し、米軍と 一体となって海外で戦争を行うことが狙いです。そして反対 する国民や労働組合などに対しては、特定秘密保護法や共謀 罪によって弾圧をする。自由のない国にしようとしています。
 多くの国民が憲法9条を変える必要はないと考え、80%以 上の人が「9条は日本の平和と安全に役立っている」と考え ています。こうした民意を踏みにじる安倍政権のやり方を許 すわけにはいきません。
 平和であってこそ、豊かな暮らしもやりがいのある仕事も 実現できます。戦争を許さない政治を実現しましょう。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川  の仲間」第325号(10月1日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0062
      横浜市中区桜木町3-9
     横浜平和と労働会館内
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第377回配信 2017年10月9日 No.1356

戦争被爆国は平和外交優先

多摩麻生民主商工会 三浦政弘さん

 戦後72年目に当たり、わが日本国の行方も世界の渦中にも まれ、危惧の念を抱かざるものです。
 私は支那(中国)・関東州大連(遼寧省大連市)に1930 年に生まれました。翌31年に柳条湖で満州鉄道線爆破事件が 起こり、翌年満州国が誕生し、以降、終戦引き上げまで在住 していました。1037年盧溝橋事件が勃発し、日本軍の侵 略で日中戦争がはじまりました。1941年12月の真珠湾攻 撃とともに太平洋戦争。そして45年敗戦。このように戦争に 明け暮れる時代でした。
 以上のように決して侵略戦争は起こしてはならない。また、 軍事力による他国への侵害は摩擦を起こすもとになります。 それ故、憲法第9条の戦争放棄は、重大な条文として守るべ き義務があります。決して改憲などすべきではないと強く心 に刻むものであります。
 最近、某国の核問題が取りざたされていますが、(戦争)被 当たるべきと考えます。なにしろわが国は、広島・長崎に原 爆を落とされた国です。
 平和的外交優先です。独自に判断して国連に訴えても受け 入れられると考えます。
*この原稿は、神奈川県商工団体連合会の機関紙「新商連
 しんぶん」第321号(10月付)のコラム「ふいごと
 そろばん」から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒221-0823
     横浜市神奈川区二ッ谷町1-11
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     FAX.045(312)5244

第377回配信 2017年10月9日 No.1357
沖縄レポート
平和教育に重い課題

チビチリガマ損壊事件

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 読谷村のチビチリガマの内部や入り口が少年4人によって 損壊された事件は、沖縄県民に強い衝撃を与えた。
 9月12日に発覚した時点では、30年前に入り口にあった「世 代を結ぶ平和の像」が右翼団体員によって破壊された事件を思 い起こし、新基地建設などに抵抗する県民へのデモンストレ ーションの可能性が議論された。30年前の事件と合わせ「85 人の犠牲者は3度殺された」と関係者は嘆き、憤った。
 その3日後、村外に住む16~19歳の4人が逮捕された。「心 霊スポットでの肝試し」だったと報じられ、新たな衝撃が広 がった。なぜ内部の損壊まで至ったのかなど明らかになって いないが、3度蹂躙(じゅうりん)されたことに変わりはない。

ガマでは強制集団死
 チビチリガマは沖縄戦の悲劇を象徴する現場の一つである。 太平洋戦争末期の沖縄戦で、米軍は1945年4月1日、現 在の北谷町、嘉手納町、読谷村の海岸部から上陸した。本島 北部に疎開していた人たちもいたが、地域に残っていた人の 多くは、沖縄で「ガマ」と呼ばれる自然壕に隠れた。チビチ リガマもその一つだ。
 約140人が避難していたこのガマに4月2日、米兵がや って来て投降を促した。恐怖にかられた住民らはガマの奥に 集まり、毒薬注射や家族で包丁などを使って殺し合うという むごたらしい集団死が起きた。
 このような事件は沖縄各地で起き、犠牲者数は「沖縄県史」 に記載されているだけで824人に上る。戦後、「集団自決」 と呼ばれる。しかし、乳幼児の命まで奪われた事件を「自決」 と言うべきではなく、日本軍によって強制されたものとして 「強制集団死」と主張する研究者もいる。「沖縄県史」や地 元紙は「集団自決」(強制集団死)と併記している。

非戦と祈りの場に
 チビチリガマの事件は戦後、タブーとなり、生存者は長く 口を閉ざしてきた。80年代になって地元の青年たちが事実の 掘り起こしに乗り出し、全容が明らかになった。87年には彫 刻家の金城実さんと住民らにより平和の像が造られ、内部は 墓所として出入りを制限し、非戦、平和の誓いと祈りの場、 平和学習の場となってきた。
 そのチビチリガマで、内部に残されていた遺物や遺骨まで 破壊された。犯行は10日午前という。少年らの心理・動機に 関心が集まる一方で、この場所で何が起こり、どのような場 所なのかを少年たちが知らなかったと報じられていること も驚きと困惑が広がっている。事件は、平和教育、地域教育 に重い課題を突き付けており、解明に伴ってさまざまな議 論を呼ぶことになるだろう。
*この原稿は、連合通信・隔日版No.9240(9月30日
 付)から、特別に編集部の了解を得て配信しています。
  連合通信社は、労働組合や民主団体の機関紙編集者が設立した「常設の共同 取材機関」です。転載契約料で経営している通信社ですが、このニュースに限 って特別に許可をもらいました。
  機関紙には、組織外の情報も必要です。ぜひ、連合通信社と契約を結ばれる ようにお勧めします。
連絡先 〒105-0014 東京都港区芝1-4-9
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377回配信 2017年10月9日 No.1358
「新かながわ」「自由の窓」から

インクルーシブ教育とは何か

梶田義熙さん

 前号の「県立高校改革基本計画の不思議、県立高校を削減 する本当の理由」のなかで、計画の主な内容として「知的障 害児童の県立高校への受け入れによるインクルーシブ教育の 推進」と書いたら、読者から「それって何」との声が届き ました。そこで、昨年の秋に私もかかわった「県立高校とイ ンクルーシブ教育の講演と学習の集い」で、横浜在住の荒川 智茨城大教授の講演から学んだことを紹介する。
  一般的には、障がい児と健常児を統合する教育=インテグ レート教育の問題点が明らかになり、国際的な到達点として インクルーシブ教育の推進がユネスコなどで呼びかけられて いる。
  2009年に公表されたユネスコのインクルーシブ教育に 関する「政策指針」では「インクルーシブ教育は、すべての 子ども―すなわち民族的・言語的マイノリティ出身者、過 疎地に住むもの、HIV/AIDSの影響を受けたもの、障害や学 習上の困難のある少年・少女を含む―の要求を満たすため の、そしてすべての青少年や成人に学習機会を提供するた めの、学校や他の教育施設の変革に関するプロセスであ る」としている。
  この内容について荒川教授は、「インクルーシブ教育のキー 概念は学習等への参加、排除をなくす。多様性への着目と対 応。学習者の差異や多様性は、学習を豊かにする機会として 捉える。排除されてきた、また排除される学習者に焦点を当 てつつも、すべての学習者を対象にする」と指摘している。   私流にいえば、例えば、障がいのある子ども、日本語が話 せない外国の子どもなど、どんな多様性を持っている子ども でも、それに対応できる教育機能を豊かに備えている学校や 教育施設に変革することと理解している。
  文部科学省のインクルーシブ教育の検討報告書には、これ を実現するためには、これまでの教育費用の十倍の費用が掛 かると記述されているそうである。
 世界のながれはインクルーシブ教育に向かっている。本当 のインクルーシブ教育を教育費の削減とセットで行うことは 不可能である。
*この原稿は、「新かながわ」第2422号(10月8日
 付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0037
    横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
     TEL.045(334)7867
     FAX.045(334)7868

第377回配信 2017年10月9日 No.1359

ばかげた命名「人づくり革命」

「鳥の目・虫の目」から

 改造後の安倍政権の目玉政策は「人づくり革命」だそうだ。
 えっ!人づくり?そんな日本語あったかなぁ。革命なんて 言葉をここで使うか。中身を探ってみると「人生100年先 を見据えて、生産性を高め、経済の高成長につなげる。そし て人口減を克服する」ということのようだ。なんのことはな い、残業代ゼロ政策をおとなしく受け入れ、大企業の利益拡 大に黙って協力する、そういった安倍政権にとって都合のい い人材をこれからずっと増やしていこうということではない か。
 そう言えば、かつての戦争中にも「産めよ増やせよ」とい うスローガンがあったなぁ。それとどう違うのか。
 マスメディアも「このハゲー」報道に血道 を上げる暇があったら「人づくり革命」というようなばかげた 命名と中身をしっかりほじくって伝えてもらいたものだ…と ハゲ頭をなでながら考えた次第。 (風)
*この原稿は、神奈川みなみ医療生協の機関紙「みなみ」
 第532号から、編集部の了解を得て配信しています。 連絡先 〒238-0031
    横須賀市衣笠栄町2-19
     TEL.046(853)8105


手を結ぶための、私たちの訴え」第376回配信
2017年10月2日 日本機関紙協会神奈川県本部

総選挙 最大多数の主役は国民

 9月28日、衆議院本会議は解散を告げる儀式だけでした。
 その後の小池都知事を代表にした希望の党と民進党の合流 などをめぐるドタバタ劇。それを伝えざるを得ないマスコミ と、その報道ぶりの結果、安倍政権がまん延させた「身びい き」で国民軽視の政治を見えづらくしています。
 「政権選択の選挙」といいますが、安倍首相も小池知事も その手法は独裁型志向であることはあきらかです。あの手こ の手で趣向は凝らしているようですが、根っこの土台は同じ ような「政権選択」に持ちこもうという本質が見えます。
 集団的自衛権を容認する閣議決定、特定秘密法・安保関連 法(戦争法)・共謀罪の強行、原発再稼働や沖縄県での新基地 建設の強行など、国民の声を無視して「自分ファースト」の 政治を進める安倍政権。この政権の実績への審判が、総選挙 のもっとも大事なテーマです。
 政治選挙の主役は、政党や議員や候補者だけではありませ ん。最大多数の主役は国民です。国民と野党の共同闘争を軽視 する政治勢力は、前世紀の選挙手法を引きずる人たちです。
 機関紙編集者は、それぞれの読者のスタンスに立って、そ の視点から、読者の知恵(声や「私の判断基準」)を借りなが ら、主権者の目線で政治を考えることではないでしょうか

第376回配信 2017年10月2日 No.1350
映画「ザ思いやりⅡ」に

「希望のメッセージ

―映画監督 リラン・バークレーさんに聞く―

 高校1年の時にアメリカ・ヒューストンから日本にホー ムステイに来た。「実は」といってから「本当はフランス語 圏に行きたいと思っていたんです」が、満員と言われ、「第 5選択の日本となりました」。来たら楽しかった。埼玉で小 さい金属部品工場を経営している人のところにホームステ イ。夏休みの2か月間「よく、工場で選別の仕事を手伝い ましたね」。翌年もホームステイ。高校を卒業してから3回 目の来日。「1年間、大学で勉強し柔道部に入った」。柔道 は厳しかった。「半端じゃなかったですね」。少しずつ読み 書きを覚えた。床屋で「もみ上げをどうしますか」と聞か れ「もも上げですか」と言ってしまった。

米軍がバグダットで殺すシーン
 23年前、31歳の時に日本に定着。「妻が日本で仕事をする ようになったためです」。綾瀬に住んだ。厚木基地の爆音は 子どもがうるさくて寝られない、という程度しか思わなか った。「人間、慣れてしまうのですね」。ある時、ウィー・ クリークスの映像で米軍がバグダットで陸軍のヘリから無 造作に民間機、民間人を打ち、殺すシーンを見た。「怖さ、 ひどさにものすごいショックを受けました」。その目で厚木 基地が「軍隊の一部だ」とはっきり見えた。近所に住む上 田市議と知り合いになり6年前、「かながわピースフェスタ (大和平和祭り)」に参加。「平和委員会のブースがあって そこに菅沼さんがいたのね」。平和委員会にすぐ入りました。

沖縄に出かけた
 平和委員会に加入したその12月に沖縄に出かけた。「ど うなっているのか知りたくて」。沖縄平和委員会の大久保事 務局長から話を聞いた。「基地のことより、そこにいる人た ちの継続性に感心しましたね」。海辺にある辺野古のテント で連日頑張っている人たち、高江で24時間体制で座り込ん でいる人たちに「心打たれました」。
 定年退職後、沖縄に移住した山口洋子さんは「米軍思い やり予算より、被災地への予算」署名を取り組んでいた。 3万筆集め、衆議院会館にきて外務省と防衛省に署名を提 出。「その時カメラを回しました」。思いやり予算という言 葉を初めて聞いたとき「長編映画ができるのではないかと 思った」。

米軍は日本を守るためにいるのか
 第2弾の「思いやりⅡ」が完成。サブタイトルは「希望 と行動」。「どのように行動しているのか、希望のメッセー ジを送っています」。そしてもう一つ。「倫理の問題です。 思いやり予算や米軍駐留経費などいろいろ含めると約1兆 円です。でも」と言ってから、「米軍に守ってもらわないと 困る、いいことやっていると思っている人が多いです」。米 軍は日本を守るために来ている訳ではない、ということを 知らせていくことが大切、と付け加えた。
 「米軍はいい人たちだという情報操作がされています」。 花火大会、エアーショー、基地開放に多くの人が参加する。 米軍が「ベトナムをはじめ、今のイラク、アフガンなどの 世界各地で戦争を繰り返しています。そのために日本の基 地が使用され、東アジア、太平洋圏の軍事行為の拠点とし て位置付けています」。そのことを知ったうえで「米軍への 思いやり予算が適切であるか、考えてほしいですね」と 言葉を強めた。

 リラン・バークレーさんは青山学院大学の講師、英語塾 の経営者。趣味は詩を書くこと。「詩集を出したいと思って います」。
 平和委員会に期待したいことは「基地問題と社会問題に 縁がなかった人にも運動に興味をもってもらえるような 企画をしてもらいたいですね」と人なつっこい笑顔を見せた。
*この原稿は、「平和新聞」神奈川県版102号(9月15
 日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
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第376回配信 2017年10月2日 No.1351 10.24横浜地裁 10.27東京高裁 W判決

すべての建設作業従事者の救済を!

「首都圏建設アスベスト訴訟 国会通信」から

建設業の重層的下請け構造
 わが国の建設業では、元請や下請け業者が労務費等の増 加・固定化を回避し、事業主の雇用管理責任や安全衛生責 任を免れる手段として、労働者と直接雇用契約を結ぶこと を避け、一人親方や個人事業主との請負契約を利用するこ とで、これらの者を「非労働者」として多用してきました。
 その結果、建築現場では何重にも積み重ねられてピラミ ッド型の重層的構造が形成され、現場の「労働力」の圧倒 的多数は、一人親方等であるという特徴が生まれました。  そして、このような建築現場で大量の石綿建材が製造・ 使用されたために、元請業者等に雇用された労働者と同じ ように、一人親方等も石綿建材から発生・飛散する大量の 石綿粉じんに暴露し続けることを余儀なくされ、肺がん、 中皮腫、石綿肺などの重篤な石綿関連疾患にり患し、苦し んでいるのです。
判決も補償基金創設を求める
 これまでに全国各地で出された一連の建設アスベスト訴 訟地裁判決では、一人親方等は労働関係法令による保護の 範囲に含まれないとして、救済の対象から外されています。 日本の建設業を支えてきた「労働力」である一人親方等を 「非労働者」として切り捨てることは、建設業における石 綿被害の救済として不十分といわざるを得ません。
 この点について、泉南アスベスト第2陣大阪高裁判決は、 「人の生命、身体、健康」という高度な法益を保護する観 点から「旧労基法や安衛法に基づく規制権限の不行使につ いては、石綿工場の労働者のほか、職務上、石綿工場に一 定期間滞在することが必要であることにより工場の粉じん 被害を受ける可能性のある者も損害賠償における保護範囲 に含まれると解するのが相当である」と判示しました。
 建設業において、一人親方等は、まさに現場の「労働力」 であり、職務上、建設現場に一定期間滞在して作業するこ とが必要でした。そして、建設現場で発生する石綿粉じん に暴露し、その結果、健康被害を受けているのです。した がって、泉南アスベスト第2陣大阪高裁判決が判示したよ うに、一人親方等もまた、損害賠償における保護範囲に含 まれると考えるべきです。
 そもそも、石綿による健康被害は、国が適時に適切な対 策を怠ったために発生した問題です。国は、「労働力」とし て建設業を支えてきた一人親方等の石綿被害についても、 元請事業者等に使用された労働者と同じように救済すべきです。
*この原稿は、首都圏建設アスベスト訴訟統一本部・原告
  団・弁護団が発行する「首都圏建設アスベスト訴訟・国
  会通信」第3号(9月21日付)から、神奈川県建設労
  働組合連合会の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒221-0045
     横浜市神奈川区神奈川2-19-3
      TEL.045(453)9701
      FAX.045(453)970


第376回配信 2017年10月2日 No.1352
テレビ神奈川(TVK) 「ニュース女子」
 放送決める

労組 BPO結論前決定に抗議

「JCJ神奈川」から

 民放労連テレビ神奈川労働組合(河口芳桂委員長)は9月 14日、テレビ神奈川(中村行宏社長)に対し、10月の番組編 成について抗議文を提出したことを明らかにした。労働組合 が番組編成に抗議するのは異例。
 抗議文によると、テレビ神奈川の局長会は、9月13日、10 月編成で「ニュース女子」のレギュラー放送を決めたという。  「ニュース女子」は、1月2日に東京メトロポリタンテレ ビジョンが放送した内容が、「虚偽の内容を報じられ名誉を毀 損された」として、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送 人権委員会に申し立てが行われ審理入りしている。また、BPO の放送倫理検証委員会も、放送倫理上の問題があったとして審 理入りしている。
 BPOの設立目的は、放送事業の公共性と社会的影響の重大 性に鑑み、言論と表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的 人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理上の問題に対 し、自主的に、独立した第三者の立場から迅速・的確に対応 し、正確な放送と放送倫理の高揚に寄与することとしている。  これまでテレビ神奈川の編成現場は、BPOの審理・審議が 終わってから、その結論をふまえて放送の可否を判断すると していた。ところが局長会は、BPOの結論が出ていないにも かかわらず放送を決定した。
 同労組は、放送は編成の独立した判断に則って行われるべ きであり、人権と放送倫理を尊重する立場から、BPOの結論 が出ていない段階で判断すべきではないとして、抗議文を提 出したという。
*この原稿は、日本ジャーナリスト会議神奈川支部の機関紙「JCJ神奈川」第48号(9月25日付)から、事務局長の了解を得て配信しています。
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第376回配信 2017年10月2日 No.1353 「新かながわ」「自由の窓」から
子どもの育ちの場、高齢者の暮らしの

場としての地域を考える

梶田義熙さん

 神奈川県の総人口は913万人。うち0歳~5歳未満の就 学前の子どもは約44万人、70歳以上の人口は218万人であ る(いずれも2016年)。これらの子どもや高齢者の大半は 徒歩生活圏で過ごしているといってよい。小中学生約66万人 も地域と学校で大半を過ごしている。
 徒歩生活圏を公立小学校区とした場合、県内に854の公 立小学校があるので、1小学校区平均約1万人強の人口、う ち就学前の子どもは約500人、小中学生770人、高齢者 2600人となる。なお、1小学校区平均の可住地面積は1. 7㎢である。これは1.3㎞四方の広さになる。
 徒歩生活圏の人口の約4割弱が中学生以下の子どもと70歳 以上の高齢者で占められている。
 徒歩生活圏は地域の基礎単位であり、現 代では交通などの発達で重層的な地域が形成されている。こ うした徒歩生活圏で子どもがのびのびと発達でき、高齢者が 安心して過ごせる地域をつくることこそ自治体の重要な仕事 となる。
 全県で今年、保育所の利用申し込み者のうち9500人が 保育所に入所できないでいる(保育所に入所できる権利があ るにもかかわらず)。公立小中学校は法律で無償となっている のに、年額平均で小学生6万円、中学生13万円を保護者が負 担している。いじめや、不登校、暴力も発生件数が高止まり している。
 高齢者も住宅確保の困難、孤立化などの深刻な事態が進行 している。国民健康保険では、県内5万人以上の人々が正規 の保険証をとりあげられ、短期保険証や資格証に変えられ、 医療機関にかかるのが困難になっている。これらは新自由主 義的「構造改革」の政策がもたらしたものである。
 こうした政策を転換し、保育所の整備など安心して子育て ができる地域、子どもにとって楽しくかつ学びの居場所にな るような学校づくり、防災・防犯など安心な地域づくり、高 齢者がその能力に応じて地域貢献できる、安心して過ごせる 地域づくりに視点を当てた自治体に変えていくことが切実に 求められている。
*この原稿は、「新かながわ」第2420号(9月24日
 付)から編集部の了解を得て配信しています。
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第376回配信 2017年10月2日 No.1354 「新かながわ」「自由の窓」から
県立高校改革基本計画の不思議

県立高校を削減する本当の理由

「新かながわ」から

 2015年に県教育委員会は県立高校改革基本計画を策 定し、推進している。
 主な内容は「グローバル人材の育成」を名分に「英才教 育」に特化した県立高校の育成など、県立高校の格差を前 提にした改革だ。
 知的障がい児童の県立高校への受け入れによるインクル ーシブ教育の推進。
 少子化社会における適正規模に基づく県立高校の再編統 合で20~30校を削減する計画である。
 高校教育のあり方にも重大問題がすでに指摘されている が、最後の県立高校の再編統合は、「改革」の名に値するも のだろうか。
 県教委の言い分は、県立高校が多すぎるので再編統合し て削減するということであろう。
 本当にそうだろうか。総務省統計局の「統計でみる都道 府県のすがた」の15~17歳の人口10万人当たりの高校数を 見ると全国平均は136.9校、神奈川県は93.8校であ る。高校生人口で47都道府県で最も高校数が少ない県であ る。東京は138.1校である。(2015年度の高校数は公 私立高校の合計)。
 高校の規模はどうか。高校1校当たりの生徒数の全国平 均は730人(約18学級)、神奈川県の1校当たり平均生 徒数は1066人(約27学級)である。東京は平均生徒 数724人(約18学級)である。
 学校規模については全国平均で18学級程度(1学年6学 級程度)である。神奈川は全国的にみて過大規模校が最も 多い県といえる。県教委の再編統合は理屈に合わないこと になる。
 にもかかわらずこうした計画を策定したのは別に本当の 理由がある。  黒岩知事になって県財政が危機的状況だとして、「神奈川 臨調」を設置して県民向けの事業を大幅に削減廃止した。 教育分野は「教育臨調」を設置して、教育費の削減を前 提にした教育改革を検討し、それに基づいて県教委が計 画を策定したことである。
 教育は「米百俵の精神」といわれているように、日本や 神奈川の未来を左右する人材育成の根幹にかかわる事業で ある。歴史に逆行する計画の見直しこそが必要だ。
*この原稿は、「新かながわ」第2421号(10月1日
付)から、編集部の了解を得 て配信しています。
 連絡先は、No.1353と同じです。


手を結ぶための、私たちの訴え」第375回配信
2017年9月25日 日本機関紙協会神奈川県本部

みんなが参加する「21世紀型の選挙」

 衆議院の解散、総選挙ということになりました。
 この選挙の直前に、揺れ動いた政党や議員がいます。政 党の存在意義や議員個人の政治信条を、改めて考える素材に はなるでしょう。しかし、機関紙編集者が読者とともに考え て欲しいことは、選挙と民主主義という人類の知恵です。
 選挙による民主主義はすべて正しい結果を生むとはいえま せんが、投票権をもつ人たちが理解した判断を集約します。 多くの人たちが政治に参加する大事な舞台であり機会なので す。政治に参加する権利=参政権は、選挙に投票する権利も 立候補する権利も含みます。さらに、選挙活動に参加して関 わる権利や憲法16条の請願権も含みます。
 政治に参加する権利の視点から選挙を考える宣伝も大事で す。本来は義務教育でしっかり伝えておくべきですが、教育 現場の実態はそれをさせない教育行政でした。選挙法制も国 民を政治から遠ざける役割をしてきました。この現実を見据 えて、人類の知恵である民主主義と参政権の価値を伝えたい。
 日本国憲法は「人類普遍の原理」に基づきます(前文)。国 政の福利は「国民がこれを享受する」です。みんなのための 政治にするために、みんなが選挙の意味を考え、みんなで参 加する「21世紀型の選挙」をめざした企画を訴えます。

第375回配信 2017年9月25日 No.1344
一人一人が「わたし」の頭で考えるとき

「わたし」が「わたし」で
あり続けるために

「神奈川みなみ医療生協」から

 わたしは生まれてから青年時代に至るまでわたしではなか った。
 「わたし」は国家のものであり、天皇のものだった。その 時代「わたし」が「わたし」であろうとすると憲兵や特高を はじめ周りが目を光らせた。学校でも「わたし」は「わたし」 ではなく国家・天皇のものだ、と徹底して教え込まれ、教育 勅語や軍人勅諭を暗記させられた。そこには国家に万一のこ と、つまり戦争などが起きたら身を捨てて国家と天皇のため に働け、と書いてあった。
 あの忌まわしい戦争が終わり、新しい憲法ができて、やっ と「わたし」が「わたし」のものになった。
 それから70年、今また「共謀罪」の名のもと権力―公安や 警察が「わたし」に入り込もうとしている。
 「わたし」が「わたし」であり続けるためにはいま何が必 要なのかを、一人一人が誰のものでもない「わたし」の頭で 考える時がきているのではないか。        (風)
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙
 「神奈川みなみ医療生協」第531号(9月付)から、
 編集部の了解を得て配信しています。
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第375回配信 2017年9月25日 No.1345 裕福な個人と企業の税率を引き上げ

国家間の税率引き下げ競争やめること

「年金者しんぶん」神奈川県版から

 マルクスは、資本主義社会がはじめて世界経済体制をつくり だしたことを「資本は頭から爪先まであらゆる毛穴から血と 汚物をしたたらせながらこの世に生まれてくる」と表現した。
 世界の裕福な8人と、人口の半分36億7500万人の資産 額がほぼ同じになった。また、トップ10の大企業の収益の合 計は、180の貧しい国々の収益以上だ。富裕層トップは富 を維持・拡大するために、多額のお金を積んでロビイストを 雇い、タックスヘイブンなどの税金逃れをしている。
 世界で9人に1人、8憶人が飢餓状態。4人に1人の子ど もが栄養失調になっており、毎日4~5万人が死亡している。 一方、世界で年間13億トン(生産される食品の約3分の1) の食品が捨てられている。飢えた人々の倍以上に食事を提供 できる量だ。
 アフリカや東南アジアでの自然災害や干ばつ、紛争などの 影響もあるが、開発途上国の貧困問題の解決が求められる。 「血と汚物をしたたらせない」ルールとして、裕福な個人 と企業の税率の引上げ、国家間の法人税引き下げ競争をや めることを求めたい。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者しんぶん」神奈川県版第354号(9月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
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第375回配信 2017年9月25日 No.1346
「今月の労働相談」

もう一度、東芝について

神奈川労連労働相談センター
相談員 石川要二郎さん

 以前にも東芝について書きましたが、東芝の元労働者とし て、その後の状況を報告させていただきます。
 経営危機が続く東芝は、8月末までに「東芝メモリー」を 2兆円規模で売却を完了しないと、来年3月までに債務超過 が解消できないために、株式の上場廃止となり深刻な事態と なります。  巨額の融資をしている銀行団の圧力や、米ウエスタン・ ジタル(WD)との複雑な交渉など、「もう間に合わないので は」との弱気な声もあるといいますが、大詰めに来て事態は 動き始めたようです。
 「東芝の職場を明るくする会」は6月18日、労働組合や民 主団体、日本共産党の協力を得て、「東芝リストラ対策会議」 を結成しました。東芝メモリーの分社化・売却、残る事業を 4事業部門に分社化するリストラから、労働者の雇用と生活、 地域経済を守り、東芝が企業の社会的責任を果たすことを求 めるものです。総会には144人が参加しました。
 早速、対策会議として6月28日の株主総会での宣伝行動を 行い、千人弱の参加者に500枚以上のビラを配布し、マス コミ各社の取材を受けました。
 株主総会のなかでも4人の仲間が、「原発依存から脱却し 廃炉作業に集中せよ」、「現在起きている労働争議を早期に 解決せよ」、「社長自らが、巨大赤字は社員のみなさんには 何の責任もないと言っているのだから、『緊急対策』という コミ各社の取材を受けました。
名の賃金・手当カットをやめよ」などの発言を行いました。  現在、東芝は分社化を進めるなかで、人減らしリストラは しないと言っていますが、実際には今は余裕がなく手が回ら ないところでしょう。再編・統合が進んでいくなかで、働く ものにしわ寄せがこないよう、しっかり運動を進めていく必 要があります。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川
 仲間」第324号(9月1日4付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
 連絡先 〒231-0062
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第375回配信 2017年9月25日 No.1347
「新かながわ」「自由の窓」から

人間は家族と共同体をどう形成したか

梶田義熙さん

 山際寿一氏の小論「類人猿はなぜ熱帯雨林を出られなかっ たか」(「現代思想」2016年12月号)が、興味深いので紹 介したい。
 「人類がチンパンジーとの共通の祖先と700万年前に別 れた」、「最初にあらわれた特徴は直立2足歩行」、それはなぜ か。
 「直立2足歩行は長距離をゆっくりした速度で歩くのに適 していて」、「おそらく広い範囲を歩き回って食物を探し、自 由になった手で食物を運んで、安全な場所で仲間と一緒に食 べたと思われ」、「人類の祖先は食物を採集する場所と食べ る場所を分ける必要があった」、「食物を運ぶことで、仲間と 分ける食物の量を調整することができ、人類は仲間との社会 関係を食物によって操作し始めた」。これにより、人類は「人 為的に集団の規模や構成を変化させることができるようにな った」
 霊長類の脳は、「群れの規模が大きくなると(新皮質比が) 上昇する。脳は日常的に付き合う仲間の数によって増大した」、 「脳が大きくなりはじめた頃は50人、現代人は160人となる」
 脳容量の増大は、「多大なエネルギーを必要としたため、身 体の成長が遅れ、育児に大きな負担を強いるようになった」、 その結果、母親だけでは育児ができなくなり「共同保育の必 要性が増し、集団の規模が拡大して脳容量の増大が促進され」、 やがて「この共同保育によって高められた共感能力」が拡げら れて、「相手の立場に立って一緒に問題を解決しようとする社 会性を発達させた」と。
 著者は、最後に、こうした人類の暮らしの結果、「家族と共 同体という二重構造を持った独特な社会が生み出された」、 「家族は繁殖の単位でありながら、食物の確保と子育ては 家族を超えた共同体を単位として行われる」と結論付けて いる。
 現代日本社会を見ると、家族生活の困難やゆがみ、とりわ け子育ての困難、地域のコミュニティの崩壊や希薄化が進行 している。これを克服する道は、生活の根本を規定している 働き方の人間的な転換、家族と地域の人間的な再生である。
*この原稿は、「新かながわ」第2417号(9月3日付)の連載「自由の窓」から、編集部の了解を得て配信しています。
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☆「新かながわ」は、週刊で月4回・日曜日発行ですが第5週は休刊です。
定価は、1か月¥400円。郵送料は1か月¥160円です。

第375回配信 2017年9月25日 No.1348
「新かながわ」「自由の窓」から

急増する神奈川の外国人労働者の実態

梶田義熙さん

 県内外国人登録者は2017年で18.6万人、うち中国6万 人、韓国・朝鮮2.7万人、フィリピン2万人などである。 県内外国人労働者は2016年には6万人。6年間で1. 6倍に急増している。
 内訳は専門的・技術的分野7615人→12064人、技 能実習生308人→5960人などとなっている。  20倍に増えた技能実習生とは何か。
米国大使館のHPに「人身取引報告書」がアップされている。 報告書は「日本政府は、人身取引撲滅のための最低基準を 十分に満たしていないが、満たすべく著しく努力している。 (中略)技能実習制度における労働搾取を目的とする人身取 引犯罪の可能性に関して、NGOからの報告や申し立てにもか かわらず、政府は、いかなる技能実習生も人身取引被害者と して認知せず、また技能実習生の使用に関わったいかなる人 身取引犯も人身取引犯として訴追することはなかった」とし ている。
 日本への勧告部分では、労働搾取目的の人身取引事案の捜 査・訴追を大幅に強化することを求めている。
 最後の概説では「この制度は本来、外国人労働者の基本的 な専門的技能を育成することを目的としていたが、事実上の 臨時労働者事業となった。『実習』期間中、多くの移住労働者 は、技能実習制度の本来の目的である技能の教授や育成が実 施されていない仕事に従事させられ、中には依然として強制 労働の状態に置かれている者もいた。(中略)技能実習生に過 剰な手数料および保証金の支払いを請求し、労働契約やその 他の契約条件を履行できない場合、技能実習生に罰金を科す 契約を義務付けていることが、依然として報告されている。 脱走や技能実習生制度関係者以外の人との連絡をさせない ように、技能実習生のパスポートやその他の身分証明書を取 り上げ、技能実習生の移動を制限する雇用主もいる」。
 これらの内容を日本のマスメディアは、ほとんど報道しな い。神奈川の労働運動が外国人労働者の非人間的扱いを根絶す るために、我がことのように闘うことが求められている。
*この原稿は、「新かながわ」第2418号から、編集部の
 了解を得て配信しています。
 連絡先は、No.1347と同じです。


手を結ぶための、私たちの訴え」第374回配信
2017年9月18日 日本機関紙協会神奈川県本部

いらない 身びいき政治と詐欺的選挙

 安倍首相は、臨時国会の冒頭で衆議院を解散するという。
 「森友」「加計」防衛大臣の責任問題などで疑惑を晴らさ ないまま先の通常国会を綴じました。閉会中の審議は外国 訪問で欠席。その後の経過を見ても「ていねいな説明」が されたといえません。野党が憲法に基づいて求めた臨時国会 は、事実上、無視しました。首相による「身びいきのまん延」 は、国政の私物化を許さないためにも明らかにすべきです。
 ここにきて、東京新聞とその記者を狙い目にして、菅官房 長官をはじめネット右翼の力も使って脅しの攻撃を進めてい ます。国民のために本来の役目を果たそうとする報道機関を つぶそうとすることは、民主主義の土台を破壊することです。
 ヘイトスピーチのような表現は別ですが、言論と表現の自 由を妨害することは当たり前の民主主義を否定して、ファシ ズムを復活させる狙いであることは明らかです。前回配信し た「初期ファシズム、14の兆候」を活かしてください。
 この「14の兆候」の14番目に「詐欺的な選挙」が挙げられ ています。振り込め詐欺と同じように、詐欺的な選挙で憲法 を壊す安倍政権に加担する勢力を見抜きましょう。政治選挙 の主人公は私たち国民です。多くの人たちと学びあい、励ま しあいながら、自由と民主主義の力を発揮しましょう。


第374回配信 2017年9月18日 No.1338

反撃すべき 「東京新聞」攻撃

ジャーナリズム研究者 丸山重威力さん

 かつて「朝日・共同・TBS」という言葉があった。「戦場の 村」の本田勝一(朝日)や「ハノイからの報告」の田英夫(TBS) のベトナム戦争ルポ、「黒い霧」や「沖縄水爆パトロール」報 道の共同通信が「右派文化人」の「目の敵」にされた。
 時代は移り、右派は自民党のリベラル派をつぶし、「右翼の 安倍」が政権を獲得。慰安婦問題で「朝日」を、岸井から国 谷まで、テレビキャスターを入れ替え、原発、秘密法、戦争 法、共謀罪と続く「壊憲法」を次々創り、いよいよ「明文改 憲」に舵を切った。
 昔と違うのは、政治課題に世論が敏感になり、人々が動き国 会前集会が開かれ、それが報じられて増幅していることだ。 「ナチスに学び静かに。いつの間にか憲法が変わっているよ うに…」という戦略には「加計」も「森友」も「豊田真由子 様」も具合が悪い。そこで考えるのは「スキャンダルを探せ!」。 民進党のホープはつぶせたが前次官は失敗した。
 面倒なのはメディアだ。特に気になるのは、大東京の中の 小新聞「東京新聞」。権威者の論考も、持って回った解説もな いが、丹念に運動をフォローし、大事なことをズバッと伝え る「論点明示報道」でわかりやすい。他紙からの乗り換えも 多い。
 「改憲戦略」が齟齬をきたす前に「東京」を「普通の新聞」 にしなければ…。官房長官会見で目立つ女性記者から始め、 政権と「ご用新聞」とネトウヨが、手を変え、品を変えて、 東京新聞攻撃を始めた。これはメディア全体への攻撃である。 断固反撃しなければならない。
*この原稿は、9月14日に送られてきました。
 連絡先は、機関紙協会神奈川県本部にお願いします。

第374回配信 2017年9月18日 No.1339
自動車が電気製品?

考えたい暮らしへの影響

「神奈川の仲間」から

 かながわ総研のシンポジウムで清理事長が、経済産業省が 出した「新しい産業構造ビジョン」についてコメントした。「日 本の産業構造が、90年代までは電機と自動車が引っ張ってき たが電機がどんどん後退して自動車一本になった。最近の状 況は、他のものは全部消えて、自動車部品が一番、次が自動 車という二つが日本の柱になって、しかも全体としてやせ細 ってきた」
 電機大会社の労組幹部のことばを思い出した。「電機産業が 付加価値のある製品をどんなに作っても海外にまねられ陳腐 化し、価格競争に巻き込まれる。車はなぜか値崩れしなかっ た。だがこれから電機産業が『電気自動車』をつくる時代に なれば激変する」
 2040年までにフランスとイギリスはディーゼル・ガソ リン車の新規販売を禁止すると発表。欧州では2021年に 世界で最も厳しい燃費規制の導入がされ、米国の一部や中国 でも排ガスゼロ車(ZEV)の目標達成を義務付ける規制を2 018年から導入する。この結果、燃料電池車(EV・FCV)、 プラグインハイブリット(DHV)といった本格的な「電気自 動車」への大転換が起きつつあるのだ。
 家計に占める「車関連経費」はこの数十年間まったく下が っておらず、実は家計を圧迫する大きな原因となっている。 とくに車を持たざるを得ない地方では重大な問題だ。自動 車が電気製品になれば車の価格はTVやパソコンと同じく半 分以下になるのか。日本の産業へのインパクトだけでなく、 生活へのインパクトも甚大だ。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川
 の仲間」第324号(9月1日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0062
    横浜市中区桜木町3-9横浜平和と労働会館内
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第374回配信 2017年9月18日 No.1340

平塚市立土沢中学校での
銃剣道授業の中止を求めています

  署名にご協力ください
秘密保護法廃止を求める平塚市民の会
共同代表 原 信夫さん

 2013年12月「特定秘密保護法」が強行採決され、翌年 4月に、私たちは同法の廃止をめざして「平塚市民の会」を つくり活動を続けてきました。
 今年3月、文科省・新学習指導要綱で中学校体育の武道の 選択科目に「銃剣道」が明記されました。『武道』という雑誌 で、全国の中学校でただ一校、平塚市立土沢中学校の保健体 育で「銃剣道」の授業が行われていると知りました。この事 実は新聞にも掲載され、平塚市議会の6月議会でも取り上げ られました。
 「銃剣道」は軍隊の歩兵の接近戦で、相手の喉や心臓を突 き刺す武術で、「殺人技」です。8月15日付「毎日新聞」に 「突き刺してしまった、この手で」と、生徒の苦汁のことば が紹介されていて私の心に深く残りました。同じ武道の一つ である剣道では、「突き」は禁じられている技です。
 新学習指導要綱では「我が国の伝統と文化」と言われてい ますが、このような歴史をもつ「銃剣道」は中学校の授業に ふさわしいとは思えません。銃剣道連盟から木銃40本の寄付 を受けた土沢中学校では、学習指導要綱に記載される前から 行われていました。
 選択科目とはいえ、子どもたちにこのような「殺人技」を 普及させてはならないと考え、私たちの「会」では中止を求 める署名に取り組むことにしました。
 みなさんのご協力をお願いします。
☆署名用紙は別ファイルに添付しています。
銃剣道授業に反対する署名
*この原稿は、9月8日に寄せられました。
 連絡先は機関紙協会神奈川県本部。

第374回配信 2017年9月18日 No.1341
川崎市長選

争点にしたい 保育関係問題

「川崎医療生協」編集委員 宮澤 明さん

 白内障の手術の時、「医療費が70歳になると1割負担にな るから」と教えられ、70歳を待って手術をしました。この1 割負担も、いつまで続くのかと心配していたが、今年の7月 から私が1割から3割、つれあいが2割から3割とダブルの 引上げです。ふたりとも持病のため、毎月通院、薬は日常 生活の一部です。3倍の医療費負担は、大変です。
 消費税は過去3回値上げとなり、また新内閣も予定通り2 019年には10%に上げる予定だと。「社会保障のため」にと、 国民負担をごまかし続けてきました。少子化対策もされず、 加計学園、森友事件のようなでたらめな政治の私物化がまか り通っています。諦めずに税金のつかい道をしっかり監視し なくては。
 今度こそ、騙されないぞと心に誓っています。マスコミに よれば、総選挙実施の可能性もあるようです。川崎市は10月 に市長選挙。困ったと嘆いてばかりいないで、市民、国民の ための政治への転換をなんとしても望みたい。
 孫の保育園は園庭なしのビルの一角です。保育園不足でど うすることもできないようです。せめて健全な成長を願って いますが、保育関係問題は川崎市長選挙にとって、一大争点 とすべきです。
*この原稿は、川崎医療生活協同組合の機関紙「川崎医療
生協」第613号(9月1日付)コラム「青い空」
から、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒210-0804
     川崎市川崎区藤崎4-21-2
      TEL.044(270)5881

第374回配信 2017年9月18日 No.1342 自治労連・都道府県職部会
 全国知事会と懇談(Ⅰ)

分権改革、税財政、地域経済で

「神奈川県職労連」から

 8月1日、神奈川県職労連が参加する自治労連都道府県部 会は全国知事会と懇談し、地方分権や地方税財政について意 見交換をしました。
 懇談の冒頭、都道府県職部会の森部会長(京都府職労連) は、「全国知事会として子どもの貧困対策についての議論や地 方税財政の確保にむけて積極的な役割を果たしていることに 敬意を表する」とあいさつし、全国知事会が「国民主権に基 づく真の地方自治の確立に関する決議」の中で、国に対して「憲 法92条の『地方自治の本旨』について、より具体的に規定す るように検討」を求めていることに触れ、「地方自治の強化は 大事な課題であるが、現政権が知事会の思いと違う改憲を進 めようとしていることを危惧している。知事会として良識あ る慎重な対応をお願いしたい」と要請しました。懇談のやり 取りの概要は次の通りです。

地方分権改革について
 地方分権改革について部会は「現在、政府は地方からの『提 案募集』方式で進めているが、①権限移譲、②義務付け枠付の 見直(ナショナルミニマム崩し)、③規制緩和を前提にしてい る。『住民のためになっているかどうか』の視点が欠落してい るのではないか」と知事会の考え方を質しました。
 知事会は「権限委譲と財源確保は一体のものとの考えで提 言等の申し入れもしてきた。地方団体からは義務付け枠付の 見直し(「従うべき基準」の「参酌基準[十分参照した上で判 断すべき基準、異なる内容を定めることは許容される]化」)を 求める声も強い。提案募集の件数も昨年の96団体から130団 体へと大幅に増えている」「これまでの分権改革は『上からの改 革』であり、政府として総括し『下からの提案募集』としてい ることは評価できる」と、政府の地方分権改革を「知事会とし ても推進する立場だ」と回答しました。
 部会は「『下からの提案募集』と言うが、実際には政府の決 めた枠組み(①権限移譲、②義務付け枠付の見直し、③規制 緩和)が前提となっている。提案件数が増えたというが、知 事会の『地方分権に関する研究会』では、知事会長の山田知事 (京都府)が『先の明るい未来が全く見えない。権限移譲に 対するインセンティブが働かないか、内輪もめになっている のが現状だ』と発言している」と指摘し、「従うべき基準」の 「参酌基準化」が地域間格差の拡大につながると強調しました。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合総連合の機関紙「神
 奈川県職労連」vol.1826(9月1日付)から、
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第374回配信 2017年9月18日 No.1343
自治労連・都道府県職部会
 全国知事会と懇談(Ⅱ)

税財政・地公法・地域経済でも

「神奈川県職労連」から

地方税財政について
 地方税財政について部会は、全国知事会が「地方分権に関 する報告書(案)」で、地方財政について「国、地方が連携・ 協力し財政資源の充実を図る」との考え方を示していること について、具体的には何を指しているのかを質しました。こ れに対して知事会は「権限移譲だけでなく国と地方が一体で 税財源を確保する必要がある」「研究会の委員からは増税も否 定しないという意見もあるが、具体的な議論はしていない」と 回答しました。
 また部会は、安倍内閣が閣議決定した「骨太方針2017」 で「自治体基金の増加背景・要因の調査、把握、分析」「地方 単独事業の実態把握と見える化」「地方税の偏差是正方針の検 討」「トップランナー方式の影響額の活用と財政上の取り扱い の明確化」などを揚げていることについて、「国が地方財政を 締め付けることになるのではないか」と質しました。
 知事会は「財政調整基金の増加等は地方団体が行政改革や 歳出抑制などで努力した結果であり、災害などの不測の事態 に備えているもの。地方団体の財政に余裕があるとの考え方 は容認できない」「地方団体が自主的に地方の課題に取り組む のは当然のこと」「地方交付税は本来、地方団体固有の財源で あり、どの地域にも一定のサービスを確保することが前提で あり、国の政策誘導等によって財源確保機能が失われてはな らない」との考え方を示しました。
 一方で、知事会が「社会保障の基盤づくり」として消費税 の10%への引上げを前提としていることについて、部会は 「消費税が地方税財源の一部となっているが、一方で地域経 済をいっそう低迷させている。地域経済の好循環・活性化の 立場から反対すべき」と指摘しました。
地公法・自治法一部改正、非常勤職員の待遇改善について  地方公務員法・地方自治法一部改正について、全国知事会 は「この問題については具体的に議論はしていない。任用の 適正化のための法改正と聞いている。平成32年施行に向けて 各地方団体へ意見照会し、マニュアル等の整備を行うものと 考えている」と説明しました。部会は「本来、正規職員がす べき仕事を非常勤職員が担っている実態であり、あらためて 任期の定めのない常勤職員で公務を運営するという原則を徹 底すべき」「今回の法改正によって、財政措置も必要となり、 知事会としてもぜひ議論すべき」と要請しました。
 知事会は「今回の法改正については総務省が各地方団体の 意見を直接聞いているので、あえて知事会としての意見集約 はしていない」と答えました。

地域経済の好循環について
 知事会が発表した「地域経済の好循環に向けた提言では「非 正規労働者の処遇改善、最低賃金の引上げ」等の推進につい て述べられています。この点について自治労連として「全国 一律最低賃金制度の確立、誰でもどこでも今すぐ時給100 0円」の要求を掲げて運動を進めていることを紹介し、知事 会の考え方を質しました。
 知事会は「今年度で3回目の提言になる。『全国一律最低賃 金制度』とは表現していないが、地域間格差の是正について も触れており、思いは同じ趣旨である」と答えました。
 懇談の最後に全国知事会調査第一部長は「自治労連のみな さんとは、思いを同じにしている部分もあれば、違う部分も あるが、それぞれのご意見を今後の参考にしたい」と述べま した。森部会長は「一つひとつの現場で起きている事実を知 っていただき、今後とも住民の安全・安心確保、住民福祉の 向上に向けて奮闘いただきたい」と述べ、懇談を終えました。
*この原稿は、No.1342と同じ「神奈川県職労連」の
 号から了解を得て配信しています。
 連絡先も同じです。

―機関紙編集者のみなさんのために紹介します―
「琉球新報」9月14日付の
コラム「金口木舌」です


 7年越しに会った2人の会話は、今の日本の針路を示す羅 針盤のように思えた。「なぜ県外移設ができなかったのか」。 「(官僚らは)面従腹背だった。米国の言うことを聞く官僚が 出世する仕組みだからだ」
 7年前、普天間第二小児童らの手紙を手渡した同小元教員 の下地律子さんの問いと、鳩山由紀夫元首相の答えだ。鳩山 氏は首相時代、米軍普天間飛行場の移設は「最低でも県外」 と公約したが、辺野古移設に転じた。
 鳩山氏は外務・防衛両省とも、米側官僚と〝結託〟して公約 をつぶす動きをしたことを告白する。官僚だけでなく、今の 自民、民進両党とも大方「対米追随路線」であることを嘆く。  日米同盟強化によって日本の大国化を目指す親米保守路線 にとって「沖縄基地問題は恥部だ」とも言う。「従属国家の現 実が沖縄で可視化されている」
 緊急着陸を繰り返したオスプレイが、原因究明までの飛行 停止を求めた県民の要求を無視し、大分から普天間に戻った。 翁長雄志知事は先月の県民大会で豪州墜落後のオスプレイ飛 行強行に触れ「日本の独立は神話だ」と断じた。
 米軍基地を巡り、沖縄では負担感が増す一方、本土では「守 られている」との〝甘え〟が強い。北朝鮮情勢の緊張は、その 溝を一層深めている。対米自立精神の枯渇や解決力のない外交 ―。沖縄の叫びは、日本の針路への警鐘である。
「金口木舌」(きんこうもくぜつ)「広辞苑」から
 言説で社会を指導する人物。木鐸(ぼくたく)。


手を結ぶための、私たちの訴え」第373回配信
2017年9月11日 日本機関紙協会神奈川県本部

語り合ってほしい機関紙の
役割と可能性

 48回目になる神奈川の機関紙ミニコミ紙誌宣伝コンクール の表彰式と交流会を終えました。81紙誌の編集部から応募を 受け、5団体の後援を得て、25人の審査委員に知識やセンス を借りながら、評価し学び合う運動として取り組みました。
 表彰式・交流会も含めて、具体的な編集技術だけでなく、 機関紙の持つ役割や可能性を具体的なことばで理解し合う取 り組みになったことが今回の特徴でしょう。応募から表彰式 と交流会まで、多くのみなさんの善意に支えられました。
―「機関紙を発行して、その組織は一人前」ともいわれていま す。ですから、応募したすべての組織は、立派に組織活動を すすめているのだと思います」「読者を運動(闘い)に組織 していくためには、読者の働いている職場や地域におこっ ている事実を正しく報道し、これについて読者が考え、仲間 と話し合い、その事実の原因や解決方法を考え合うようにし なければなりません―
 これは審査委員会報告に書かれた一節です。
 機関紙は組織のコミュニケーションです。組織が本来の役 割を発揮するために、よく伝えられる新聞の型式を採用して きたといえます。編集者どうしの付き合いのなかで、機関紙 の役割と可能性をさまざまなことばで語り合ってください。

第373回配信 2017年9月11日 No.1334

この原稿は「連合通信」隔日版から特別に許可を得て配信しています。
初期ファシズム、14の兆候

米博物館に展示 「安倍政治と
そっくり」との声も

初期段階におけるファシズムの危険な兆候

①力強く絶え間のない国家主義の宣伝
  初期段階におけるファシズムの危険な兆候>
②人権の軽視・蔑視
③国民統合のため敵づくり
④軍隊の最優先
⑤女性差別のまん延
⑥マスコミの統制
⑦安全保障強化への異常な執着
⑧宗教と政治の結託
⑨大企業の保護
⑩労働組合の弾圧と排除
⑪知識層と学問に対する蔑視
⑫警察による取り締まりと懲罰の強化
⑬身びいきのまん延
⑭詐欺的な選挙

*複数の翻訳を参考に作成。博物館の文章は、原文を省略している。

 特定秘密保護法や安保関連法、共謀罪法の制定など「戦争 できる国」へ暴走する安倍政権。その他にも、首相の友人を 行政施策で優遇したのではないかとされる疑惑をはじめ、法 治国家にふさわしいとは思えない出来事が相次いでいる。こ うした状況を弁護士で伊藤塾塾長の伊藤真氏は「米国のホロ コースト博物館に掲示してあるファシズムの初期兆候14項目と 似ている」と指摘する。
 同博物館に掲げられている14項目は、政治学者のローレン ス・ブリット氏が2003年に書いた文章がベースになって いる。ブリット氏はヒトラー(ドイツ)、ムッソリーニ(イタ リア)、フランコ(スペイン)、ピノチェト(チリ)ら「ファ シスト」と呼ばれた指導者の政治を分析し、共通項をまとめた。  この14項目は最近、インターネットなどで紹介され「今の 日本とそっくり」と話題になっていた。
 伊藤氏は、8月29日に開かれた「森友告発プロジェクト」 の市民集会で発言。安倍政権下の政治について「国家のため には国民の犠牲はやむを得ないという国づくりが進み始めて いる」と述べ、14項目に言及した。特に「身びいきのまん延」 が挙げられていることに注意を促し、安倍政権の早期退陣を 訴えた。

*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9232(9月5日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
 連合通信社は、労働組合や民主団体の機関紙編集者が設立した「常設の共同取材機関」です。転載契約料で経営している通信社ですが、このニュースに限って許可をもらいました。
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第373回配信 2017年9月11日 No.1335

住宅密集地での弾薬輸送

横浜羽沢からキャンプ座間へ
NPOかながわ総研 理事 石井洋二さん

 8月7日午前、私はJR東海道貨物線・横浜羽沢駅の跨線歩 道橋から広大な羽沢駅を見下ろしていた。
 相鉄線西谷駅からこの羽沢駅まで連絡線を建設し、相鉄線 とJR線との相互直通運転をおこなうため新しい駅舎の建設が 行われている。同駅に広島県の米軍川上弾薬庫から弾薬類が JR貨物で運ばれ、同駅から陸路でキャンプ座間に輸送される ことを「しんぶん赤旗」が3月1日付14面で報道した。
 同駅からどのようなルートでキャンプ座間まで輸送するのか、  実際に走行してみることにした。

保土ヶ谷バイパス渋滞に
 同駅のすぐ横には環状2号線が通っており、新桜ヶ丘イン ターチェンジで保土ヶ谷バイパスに接続する。そこから24 6号線に出てキャンプ座間に向かうのか、大和バイパスから つきみ野、南林間を経て座間に向かうのか。いずれにせよ住 宅密集地を通らなければならない。
 環状2号線は順調だったが、保土ヶ谷バイパスに入ると断 続的な渋滞。頭の中をよぎったのは、6月10日の東名高速道 車路の愛知県新城パーキングエリア近くで起きた事故だ。下り 線を走行していた乗用車が、中央分離帯を飛び越えて上り車 線を走行していた大型バスに激突。乗用車の速度違反はなか ったという。
 古くは1959年12月11日、米軍の砲弾を解体して取り出 したTNT火薬4トンを積んだトラック2台のうち1台が、横 浜市神奈川区子安台の第2京浜国道で、対向車線を走行して いた砂利運搬トラックと正面衝突し、荷台の火薬が爆発、双 方の乗員4人が爆死した大惨事がある。

4月から輸送
 座間市内に入りキャンプ座間に向かう。空母艦載機が3機、 4機と編隊を組み、低空飛行している。音速より早いのか機 影の去った後からごう音が耳をつんざく。道路はほとんどが 片側1車線。弾薬の入ったコンテナを載せた大型トレーラー が住宅密集地を走行することになる。
 すでに弾薬輸送は4月から行われており、今年度は12個の コンテナを輸送する計画という。
 この問題で5月22日、日本共産党神奈川県委員会、座間・ 相模原市議団、県平和委員会などは、防衛省など関係機関か らレクチャーをうけた。

防衛省として承知せず
 そこでの回答をいくつか紹介すると――。
①キャンプ座間に搬送された弾薬の保管場所、保管状況、保管 量、使用場所、処理方法などについては、米軍の運用の詳細 にかかわる事項であり、防衛省としては承知していない。
②羽沢駅からキャンプ座間までの輸送ルートについては、米 側から事前に情報提供はない。
③住宅密集地の中にある弾薬輸送・保管場所の変更について は日米協議を求めるとの要求に対して、米軍は安保条約の第 の規定に基づき、わが国において施設区域を使用することが 認められており、条約の目的達成のために軍隊としての機能 に属する諸活動を一般的に行うことを当然の前提として、防 衛省としては米側に安全管理の徹底を働きかけていく。
 こういうスタンスで住民の安全が本当に守れるのか。一昨 年の米軍相模補給廠の爆発事故でも、米側からの情報提供が なかったため、日本の消防が消火作業をできなかったことが 問題になった。広島県公安委員会からは弾薬輸送についての 情報は、神奈川県警に届いているそうだが、その内容や自治 体に連絡しているかどうかについては明らかにできない、と いうのが共産党県議団を通じての県警の回答であった。
 「条約の目的達成のために軍隊としての機能に属する諸活 動を、一般的に行うことを当然の前提としている(日米地位 協定の考え方増補版―外務省)というなら、米軍は何でもあ りではないか。
 米軍いいなりの地位協定の抜本的改定は、住民の安全確保 の面からも避けて通れない問題である。
*この原稿は、「新かながわ」第2417号(9月3日
 付)から、編集部の了解を得て配信しています。
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第373回配信 2017年9月11日 No.1336
神奈川最低賃金審議会

最賃時間額「956円」を答申

神奈川労連として「1000円以上」求め異議申し出
「神奈川の仲間」から

低賃金の重石
 神奈川地方最低賃金審議会は8月7日、今年度の最低賃 金時間額について現在の「930円」から26円引き上げ て、「956円」とする答申を出しました。中央最賃審議 会から出された「目安」と同額の引上げです。
 この答申は、最低賃金裁判の原告や神奈川労連が結成以 来求め続けている「少なくとも時間額1000円以上」に 及ばないものです。神奈川労連では8月22日、神奈川労働 局に「1000円以上」を求めて異議申し立てをしました。
 2.8%程度の引上げ率ですが、憲法25条が保障する 「健康で文化的な生活」を実現するには程遠い時間額であ り、逆に低賃金の重石となってワーキングプアや貧困を拡 大する水準と言わざるを得ません。現に神奈川では最低賃 金ギリギリで働く労働者が数十万人いることが、労働局の 調査によっても明らかになっています。

生保水準を下回ったまま
 審議会で配布されている資料では、最低賃金額が生活保 護水準(若年単身者)を上回っているかのようなグラフが 示され、当局はそのように説明しています。
 しかし、「最低賃金裁判」のなかで明らかになったのは、 例え時間額1200円でフルタイム働いても、生活保護水 準を下回るということであり、被告である国もこれを認め ていることです。神奈川労連の試算では、生保水準を完全 に上回るには1500円程度が必要です。
 神奈川労連が指摘する(国の主張の)「5つのごまかし」 を正せば、今でもすべての都道府県で最賃額は生保水準を 下回っています。これは最低賃金法・憲法に違反する状態 です。
 さらに言えば、若年単身者の水準を上回れば良いわけで はありません。国際労働機関であるILOは「労働者とその家 族の生活を保障する」最低賃金を求めています。神奈川県弁 護士会も「子どもを養育するひとり親家庭」の水準を上回る よう求めています。
 少なくとも「ただちに1000円以上」を実現し、時間 額1500円をめざすことこそが、国が行うべきことです。

本末転倒な議論
 使用者側からは近隣県との「競争」を問題視する意見が あります。
 神奈川労連も地方間格差を広げる「47都道府県バラバ ラ最賃」(添付ファイル参照)は大問題であると考えてい ます。この問題を打開するためには、最低賃金が低い県こ そを大幅に引き上げて解決すべきであり、高い都道府県を 抑制することは本末転倒です。
 そして、全国一律最低賃金制を確立することこそが根本 的な問題解決になるのです。

韓国では中小企業支援100倍以上
 「中小企業は支払う能力がない」との意見も聞かれます。 しかし、諸外国の施策も参考に、実効性のある中小零細企 業支援を行うことで、対応は可能です。
 実際、最低賃金を約16%引き上げることを決めた韓国 では、あわせて約3000億円の中小企業支援策を同時に 決めています。日本の最賃に関する支援予算が20億円て いどであるのと比べ100倍以上です。
 8月3日には、最賃引き上げを求める国の合同庁舎前で の行動に取り組み、約60人が参加してアピールしました。 ユーコープ労組では、2千人以上の仲間がワッペンを貼っ て行動に参加しました。神奈川労連では、最高裁での最賃 裁判の勝利をめざすとともに、全国一律最賃制の確立を中 心とした取り組みをさらに進めていくことにしています。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲間」第324号(9月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒231-0062
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第373回配信 2017年9月11日 No.1337
心の引き出しに

まあちゃんが生きている

「新かながわ」のコラムから  三階泰子さんから「まあちゃんとともに歩んだ日々 思 い出文集」(2008年5月18日発行)をいただいた。
 まあちゃんとは、星野正光さん。津久井やまゆり園で、 約40年間にわたる入園生活を送ったが、07年5月、同園 が県営から指定管理になった直後、誤嚥(ごえん)事故で 亡くなった。享年59歳。事故直前に泰子さんが会ったと き、職員が全員入れ替わり、県営時代の職員の名前をあげ て「みんな、どこへいったんだろう」と、あふれるように話 してきたという。
 まあちゃんは、戦後間もない1948(昭和23)年4 月28日に6人兄弟の末っ子として生まれた。運悪くへそ の緒がからまってしまい、そのためにハンディキャップを 背負ってしまった。
 文集によると、まあちゃんを中心に親戚旅行が始まった のは1980年ごろ。まあちゃんの兄弟やその娘や息子な ど家族が参加する旅行だ。まあちゃんは、温泉好き、野球 の話をすると、何時間でも話す。好物はコーヒーとケーキ。 宮崎駿の「魔女の宅急便」のテーマ曲をいつも聴いていた。 機嫌がよくない時にも風呂では素直になったという。それ から約30年、毎年2回、3回と出かけた。福島県や関東 甲信越、千葉の海、伊豆、箱根、富士五湖、湯河原、熱海 など恒例行事となった。
 14人の親戚が文集に書いている。「まあちゃんの存在は、 皆にとって明るくて、あたたかくて大きい。いつも気にか かる」という。
 心の引き出しにまあちゃんが〝生きている〟
*この原稿は、「新かながわ」No.1335と同じ「新かな
 がわ」の号から編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先も同じです。

手を結ぶための、私たちの訴え」第372回配信
2017年9月4日 日本機関紙協会神奈川県本部

挑戦したい 新しい「常識づくり」

 オリンピック会場のために建設されている新国立競技場。 その建設にかかわっていた青年が過労自殺をしました。まと もな職業生活を無視した働き方をさせたうえ、パワーハラ スメントがあったことも表面化しました。
 この工事の元受けになった大成建設の本社前で、過労自殺 事件に抗議する集会が8月22日に開かれました。主催したの は最低賃金1,500円などを求めて結成された「エキタス」 の青年たち。「自殺をした若者は同世代の労働者です。長時間 労働、低賃金で働いていることは他人事ではありません。そ う思い今夜の行動を企画した」と報道されました。
  過労自殺が明らかになった後、大成建設は事件の責任を下 請け会社に押し付ける態度だといいます。しかし、一つの工事 が終わるまでは元受けから末端の現場労働者まで、事実上の 一つの企業です。「事実上の社員」の過労自殺に責任がない訳 がありません。
 この青年労働者の過労自殺事件には、東京や神奈川の建設 労働組合や国土交通省の労働組合も取り組みを進めています。 市民運動でもある「エキタス」の人たちが、今回のような行 動に取り組んだことに希望を感じます。手を結べる人たちが 手を結んで、「新しい常識」づくりに挑戦したいものです

第372回配信 2017年9月4日 No.1330
「政治は言葉である」

正しい日本語で語ってほしい

「みなみ」のコラム   
「鳥の目・虫の目」から

 「政治は言葉である」と昔から言われてきた。そのくらい 政治家の言葉は重い、という意味だろう。事実暴言や虚言で 内閣が総辞職に追い込まれた例も過去にはいくつかある。吉 田元首相の「バカヤロウ解散」などはその最たるものだろう。 そんなことを頭に置きつつ次の国会答弁を見ていただきたい。
 「(明恵夫人に)権限がないということを私に伝えたのかと、 ずっとしゃべられたから、何を、何を私に、言わば籠池さん が何か私に依頼したいことについて私に伝えたのかな、ある いはまた自分が権限がないという説明をしたのかなというこ とも含めて、何を聞かれたのか、これはわからないですよ、 あの程度の質問ではね。そこで、そこで私は、言わば自分 の熱意については私に言いませんよ、それは」。
 何度聞いてもわからない。「明恵夫人から森友学園のお話を たくさん聞いているんじゃないですか?」という野党議員か らの質問に対する首相の答弁である。訳が分からない言葉の 乱発にとどまらず、都合の悪い文書を隠す、捨てることが政 府筋で横行している。その挙句「国会を開いているとロクな ことはないから早く閉めてしまえ」とまで言い出す始末だ。
 小学校3年生から英語教育を強化する、という話だが、そ の前に政治家向けの「言語教室」を開いて正しい日本語を学 んでもらいたいものだ。             (風)
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活協同組合の機関紙
「みなみ」第530号(8月付)から、編集部の了解を得て
配信しています。
 連絡先 238-0031 横須賀市衣笠栄町2-19
      TEL.046(853)8105

第372回配信 2017年9月4日 No.1331
核兵器禁止条約に加わり

つくろう その先頭に立つ政府

「年金者しんぶん」神奈川県版から

 「八月十五日の正午から午後一時まで、日本中が森閑とし て声を飲んでいる間に、歴史はその巨大な頁を音もなくめく った」宮本百合子「播州平野」。国土や人の心を無残に破壊し た様子を描き、廃墟から立ち上がり、未来
への確信と展望を 持った人々がいることも表した作品。  戦後72年経った今、8月には特別な思いがある。だからこ そ全力を尽くし憲法を守り発展させ、秘密保護法・戦争法・ 共謀罪を廃止させる政府にしたい。
 先月7日に人類史上初の核兵器禁止条約が国連加盟国の約 3分の2にあたる122カ国の賛成で採択。核兵器の非人道 性を厳しく告発し、国連憲章や国際法にてらし、その違法性 を明確にした。
 日本から被爆者や被団協・原水協などと、政界からは共産 党だけが参加。日本政府は唯一の戦争被爆国でありながらこ の条約に背を向け欠席。内外の強い失望と批判を招いた。  戦後70年間におよぶ取り組みが結実した条約は、核兵器廃 絶を求める世界の本流だ。野党と市民の共闘でこの条約に加 わり、その先頭に立つ政府をつくろうではないか。(妖光)
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第353号(8月15日付)から、編集部
 の了解を得て配信しています。
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   横浜市中区不老町2-8 不二ビル2階
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    FAX.045(663)4062

第372回配信 2017年9月4日 No.1332
建設アスベスト訴訟
判決日いよいよせまる

最大の山場、ちから合わせ訴訟勝利を

神奈川県建設労働組合連合会 村尾育人さん

東京高裁判決(10月27日)、第2陣横浜地裁判決(10月24 日)まで、いよいよ1か月あまりです。
 このダブル判決に勝利して解決に向けた明確な道筋をつけ るため、残された期間、署名・宣伝行動、国会議員要請がす すめられています。公正判決を求める個人署名は東京高裁宛 てが約50万筆、横浜地裁宛てが約12万筆の集約状況です。8 月3日の横浜地裁では、原告、支援する会、組合の代表31人 が2万8953筆の署名を提出しました。署名・宣伝行動は、 世論を広げ、裁判長に被害を救済する判決を「書かせる」た め、判決まで取り組みます。
 私たちの目的である「建設石綿補償基金制度」の創設は、 裁判をテコになんとしても実現させなければなりません。  一人親方・事業主を含めすべての建設被害者の救済をはか るため、国会議員、地方議員に働きかけをすすめており、国 会での賛同議員は衆院262人、参院111人、合計373人 となっています。「早期解決を求める自治体議会の意見書」は 首都圏99自治体、全国167自治体で、県内34自治体中16 自治体に広がっています。
 被告企業との交渉、マスコミ各社へのレクチャーも進めら れています。
 被告の実態を伝え、1日も早い全面解決を決断させるのは、 原告・被害者の生の声です。
 最大の山場です。部分参加も含めて各種行動への多くの仲 間の参加が呼びかけられています。
*この原稿は、神奈川県建設労働組合連合会の機関紙「けんせつ
 通信」第678号(9月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
 連絡先 〒221-0045
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      TEL.045(453)9701
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第372回配信 2017年9月4日 No.1333
日産争議・不当労働行為

県労働委が「結審」

―5人が最後の陳述―
「日産とたたかう仲間を支える会」の
「支える会通信」から

 8月29日午後、神奈川県労働委員会で5回目となる審問が 行われました。この審問で結審となり、年末もしくは年明け に「命令」が発せられます。最後の審問では、組合側から3 人の弁護士を含め5人が最終陳述を行い、救済命令の発令を 訴えました。以下に2人の陳述を紹介します。

日産がいかに団体交渉を拒否してきたか
   庄司JMIU神奈川地本委員長

 私たちは本件解雇撤回闘争の中で日産自動車、日産車体に 対して幾度となく団体交渉を申し入れてきました。派遣社員 の2人についても、日産が「解雇の人選」をしていること、 派遣法で禁止されている「事前面接」や「賃金交渉」などを 行ってきた経過から、実質的な雇用責任は日産になると判断 しての申し入れでした。
 しかし日産は団体交渉に応じないばかりか、社員による対応 もなく、警備員が対応するという不誠実なものでした。雇止め 以降9年間の間、日産は原告に対して本件解雇の理由や必要 性などいっさい説明していません。
 直接雇用の原告に対しても、団体交渉を2回行いましたが 「会社に義務はない」と述べるに終始し、2回以降は警備員 に対応させるなどの対応が続いています。
 派遣だから、契約社員だからといって何の説明もされない、 団体交渉もできない。これでは日本の集団的労使自治はなく なってしまいます。
 一刻も早い解決のために公正な判断をお願いします。

9年のたたかいの中での原告の思い
  原告の橋本さん
 2003年1月、日産で採用が決まった時、私の両親、と くに父は大喜びしてくれました。「たくさん勉強できるいい会 社だろうから頑張って働きなさい」と、まるで自分が採用さ れたかのように喜んでくれました。
 日産での仕事は私にとって生きがいであり喜びでした。国 内自動車開発の最先端の現場で働けることはとても高揚感が あり、刺激に満ち溢れ、嬉しくて楽しくて、デザインチーム のために私のスキルのすべてを役立てたいというのが私の気 持ちでした。全霊を傾けて6年間仕事に取り組みました。私 だけでなく、今日出席できていない仲間も含め、同じように それぞれの職場で感じていたと思います。
 2009年3月の日産からの解雇は本当にショックでした。 石水マネージャーから「大丈夫」と言われて安心していたと ころに突然の解雇となりました。解雇されて8年間の間に、 精神的・経済的にも追いつめられ多くの苦痛を味わいました。 2014年11月に、日産での採用をいちばん喜んでくれてい た父が病に倒れ亡くなりました。父は長い紛争の最中も私を 気遣い、萎縮していく私の背中を押して声をかけ、励まし続 けてくれた最大の理解者でありました。父の存命中に紛争の 解決を報告したかった。それができなかったのが千悔万悔の 思いです。
 日産は私たちを採用し、私たちの業務を決め、指揮命令を しながら働かせ、そして解雇を決めました。これは使用者の 行為そのものです。でも日産は「使用者ではない」と手のひ らを返したように主張しています。
 私たちはまじめに働き、日産の上司の話に真摯に向き合っ て頑張ってきたのに、日産は私たちを解雇して、どうして向 き合ってくれないのでしょうか。
 日産自動車での仕事は私の生きがいでした。もう一度働き たいという思いは変わっていません。私たちはこれまでの日 産自動車に対し、私たちの声を真摯に受け止めてほしいと何 度も求めてきました。しかし、それができない以上、労働委 員会に命令していただくことを強く求めます。
*この原稿は、「日産とたたかう仲間を支える会」の機関紙「支える会
 通信」8月号(8月30日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第372回配信 2017年9月4日 No.1334
米軍艦と民間コンテナ船の伊豆沖衝突事件の焦点

フィッツジェラルド号 艦橋に責任者は
 だれもいなかった

「本国に帰り捜査は不可能に?
新かながわ」から

米海軍捜査関係者=米艦の責任だ
 今回のフィッツジェラルド衝突事件は、米海軍、米沿岸警 備隊、日本の運輸安全委員会、第3管区海上保安部、フィリ ピン沿岸警備隊の捜査・調査がおこなわれると米第7艦隊司 令官は表明してきた。
 CNN(7月22日)によると米海軍捜査当局は「初期捜査の 結果として」、事故は「われわれ海軍の責任となるだろう」、 別の当局者は「事故直前までなにもしていなかった」などと 報道機関にリークした。
 しかし、なぜそのように船舶の接近に無防備・無頓着でい られたのかの原因を明らかにしなければ、同じ事故はまた発 生する。

突然中間的報告書を発表、艦長ら処分
 ところが米海軍は8月18日、突然ブライス艦長と副艦長、 最上級兵曹長のF号トップ3人の解任処分を発表。事故調査 の中間的報告書を公表した。
 しかし、この報告書には事故発生後の経過と乗組員の動き はわかるが、事故発生前からの責任ある艦長ら指揮にかかわ る動向は示されておらず、事故原因についての分析や究明は なされていない。
 CNNや米海軍協会(USNI)などはトップ3指揮官の処分に ついて、モラン海軍副作戦部長の発言として、事故発生時「誰 一人艦橋にいなかった」(USNI電子版8月17日)。米海軍の 話として「艦長と副艦長は仮眠し、最上級兵曹長は艦橋にい なかった」(CNN8月18日電子版)としている。
 信じられないことだが、両船ともに自動航行で艦橋に責任 ある人物がいなかった場合、自動航行への過信が両船ともに あったのではないかと懸念せざるを得ない。

海自イージス艦あたご衝突事件も自動航行だった
 2008年2月に千葉房総南東沖で発生した自衛艦〝あた ご〟と漁船の衝突事故では〝あたご〟が自動航行していたこ とが分かっている。自衛艦は衝突の1分前まで自動航行を続 けていた。自動航行への過信から、レーダーや目視での監視 という基本がおろそかになっていた。十分に人的配置がされ ているにもかかわらず、気が付いた時には衝突を避けられな かった。
 F号は事故当時自動航行であったかどうかは不明だ。今回の 米海軍報告書では、F号は事故発生から7時間30分後の午前 8時にその航法を海図による手動に切り替えている。

軍艦でも混雑航路ではAISの発信を
 自衛艦や軍艦は自分の位置を他の船に知らせるAIS(船舶自 動識別装置)を装備してはいるが、作戦上の理由から作動さ せていないことが多い。民間船ではAISでの位置、進路、速 度等のデータが受信されず、レーダーと目視監視以外には米 軍艦に気づくことができない。
 その場合民間船は少人数での対応であるから、米軍艦フィ ッツジェラルド側の責任は大きい。軍艦側はこうした状況が 分かっているのだから、それを意識した航行の安全監視を十 分に行う義務があるだろう。
 日本の中で東京湾から浦賀水道、相模湾から駿河湾にかけ てはAISの地上局がもっとも整備されている区域だ。せめて この区間だけでも軍艦を含む全船舶がAISを発信できれば事 故発生への危険はかなり軽減される。安全航行への努力は日 米ともに怠ってはならないだろう。

協力的とは言いがたい米軍
いっぽう、実際の捜査は米海軍、米沿岸警備隊主導で、日 本側の米軍艦フィッツジェラルド艦長や乗組員への事情聴取、 大破したフィッツジェラルドの損害の検証、見分、捜査は一切 行われていない。とうてい「協力的」とは言い難い状況だ。
 米軍は日本側に捜査もさせず、情報提供もないままフィッ ツジェラルドは9月~10月には本国へ修理に運ばれてしまう という(8月8日ロイター電子版)。これでは日本側はなにも できずに原因を解明することはできないという事態になる。 今回の事件は、日本の領海内での事故にまったく手出しので きない日本を浮き彫りにした。さらにこうした日米の関係が 新たに発生した軍艦ジョン・S・マケインの事故にもつ ながっている。  (上田耕起)
*この原稿は、「新かながわ」第2417号(9月3日
 付)から編集部の了解を得て配信しています。
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手を結ぶための、私たちの訴え」第371回配信
2017年8月28日 日本機関紙協会神奈川県本部

この時代の条件で機関紙を考えたい

 1967年から始まった神奈川の機関紙コンクールは、今 年は48回目になりました。すでに3回の審査委員会を終え、 審査委員が分担した個別講評が現在7割ほど集まっています。 同時に寄せられる審査委員の感想も価値ある内容です。そ の中の3人の感想に書かれた一部のことばを紹介します。
 マレーシアから参加した審査委員は、「編集者の努力はもち ろん必要だが、組織自体の機関紙に対する理解を深めるべき だ。どうも、現状は、この点が著しく欠けているようだ」。担 当した中に女性編集部の機関紙が6紙あった審査委員は「み んなで相談し、記事を持ち寄り、作業を分担し、おしゃべり しながら一気に作り上げる。民主的な活動そのものだし…次世 代に引き継ぎたい活動であり文化だと思います」。「フェイスブッ クのメッセージ機能を使って届いた感想や写真などを掲載。 双方向のコミュニケーションをITと分会機関紙を介して行っ ていることになる」と評価した審査委員もいます。
 軽視されがちになった機関紙ですが、つくる活動、届ける 活動、活用する活動などを、現在と将来の条件を含めて総合 的に考え合う必要があります。機関紙活動はその組織の活動 の一部です。機関紙で活動の予習と復習をして、組織をみん なのモノにする民主主義を育てる大切な役目があります。

第371回配信 2017年8月28日 No.1325
鎌倉市職労 その1事件

県労委が不当命令

「神奈川の仲間」から

 鎌倉市職員労働組合は、危険な業務などに支払われてきた 『特殊勤務手当』を破棄し廃止を強行したことは、違法な不 当労働行為であるとして、神奈川県労働委員会に救済を申し立 てていました。
 7月26日に、県労委は申し立てを却下・棄却する不当命令 を出しました。
 鎌倉市においては、賃金削減の激変緩和措置を市議会が一 方的に破棄し、最大で17.8%もの賃下げを強行したり、労働 組合事務所の本庁舎からの追い出し、組合費のチャックオフ の廃止など、次々と労働者・労働組合への攻撃を行ってきま した。特殊勤務手当の廃止もこうした攻撃の一環として強行さ れたものです。
 この間、憲法を無視した労働組合への攻撃に対し、鎌倉 市内の労働組合・団体・個人や、神奈川労連なども参加して 「鎌倉市政を市民と働く仲間に取り戻す会」を結成し、全戸 配布や駅頭宣伝などで事態を広く市民に知らせながら、闘いを 進めてきました。運動によって世論をつくり、市議会の状況を 変化させる中で、事務所問題の解決、チエックオフの継続を 勝ちとり、権利を確保してきました。
 今回の県労委命令は、運動によってつくりあげてきた全面 解決への流れを妨害するものであり、労働組合の救済機関と しての役割を放棄したと断じざるをえません。
 また、命令の内容では市職労の主張を無視し、命令の根拠 も矛盾しているなど、極めて不当な決定です。
 鎌倉市職労では、中央労働委員会へ再審査請求を申し立て ることにしており、「取り戻す会」としても全面的に支援して いきます。
 また、賃金削減の激減緩和措置を破棄したことについても、 現在、県労委で審査されています。この事案では必ず勝利命 令を勝ちとることをめざしています。
 多くの仲間のこれまで以上の支援をお願いします。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第323号(8月1日付)から、編集部の了解を得て
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第371回配信 2017年8月28日 Ni.1326

増える障がい者の労働相談

神奈川労連労働相談センター 相談員 平間禄朗さん

 「私死にたいんです、今すぐ死にたいんです」。電話に出るなり そう語ったA君。
 「相模原の食品会社で働いているが、職場で『仕事が遅い』 とか『仕事の邪魔だ』とか、さらには物を投げつける、台車 をぶつけられる、などひどいいじめを受け人間扱いされない」 と訴えてきた。A君の賃金は最低賃金の930円の契約で、彼 に言わせれば障がい者雇用援助金を会社はもらっているのに低 すぎるという訴えである。
 よく聞けば、知的障がい者ということで、今まで県の障が い者サポート施設から支援を受けていたが、今年4月からサ ポート部門が異動となり、担当者が決まらず対応してもらえ ないという。
 障がい者雇用の促進が盛んにうたわれているが、現実の職 場では受け入れ態勢が整っていない。A君のようにパワハラ や暴力を受けたとかの問題に対して対応・解決する機能が不 十分である。職場の労働組合も対応できていない。
 つい最近、30代の男性からの相談は、大手企業でトライア ル雇用で働き始め、トライアル終了後、正社員になる予定だ った。しかし嘱託にされ、最低賃金のまま7年間働いている。 正社員に仕事を教え、正社員と同じ仕事をしているのに、精 神障がい者手帳をもっていることで、正社員に年6か月以上 支給される賞与が、6万円しかもらえない。
 また、正社員・40代の女性の障がい者からは、「障がい者 雇用枠で働いているが、人事が勝手に同意書もなく、自分の 主治医から情報を取ろうとしている」と訴えがされている。
 障がい者の人権が無視され、安くて、使い勝手のいい労働 力としてのみ扱う状況が広がっている。障がい者の働く権利 が守られる職場は、すべての労働者が人間らしく働ける職場 につながると思う。障がい者自身が主人公の労働組合の組織 確立が求められている。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第323号(8月1日付)から編集部の了解を得て
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*連絡先は略。

第371回配信 2017年8月28日 No.1327
18歳の夏 終戦

「〇大金物」が
特攻兵器「桜花」だった

 全日本年金者組合相模原西支部  鈴木元夫さんに聞く
文責 青木昭弘さん

 相模原西支部の鈴木元夫さんは1927(昭和2)年生ま れの90歳。まだまだ元気で自転車を乗り回しています。
 以下は、鈴木さんの話です。

 群馬県伊勢崎市に生まれ育ちました。大学での勉強は家庭 の経済事情がそれを許さず1944(昭和19)年、17歳で横 浜の金沢八景にある海軍航空技術支廠(現在は横浜市立大学・ 東急車両)に入り、爆発部で発火装置の開発に携わりました。 ところが、何の発火装置かは秘密で、ただ「〇(まる)大金 物」と呼んでいたので特攻機に使うのだろうと感じていました。  それが「特攻機・桜花」だと分かったのは戦後、「桜花特攻 隊」の本で知ったのです。
 「桜花」は機首部に爆弾を搭載したグライダー型の特効兵 器。母機に吊るされて目標付近で投下され、(ロケット噴射で) 搭乗員が誘導して目標に体当たりするという人命無視の特効 兵器でした。アメリカ軍は、自殺行為を行う「桜花」を[バ カ]と呼んでいました。
 職場ではこの戦争が負けるとみんな思っていましたが、口 には出せません。広島・長崎の特殊爆弾も原爆と分かってい ました。
 不思議なことに金沢八景と追浜にあった海軍航空技術支廠 と本廠は空襲にあっていません。日本全土あらゆるところが 空襲に遭っているのに、何が理由か分かりません。
 日本の戦争指導者の人間軽視に憤慨します。終戦の条件が 「皇室存続」だけ。国民の命は天皇に捧げるものなのだとか。  開戦の真珠湾攻撃でさえ、もう行ったきりの特殊潜航艇を 使っていました。
 少年時代は軍国少年。戦争中は正義の戦争と考えていた私を 大きく変えたのは戦後、初の総選挙でした。

軍国少年を変えた 戦後の総選挙
 350万人とも言われる戦死者を出した戦争。どの候補者も 戦争責任に触れません。
 唯一、共産党の候補者が戦争の責任を力説していました。 戦争責任を質問すると他の候補者は逃げるのに、共産党候 補者だけがていねいに答えました。
 共産党は怖いものと考えていましたが、いちばん我々の事 を考えてくれていることを実感し、今にいたっています。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版、第353号(8月15日付)から、
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参考
特攻兵器「桜花」
 機首に爆薬をつけ、親機の「一式陸上攻撃機」の胴体につ るされて運ばれ、1人が搭乗してロケット噴射で敵艦に体 当たりする。敗戦が迫っていた1945年3月から6月、 沖縄上陸作戦の米軍艦隊などを攻撃した。一式陸上攻撃 機の搭乗員も含め400人以上が命を落としている。

第371回配信 2017年8月28日 No.1328
沖縄レポート

アメリカを恐れさせた男
瀬長亀次郎を描く映画が人気

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 8月12日から那覇市の桜坂劇場で公開されているドキュ ンタリー映画「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は カメジロー」(佐古忠彦監督)が大人気だ。
 最初の2日間は劇場の外まで長い行列ができ、大きく報道 された。1週間たっても1日3回の上映ごとに行列ができてい る。「往年の大スターに会いに来ている」と評するコラムが地 元紙に載ったが、カメジローを思い起こして沖縄の未来を切 り開きたいという思いが、中高年の人たちに足を運ばせてい るのではなかろうか。
 カメジローとは瀬長亀次郎(1907~2001)である。 今年が生誕110年の、沖縄の戦後史を代表する政治家の一 人だ。沖縄人民党を結成し、米軍統治下で那覇市長や琉球立 法院議員を務め、軍政と闘った。日本復帰が決まり、70年に 行われた国政参加選挙で衆議院議員に当選。その後7期連続 当選した。93年の日本共産党合流後は共産党副委員長を務め、 90年に政界を引退した。

沖不屈の精神引き継ぐ
 佐古監督はTBS「筑紫哲也ニュース23」のキャスターとし て、8万5千人が参加した95年の県民大会の熱気に触れ、沖 縄の民衆運動の歴史に関心を持ち取材を続けてきた。初監督 となる今回の作品では、復帰45年を経ても米軍基地が集中す る沖縄で、瀬長さんの「不屈」の精神を引き継ぎ県民が諦め ずに声を上げ続ける理由を探った。
 名護市辺野古や東村高江で体を張って工事強行に抵抗する お年寄りたちが、なぜそこまでやるのか。その答えは、悲惨 極まる沖縄戦とその後の戦後史にある。平和と人権、民主主 義を求め続けてきた戦後沖縄の民衆運動のリーダーの一人で あるカメジローの存在が際立つのはその人間的魅力であり 、ことに演説は人々を引きつけた。そこに米軍当局は危機感 を抱き、さまざまな攻撃を仕掛ける。

今の沖縄と重ねて
 この8月12日、那覇市で4万5千人の県民大会が開かれた。 辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会議主催の「翁長知 事を支え、辺野古に新基地を造らせない県民大会」。今回は県 議会の全会一致を前提とせず、その分、規模がやや小さくな ったものの、炎天下でこれだけの人が集まったことは成功と 言っていい。
 映画では、50~60年代と変わらない沖縄の現状に諦めず主 張をつづける県民の姿を重ね合わせた。沖縄に対するヘイト スピーチ、フェイクニュースが一部メディアでも横行してい る現在、沖縄の人々がなぜ戦い続けるのかを知る格好の教材 になる映画だ。
 26日から東京・渋谷のユーロスペースを皮切りに全国で公 開される。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9227(8月22日付)から、編集部の了解を得て配信しています
連合通信社は、労働組合や民主団体の機関紙編集者が設立した「常設の共同 取材機関」です。転載契約料で経営している通信社ですが、このニュースに限って許可をもらいました。
 労働運動や市民運動の幅広い情報をカバーしている「通信」です。ぜひ契 をされるようお勧めします。
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第371回配信 2017年8月28日 No.1329

家族という幻想―「虐待」
「非行」「引きこもり」から問う―

「『非行』と向き合う全国ネット学習会ln横浜」のご案内
「道草の会」 村田

 「非行」と向き合う親たちの会をご存知でしょうか。我が 子の問題行動に悩んだ親たちが発足したが、その後全国各地 に広がり現在30県に親の会ができ、神奈川は「道草の会」と して活動をしています。
 子どもが問題行動を起こし始めると、親は必至で子ども の行動をとめようとして親子関係は悪化。世間の目も厳し く疲れ切ってしまいます。親が追いつめられると、子ども を追いつめてしまい、事態をますますエスカレートさせます。 親たちが本音で話せる場所があれば、ホッと肩の力を抜くこ とができて、子どもと向き合う力を取り戻すことができるの です。
 「道草の会」では、毎年1回、青少年問題にかかわる人た ちと学習する場を設けてきましたが、今年は、全国の親たち の会の連絡・交流に取り組む「全国ネット」との共催で開催 します。
 この機会に、思春期の子どもの問題行動に悩んでいる親や 当事者だけでなく、虐待やいじめ、ひきこもりなど、さまざ まな問題にかかわる人たちにも参加していただきたいと願っ ています。
  講演をしてくれる杉山春さんは、フリーのルポライターで 貧困や社会構造の変化と虐待、ひきこもり、親子問題などを 取り上げている人です。
 当事者の立ち直りの体験発表もあります。ぜひたくさんの 人に聞いていただきたいのでお知らせします。

学習会の概要
・日時:9月30日(土)13:30~16:40
・会場:横浜市社会福祉センター ホール
   (横浜市健康福祉総合センター内)
・内容:講演 体験発表 合唱 分散交流会
・資料代:¥1,000円
☆案内チラシは下をクリック。
家族という幻想(クリック)


手を結ぶための、私たちの訴え」第370回配信
2017年8月21日 日本機関紙協会神奈川県本部

広い視野で考えたい最低賃金

 前回の「配信」で、「神奈川の仲間」から転載した「なくせ 税金を使ったワーキングプア」の記事と、神奈川県労働組合 総連合(神奈川労連)が行った県内自治体職員の高卒初任給 と非正規職員の時給などを紹介しました。高卒初任給の時間 単価が神奈川の最低賃金を下回っている自治体が5町村、非 正規職員の時間額が最低賃金と同額の自治体は20市町村であ る表も添付しました。
 今回も、最低賃金の記事2本と資料2本を配信します。神 奈川の最低賃金を、10月1日から26円引き上げて956円と する地方最低賃金審議会の答申について、神奈川労連議長 の声明は別のファイルに添付しています。答申に先立って7 月に発表された神奈川県弁護士会の会長声明は、参考資料と して「配信」に含めています。都道府県の改定結果から拾い 上げたメモは、No.1321の後ろに加えています。
 大企業は、低い最低賃金を土台に労働者全体の賃金を低く 押さえて、巨額な内部留保をため込んだといえます。一方で、 中小零細企業からは「最低賃金を1000円にはできない」 という声も聞きます。政治が有効な対策をとる必要がありま す。機関紙編集者も、多角的な視野から将来につながる課題 としてとらえ、問題提起をしていきたいものです。

第370回配信 2017年8月21日 No.1320
許されるはずがない安倍政治

長崎平和宣言こそ国際世論だ

ジャーナリズム研究者 丸山重威さん

 核兵器禁止条約を論議する国連の日本政府の席に置かれた、 「♯wish you were here」と翼に書かれた折り鶴。「もしあなた がここにいれば」と報じられたが、実は70年代、ピンク・フ ロイドのアルバムで知られた有名な言葉…。アルバムの翻訳 は「あなたがここにいてほしい」だ。
 7月7日国連加盟国の3分の2に当たる122カ国の賛成 で採択された核兵器禁止条約に日本は交渉にも参加せず、わ ざわざ「今後も参加することはない」と声明。安倍首相は広 島、長崎の追悼式でも条約には一言も触れなかった。
 「核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核 兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言し ているにも拘わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加 しない姿勢を、被爆地は到底理解できません」―。長崎平和宣 言の言葉は既に国際世論だ。
 国際法でも「非人道的兵器」と断罪された核兵器にしがみ つく「戦争被爆国」は、単なる「米国追随」を超えた民族的 恥辱だ。15日の政府主催全国戦没者追悼式でも首相はアジア 諸国への「加害への反省」には触れず、「哀悼の意」もなし。 「深い反省」を言葉にしたのは天皇だった。
 稲田朋美防衛相を外した政権は、「森友」の佐川宣寿理財局 長を国税庁長官、首相夫人付の谷査恵子氏をイタリア大使館 一等書記官に出して疑惑隠し。荻生田光一官房副長官は党の 幹事長代行にして、改憲推進本部に睨みを利かす。
 こんな政治が許されるはずはない。問題はいつ政権を「野 垂れ死に」させるか、だ。
*この原稿は、8月17日に受信しました。
*丸山重威さんは、県本部の顧問でもありますので連絡は機関紙協会県本部にお願いします。

第370回配信 2017年8月21日 No.1321

ぜひ必要です 全国一律最低賃金と毎年15%以上の引き上げ

 韓国政権は2020年 全国一律1万ウォン=千円めざす
「神奈川の仲間から」

 驚くべきニュースが飛び込んできた。韓国の文(ムン)政 権は来年1月からの最低賃金を16%引き上げて7530ウォ ン=753円にすることを決めた。もちろん韓国の最低賃金 は全国一律で、来年賃金が引き上がる労働者は463万人、 実に全労働者の23.6%に上るという。
 ちなみに今年の韓国の最低賃金は646円で、現在の日本 で最も低い沖縄と宮崎の714円を下回る。だがはたして、 今年10月改定の日本の最低賃金引上げで、沖縄・宮崎は+39 円(引き上げ率6%?)以上の引き上げを実現し、753円 を上回る水準を勝ちとることができるだろうか。7530ウ ォン=753円と同額は山口・新潟・和歌山、それより低い ところは何と19県もある。
 文政権は、雇用の改善や賃金引き上げを重視しており、最 低賃金を2020年までに1万ウォン=千円と、現在より5 割超高い大幅な引き上げを公約に掲げている。この実現のた めには毎年15.6%ずつの引き上げが必要で、今回はそのハー ドルを越えたことになる。

日本の平均823円超えてるのは7都府県のみ
 一方の日本政府だが「2020年までに早期に最低80 円、平均1000円実現」を掲げているが、引き上げ率の要 請は毎年3%程度のみだ。現在の平均が823円だが「人口 加重平均」であり、823円を上回ったのは7都府県のみだ。  韓国の文政権が公約通り2020年までに全国一律で1万 ウォン=千円に引き上げた場合、日本のほとんどの地域の最 低賃金を追い越すのは確実だ。
 日本でも全国一律最低賃金と、毎年15%以上の引き上げ率 がぜひ必要だ。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)の機関紙
 「神奈川の仲間」第323号(8月1日付)から、編集部の
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(参考資料)
2017年度の都道府県地域最低賃金・改定結果(厚労省発表)
報道からのいくつかのメモ


☆神奈川県の最低賃金は、10月1日から26円アップで956円になる。
☆全国平均の時給は、848円(昨年比25円増)
 ただし加重平均で、平均を上回るのは7都府県で40道県は平均以下。
☆現方式になった02年以降最大の上げ幅(22円~26円で平均25円)。
☆9月末から10月中旬にかけて順次実施。
☆最高の東京(958円)と最低8県(737円)の差額は221円で、3円広がった。高知県と福岡を除く九州7県が737円。
☆中央最低賃金審議会の目安を1円上回ったのは、新潟・鳥取・宮崎・沖縄の4県。
☆地域最賃の金額別分布
◎900円台は3都府県

東京(958円)神奈川(956円)大阪(909円)
800円台は12道府県
その内平均額の848円を上回るのは4府県。
埼玉(871円)千葉(868円)愛知871円)京都(856円)
◎800円~847円は以下の8道県。これ以下は全国平均以下。
北海道(810円)栃木(800円)岐阜(800円) 静岡(832円)三重(820円)滋賀(813円) 兵庫(844円)広島(818円)
☆737円~799円は、合計32県。
・796 茨城 ・795 長野 富山 ・789 福岡 ・786 奈良 ・784 山梨 ・783 群馬 ・781 石川 岡山 ・778 福井 新潟 ・777 和歌山 山口 ・772 宮城 ・766 香川 ・748 福島 ・740 島根 徳島 ・739 山形 愛媛 ・738 青森 岩手 秋田 鳥取 ・737 高知 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄

第370回配信 2017年8月21日 No.1322
最低賃金の大幅引き上げにむけて

神奈川労連が関係団体へ要請

「神奈川の仲間」から

 神奈川地方最低賃金審議会で本格的な議論が始まるのを前 に、神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)では毎年、関係 団体や審議会委員へ要請行動を行っています。今年も、神奈 川県弁護士会、神奈川県経営者協会、神奈川県中小企業団体 中央会、日本会計士協会神奈川県会、神奈川労働局に要請を 行いました。

踏み込んだ内容の会長声明
 弁護士会では会長と副会長に対応していただき、「今年も最賃 の大幅引き上げを求める会長声明は出します。かなり突っ込ん で議論しています」と心強い話がありました。
 懇談の際に「単身世帯を基準にした最賃額で良いのか」と の問題提起がありましたが、後日出された会長声明では、「平 均的な労働時間働いた場合に、子どもを養育するひとり親家 庭に対する県内においても最も高い地域の生活保護水準を上 回るよう、大幅に引き上げられるべき」と踏み込んだ内容の ものとなっています。

地域間格差の是正
 経営者協会では、「最低賃金を引き上げていくことは否定し ないが、引き上げのスピードが問題。労働生産性の向上にあ わせて引き上げるべきではないか」との意見がありました 。神奈川労連からは、大企業の内部留保を活用することが重 要との意見を述べました。また、最賃額の地域間格差が広が るなか、県西部の他県隣接地域で矛盾が広がっていることは 共通認識となり、格差を是正する必要性は一致しました。

中小企業支援で意見交換
 中小企業団体中央会では、「仕事が増えても利益が増えない」 厳しい現状や、人手不足の状況などが話されました。最低賃 金を上げる際の中小企業支援について、社会保険料の減免な ど諸外国の例も紹介した話などは、一致する点も多く資料提 供などもすることを約束しました。
 会計士協会では、新たに交代した審議委員に要請書を渡し ていただくようお願いし、経済や働き方などについて意見交 換しました。
 労働局に対しては、最賃を大幅に引き上げること、専門部 会を公開すること、審議にあたって中小企業支援の具体的実 績を示すことなどを要望。あわせて寄せられた署名を提出し ました。
*この原稿は、No.1321と同じ「神奈川の仲間」から了解
 を得て配信しています。連絡先も同じです。

第370回配信 2017年8月21日 No.1323

退職後こそつながるチャンス

地域の〝縁〟つなぐ男性班(Ⅰ)
「北央医療」から

 (神奈川北央医療生活協同組合の)151ある班に所属し ている男女比は1対9.ほとんどが女性です。女性に比べ 、男性は地域とつながりにくく、定年退職や地域の役から 降りたあと家に引きこもる人が多くなると言います。社会は、 老若男女さまざまな人がつながることで機能します。もっと もっと男性の力が必要です。地域との「縁(えにし)」づくり に出かけませんか。

近況共有する安心
座間市入谷地域 こだま班

 男性だけの班ということで、班長の飯島信行さんは「その 日の班会で何をやるのかわかるように、レジュメをつくる」 と言います。女性は自然におしゃべりに花が咲きますが、男 性は内容がはっきりしている方が話しやすく、「健康管理につ いて」「身の回りの出来事」「当面の日程」など項目を立てて 進めています。
 亡くなったり施設に入所するなどして班会に参加できなく なった人の情報も共有します。最近施設に入った人とはこの 班でのつながりがあったので、事前に入所先を聞くことがで きました。
 「近々会いに行きたいね」と話し合いました。
 7月には明治大学にある登戸研究所資料館へ行く予定です。 83歳の栗田岩夫さんは「歩けるか心配だけど行ってみたいな」 と。足の痛みもあり、ふだんはあまり家から出ないという栗 田さんですが、体の状態も知っている仲間とだからこそ出 かけられる安心感があります。
 こだま班は3年前から、みんなで一緒に近くのクリニック に健康診断を受けに行く〝健康班会〟を毎年の恒例行事にし ています。また、班会だけでなく、支部主催の行事にも参加 しています。座間の文化展が24回続いている秘訣は、男性の 参加があるのかもしれません。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第364号(7月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
 連絡先 〒252-0303
     相模原市南区相模大野6-2-11
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      FAX.042(748)1473

第370回配信 2017年8月21日 No.1324

退職後こそつながるチャンス

地域の〝縁〟つなぐ男性班(Ⅱ)
「北央医療」から

飲んで健康語る
小田急相模原駅周辺 男性班

 「健康に酒を飲もう」を合言葉に2月に結成された「男組」 は、小田急相模原駅から徒歩圏内に住む男性5人でつくった 班です。
 「健康に」とは病気がないだけでなく、①昼飲んで夜帰る ②2時間と決めて飲む③歩いて帰れる場所で飲むなどの意味 が含まれています。
 会場には、新潟、長野、富山など、それぞれが持ち寄った 日本酒が並び、初参加の人もいたので自己紹介をしながら交 流しました。
 班長の秋野邦夫さんは「昨年、妻に健康チャレンジを勧め られ「一日8千歩のウォーキングをやりましたが、12月で終 わるのはもったいないと思い、今も続けています。ことしは 筋トレもやろうと思っています」と、早くもことしの健康チ ャレンジへの参加を表明しました。
 廣田要三さんは「筋力はあると思っていたけど、この前、 懸垂や腹筋ができなくてショックを受けた。自分の状態を 自覚することは大事だね」と話すと「入院するとあっとい う間に体力が落ちる」「犬の散歩を日課にしている」など、 次々と健康の話題が飛び出しました。「ほかの会合でも男性 の参加はあるけど、健康の話をこんなにはしない。医療生 協ならではだね」と語ったのは2月に加入した長岡彰さん。 おいしい日本酒も手伝い、話は尽きることがありませんでし た。
*この原稿は、No.1322と同じ「北央医療生協」の
 同じ号からです。
連絡先も同じです。

参考資料―神奈川県弁護士会の会長声明 7月14日付―                    

最低賃金の大幅な引き上げを
求める会長声明

1.平成20(2008)年7月に施行された改正最低賃金 法は地域別最低賃金を定める際に考慮を要する労働者の生計費につい て、「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよ う、生活保護に係る施策との整合性」を求めている(9条2項)。
2.神奈川県地域別最低賃金は、平成28(2016)年10月 1日改正により、1時間930円となった。そして、近時、 厚生労働省が中央最低賃金審議会に示している試算(以下 「厚労省試算」という。)によれば、神奈川県内における最 低賃金額と生活保護基準との逆転現象は解消したように見える。
しかし、逆転現象解消の一因は、平成25(2013)年8 月以降、生活保護基準が切り下げられたことにあり、生活 保護基準自体が「健康で文化的な最低限度の生活を営む」 ことができる水準を下回った結果であって、本末転倒である。
3.次に、以下述べるとおり、実質的には逆転現象は解消され ておらず、労働者が働きさえすれば、憲法25条が保証す る「健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことができ るようになったことを意味しない。  第1に、地域や家庭の状況によって、最低賃金の水準   が生活保護基準を下回っている事例は少なくない。
 例えば、横浜市等においては、1時間の最低賃金額9 30円で、厚労省試算が用いる労働基準法の労働時間規制 の上限 34円であり、厚労省試算で税・社会保険料を除 いた可処分所得を算定するために用いる指数0.832を 乗じると、134,479円となり、全額が可処分所得と なる生活保護基準148,440円(住宅扶助を上限額と するほか厚労省試算と同様に算定)を下回る。
 また、厚労省試算は、医療費を要しない19歳以下の単 身者を前提にしており、子育て中のひとり親世帯などでは、 最低賃金が生活保護基準を大幅に下回る。横浜市等では、 中学生2人を養育するひとり親世帯であれば、生活保護基 準が30万円近くになる。一方、当該ひとり親が最低賃金 額でフルタイムで働いても賃金は前記のとおりであり、2 人分の児童手当及び児童扶養手当計約7万円を受給したと しても生活保護基準には及ばないのであり、現在の最低 賃金額は、ひとり親が子育てをするには到底足りないの である。また、生活保護では、医療扶助により医療費の 自己負担が不要となるが、最低賃金で働く労働者には、 医療費を支出すると、さらに生活を切り詰めなければ ならないことから、診療を諦めることを余儀なくされ かねないのである。
 第2に、厚労省試算が用いる労働時間は、実態に即してい ない。厚労省試算は、最低賃金に基づく1か月あたりの収入 の算定につき、労働時間を労働基準法の労働時間規制の上限 である1か月173.8時間としている。しかし、神奈川県 毎月勤労統計調査によれば、県内の労働者の所定内労働時間 は、フルタイムにあたる一般労働者でさえ、1か月あたり1 53.0時間にとどまる。この時間を最低賃金額930円で 働いた場合、1か月の賃金は142,290円であり、厚労 省試算が用いる指数0.832を乗じると、可処分所得は1 18、385円にとどまるのであって、生活保護基準を大幅 に下回る。
4.わが国においては、子どもを養育しているひとり親世帯に おける貧困率の高さが際立っている。特に、ひとり親世帯の8 割以上が就労しているにもかかわらず、他の多くの国と異なっ て就労・非就労によって貧困率がほとんど異ならないという深 刻な状況がある。ひとり親家庭の親はフルタイムの職を得るこ と自体容易ではないが、まずはフルタイムで働きさえすれば生 活保護基準を上回る賃金を得られるようにすることが喫緊の課 題である。憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生 活を営む権利」である生存権を具体化した生活保護より低い金 額しか得られないような最低賃金額の設定は、健全な労働意欲 を削ぐものであって、労働者の生活の安定、労働力の質的向上 等を図ることにより、国民経済の健全な発展に寄与することを 目的とした最低賃金法の趣旨にも反する。
5.よって、神奈川県の地域別最低賃金は、平均的は労働時間 働いた場合に、子どもを養育するひとり親家庭に対する県内に おいても最も高い地域の生活保護基準を上回るよう、大幅に 引き上げられるべきである。
以上
 
平成29(2017)年7月13日
                神奈川県弁護士会
                会長 延命 政之


手を結ぶための、私たちの訴え」第369回配信
2017年8月7日 日本機関紙協会神奈川県本部

支持率に支えられる独裁政権

 安倍晋三首相は第3次内閣を発足させました。
 この間の政権運営でさまざまな問題が噴出し、支持率は急 激に低下しました。気に入った取り巻きの人たちを中心に、 自分のねらいを「忖度させ」、政治を自分のために利用して きたことが目に見えているからです。そこで、国民の目を そらして支持率の回復をねらった内閣改造です。
 マスコミなどでは、安倍首相と距離を置いてきた人たちを 取り込んでいることを強調しています。しかし、任命したの は首相であり「閣内一致」が基本です。どれだけのバランス 効果が生まれるのかは、当然に限界があるでしょう。支持率 は上昇したと報じられていますが、不支持率は高い数値が報 道されています。
 教訓として思い出したことがあります。「独裁政権はウソを 信じ込ませて高い支持率に支えられる」という教訓です。支 持率の低下は独裁型の政権には脅威なのです。「ていねいな説 明」は口先だけで、合理性も説得力も感じられないとほとん どの国民は見抜いています。
 ウソとごまかしで自分の政権に座り続けることを優先して いる安倍政権の本質を、多くの人に伝え続けたいものです。
 ☆ 8月14日の配信は休む予定です。

第369回配信 2017年8月7日 No.1317

なくせ 税金を使ったワーキングプア

「神奈川の仲間」から

 神奈川県労働組合総連合(神奈川労連)は、全自治体への 訪問懇談活動を11年継続してとりくんでいます。自治体で働 くすべての労働者の賃金引上げ、非正規雇用職員の労働条件の 改善、「公契約条例の適正化」を重点課題としてきました。今 年も懇談に先立って、「事前アンケート」にとりくみました。 今年のアンケートと懇談の特徴点は次のとおりです。

残業代をごまかしている?
 自治体職員の残業代単価を算出する際の所定労働時間は大 きく分けると、①国家公務員の算出方式を用いた2015時 間、②自治体職員の実際の勤務時間(1891時間程度)、の 2種類となっています。①で算出した場合は、本来の残業単 価よりも低い額となります。
 民間企業で同様のことが行われれば「労働基準法違反」と なります。その点を指摘し、適正な残業単価とすることを求 めました。「問題がある」などの認識を示す一方で、「国に準 じている」との回答もありました。

公務員が最低賃金割れ
 もう一つ大問題が。公務員賃金は「高い」と思われがちで すが、高卒初任給は表(添付ファイル)にある通りた いへん低額です。
 自治体に高卒初任給の時間単価を尋ねたところ、表にある ように神奈川の最低賃金額930円を下回る自治体がいくつ かあります。
 「最賃を下回ることは許されない」との指摘に、「公務員は 最賃法の適用除外なので」、「国家公務員に準拠しているので 独自に変えるのは難しい」など苦しい言い訳がされました。 この問題は国家公務員も含めた問題であり、神奈川労連では、 自治体とともに国に対しても改善を求めていきます。

1000円以上に
 非正規雇用職員のもっとも低い時間額は、相変わらず神奈 川県最低賃金の930円にはりついていることがわかります。 多くの自治体が、最低賃金が引きあがれば時間額を引き上げ ると回答しています。「1000円以上にすること」への理解 は示しますが、財政事情が厳しいことを口実に先送りしていま す。
 また、休暇制度や各種手当などの処遇の改善を求めて来ました。  残念ながら、正規職員との格差解消には程遠いのが実態で す。いくつかの自治体では、「忌引き休暇」さえ認められてい ません。正規は有給の休暇、非正規は無給もしくは欠勤。家 族を失った悲しみは正規も非正規も同じであり、理不尽な差 別です。

税金が消えている
 「公契約条例の適正化」では、公共工事や委託事業の適正 な賃金確保の一つとして「公契約条例」の制定を働きかけて います。公共工事の設計労務単価はこの数年で平均40%も引 きあがっています。しかし、現場の労働者の賃金は約10%に も満たない引き上げにとどまっています。
 現場労働者の処遇改善として設計労務単価が引き上げられ ているのに、それが現場労働者に届いていないことは、「税金 がどこかに消えてしまっている」ことになります。自治体は 税金が適正に使われ、労働者の賃金改善につながっているか、 調査する責務があります。
 今年の懇談では、「アンケートやお知らせ」など様々な手法 で、使用者や労働者へ設計労務単価の周知を徹底することを 求めました。いくつかの自治体では、「調査は難しい面がある が周知という点で工夫したい」との回答がありました。また、 試行的に賃金調査を実施する自治体も生まれています。
民間にタダ働きをさせる
 適正化の点では、「参考見積」にも着目しました。すべての 自治体が役務提供などの委託契約の積算基準をもっていませ ん。積算する際に用いられているのが「参考見積」です。自 治体職員では積算できないため、民間事業者に「タダで見積 り」をさせているのが「参考見積」です。
 有償とすることを求め続けるなかで、多くの自治体が「問 題の指摘は理解できる」、「研究したい」など前向きな姿勢を示し ていますが、「イヤなら断わってもらって結構」との強弁もあり ました。
☆ 調査結果をまとめた「表」は下をクリック。
初任給表
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第323号(8月1日付)から、編集部の了解を得
 て配信しています。
 連絡先 〒231-0062
     横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
      TEL.045(212)5855
      FAX.045(212)5745

第369回配信 2017年8月7日 No.1318
沖縄レポート
それでも県民は諦めない

新基地断念を迫る勝負の夏

ジャーナリスト 米倉外昭さん

 7月22日午後、炎天下の名護市辺野古のキャンプ・シュワ ブゲート前に2千人(主催者発表)が集まり、1.2キロに わたって手をつなぐ「人間の鎖」が取り組まれた。2千人は これまでと比べて多いとはいえない。しかし、那覇から高速 道路を使っても2時間かかる場所に、夏休み最初の土曜日、 そして猛暑の中、各地から貸し切りバスも出しての集会だ。 「心の参加者は多い」と参加できなかった人々の思いを語る 声も報じられた。
 24日、沖縄県は工事阻止のために新たな訴訟を提起する。 知事の許可を得ないまま岩礁破砕をするのは県漁業調整規則 に反すると県は主張する。国は「名護漁協の漁業権放棄によ り漁業権は消滅していて知事の許可は不要」という立場だ。 そもそも岩礁破砕許可は埋め立て承認が前提である。昨年 末の最高裁判決での敗訴後、翁長雄志知事は埋め立て承認 「取り消し」を取り消して、承認は有効となっている。その ため県勝訴はあり得ないと指摘する全国紙もある。新たな法 廷闘争も予断を許さない。

抵抗は続く
 選挙や大規模集会で民意を何度示しても無視され、司法も 信頼できない。憲法の上に日米安保があるこの国は、米国に よる占領が偽装された形で続いている。その中で二重の植民 地支配下にある沖縄は、どのように展望を切り開けばいいの だろうか。「諦めない」という意思、民意を示し、現場で抵抗 を続けていくことで政治情勢を変化させられると人々は信じ ている。
 8月12日には那覇市で大規模な県民大会を開催する。沖縄 への土砂搬出に反対する全国各地の運動がネットワークを作 って行動を起こしている。NPO法人「新外交イニシアティブ」 (ND)は「辺野古移設」以外の選択肢について提案するシン ポを沖縄、東京、ワシントンで開催した、大阪から始まった 沖縄の基地引き取り運動も福岡、新潟、東京へと広がり、全 国シンポも開催された。また、米国、韓国などの市民運動と の連携も厚みを増している。国連でも発言を重ねてきた。
 辺野古現地では連日ゲート前に数十人が集まり、海上でも カヌーを繰り出し、体を張って抗議活動を展開している。工 事車両の車列が近づくと機動隊が座り込む市民を排除するこ とが繰り返され、埋め立てに向けて2本の護岸工事が進む。 1本は約100メートルだが、台風に耐えられないだろうと いわれている。1日に何十台かのダンプが入るぐらいでは何 年かかるかわからない状況であり、まだ、後戻りは可能だ。
 安倍政権が揺らいでいる今、新基地を断念させるため、沖 縄の勝負の夏はさらに熱い。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9219(7月22日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒105-0014
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第369回配信 2017年8月7日 No.1379
神奈川年金減額違憲訴訟

年金制度の弱体化ねらう

被告 国の答弁書 (自分で守れ、助けあえ、
 国に頼るな)を切る
弁護士 星野文紀さん

 神奈川年金減額違憲訴訟に、被告の国から「答弁書」が提 出されていますので、内容を吟味しましょう。この裁判でわ れわれが主張している違憲主張は大きく2つです。

これまでの積立金を無視
   ―偽りの世代間公平論―
 一つ目は、「権利としての年金」、憲法29条違反という主張 です。
 年金受給権は憲法29条で保障される財産権であり、基本的 には、たとえ法律であってもその引き下げは許されません。 仮に引き下げを認める場合は、年金額を引き下げる必要性と 合理性が必要なのです。
 これまで、国は物価下落局面で特例水準解消はないといっ てきており、急に引き下げる必要性を主張するのは経緯に反 します。削減の目的、「世代間の公平」とはあいまいで基準と なりません。
 年金は保険方式を制度の基本としており、支払った保険料 に見合った給付を約束してきた制度であり、保険料を受け取 ってから世代間の公平を主張して減額するなど約束違反とい えます。今回の減額はとても合理的とはいえず、憲法29条に 反します。
 これに対し国は、答弁書で、現在の年金制度は社会的扶養 である賦課方式を採用していると主張し、世代間の格差解消 のために特例水準の解消は必要だと主張しました。  日本の年金制度が保険方式を制度の基本として運営されて きたことは国も認めるところであるし、年金額は納付した保 険料等によっても異なるし、世界的にも巨額の積立金があり、 とても賦課方式とは言えません。

「年金は生活を保障するものではない」
 「引き下げても問題はない」
  ―憲法25条を切り捨てる―
 もう一つは「福祉としての年金」、憲法25条違反を主張して います。年金は。憲法25条を受けたものであり、そのことは年 金法の1条に明記されています。年金額減額により、「健康で文 化的な生活」を送れなければ憲法25条に違反するといえます。  これに対して、国は、老齢基礎年金が、それのみで健康で 文化的な最低限度の生活水準を保障するのもではないから引 き下げても問題はないと主張します。
 しかし、老齢基礎年金(国民年金)がそれだけで健康で文化 的な最低限度の生活水準を保障するものでなくても、憲法25 条の趣旨を受けて国民の生活を保持する役割を持っているこ とに変わりはありません。老齢基礎年金を下げればその分国 民の生活を保持する機能は低下し、やがては、最低限度の生活 を送ることができなくなってしまうことは明らかです。
 国の主張は自助・共助の強要で、政府の役割の放棄です。 弁護団では国の答弁に対し、徹底した反論をしていきたいと 考えています。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第351号(7月15日付)から、編集部
 の了解を得て配信しています。
 連絡先 〒231-0032
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      FAX. 045(663)4062


手を結ぶための、私たちの訴え」第368回配信
2017年7月31日 日本機関紙協会神奈川県本部

準備したい 互いに励ます視点

 7月30日に投票を終えた横浜市長選挙では、市民と野党が 共同して推した伊藤大貴さんは22.9%の得票を得ましたが、 当選は果たせませんでした。
 選挙での当落は、その後の行政や社会に大きな違いを生み ます。しかし、当落だけの評価(勝ち負け)で結果のすべて を語れません。たくさんの教訓も感じました。総合的な評価 =総括はさまざまな団体や組織に譲ります。
 民主主義を土台にする機関紙編集者として、注目しておき たい視点があります。それは、政治選挙の主人公は市民だと いう運動の実績が横浜でできたことです。カジノ誘致反対や、 中学校給食の実現などを中心とした市民の運動が市長選挙の 争点をつくりました。この2点をかかげた2人の候補者の得票 率は約47%です。有権者が300万人を超える市長選挙で、 投票率を前回より8.16%高めたことは、今回の選挙を評価 し今後の方針を考えるうえで大切な視点でしょう。
 それぞれの市民の運動は、これからも継続します。機関紙 編集者は、自らの運動の前進とともに、こうした市民の運動 がお互いに励まし続ける視点を忘れないようにしたいもので す。そのためにはお互いの活動の情報を編集者が視野に入れ、 時には紙面に載せて、共同した運動の準備をしたいものです。

第368回配信 2017年7月31日 No.1311

軍拡競争に立ちはだかる「わが憲法」

「神奈川みなみ医療生協」のコラム
 「鳥の目・虫の目」から

 300年近く前の1790年1月、アメリカの初代大統領 ジョージ・ワシントンが議会で演説した。日本では東海道を 弥治さん喜多さんがエッチラオッチラと歩い
ていた頃である。 ワシントンの演説は次のようなものだった。  「戦争に備えることこそ平和維持の最も有効な手段の一つ である」。
 平和を維持するために武力に支えられた不断の準備をよび かけたこの演説は、その後手を変え品を変えながらアメリカ の伝統的な国是となり、国境を超えて世界の「常識」であり 続けてきた。それは、とめどない軍拡競争を引き起こし、2 016年3月現在1万5,350発もの核兵器を地球上にあ ふれさせ、「人類を何度も滅ぼすことができる」ほどになった。  ジョージ・ワシントンの亡霊のように、「基地ヨコスカ」を 母港とした同名の米空母の姿を見るとき、300年もの間軍 拡にしがみつき、いまなお核軍縮に反対するアメリカや他の 保持国、ただ一つの(戦争)被曝国でありながらアメリカに 尾を振ってつき従い、世界の核軍縮に反対を続けるわが国政 府の情けない現実を思わずにはいられない。
 いまなお続く軍拡競争の前に、わが憲法はこう立ちはだか っている。
 「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの 安全と生存を保持しようと決意した(憲法前文)」。
*この原稿は、神奈川みなみ医療生活共同組合の機関紙「神奈川
 みなみ医療生協」第529号(7月付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
 連絡先 〒238-0031 横須賀市衣笠栄町2-19
      TEL.045(853)8105

第368回配信 2017年7月31日 No.1312
人権と自由抑圧

即刻やめさせたい安倍政治

「年金者しんぶん」神奈川県版
 コラム「好奇心」から

 森友・加計疑惑などの国政私物化に国民の怒りが起こるな か、国連特別報告者からの指摘や廃案の要求を無視し、追い 詰められた安倍政権は、禁じ手(中間報告)を使って憲法違 反の「共謀罪」法を強行。
 読売新聞を介して憲法9条3項や官僚の風俗通いの記事は、 国民の目をそらそうとした官邸の指示だといわれている。総 務相の電波停止発言などでNHKクローズアップ現代の国谷氏 、報道ステーションの古賀・古舘氏、NEWS23の岸井氏降板な ど、次つぎと卑劣極まりないメディアへの介入。許されない!
 国連デービット・ケイ特別報告者は、日本政府に対して特 定秘密保護法で報道が萎縮する可能性に懸念を示し、①特定 秘密保護法の改正、電波停止の放送法4条の廃止を勧告②教 科書で慰安婦問題など歴史的出来事への解釈介入を慎むよう 求め③沖縄の抗議行動への圧力に懸念を表明し、政策への反 対表明の自由は侵害されるべきでなく、抗議活動や取材を行 なえるよう求めた。
 報道の自由度ランキングで日本は180カ国中72位。人権 と自由を抑圧する安倍政治を即刻やめさせるしかない。
(妖光)
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第351号(7月15日付)から、編集部
 の了解を得て配信しています。
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 横浜市中区不老町2-8 不二ビル2F
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第368回配信 2017年7月31日 No.1313

米軍基地一般公開で銃体験問題が再発

―弱腰の自治体 銃体験は日本各地で続いていた―
「平和新聞」神奈川県版から

 神奈川の米軍基地で銃体験問題が再発しました。
 4月29日、米海軍厚木基地の一般公開「日米親善春祭り」 で格納庫前に展示されていた空母艦載機の中にあったMH- 60Sシーホーク(第12海上ヘリコプター部隊ゴールデンフ ァルコンズ所属)1機の胴体部に計4挺の銃器がとりつけら れ、来場客が自由に扱える状態で展示されました。
 午前中に目撃した県平和委員会会員によると「見張りの兵 士が積極的に呼び込みを行ない、銃の扱い方をレクチャーす るなど目に余る行為があったためやめさせなければと考え、 知人の共産党市議に連絡して対応をお願いした」。
 連絡を受けた大和市と綾瀬市議から展示内容の確認と中止 を求める連絡があり、展示内容を把握した両市職員から基地 渉外課に口頭で「遺憾」の意と「銃器の対応は慎重を要して ほしい」と立て続けに申し入れています。会員が午後、再度 見に行った時には機体の胴体内に入れないなどの「変更」を しました。しかし、銃に触れること自体は当番の兵士によ って制止する者、黙認する者と対応が分かれていました。

法的根拠
 軍人から一般人への銃器貸し出しは銃刀法違反に抵触する のではという議論があります。米軍人が日米地位協定第16条 で定められた「米軍人が国内で活動するにあたって日本の法 律を尊重する義務」に基づき、米軍人が公務中に米国にない 日本の国内法を犯したトラブルを刑事事件として扱うには、 日本側に一次裁判権が発生する可能性があります。

銃体験問題の経過
 2013年8月、米海軍横須賀基地の一般公開での銃体験 問題が浮上した際、当時の基地司令官は横須賀市に「今後は 同様の事が起こらぬよう最大限配慮する」と釈明しました。 同年、東京都の陸上自衛隊・練馬駐屯地で発覚した銃体験問 題では、自衛隊が陸上幕僚長の名で、銃体験の展示をしない よう組織的な通達を行なっています。これと対照的に、米軍 は2017年までの間に沖縄県の普天間基地、東京都の横田 基地、静岡県のキャンプ富士などで銃体験展示を行ったこと が確認されています。このことから在日米軍が組織的な対応 をとっていなかったことが判明しています。

自治体の対応
 「春祭り」当日の綾瀬市と大和市の対応は、異例だが迅速 かつこれまでにない画期的なものでした。しかし、基地の一 般公開中止や基地撤廃に言及すると態度は相変わらず弱腰で す。
 6月の県議会定例会の代表質問では、藤井克彦議員(共産) の質問に対し黒岩知事が「(知事が直接)抗議する考えはない」 と答弁。綾瀬市議会では上田博之議員が綾瀬市の取り組む「基 地を観光資源化」や「基地との友好関係」をやめるべきではな いかという問いかけに対して、市は「地域固有の観光資源の ひとつとして活用したい」と。大和市議会では佐藤大地議員 (共産)の質問に対し、大木哲市長が「過去の事例等も踏ま え、適切に対応していくものと考えている」と答弁。ともに 自治体として主体的かつ毅然とした対応をとる意思がない ことを露わにしました。

銃体験を再発させない
 米軍基地の「好意」が頼りで、県と基地周辺自治体が基地 問題の根本的な解決に取り組む意思がない点から、一般公開 での銃体験問題は近い将来に再発する可能性があります。
 平和委員会は、今後も基地の監視や問題への抗議を通じて、 戦争の芽を摘んでいきます。読者のみなさんも米軍の行動で おかしいと思ったら連絡ください。
*この原稿は、神奈川県平和委員会の機関紙「平和新聞」神奈川
 県版第101号(7月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第368回配信 2017年7月31日 No.1314

地方公務員の残業代が過少?

 時間単価の計算方法
 総務省は労基法準拠求めるが…
「連合通信」隔日版から

  残業代を計算する際に欠かせないのが時間単価だ。民間労働 者の場合、労働基準法に基づき所定賃金を所定労働時間で割って 算出する。ところが、地方自治体の中には労働時間がより長い 「国基準」で計算しているところが少なくない。
 結果として残業代は過少に計算される。総務省の担当者(公 務員課給与能率推進室)は「地方公務員は(時間外労働に関し て)労基法適用なので労基法の計算方法でやってくださいと お願いし、助言もしている」という。自治体での計算方法を あらためてチェックする必要がありそうだ。
 正規公務員の所定労働時間は週38. 75時間。国基準は、こ れに52週を掛けた2015時間を年間労働時間としている。 一方、労基法に基づく民間基準は所定労働時間で計算するこ とになっている。公務員に当てはめれば、2015時間から 祝日と年末年始休暇の計21日を差し引いた1852時間だ。
 仮に月額給与20万円(年間240万円)のケースで計算す ると、時間単価は国基準が1191円、民間基準が1296 円と、大きな差が出る。
 この問題を追及している神奈川労連の住谷和典副議長は、「そ もそも所定労働時間を使わない国の基準がおかしい。民間準拠 といいながら、なぜ民間の計算方法を適用しないのか」と憤る。 同労連は人事院関東事務局に、民間の計算方式を採用しない 理由を尋ねているが、「『本院から回答がない。精査中』と言 うばかり。回答できないのではないか」とあきれる。
 地方自治体で計算方法にばらつきが出るのは、国準拠と民 間準拠のはざまで混乱しているからかもしれない。他方、財 政上の理由から安上がりの国基準を使いたいためではないか との指摘もある。ただ、地方公務員は国家公務員と違い、労 働基準法の労働時間ルールが適用される(*)。総務省は「ま だ2015時間を使っている自治体もあるが、労基法基準へ の適正化は徐々に進んできたと認識している」という。
*公務員への労基法適用
 公務員には労働基準法が適用されないと思っている人が少なく ありません。
 しかし、労基法112条で「地方公共団体への適用」が定 められています。問題がその範囲です。現業職には原則適用 されますが、本庁などの事務職には除外される条文がありま す。賃金の支払いやフレックスタイム制、年休の計画的付与、 1年単位の変形労働時間制などです。労基法の法定労働時間 (32条1項)や時間外手当(37条)は除外されていません。 (33条つまり、適用されるということ。ただし、違反があっ (34条ても労働基準監督署ではなく、人事委員会が対応する形です。
* この原稿は、「連合通信」隔日版No.9218(7月
 22日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
* 「連合通信」は、契約を結んだ編集部しか転載できませんが、通信社の了解を得ていますのでこの「配信」の注意事項を守って活用してください。
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 連絡先 〒105-0014 東京都港区芝1-4-9
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第368回配信 2017年7月31日 No.1315

4割強が国基準の計算式

 時間単価 神奈川労連が県内自治体調査
「連合通信」隔日版から

      高卒初任給  時間単価  計算方法

茅ヶ崎市 174,496円 1,039円 国基準
葉山町  163,770   1,052 民間準拠
三浦市  165,148   1,048 民間準拠

 神奈川労連は毎年、県内の34自治体を訪問して賃金や労 働時間の聞き取り調査を行っている。訪問に先立って取り 組んだ「事前アンケート」結果をこのほど発表した。それ によると、時間単価の計算に当たり国基準の2015時 間を使っている自治体が15あることが分かった。他は 年間1852時間~1891時間とさまざまだった。
 国基準を使っている自治体では、時間単価が低く算出され る。例えば、茅ヶ崎市と葉山町を比べると、地域手当を含め た高卒初任給は茅ヶ崎市の方が高いが、時間単価では逆に低 くなっている。  国基準を使うことで、最低賃金を下回るケースが出やすく なるという問題もある。箱根、湯河原、真鶴町では地域手当 がまったくつかないため、高卒初任給は14万6100円。3 町とも年間労働時間を国基準の2015時間で計算しており、 算出される時間単価は870円で、神奈川県の最低賃金93 0円を大きく下回る。
 自治体職員には最賃法や賃金に関する労基法の条文が適用 されないものの、神奈川労連の住谷和典副議長は「即違法で はないからといって、それでいいということにはならない。 是正するのが当然だろう」と語っている。
 連絡先も同じです。

第368回配信 2017年7月31日 No.1316
―介護の現場から―

男性の独居 半数が誰とも話さず

医療生協かながわ
訪問看護ステーションいずみ 長澤 幹さん

 現在、当ステーションでは49人の利用者の訪問看護をして います。その中で1/5の人が高齢で独居。男女比は男性4に 対し女性6の割合でした。なぜそのような数字を出したかと いうと、「男性の独居高齢者を地域でどう支えるか」という 誌の特集からでした。
 国立社会保障・人口問題研究所の2012年調査によれば、 65歳以上の一人暮らし男性で毎日、電話も含めて「誰かと話 をする人」は半数しかおらず、6人に1人は「2週間に一度 も誰とも会話をしていない」ことが分かったそうです。訪問 介護の利用者なら、ヘルパーが来る人がほとんどですし、病 状や生活状況、介護度によってデイサービスも使用し社会と の交流が可能です。
 介護状態になる前はどうでしょう。会社に属しているうち はいいのですが、退職後、健康的に社会性を保ちながら年 重ねていくことの難しさを感じます。
 社会で接点を持ちにくく、孤立する可能性が高い一人暮ら しの男性が地域で安心して生活するためには、どのような働 きかけが必要なのか。また、男性介護者は近所とのつながり が希薄になってしまう傾向があります。地域でのつながりづ くりを、訪問介護から何ができるかと改めて考えさせられま した。
*この原稿は、医療生協かながわ生活協同組合の機関紙「医療生
協かながわ」第208号(7月1日付)から、編集部の了解を
得て配信しています。
 連絡先 〒244-0003
     横浜市戸塚区戸塚町3880-2
      TEL.045(862)9834


手を結ぶための、私たちの訴え」第367回配信
2017年7月24日 日本機関紙協会神奈川県本部

始まっている21世紀型の選挙

 国会閉会中の衆参両院で、予算委員会が始まりました。東 京都議選の結果や、安倍政権の支持率低下が背景にあります。 毎日新聞の調査では内閣を「支持する」は26%、支持しない が56%になりました。首相の友人が設立をめざす加計学園の 獣医学部をめぐる政府の説明が「信用できない」は76%と同 調査では報道されています。24日の衆院予算委員会の審議から も、「ていねいに説明」されたとは思えません。25日も参院で審 議は続きますが納得できる説明は期待できるでしょうか。
 23日投票の仙台市長選挙では、「市民の会」と4野党の共同 候補である郡和子さんが初当選しました。安倍政権批判の世 論が全国に広がっていることは確かです。
 30日は横浜市長選挙です。共同通信の調査でも、カジノを 「誘致すべきだ」は22。6%、「誘致すべきでない」は65。2 %と報じられています。不幸な人を増やすカジノの誘致に巨 額の税金を使うより、中学校給食に税金を使う方が未来をに なう子どもたちのためにはるかに価値があります。
 この市長選挙では、市民たちと安倍政権の野党が手を結ん で活動しています。市民が横浜市長選挙の主人公になり始め ているのです。自らの頭で考え、投票に行く人を励ましたい ものです。21世紀型の選挙への挑戦は始まっています。

第367回配信 2017年7月24日 No.1305
9条2項の空文化狙う

「加憲」論の落とし穴

ジャーナリズム研究者 丸山重威さん

 安倍首相の「9条を残して自衛隊明記の加憲で国民の合意を 」という意見は、実は憲法理論から言っても、実質的に成り 立たない議論だ。いま、これを見抜いて、「アベ加憲」は「 改憲」であることを広めなければならない。
 この「加憲」論には、9条に3項を追加する考え方と、「9 条の2」という新しい条文を入れる案があるが、どちらの場 合も、憲法に自衛隊の存在を書き込むことで、9条2項の「非 戦・非武装」は空文化、死文化する。
 「2項が残れば、自衛隊は『戦力』ではないから大丈夫」と いうのは誤りで、「後法は前法に優先する」という法律、規則 の大原則から、新しくできた条文と矛盾する9条2項は意味 を失う。
 しかも、書き込まれる自衛隊は、「専守防衛」の自衛隊では なく、「戦争法」で規定された「集団的自衛権」を行使できる 自衛隊。どこでも戦争ができる「自衛隊」だ。
 その結果、9条2項で「武力によらない平和」を求めた日 本は「武力による平和」で生きる国になり「平和主義」は「脱 平和主義」へと変身する。
 もともと憲法96条の「改正」は、国会で作った法律などが 、最高裁が憲法の基本に照らして違憲だと判断した場合、憲法 の別の条文を変えないと基本原則と矛盾する場合を考えたも の。基本原則の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義に反す る改正はできず、これを変えるのは「革命」だ。
 その意味で、今回の安倍提案は、二重、三重に問題がある。
 この点も重要な論点だ。
*この原稿は、7月13日に送られてきました。
丸山さんは、機関紙協会神奈川県本部の顧問でもありますから、連絡先はこの配信の連絡先にお願いします。


第367回配信 2017年7月24日 No.1306

県警は米軍の出先か
日常に踏み込む米軍の訓練教示

「新かながわ」基地ノートNo.807

 近年、米軍内での掃討訓練や消火訓練などを日本の警察 消防に教示、手ほどきされることが目立つ。国民に知らされ ずに軍の実戦的な訓練が手ほどきされるというのは、異常な 感じもする。それに違和感を感じない行政レベルの感覚も そら恐ろしい。
 欧米でテロ事件が頻発しているが、もちろん日本も例外で はなくなってきていることは分かる。だが何でも「テロ対策」 ならまかり通る風潮はやはり異常だ。
 米軍は湾岸戦争とイラク戦争以来、住宅街や市街での掃討 作戦をたくさん経験してきた。そのなかでイラクの民間人も 米軍の兵士もたくさん犠牲となってきた。そうした経験の上 に掃討作戦の訓練を積んでいる。殺すか殺されるかという臨 場感のある訓練だ。
 さる3月28日、岩国基地の海兵隊特殊対応部隊が山口県警・ 広島県警を相手に部屋の掃討訓練を教示した。使用する装備 や武器も違えば、目的も違う。海兵隊は負傷者や死者をなる べく出さず、あるいは最小限にして部屋の掃討、相手の制圧・ 排除を目的としている。まさに戦闘行為だ。訓練では狙撃用 ライフル銃も持たせた。
 しかし、自治体に所属する警察の目的は違う。あくまでも 住民の安全の確保であり、犯人も含めて人命を守ることにあ るのは当然だ。
 岩国基地での日米の訓練は、日本の報道機関では報道され なかったようだ。し
かし、岩国基地のホームページにはリリ ースされている。  銃社会を基盤とする米国。戦場でいつでも銃や簡易式爆弾 IEDで命を失う危険のあるイラクやアフガニスタン、シリアな どの状況は日本とは違っている。  日本の警察は誇るべきことがある。犯人を銃撃して殺すな どということは滅多にない。いやかつて一度もないだろう。 それだけ安全と人命を最優先に時間をかけてじっくりと対応 してきたのだろう。
 北朝鮮のミサイル問題や、米国やヨーロッパでのテロ事件 などの報道に挑発されるように、危機意識をあおり、強硬姿 勢をとろうとする政治動向が存在する。ところが、こうした 訓練が日常化しようとしている事態をきちんと知らせ、私た ちが安心安全と生命の保証を包み込める社会をつくることを 大事にしたい。
 さらに警察の使命は住民の平和で安全な社会を守ることで あり、そうした立場を堅持することが求められる。県警は米 軍の出先機関ではないだろう。
*この原稿は、「新かながわ」第2410号(7月9日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先〒 231-0037
      横浜市中区富士見町1-2 今一ビル202
       TEL.045(334)7867
       FAX.045(334)7868

第367回配信 2017年7月24日 No.1307
米国家戦略に不可欠な在日米軍基地

いま選択の岐路に

「新かながわ」基地ノートNo.808

 かつてハワイは独立国家であった。1900年ころまでハ ワイはハワイ人による国家であった。1893年1月16日、 武装した米海兵隊164人がホノルル港に上陸。政府庁舎な どを占拠し戒厳令を敷いた。
 1900年に米国でハワイ領土併合法が公布され、ハワイ 州が誕生した。初代州知事はドール氏だ。あのパイナップル やバナナのドール家の出身だ。
 以後、ハワイは太平洋での米
国の軍事拠点として整備され、 ハワイ人の多くは米軍基地の従業員として働くしか職がない 状態だ。亡きウクレレ歌手IZの「ハワイ78」はそうしたハワ イ人の複雑な想いを弾き語っている名曲だ。
 米国ではいまトランプ氏が大統領に就任し、その政治手法 や手腕、そして外交・軍事政策に世界中が振り回されている。 日本国内でもこれからは米国一辺倒ではなく、日本が自分の 考えを明確にした政策や外交交渉をしていく必要性を各方面 が唱えている。
 トランプ政権が最初に日本に派遣したのが〝狂犬〟の異名 を持つ元中央軍司令官のマティス国防長官だ。横田に米政府 専用機で乗り付けて、米軍ヘリで赤坂ヘリポートに着陸。そ れから首相官邸に乗り込んだ。その振る舞いはまるで国務長 官のようだ。リップサービスも忘れていない。
 ところで在日米軍基地はこの70年間どのように使われてき たのだろうか。朝鮮戦争の後方基地。いや戦局しだいでは前 線基地になっていた。事実、本牧米軍住宅では空襲に備えた シェルターが設置されていた。さらにベトナム戦争ではB52 など戦略爆撃機の出撃基地や後方支援基地であった。冷戦時 には三海峡封鎖の「不沈空母」として極東の最前線基地にさ れた。
 そして湾岸戦争・イラク戦争、アフガニスタン侵攻などで は日米安保条約の極東範囲を超えて、世界をにらむ基地とし て機能している。米戦略に合わせて在日米軍基地は利用され てきた。
 米本土外で原子力空母の母港があるのは横須賀だけである し、米海兵隊の海外拠点は沖縄だけだ。また対潜哨戒情報収 集のP8ポセイドンの海外への初配備も嘉手納基地。F35ステ ルス戦闘機、E2D早期警戒機の米本土外配備は、のきなみ日 本だ。
 日米軍事同盟があることで日本はますます危険な領域に踏 み込もうとしている。アジアのなかでの日本の位置を考えて 国際社会での位置をつくらなければ、ハワイと同じ道をあゆ むか、米国のいいなりで軍事的にも経済的にも共倒れをする か、この選択の岐路にいまさしかかっている。
*この原稿は、「新かながわ」第2411号(7月16日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先は、No.1306と同じです。

第367回配信 2017年7月24日 No.1308
神奈川労連労働相談センター

労働組合は民主主義の実験場

神奈川労連労働相談センター 相談員 菊地克則さん

 東京のホテルでベッドメーキングの仕事をしている女性。 部屋の鍵を見失った。弁償金600万円! 保険から支払わ れたというが、上司と2人で仕事をしているのに、自分だけ 始末書を書かされ、ペナルティとして月5万円を半年間賃 金から差し引くという。保険から支払うのに弁償は考えられ ない。制裁として就業規則に規定されていたとしても10分の 1を超えてはならない。(労基法91条)。賃金から差し引くの も違法だ。納得いかないのは当然だろう。
 次の相談。警備会社で日給制で働いている。糖尿病で通院 し、病院に行った後は薬で眠気が出るので休ませてほしいと 言ったが、休むと仕事をくれない。そもそもどういう労働契 約になっているのか不明だという。
 別の相談。残業したら時間を申告する制度だというが、申 告すると「調整してください」と言って返されるという。「申 告するな」と言う意味らしい。職場の組合に相談しても役に 立たない。若い人たちが不満に思っている。
 いずれの相談も「まずは職場の仲間に相談して、労働基準 監督署に相談・申告するなどやってみませんか。埒(らち) が明かない場合は一人でも入れる組合に入って交渉しませ んか」と言ったが、いずれも返事はない。
 東京新聞で神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏は次のように 述べていた。
 「国民主権を廃絶すると明言している政党に半数以上の 有権者が賛成し続けている」「日本人にはそもそも主権者と いう実感がない。だから国民主権を放棄することにも特段 の痛みを感じない。現に、企業労働者たちは会社の経営方 針の適否について発言する必要がないと思い込むに至って いる」と。
 相当に反語的だが真っ向から否定しきれない。労働組合は、 労働者が主権者として成長する民主主義の実験の場だと改め て思う。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第322号(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
連絡先 〒231-0062
    横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855

     FAX.045(212)5745

第367回配信 2017年7月24日 No.1309
県庁働き方改革に手詰まり感(続)

時間外労働 不払いの解消は
一刻の猶予もならない

「県職労本庁支部」から
「不払い残業調査」
      なくなった  なくなっていない    増えた   残業ない
2月 1日  25%     57%       2%    5%
3月16日  25%     57%       2%    4%
      なくなった  減った  変わらない 増えた   残業ない
5月17日  22%  12%   50%    7%    3%
6月21日  34%  21%   34%    6%    5%

 不払い残業に関する回答では、「なくなった」が前月より 12ポイント増えて34%になりました。
 年度当初ということから予算配当が潤っている結果でしょ うか。しかし、意見欄には「残業代は配分された時間しか入 力できない。ログと残業時間の開示を県職労から労務担当に 申し入れてもらいたい」と、未だに上限規制を行っている記 載がありました。
 厚生労働省ガイドラインでは「使用者は、労働者が自己申 告できる時間外労働の時間数に上限を設け、上限を超える申 告を認めない等、労働者による労働時間の適正な申告を阻害 する措置を講じてはならない」と指摘しています。
 また「不払い残業」が「減った」「変わらない」「増えた」 を合わせると61%です。法令違反とならない運用を即時にす すめなければなりません。その点では現在労務に申し入れて いる「パソコンログと申請残業時間の開示」とそれに基づく 「パソコンログと申請残業時間」のズレの解消を図ることが 重要です。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合・本庁支部の機関紙「県職
 労本庁支部」No.17-18(7月5日付)から編集部の了解を
 得て配信しています。
 連絡先 TEL.045(210)8744
     FAX.045(201)6209

    第367回配信 2017年7月24日 No.1310
川崎ヘイトデモ

再び市民が抗議 差別禁止の法整備訴え

報道写真家 亀井正樹さん

 川崎市中原区で7月16日に行なわれた、民族差別をあおる ヘイトデモに対し、市民らが抗議行動を展開。短時間で終了 させた。
 デモを計画したのは「日本浄化」を叫び、2013年から 市内で「韓国、朝鮮人を殺せ」などと拡声器で怒鳴りながら 12回ものヘイトデモを行なってきた男性と右翼団体「日本第 一党」。
 昨年6月のヘイトデモが市民らの抗議で中止に追い込まれ たことへの「総反撃」と称して再びデモを計画した。

問われる県警の対応
 「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」 の呼びかけで集まった千人近い市民が「いつまでも共にこの 街で仲良く」などと書かれた横断幕やプラカードを掲げてデ モコースに先回りした。
 市民らはヘイトデモの参加者を包囲し「差別はやめろ」「レ イシストに居場所はない」などのシュプレヒコールを上げて 抗議。神奈川県警が配置した数百人規模の警官が、デモ隊に たちふさがる市民を排除したため、周辺は一時騒然とした。  戦前の軍旗としても使われた旭日旗や、在日コリアンらを 冒とくするプラカードをかざす約20人の右翼団体メンバーは 10分ほどデモをした後、警官に守られながらマイクロバス 乗り込んだ。
 昨年6月、ヘイトスピーチ対策法が施行されたが、公道の 使用をヘイト団体に許可し、抗議する市民らを妨害・排除し た神奈川県警の姿勢を問う声は強い。

「私たちは負けない」
 抗議の声を上げた長谷川三千代さん(55)は「守るべきは 人権であり、差別主義者ではない」と警察の対応を批判した。  在日3世の崔江以子(チェ・カンイジャ)さん(43)は、 「私たちは負けません」と声を詰まらせながら、「(禁止事項 も罰則規定もない現行法では)ヘイトデモを市民の手で止め るしかない。(今日は)行政を動かし、差別が許されない法 整備に向けた希望への一歩」と訴えた。
 同ネットワーク代表の三浦知人事務局長は「不当なヘイト デモがいつまで許されるのか。民族差別を禁じる条例の制定 を求め、差別が断罪される社会を作っていこう」と呼びかけた。
*この原稿は、「連合通信」隔日版No.9217(7月20日付)か
 ら、筆者と編集部の了解を得て配信しています。
 「連合通信」は、契約を結んだ編集部しか転載できませんが、特別に通信 の了解を得てこの「配信」の注意事項を守って活用してください。
  連合通信社は、労働組合や民主団体の編集部が設立した常設の共同取材機 です。ぜひ、契約をされるようお勧めします。
 連絡先 「連合通信社」
      〒105-0014東京都港区芝1-4-9
       TEL.03(3454)1105
       FAX.03(3455)4764


手を結ぶための、私たちの訴え」第366回配信
2017年7月17日 日本機関紙協会神奈川県本部

「アベもNOで居心地のよい横浜に」

 横浜市長選挙が始まりました。
 一方、閉会中の国会では衆参の予算委員会での集中審議が 行われることになりました。「ていねいに説明する」と繰り返 し発言してきた安倍首相は、予算委の集中審議でことば通 に国民に向けてきちんとした説明ができるでしょうか。
 7月3日配信の前書きで作曲家の安藤久義さんが安倍首相 のことばを評して、「…この人の言葉はいつも軽く空中をさま ようだけ。・・・説明をしっかりすると言っても、それを実行 した実績がない。人
間の資質の問題なのだろう」と書いたこと を紹介しました。  「森友」「加計」問題では行政の私物化が問題にされていま す。最近の「アベやめろ」の集会などでは、憲法さえ私物化 しようとしていると指摘されるようになりました。「未来の ための公共」の中山美幸さんは自らのスタンスを、「私はただ 居心地の良い社会で生きていきたいだけなんです」と話しま した。安倍政権と対峙するための大事な視点だといえます。
 カジノ反対、中学校給食実現などを争点に闘われている横 浜市長選挙ですが、その土台には「居心地のよい社会で生き る権利」も含まれるでしょう。安倍政権と一線を画する横浜 市政を実現したいものです。

 第366回配信 2017年7月17日 No.1299

対抗策示し 作りたい未来拓く力

ジャーナリズム研究者 丸山重威さん

 7月9日、東京・新宿をはじめ、大阪、愛知、福岡、北海 道、和歌山、愛媛など全国で「安倍はやめろ」の集会が開か れ、デモ、スタンディングなどが展開された。
 東京では、民進党、共産党、社民党、自由党の代表が異口 同音に「国民の声、行動が安倍政権を追い詰めている。安倍 政権を必ず倒そう」と呼びかけ、「安倍やめろ」のコールがわ いた。名古屋でも500人、雨の大阪でも300人と報道され ている。
 自民党惨敗の都議選を受けて、世論もようやく動き出した。 7月の安倍内閣支持率は時事通信調査で29。9%、不支持率 は48。6%、初めて3割を切った。ほかにもNHKで支持31。 9%、不支持49。2%、朝日では支持33%、不支持47%。読 売は支持36%、不支持52%だ。
 政権にとって深刻なのは、「首相は信頼できない」が急増 していること。時事通信の調査では、前月比6.2ポイント 増の18。8%になった、という。さすがに首相も、閉会中審 議の予算委に応じなければならなくなった。
 なぜこんなことになったのか。それはいま、政権が政治の 本質を忘れ「自分は何のために、誰のために仕事をしている か」を忘れて自分本位の言動を続けているからだ。「THISイ ズ敗因」の豊田真由子議員、荻生田光一副長官、稲田朋美 防衛相、下村博文幹事長代行も、みんな同じだ。 要はここ で国民の側が、確信を持って対抗策を示し、日本の未来を拓 く力を作ることだ。権力欲のために行政から憲法まで壊そう とする安倍政権に、はっきり「ノー」を届けよう。
*この原稿は、7月15日に受信しました。
 丸山さんは機関紙協会神奈川県本部の顧問でもありますから、連絡はこの配信の連絡先にしてください。

第366回配信 2017年7月17日 No.1300
公務員バッシングの結果

進むのは行政の縮小・解体・・・

「神奈川の仲間」のコラムから

 国家公務員倫理法では、学生時代の「お友達」であっても、職員の身 分に関係する場合は「飲食等のもてなし」「ゴルフや旅行」を 禁じています。文科省前事務次官は「政治的圧力によって行 政が歪められた」と発言しています。
 「森友・加計問題」の行政の私物化は、公務のあり方を根 本的に揺るがす大問題です。憲法15条は公務員を全体の奉仕 者としているにも関わらず、内閣府や内閣人事局の設置によ って、首相官邸や時の権力者の意に沿う公務員に変えられて います。そして、問題が起きれば「首相夫人付き公務員」の ように、すべての問題が一職員個人の責任にされてしまう。
 山田洋二監督は映画製作の協力を得た公務員にお礼として 「蕎麦を一杯ごちそうしたい」の誘いを固辞した姿に、こう した公務員が公正・中立の行政を支えていると感じたそうです。
 公務職場には非正規職員が急増しています。ハローワーク 窓口の非正規職員は、年度末に雇止めの不安を抱えながら 「自分の席の募集」に親切ていねいなアドバイスをして紹介 しています。4月1日には、窓口の内と外の立場が逆転する かもしれないのに。
 公務員バッシングをすれば、「選挙に勝てる」という風潮が 続いています。行政の縮小・解体で「市民生活は低下」、公的 施設は民営化で非正規雇用と低賃金、そして有料化。税金の 使い方が間違っている。百億円もの国民の血税で「もり、か け蕎麦」をごちそうしたのは誰か、曖昧にしてはいけない。 公務員も「安倍バッシング」の声をあげよう。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第322号(7月1日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
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第366回配信 2017年7月17日 No.1301
小田原市と南足柄市の合併論議を考える(上)

市民抜きのトップダウンですすむ

自治体問題研究所 角田英昭さん

 現在、小田原市と南足柄市の合併協議が急ピッチで行われ ている。すでに5月末の第7回協議会で新市の名称、議員定 数、地域内分権等の方針を決め、今後、中核市移行、広域連 携のありかた、新市まちづくり計画の内容を検討し8月の第 9回協議会で決める。こんな重要な問題を市民抜き、行政主 導で拙速に決めていいのか、その論点、課題を検証したい。

地域の潜在力を再発掘・振興へ
 まず、合併推進の重点政策課題である。一つは、人口規模 の維持と行政基盤の強化である。国立社会保障・人口問題研 究所の推計によれば、小田原市の人口(19万3千人)は20 40年に15万8千人、南足柄市(4万3千人)は3万5千人 に減少し、その対策は焦眉の課題である。合併すれば新小田 原市は人口23万人に増えるが、それは名目だけで両市域の内 発的な発展がなければ維持できない。合併で中心部(小田原) に都市機能が集中し、周辺部(南足柄)がさびれては全体と しての発展に繋がらない。財政も合併すれば合併算定替で両 市の交付税総額は5年間維持され、地方債の特例措置もあり、 当面は一定の運用はできるが、その効果は限定的である。
 大事なのは、自らの地域の資源や潜在力、歴史、文化、個 性、宝を再発掘し、周辺自治体と連携しつつ独自の権能、イ ニシアティブを発揮して、地域内の再投資力を高め、両市の 将来、地域経済を再構築していくことである。
 また、財政指数(2014年度)は、小田原市は0・96(全 国108位)、南足柄市は0・94(121位)と比較的良い方 であるが、経常収支比率は小田原市89%に対し南足柄市は1 01%と全国ワースト10に入り、財政が硬直化している。ま ずは合併ありきでなく、実態を調査、分析し、市民も納得で きる打開策を講じていくべきである。

どう考える中核市移行
 二つ目は、自治体の権能強化、大都市制度の活用である。 中核市になれば県から多くの事務・権限が委譲される。最も 大きいのは市保健所の設置とそれに伴う事務・権限である。 この経費の多くは交付税で措置されるが、市の負担も伴う。 人口減少が続く中、小田原市は住民サービスの向上に向け安 定運営ができるのか、必要な職員が確保できるのか、逆に現 在の県保健所では支障があるのか、その精査が必要である。 同じ旧特例市でも茅ヶ崎市はすでに保健所を設置し中核市移行 に積極的であるが、厚木市、平塚市、大和市は慎重であり、人 口40万人超の藤沢市も同様である。
 保健所に関連しては、現在県保健所の所管地域である箱根、 湯河原、真鶴の町民は、小田原市保健所が設置(県保健所の 廃止)された場合、どこで保健所サービスを受けるのか。開 成町にある県足柄上保健センターの所管になるのか、県が3 町の業務を小田原市に委託するのか、その対応も求められる。

相互の自治保障 真の広域連携へ
 三つめの広域連携体制の確立で、小田原市は「地方創生」 の重点施策である連携中核都市圏の実現を目指しているが、 これの基本は三大都市圏の区域外の都市が対象であり、区 域内の場合は、指定都市から時間・距離が相当離れ自立し た圏域を形成していることが要件になる。現状では小田原 市はその要件を満たしておらず、連携中核都市にはなれ ない。また、県西地域2市8町の広域連携と言っても、2市 協議会には周辺の町は参加しておらず、過去の経緯もあり冷 めた目で見られている。現実的には、現在共同で実施してい る、ごみ・し尿処理、下水道処理、斎場運営、消防等の広域 連携(協議会、機関の共同設置、事務の委託、一部事務組合 )が合併でどうなるのか、その対策を協議しており、両市の 責任ある対応が求められる。
 県西部のように町が多い地域は、県の果たす役割は大きく、 県の参加、責任を明確にし、相互の自治保障、対等平等の形 で広域連携体制を考えるべきである。その意味では県の姿勢、 方針の内実も問われる。また、都市内分権では、任意協議会 は地域自治区等の設置は求めず、単に市長の諮問に応じて審 議、意見を述べるだけの地域審議会を提案するなど、各市域 の自治保障は考慮されていない。
*この原稿は、「新かながわ」第2408号(6月25日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
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第366回配信 2017年7月17日 No.1302
小田原市と南足柄市の合併論議を考える(下)

判断は、住民投票が大前提

自治体問題研究所 角田英昭さん

 前回は合併を推進する論理と重点政策課題について述べた。 今回は「平成の大合併」の総括、教訓から何を学ぶのか。同時 になぜ、両市(特に小田原市)は、行政主導で拙速に合併を 推進しようとしているのかを考えてみたい。

合併の総括、教訓から学ぶ
 平成の合併で6割の町村が消滅した全国町村会は、200 8年に「平成の合併をめぐる実態と評価」を発表し、合併は 「第1に職員数削減、重複投資の解消による財政支出の削減、 第2に規模拡大による行財政基盤強化を活かした地域再生へ の取り組みで地域に一定のプラスの効果をもたらした」が、 「これを単純に合併の効果と捉えるのは性急である」と述べ ている。
 総務省の調査でも合併市が「合併効果が最も高い」と回答 したのは「職員配置の適正化(削減)と公共施設の統廃合」 (75%)であり、これで住民サービスの向上、災害時の危機 管理などの強化が図れるのか。それは3・11東日本大震災時 の苦い教訓でもある。
 その一方、合併により「周辺部」になった農山村は衰退し、 財政も「合併して財政的困窮が解消されたわけではなく、厳 しい財政運営に苦しんでいるケースが多い」、また「合併協 議の現場で『サービスは高く、負担は低く』という合言葉が 流布されていたが、合併後に住民サービスの削減、住民負担 の増加を余儀なくされたケースも多く、住民の合併に対する 失望、行政に対する不満を生んでいる」、これが現実である。  同時に、合併せず自立を選択した自治体については、「厳し い財政状況の下、行政と住民が愛着と責任感を共有すること で難局を乗り切り、手触り感のある範囲で、身の丈にあった 地域経営を推進した。
 地域の実態や特性に即した独自の価値観を共有できる地域 社会の実現である。行政と住民の連帯を活かした効率的な行 財政運営に取り組む市町村を正当に評価することが必要」と 総括している。

なぜ、これほど拙速に進めるのか
 基本には急速に進む人口減少とそれに伴う行財政運営の厳 しさがある。問題はそれを合併前提で拙速に打開しようとし ていることである。
 小田原市が急ぐのは、一つは2014年の地方自治法改正 で特例市が廃止され、新中核市制度が創設されたこと。中核 市移行の要件は人口20万人以上であるが、同市はすでに20 万人を割っており、中核市になるには同法附則の運用で施行 後5年以内に移行するか、他の市町と合併するしかない。そ の期限が迫り、判断を迫られているからである。
 二つ目は、小田原市は同市を中心に県西地域2市8町の広 域連携圏を構想し、「地方創生」の重点施策である連携中核都 市をめざしているが、今後も人口減少が予測される中、小田 原1市だけでは行財政運営が厳しく、編入合併で行財政基盤・ 規模を拡大したいためである。

多くの市民、町の参加で検討を
 任意協議会は、8月までに合併構想、新市まちづくり計画 をまとめて解散、今後は法定合併協議会で議論される。設置 方針はまだ明らかにされていないが、基本的事項は任意協議 会でほとんど検討されており、短時間で結論が出される可能 性もある。大事なことは、市民合意のない合併を拙速に決め ないこと。一度合併してしまえば元に戻すことは至難のわざ である。
 法的には配置分合ということで合併を解消し分離すること は可能であるが、平成の合併では実現した例はない。合併を あくまで進めるとなれば、住民投票条例を制定し、市民の判 断を問い、市長と議会はその結果を受け入れるべきである。 運動はこれからが正念場、任意協議会への傍聴、協議内容の 論点・課題の整理、市民学習会の実施、意見・要求集約、市 長・議会に対する要請、先進例の調査、宣伝、住民投票の準 備、世論喚起が必要である。同時に、持続可能な地域・自治 体づくり、地域経済の活性化、財政再建、行財政運営の見直 し、県西地域にふさわしい広域連携のあり方の検討は必要で あり、合併前提の2市協議会ではなく、多くの市民、町民も 参加する新たな枠組みで検討すべきである。
*この原稿は、「新かながわ」第2409号(7月2日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先はNo.1301と同じです。

第366回配信 2017年7月17日 No.1303
県庁版働き方改革に手詰まり感

人員増を中心に抜本改革に乗り出すべき

 -6月21日本庁職場残業調査結果―
「神奈川県職労本庁支部」から
 神奈川県職員労働組合総連合(県職労連)と神奈川県職員労働 組合(県職労)・本庁支部は、5回目となる本庁職場残業調査を 6月21日に行ないました。県庁版働き方改革を進めて半年、そ の効果はどう表れているでしょうか。残業調査アンケートには 167人から回答がありました。
       県職労は、今後すべての職場で不払い残業の根絶、業務量 に見合った必要な人員・予算確保をすすめるために、すべて の職場で「申し入れ」を展開する予定です。

         18時30分~19時   21時30分~22時
2016年12月14日  31.58%  5.40%
2017年 2月 1日  18.74   2.61
2017年 3月16日  18.56   3.68
2017年 5月17日  18.52   2.30
2017年 6月21日  20.58   2.34
『ノー残業デーの在庁率』
-在庁率はほぼ横ばい
 18時30分~19時と、21時30分~22時の本庁支部の在庁 率は上記の表の通りです。
 働き方改革の3つの方策が出され「全庁一丸となって」取 り組むとされた1月には在庁率が31.58%から18。74%へと 減少(19時まで)しましたが、それ以降は18。56%、18。52%、 20.58%とほとんど変化が見られません。22時までの在庁率 も同様です。これが限界なのでしょうか。
 働き方改革推進本部資料によればPCログを基にした4月の 全庁の在庁状況は、週休日とノー残業デーを除く14日間で、 21時以降の在庁者は6662人、ノー残業デーにおける18時 以降の在庁者は9800人でした。これを21時以降在庁を3 時間15分、18時以降在庁を45分の時間外勤務時間とカウント した総計は33332時間。これを平均給料月額449,3 79円(県人事委員会資料)で計算すると、4月の時間外勤 務手当は概算1億1716万円となり、約200人分の人件 費相当分に当たります。これだけの時間外勤務を強いる構造 であるならば、必要な人員配置を行い、残業の縮減を進める べきです。
 県職労は以前から「月の残業時間が恒常的に班(グループ) 単位合計で200時間を超えた場合には1名の増員を」と 要求してきました。これは1人の一月の労働時間が155 時間ということを根拠にしています。当局も、超過勤務の多 い所属に人員を25名増員したわけですから、その考え方を踏 襲して人員増に踏み出すべきです。
残業しないと仕事が終わりません  「いくら工夫しても人員不足が解消しない限り残業は減り ません。ノー残業デーの徹底は、他の早く帰りたい曜日を圧 迫するので、逆にワークライフバランスを崩します」  「仕事が減らないのにノー残業デーといわれても、帰れな い職員がたくさんいる。課内にも帰りたいのに帰れない人が たくさんいる」

「適切な人員配置を!」
 「上の人は『残業はしないで帰ってください』とおっしゃ います。でも、やらないと次の日の自分が辛いのでやらざる を得ません。残業しないと仕事が終わりません」
 アンケートの声は、業務過多の中で仕事の効率化だけでは 労働時間短縮に限界があることを指摘しています。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合・本庁支部の機関紙「県職
 労 本庁支部」No.17-18(7月5日付)から、編集部の
 了解を得て配信しています。
    TEL.045(210)8744
    FAX.045(201)6209

第366回配信 2017年7月17日 No.1304
人体実験・風船爆弾・偽札を製造

編集委員会が登戸研究所見学

―記事を書こう企画第3弾―
「医療生協かながわ」から

 5月24日に(「医療生協かながわ」)機関紙編集委員会企画 「記事を書こうツアー」がありました。参加者は12人。人体 実験や風船爆弾、偽札作りをしていた旧「陸軍登戸研究所」 を学芸員の椎名さんに案内してもらいました。

 明治大学・生田キャンパスの中に今も保存されている「登 戸研究所」。存在は知っていましたが見学に参加して知的好奇 心がとても満たされました。
 1941年より前からこの神奈川の一角に、当時のお金で 679万円という国のお金が使われて11万坪もの土地に鉄筋 コンクリートの建物が何棟も建てられていました。
 20代前半の優秀な若者が集められ862人もの従事者がい たと聞き、戦争の裏舞台である秘密戦の兵器開発に湯水のよ うに金が投入されていたことを実感しました。  防疫給水部隊の名で有名なだけありケイ藻土を焼いて作っ たろ過機や、風船爆弾の模型や、中国の経済を混乱させるた めに45億円相当も造られた「元(げん)」の偽札など現物 を見ることができました。
 国際法では禁止されていた化学兵器・細菌兵器の存在は、 敗戦によって証拠隠滅と解散・接収されたにもかかわらず冷 戦の中でアメリカに利用され、彼らが米軍に協力させられた という事実も忘れてはいけないと思いました。(池田光枝さん)
*この原稿は、医療生協かながわ生活協同組合の機関紙「医療生
 協かながわ」第208号(7月1日付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
 連絡先 〒244-0003
     横浜市戸塚区戸塚町3880-2
      TE.L045(862)9834


手を結ぶための、私たちの訴え」第365回配信
2017年7月10日 日本機関紙協会神奈川県本部

平和も考えたい横浜市長選挙

 国連の核兵器禁止条約の国際会議で7日、「核兵器禁止条約」 が採択されました。国連加盟国の63%にあたる122カ国の 賛成で採択され、核兵器は国際的に違法な存在になりました。
 核兵器に関わる被害に苦しんだ人たちの思いが、国際的に 大きな共通の成果を生み出したといえます。しかし、ただ つの戦争被曝国である日本の安倍政権が、この条約に背を 向け続けたことは納得もできないし、正常な神経とはいえ ません。
 今年の7月16日は横浜市長選挙が公示され、30日には投票 日を迎えます。72年前の7月16日は、ポツダム会談を目前に してアメリカが原爆の実用実験に成功した日でした。第二次世 界大戦の末期で、日本の大都市はほぼ爆撃を終え、中小都市 への爆撃を受けていた時期でした。7月16日の神奈川では平 塚市が40万発以上の焼夷弾を落とされ、328人以上の死者 (『市民が探る平塚空襲』)を出した日です。これと並行して 沼津、大分、桑名も16日深夜から17日にかけて焼夷弾による 空襲を受けています。
 ポツダム会談は7月17日から8月2日、ポツダム宣言が出 されたのは7月26日。敗戦後は横浜港とその周辺は米軍に接 収され、横浜は経済も含めて大きな損失を受けました。
 こうした時期に、横浜市長選挙の取り組みが行われます。

第365回配信 2017年7月10日 No.1292

GO!ダンプカーデモ

―桜木町 7月15日(土)12:30―
「神奈川の仲間」から

 3月の県民集会で、神奈川労連青年部と労働問題の市民グ ループUNIEQ(ユニーク)が共同して初めてのサウンドデモに 挑戦。メーデーで進化し、7月15日には、さらに進化したい、 まだかつてないデモを準備しています。コテコテにデコレー ションしたダンプカーを先頭に、「最低賃金1500円!過労 死合法化のアベ働き方改革反対!」をテーマに、「サウンドデ モ=コール&レスポンス」で街頭に訴えます。

 主催は「Fight For 1500神奈川実行委員会」。スピーチは、 神奈川過労死等を考える家族の会代表の工藤祥子さんや、最 低賃金裁判の原告代表の猪井伸哉さんなどが行う予定です。  短時間の集会のあと、桜木町→みなとみらい→赤レンガ倉 庫→象の鼻パークまで、沿道を巻き込んでの一大イベントに して盛り上げていきます。多くの参加を強く訴えます!

最賃で2割の労働者が賃上げ
 7月末から8月初旬にかけて、最低賃金引上げの審議(中 央と神奈川地方の最低賃金審議会)がおこなわれ、今年10月 改定の最低賃金引き上げの額が決められていきます。この時 期に最低賃金大幅引き上げの世論を大いに盛り上げることが 必要です。
 罰則付きで強制適用される最低賃金法の威力で、昨年10月 の最低賃金(時間給)25円の引き上げにより、神奈川県内で 働く全労働者の約2割=約75万人の賃上げがされました。
 時給1500円は「8時間働けば、まともに暮らせる最低 の賃金」として最低生活費調査を元にした根拠がある数字で す。「今や1000円は当たり前、本当は1500円ないと自 立も結婚もできない。やろう!上げよう!最低賃金1500 円」という訴えに、熱い共感と支持が集まってきています。

働き過ぎはごめんだぜ
 秋の臨時国会で安倍政権は、過労死を合法化する「残業1 00時間未満」法案を出そうとしています。これに対し、過 労死被害者の遺族や多くの労働者が断固反対しています。ま た、年収1千万円以上であれば残業代ゼロで働かせ放題も検 討中です。裁判で「解雇無効」と企業が断罪されても、金を 積めば労働者の首を切れる「解雇の金銭解決制度」も着々と 準備を行っています。
 「同一労働同一賃金」も「人材育成の仕組みが違う」とい うだけで、正規と非正規が同じ仕事をしていても差別的処遇 はしかたがないとしているもので大きな問題があります。  まともな働くルールの確立をアピールします。

新しいものを生み出していく
 世代や働き方によって要求は千差万別です。訴え方も表現 方法も千差万別。これまでの方法や伝統を引き継ぎながら、 あたらしいものを生み出していく。そのために労働組合や市 民運動、さまざまな立場の人たちと共同する運動が今求めら れています。

☆ポスターは別ファイルに添付しています。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第322号(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信し
 ています。
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第365回配信 2017年7月10日 No.1293
『最低賃金裁判』

上告理由書を最高裁に提出

「神奈川の仲間」から

          最低賃金を時間額1000円以上にすることを求めた『最 低賃金裁判』は、昨年12月に東京高裁で「却下」の不当判決 が出されました。原告団と弁護団、神奈川労連による協議に よって、最高裁判所へ上告して闘うことを決めました。
 最高裁への上告が受理されるためには、ハードルが高いこ とから、この間、弁護団を中心に上告理由書の作成が鋭意お こなわれてきました。
 最高裁判所においては、ほとんど法廷が開かれることはあ りません。そのため、どのような検討が行われているのか、 いつ頃に判断が出されるかは、まったく分かりません。  したがって、早め早めに署名にとりくみ、要請行動を行う ことが重要になってきます。

全国の仲間から署名
 すでに、最高裁判所あての「上告受理と公正判決を求める 要請署名」のとりくみを開始しており、全国の仲間からも連 日のように署名が寄せられています。多くの仲間のみなさん が、最賃引上げの思いを一言記して署名を集めることを呼び かけます。
 また、裁判の結果を待つことなく最賃の大幅引き上げを実 現することが重要です。7・15ダンプデモに続き、8月3日 には国合庁前行動・職場ワッペン行動にとりくみます。多く の仲間の参加で最賃大幅引き上げを実現しましょう。
*この原稿は、No.1292と同じ「神奈川の仲間」から了解を
 得て配信しています。
連絡先も同じです。

第365回配信 2017年7月10日 No.1294
公務員と選挙・政治活動

組合の政策要求実現をめざす運動は
自由にできる

「横浜市従」から

 地方公務員法第36条は非現業職員のみに関するもので、現 業・公営企業職員および特別職の嘱託職員には全く規制があ りません。さらに、地方公務員法第36条の制約は、地方公務 員が勤務する行政区域内でのみ適用されるのであって、行政区 域外では「庁舎・施設利用の禁止」を除き民間労働者と同じ活 動ができます。労働組合が要求実現運動の一環として行う活 動は自由にできます。したがって、組合に団結して活動を進め ることが重要です。
 地方公務員法第36条は「非現業職員で、その職員の勤務す る行政区域内での活動」「政党などの役員になること」「不特 定多数へ構成員になるよう組織的に勧誘すること」などを規 制するもので、公務員が個人としてビラ配布、投票やカンパ を依頼することを禁じているものではありません。

心すべきは幹部職員
 公職選挙法第136条は公務員の地位を利用した選挙運動 を禁じ、政治資金規正法第22条職務上の地位を利用した政治 活動への寄付や政治資金パーティーの対価の支払いを禁じる ものです。横浜市役所でも過去に政治資金規正法違反事件を 起こしたのは幹部職員です。心すべきは幹部職員であり、地 位も権限もある経営責任職のふるまいこそ問われているので す。

個人の活動は自由
 憲法第21条は「集会、結社及び言論、出版その他一切の表 現の自由は、これを保障する」としています。すべての国民 に言論・表現の自由を権利として保障し、判例も「政治活動 の自由は、自由民主主義国家における最も重要な基本原理を なし、国民各自につきその基本的な権利のひとつとして尊重 されなければならない」と認めています。地方公務員も例外 ではありません。  にもかかわらず<
br>、地方公務員法や公職選挙法などを理由に 「公務員は何もできない」かの通知が選挙の度に出されます。 地位も権限もない一般の公務員に対し「何もできない」かの ごとく思わせることこそ、法律の乱用であり、憲法違反とい うべきです。公務員も主権者個人としての選挙活動は自由に できます。
 横浜市従業員労働組合は、いかなる政治的信条の組合員に ついても権力による主権者個人としての自由への介入には反 対です。
*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市従」
 第1477号(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
 連絡先 〒220-0031 横浜市西区宮崎町25
      TEL.045(241)0005
      FAX.045(241)4987

 第365回配信 2017年7月10日 No.1295
年金違憲裁判 原告陳述
傍聴席から共感の拍手 裁判長「制止」できず

駆け付けた原告、組合員、
支援団体330人

衆院第1会館で「報告集会

 加藤郁子原告団長、高橋節子原告の意見陳述に共感の大き な拍手が、静まり返る法廷に二度続きました。「制止」「退廷」 を裁判長が求めるのか。緊張が走ります。意外。裁判長は一 言原告に言いました。「ご苦労様」と。神奈川年金違憲裁判は 静かな争いのなか、始まりました。 (杉沢隆宣)

〝年金は財産〟(憲法29条) 減額 重大な侵害
増本弁護団長「憲法違反」と主張
年金制度の崩壊まねく マクロ経済スライド
志田弁護士 老後の安心勝ち取る裁判

 「神奈川年金違憲訴訟」の第1回口頭弁論が5月24日、東 京地裁で開かれ、原告、組合員、支援の中央本部、友好団体3 30人が駆け付けました。
 10時45分、法廷に入れなかった仲間が地裁前で支援行動す るなか、廷内では増本一彦弁護団長が「神奈川年金裁判の意 義」、志田一馨弁護士が「訴状」の中心点を陳述。高橋節子原 告(秦野)、加藤郁子原告団長(よこはま南)が陳述。被告国 の弁論はなく昼前に終了。午後からは共産党・畑野君枝衆議 院議員の尽力で衆議院第一議員会館で「報告集会」。沖縄の風、 自由党からも参加がありました。
次回裁判は9月27日。

神奈川年金違憲裁判の経過
 年金引き下げに「不服審査請求」「再審査請求」を起こし却 下。2015年7月15日、横浜地裁に憲法25条(生存権)、 29条(財産権)違反の年金引き下げ「取り消し」を求め原告 30条255人が提訴。横浜地裁は政府に屈服し、提訴を東京地 31条裁に「移送」。地元で裁判する権利を求め、東京高裁、最高 32条裁に「移送取り消し」の抗告、特別抗告。棄却されたことか 33条ら、東京地裁での本訴となりました。
 提訴以来1年と10カ月。

原告の意見陳述(要旨)
たたかいとった年金

原告団長 加藤郁子さん
 私は幼少より体が悪く、数回の手術で片肺です。私を雇っ てくれるところはなく、やっと就職したのが、府中市が主催の 平和島競艇場でした。
 競艇場は雇用形態も日雇い労働者でしたので正規職員と同 じ保険に入れません。組合をつくり、府中市と掛け合って雇 用形態が常勤になり、何日も徹夜交渉を重ね、やっと年金保 険をかけると回答を得た時、私たちは泣きました。ここまで 30年、私は54歳になっていました。
 年金は老後の財産、命綱です。国は勝手に年金を30年間引 30年、私は54歳になっていました。
き下げようとしています。
絶対に許せません。

心だけは貧乏にならない
原告 高橋節子さん
 私は39歳で主人が亡くなってからいろいろな仕事をしてきま したが、75歳の時に腰痛で辞めました。
 収入は国民年金だけ。満額ではないので、ガス、電気、水 道費、その他を引くと月額2万円くらいです。どう切り詰め ても生活できないので、自宅を抵当に入れて毎月10万円を 10年間借り、それでやっと冷暖房やお風呂も使用できます。
 将来を考えると不安です。決して贅沢をしたいのではな く、これまで生活を切り詰めて保険料を納付してきたので す。その分を引き下げないでもらいたい。そして人間として 最低水準の生活を保障してください。
*この原稿は、全日本年金者組合神奈川県本部の機関紙「年金者
 しんぶん」神奈川県版第350号(6月15日付)から編集部の
 了解を得 て配信しています。
 連絡先 〒231-0032
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第365回配信 2017年7月10日 No.1296
小田原市の生活保護行政

改善は始まっているが…

医療生協かながわ生活協同組合   
  おだわら診療所 土屋茂樹さん

 今年初めに、小田原市で生活保護担当職員が不適切な表記 がされたジャンパーを着用していたことが発覚した。それも、 10年にわたってである。
 また、小田原市の生活保護の説明も不適切で、生活に困窮 している人が相談できるものではなかった。私も、ホームペ ージさえ見なかったことを後悔した。
 小田原市は、「生活保護利用者はもちろん、多くの市民のみ なさんを傷つけることになったこの問題を心の底から恥ずか しく思い、その責任の大きさを痛感している」として、「生活 保護行政のあり方検討会」で改善案をまとめ、市長へ報告書が 提出された。
 その後、小田原市の生活保護行政のあり方シンポジウム「利 用者と支援者の壁をこえていく」が開催され、この報告書を 共有し、小田原市の取り組みを確認した。
 ホームページや「保護のしおり」は見直され、保護決定ま での期間も14日超が6割だったものが、4月は3割以下まで 改善が始まっている。
 しかし、国の姿勢は生活保護にいまだ厳しく、世論も生保 バッシングなどで冷たい声も聞こえる。
 今、憲法25条を持つ国民としての真価が問われているのだ と思う。
*この原稿は、医療生協かながわ生活協同組合の機関紙「医療生
 協かながわ」第208号(7月1日付)から編集部の了解を得て
 配信しています。
 連絡先 〒244-0003横浜市戸塚区戸塚町3880-2
      TEL.045(862)9834

第365回配信 2017年7月10日 No.1297
改憲・カジノ No!

市民と野党の共闘で横浜に新しい市長を

市民の市長をつくる会事務局長 菅野隆雄さんに聞く

 7月16日公示、30日投票で横浜市長選挙が行われる。菅野 隆雄さんは「市民の市長をつくる会」事務局長。現市長に変 わって伊藤ひろあき新市長の誕生をめざしている。「争点ははっ きりしています。
 1つはカジノ問題です。現市長はカジノ誘致を目指すと言 明し調査費を付けて国との連絡調整を進めています」。選挙を 前に「カジノ白紙」とカジノ隠しをしているが、「山下埠頭の 再整備を行ない、カジノ、ホテルなどIR施設をつくり、外国 人観光客を呼び込みたいと売り込んでいます。すでに山下埠 頭の民間倉庫を他の場所に移転するために補償費133億 円を計上しています」と言ってから「今回の立候補にあた っても自民党とカジノ誘致をいれた協定を結んでいます」 と指摘。カジノ来るな、つくるな、は市民の圧倒的な声。 「みなと横浜にカジノはいりません。7月9日にカジノ誘致 反対!ヨコハマ1000人集会を実施しました。

中学校給食の実現を
 「2つ目は中学校給食の実現です」。川崎も堺市もはじめ 大都市でやっていないのは横浜だけ。「現市長は愛情弁当論 に固執していますが、業者に頼むハマ弁は利用率1%で政策 は破綻しています」。小児医療費無料化は現在小学校3年ま で無料、4年から6年までは月1回500円の自己負担。 他の都市では中学校まで無料化が常識となっている。「横浜 市は小児医療、敬老パスで100億円かかっていると強調 していますが、方向が間違っているのではないでしょうか。 市民や地域に密着した行政が求められています」と言葉を強めた。

頑張れば要求が実現することを実感
 菅野さんは高校を卒業して市役所に就職。「緑区役所の市 民課(現・地域振興課)で青少年の体育振興が担当でした」。 19歳で(横浜市従業員労組)支部の青年部長。「スキー、キャ ンプ、ハイキング…楽しかったですね」。夏季休暇、結婚休暇 の延長、結婚祝い金の増額を実現。「みんなで頑張れば要求が 実現することを実感しました」。1978年、「市民の市長をつく る会」の最初の選挙(朝倉選挙)の時は本部の青年部長。「と にかく宣伝をしましたね。伊勢佐木町、横浜駅西口やプロ野 球の開幕に向けて横浜スタジアム前でもね」。アドバルーン の宣伝も思い出の一つ。「職場でも、市民の市長への期待が 大きかったですよ」と当時を振り返る。

多くの人に投票に行ってほしい
 「市民の市長をつくる会」は「市民連合」と連携し、市 民と野党の共闘を追求。伊東たかひろさん(前民主党市議 会議員)と「横浜市政を考える市民懇談会」が基本政策を 合意。「4月5日の立憲4党と市民連合の合意の考え方を基 礎に、緊急課題として、カジノは行わない、中学校給食の 実現などを確認しました」。現市長は安倍政治を絶賛。戦争 法について「安倍首相はていねいに説明していると思いま す」と容認し、5月3日の開港祭に自衛隊の対空誘導弾パ トリオットPAC2を大さん橋に一般公開しました。
 横浜市長選挙は安倍暴走政治との闘いとなっている。「横 浜の選挙は国政に与える影響が大きいですね」。戦争法、共 謀罪、改憲の動きに国民は不満と怒りを示し、安倍首相の支持 率は大きく低下。「現市長との違いを知らせて、多くの人に投 票に行ってほしいですね」。伊東ひろあき新市長誕生に私たち の奮闘が期待されている。
*この原稿は、神奈川県平和委員会の機関紙「平和新聞」神奈川
県版第101号(7月15日付)から、編集部の了解を得て配信
しています。
 連絡先 〒231-0064
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第365回配信 2017年7月10日 No.1298
☆この原稿は、6月5日に配信したNo.1266、No126 7の続きです。「建設労働者の処遇改善を考える」シリーズとして 「けんせつ横浜」に掲載された最終回になります。
建設労働者の処遇改善を考える

経営セミナー通じ 成功事例の共有重要

神奈川県建設労働組合連合会
書記長 吉良比呂志さん

 ②もちろん、こうした課題に果敢にチャレンジして「社会 保険未加入対策」をきっかけに、大きく経営規模の拡大と 、大手ゼネコンとの取引上のランクのステップアップ(3次→ 2次→1次)に成功した事例も少なからず生まれている。
 ある事業主組合員(空調配管)は「法定福利費の事業主負 担分の確保というスタンスだけでは必ず行き詰まる。法定福 利費以外の経費も含めて絶対に譲らないラインをきちんと主 張する。従業員とも経営状況を話し合い、どのように施工能 力を高めていくか、どのように利益を上げていくか、みんな が経営者と同じ立場で意見を言い合う。予想以上に利益が上 がれば報奨金(ボーナス)も出す。負のスパイラルから正の スパイラルに向かうことが必要」と語っている。こうした先 進例を、多くの事業主組合員とセミナーなどを通して共有し ていく取り組みが極めて重要な情勢となっている。
 ③最後に、30年を経過した、関東地協・大手企業交渉の成 果と課題を改めて整理し、建設業の元請としての社会的責任 (直接雇用関係ではなくても建設現場は元請が使用者となり、 技能労働者の育成・賃金決定システムの頂点にあること)を 理解させることが必要となっている。
 ④何よりも、日本建設業連合会(日建連)が主張する「20 代で400万円、40代で600万円」の賃金水準は「最低生 活費」にすぎない。この賃金水準で厚生年金を40年かけたと しても、夫婦での「老後破産」の危険性があることを理解す る必要がある。
 さまざまな側面から、建設産業・建設労働全体のあるべき 姿、形について議論を引き起こし、現状の打開を図る道を探 っていきたいと思っている。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」
 第96号(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
 連絡先 〒221-0834
     横浜市神奈川区台町16-12
     TEL.045(321)5364

手を結ぶための、私たちの訴え」第364回配信
2017年7月3日 日本機関紙協会神奈川県本部

味わいたい「励ませる嬉しさ」

 「東京都議選挙の開票結果が出ました」。当選者は決まりま したが、その結果をどう見るかでマスコミもにぎやかです。 確かなことは安倍政権の異常さが多くの人たちに「感じられ た」結果いえるでしょう。しかし、選挙結果を活かせるかど うかはこれからの取り組みにかかっています。
 真実は小さなことに宿るということばを聞いたことがあり ます。マスコミが大きく取り上げていなくても、都議選挙の 投票日にむけて身近で行われた小さな行いがたくさんあり、 次の時代をひらく役割を果たすことに繋がっていくでしょう。
 「新かながわ」の7月2日付「自由の窓」に、作曲家の安 藤久義さんが安倍首相の事を書いています。その末尾で首相 の記者会見を評して「…この人の言葉はいつも軽く空中をさ まようだけ。国民の皆さんへの説明をしっかりすると言って も、それを実行した実績がない。人間の資質の問題なのだろ う」と。本質を見抜いたことばだと感心しました。
 要求を書いた小さなポスターを作った人も、首相のことば が「軽く空中をさまようだけ」と書いた人も、その実績が伝 えられると努力の価値が高まります。伝えられると、行動し た人を評価して励ます意味と、似たような事やちがった面で 行動する人たちをも励ます意味が含まれています。
 機関紙編集者の人たちにこうした嬉しさを味わってほしい。

めざしたい
市民本位の自立した横浜市政

日本機関紙協会県本部 副理事長 田口恵さん

 隣の川崎市も中学校給食に踏み切り、県内でミルク給食さ え実施していないのは横浜市だけになりました。
 MM21など大規模開発の是非は長らく市長選の争点でした が、その終点がカジノを中心とした統合型リゾート。胴元を をカジノに使うな、市民のくらし・福祉に回せ〟と声を上げ ざるを得ない事態は、異様というしかありません。
 なぜ、こうなってしまったのか? 7月1日、JCJ(日本ジ ャーナリスト会議)神奈川支部主催の「迫る横浜市長選の問 題点と裏で操る国政の影」と題した後藤仁敏(まさとし)さ ん(市民の市長をつくる会筆頭代表)の講演がありました。
 …旧教育基本法前文の一部である「この理想の実現は、教 育の力にまつべきものである」という文言を勝手に解釈し、 執念深く実践してきたのが安倍晋三をはじめとした自民党右 派であり日本会議。自民党の教育政策の右傾化に呼応し、い ち早く「新しい歴史」教科書を採択したのが中田市政。20 09年に民主党推薦で初当選した林市長は「市民とともに歩 む市民のための市政」をスローガンに出発したが、2013 年に自公民推薦で再選された際には「人も企業も輝く横浜 」に変化。「大きな法の枠組みは国がつくり、それを現場で実 践するのが基礎自治体」と公言。市民の文字だけでなく、「地 方公共団体は住民の福祉の増進を図ることが基本」(地方自治 法)の精神まで消えた…。豊富な資料に基づく後藤さんの話 になるほどと納得しました。  林市長は直近の5月議会(5/26、三輪共産党市議の一般質 問)で、市民生活に深くかかわる「憲法」「共謀罪」について、 「憲法改正については引き続き国民的議論がなされるものと 考えております」「国際情勢が不安定な中で、テロを含む国際 的な組織犯罪を防止し、国民を守ることは必要。この改正案 について、国民のみなさまの理解が深まるように国会でてい ねいな審議をつくしていただきたいと思います」と答弁。ま るで他人事、国任せです。

 カジノについては、今年に入って「ギャンブル依存症の問 題があまりに大きい。解決する仕組みが無ければ難しい」と ことばを濁していますが、「山下ふ頭の再開発は、都心臨海部 における新たなにぎわい拠点の形成に向けた、横浜の未来に とって大変重要な事業」と答弁。「新たなにぎわい拠点の形成」 に前のめりです。
 7月2日の東京都議選。賭博を合法化する「カジノ法」や 市民の内心を監視する「共謀罪」法を強行した安倍自民党が 大敗しました。市民と野党の共闘を広げ、右傾化した自民党 に操られる市長を変え、市民本位の自立した横浜市政をめざ しましょう。
*この原稿は、7月3日に受信しました。

第364回配信 2017年7月3日 No.1286
基地ノート805
ヘリ空母〝いずも〟南シナ海で米艦と訓練

「航行の自由作戦」参加への
地ならし目的か

「新かながわ」から

 北朝鮮をめぐる日本海と日本周辺海域の一方で、中国をめ ぐって南シナ海で日本と米国は軍事行動を活発化させている。
 5月1日、横須賀を出港した海自ヘリ〝いずも〟(DDH 183)は、米補給艦護衛の防衛大臣命令を受けて四国西 184)方沖まで米補給艦と並走。5月3日、呉からきた護衛 185)艦〝さざなみ〟(DD113)が合流した。以後8月 186)までに南シナ海・インド洋へとかかわる航海に向かった。

はるか遠い南シナ海での軍事演習
 途中南シナ海で5月7~10日まで日米共同訓練を実施した。 相手は米第3艦隊のステレット・デューイ海上活動群(駆逐 艦ステレットDDG104と駆逐艦デューイDDG103)であ る。その後海自ヘリ空母〝いずも〟と〝さざなみ〟は、シン ガポールでの国際観艦式に参加した。
 南シナ海での海上自衛隊の軍事演習、さらに米軍との共同 訓練は戦後はじめてのことである。
 日本の自衛隊は専守防衛のもと、日本周辺海域での活動に 限られていた。日米安保条約でも、その極東条項(第6条)で、 その範囲は「フィリピン以北並びに日本及びその周辺の地域」 (1961[昭和36]年2月26日政府統一見解)とされており 、明らかに日本の専守防衛と国際貢献の範囲をはるかに超え ている。
 これに対し米政府は15年1月から安保法制施行を視野に入 れて、南シナ海を「日米同盟の範囲内」とし、その範囲を拡 大解釈しようとしている。

戦後初 ヘリ空母を投入
 なかでも注目すべき点は空母を南シナ海に向かわせたこと である。日本は6月現在で4隻のヘリ空母を保有している。 戦艦をのぞいたら旧海軍の連合艦隊並みの海軍力を保有して いる。
 しかも、AV8ハリアーやF35Bライトニングなど垂直離着陸 戦闘機を搭載できる能力があり、東アジアでは最大の海軍力 である。これ自体が周辺国の脅威になりうる。

「航行の自由」作戦の米艦と演習
 米海軍は5月24日、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島 で「航行の自由作戦」を実施したと報じられている、実行し た艦船は駆逐艦デューイDDG103だ。
 海自ヘリ空母〝いずも〟と〝さざなみ〟はシンガポールを 5月18日に出港し、その日に最新鋭の米艦コロナド(LCS 4)とPASSEEX演習を行い、ベトナムのカムラン湾に寄港。 5)5月26・27日に再び駆逐艦デューイと「日米共同訓練」 6)を実施した。
 その後6月6日に駆逐艦デューイは横須賀に入港した。一 方、同じ海上活動群の駆逐艦ステレットは6月9日に南シナ 海で、米本土からグアムを経由してきた戦略爆撃機B-1Bと 共同訓練を実施した。その間6月9・10日に〝いずも〟らは 、このステレットとともに日米豪加共同巡航訓練を実施して いた。
〝いずも〟らは米軍の「航行の自由」作戦には「参加」しな かったものの、その前後で行動を共にし、南シナ海でその威 力を誇示。その存在を周辺諸国と中国に示していた。外して いたのは、5月24日の場面だけであった。いかにも安倍政権 らしいやり方だ。
*この原稿は、
「新かながわ」第2408号(6月25日付)
 から、編集部の了解を得て配信しています。
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第364回配信 2017年7月3日 No.1287
7月30日横浜市長選
みんなの幸せをカタチにしよう(Ⅰ)

中学校給食があったらいいね!

横浜にも中学校給食があったら「いいね!」の会  朝見幸子さん

 働きながら子育てをしています。小学生の娘はすでに私よ りよく食べ、中学生になったら毎日お弁当作りかと思うと気 が重い…。
 そんな中、ママ友が「横浜にも中学校給食があったら『い いね!』の会」というのをやっていて、活動に誘われました。 会に参加する中で、全国的には9割近くの中学校で給食が実 施されていること、隣の川崎市でも始まり、横須賀市でも実 施する方向で進んでいることを知りました。
 また、横浜は政令指定都市の中でも財政はとても豊かであ り、費用面でも充分やれる状況にあることも分かりました。  子どもたちの中にも、家庭の事情でお弁当を持ってこれな いなど深刻な状況があることを知りました。親の負担軽減だ けでなく、すべての子どもに大切な「食育」の時間をつくる 意味でも給食が必要と、ますます考えるようになりました。
 7月の市長選では『中学校給食の実現』を公約する人に投 票します!
*この原稿は、よこはま健康友の会の機関紙「暮らしとからだ」
 No.641(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信  しています。
連絡先 〒230-0001
    横浜市鶴見区矢向1-6-10汐田総合病院内
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      FAX.045(574)2301

第364回配信 2017年7月3日 No.1288
7月30日横浜市長選
みんなの幸せをカタチにしよう(Ⅱ)

市営住宅たくさんつくって!

よこはま健康友の会・汐田支部 遠藤澄子さん

 よこはま健康友の会・汐田支部と向井町潮田支部では会員訪 問をしています。高齢者のひとり暮らしが多く、アパートの家 賃のこと、更新時の値上げ、日陰の部屋、お風呂がない(銭 湯も近くにない)、足が悪いけど2階の部屋など、困って いる人が多いです。
 何とかしてあげたいと、4月18日に支部で「市営住宅申込 書記入会」を開催し、20人が集まりました。古谷市議会議員 を相談者として相談を受け付けました。地域の不動産の店主 も参加してくれて、親切に対応してもらいました。「住み慣れ た地域から離れたくない」と、海側にある市営住宅の空き部 屋3か所にみんなで申し込みをしました。
 「何十回も申し込んでいるけど、いまだに当たらない!」、 鶴見には県営住宅もないと聞き、驚きました。  今、空き地も多く見ます。鶴見工業高校の跡地にも土地が あると聞きます。市営住宅は、高齢の一人世帯や家賃で悩ん でいる家族世帯が安心して住めるところだと思います。
 一刻も早く、市営住宅をつくってください!
*この原稿は、よこはま健康友の会の機関紙「暮らしとからだ」
 No.641(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
 連絡先は、No.1287と同じです。

第364回配信 2017年7月3日 No.1289
7月30日横浜市長選
みんなの幸せをカタチにしよう(Ⅲ)

小児医療費は無料であるべき!
未来を担う子どもたちのためにも

鶴見区在住 浅賀由香さん

 横浜市の小児医療費は小学校3年生まで助成、今年の4月 から6年生まで拡充されましたが、4年生から6年生は一部 負担があります。
 私が昔住んでいた二宮町をはじめ、県内自治体の多くは、 助成は中学校卒業までが当たり前です。なのに財政があるは ずの横浜市で、これはあんまりじゃないかと思います。
 私は幼いころに喘息を発症し、毎晩のように発作が起き、 父が夜中に病院に連れて行ってくれました。母は私のためと 、好きだった保育士の仕事を辞めました。私はただただ、 申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
 私のような事例は悲しいことに、横浜市内でも多くの家庭 に見られます。にもかかわらず、道路を作ることを優先し、 車の往来は増加し、喘息患者は増える一方です。さらに医 療費の助成も中途半端なんて、何を考えているのでしょうか。
 子どもは未来を担う存在です。そこに予算を投じなくてど うするのか、と言いたいです。差別なく小児医療費を無料化 する、そう約束してくれる人に、次の横浜市長になってほし いものです。
*この原稿は、よこはま健康友の会の機関紙「暮らしとからだ」
 No.641(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
 連絡先は、No.1287と同じです。

第364回配信 2017年7月3日 No.1290
それでもリニアは必要ですか

変わる地下水と大量の残土

「北央医療生協」から

 リニアは大部分が地下を通ります、トンネル工事をすると 問題になるのが、地下水と残土です。
 山梨県には大月―都留間18・4㎞のリニア実験線がありま すが、工事後には近隣地域で川や井戸の水枯れが起きていま す。JR東海は水枯れした地域に補償として井戸水をくみ上げ る電気代の支払いや、生活・農業用水の運搬を行っています が、補償期間は30年。30年の補償期間を過ぎたあとは自力で 水を確保するしかありません。東京―名古屋間286㎞のう ち8割がトンネルのリニア計画を進めれば、かなりの広範 囲で水枯れが問題になる可能性があります。
      ◆           ◆
 トンネル工事で湧き出た水は河川に放流されますが、地下 水が空気中の酸素に触れると酸化し、川の水も岩や石も茶色 に変色してしまう可能性があります。また水温の低い地下水 が放流されると河川の水温も下がると予想されています。環 境影響評価書には「法令等に基づく排水基準を踏まえ、適切 に処理をして公共用水域へ排水する」とされていますが、大 量に出る水をすべて〝適切に〟処理できるのでしょうか。
      ◆           ◆
       東京―名古屋間の工事で東京ドーム約50杯もの残土が出ま すが、置き場が決まっていたり検討されているのは2割ほど にすぎません。残土を置く場所もその利用方法も決まらない まま工事をはじめようとしています。
        ◆           ◆
 相模原では中間駅の橋本を中心に大深度(地下40m以深) より浅いところをトンネルが通る予定です。ところが浅いと ころほど工事による地盤沈下や隆起で建物の傾き、ひび割れ などの影響が大きくなると考えられます。また、工事が始ま ると問題になるのが、残土を運び出すトラックの騒音、振動 、排ガス、こぼれた土を別の車が轢くことでの粉塵被害、渋 滞、交通事故など。完成するまでの十数年間にも莫大な費用 をかけ、美しい自然や人々の生活・健康がおびやかされます。
*この原稿は、神奈川北央生活協同組合の機関紙「北央医療」第363号(6月15日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒252-0303
    相模原市南区相模大野6-2-11
     TEL.042(748)2261
     FAX.042(748)1473

第364回配信 2017年7月3日  No.1291

自然に支配される人間だから
「憎しみの連鎖」は断ち切れる

「けんせつ横浜」のコラムから

 「遥かなる国境に聳えるキリマンジェロ山頂にともしびを 掲げよう。苦しみあるところに喜びを、憎しみあるところに 愛を、隷属あるところに自由と独立を」。34年前にアフリカ最 高峰キリマンジェロを登山した時に目にした、山頂のレリー フに刻まれたタンザニア独立運動の指導者ニエレレ初代大統 領の言葉だ。長い間、イギリスの植民地だったが、1964 年、平和的に独立を果たした。先進国からの干渉を乗り越え ての民族解放運動に衝撃を受けた。
 山頂は5895m、キボヒュッテの高度は5000mあり、 酸素濃度は地上の半分程度。10歩歩くと100mを全力疾走 したような苦しみが襲う。まさに、地獄の苦しみだ。
 励みになるのはサポートにつく現地の若者たちの「ジャン ボ・ジャンボ」(あいさつも頑張れもジャンボ)という激励。 よく見ると、彼らの何人かは草履のような貧相な履物だ。完 全装備でヨタヨタ歩く日本人が「寒くないの?」、「ジャンボ (大丈夫)」と彼らとの会話は、「ジャンボ」で充分通用する ことが分かった。大らかな仲間だ。
 見渡す限りの地平線の上にパノラマの雲海が広がり、朝陽 のモルゲンロートが広がる。大自然の壮大な姿には国境はな い。人間が自然に支配される生物であるなら、「憎しみの連鎖 」を断ち切ることができることを改めて痛感した。  (比)
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」
 第96号(7月1日付)から、編集部の了解を得て配信して
 います。
 連絡先 〒231-0834横浜市神奈川区台町16-12
      TEL.045(321)53654


手を結ぶための、私たちの訴え」第363回配信
2017年6月26日 日本機関紙協会神奈川県本部

事実はきっと心に届く

 沖縄は6月23日が「慰霊の日」でした。糸満市の摩文仁の 丘の平和祈念公園では、沖縄全戦没者追悼式が開かれました。 この日は、沖縄で地上戦が行われた当時の日本軍司令官が割 腹自殺し、組織的な戦闘が終わったことになっています。  23日付の「琉球新報」のコラムに、保育園の平和学習で園 児がガマ(壕)を見学した記事を載せたら、「危ない、園児が かわいそう」と電話があったとあります。記事は続けます。  「果たして『かわいそう』なのだろうか」。読み聞かせを続 けている女性は「大切なのは、残酷でも事実を伝えること」 と強調したと書いています。コラムの後半部分を引用します。

――7歳の子の沖縄戦体験を描いた「つるちゃん」の紙芝  居を見せ、恐怖感でいっぱいの子どもたちにこう言うそうだ。 「大丈夫。最後は親が子を守ってくれる。みんなが平和に生き られるように大人は頑張るからね」4歳児から「戦争は勝 ってもだめ、負けてもだめ」の言葉があったという。きょう は「慰霊の日」。子どもたちの力を信じ、平和をつないでい こう。事実はきっと心に届く。―
 摩文仁の「平和の礎(へいわのいしじ)」には今年新たに54 人の名前が追加され、名前を刻まれた人の数は24万1468 人になっています。(「琉球新報」24日付

第363回配信 2017年6月26日 No.1279

「Jアラート放映」 都議選対策、
反射的に自民

ジャーナリスト 瀬谷昇司さん

 政府は6月23日から7月6日まで、北朝鮮のミサイルが飛 んできたときに発動する「Jアラート」の広告をテレビで放映 する。税金を使った都議選対策だ。北朝鮮危機をあおること で、反射的に共産党票を切り崩し、自民党票を掘り起こすか らだ。
 いたずらに北朝鮮脅威をあおっているというのは、あれほ ど緊張を作り出してきた米空母はもう日本海・日本周辺には いないからだ。カールビンソンはハワイ付近におり、先日、 米市民・家族らを乗せて艦上展示飛行をした。ロナルド・ レーガンは6月17日からシンガポールだ。
 北朝鮮は、軍事衛星、通信衛星をもっていない。そのため 知多朝鮮はアメリカの空母の位置がつかめないという。一方 、アメリカは、2隻の空母を使って、今にも北朝鮮を攻撃す るぞ、というフェイントをかけた。北朝鮮にも防空体制をと らせて、どこに避難するのか、軍事衛星で調べた。金正恩も どこに避難したか補足しているはずだ。非常事態の攻撃目標 をアメリカは絞ったといわれる。
 一方、北朝鮮は、無人の飛行機を飛ばしている。専門家の 話によると、墜落した無人偵察機は、アマチュアのリモコン 飛行機程度の性能だという。それが、見つかり、北朝鮮のも のと断定し、大々的に北朝鮮の軍事挑発とマスコミでは報道 されている。
 しかしアメリカはプロバスケット選手に北朝鮮を訪問させ たり、外交ルートのチャンネルを確保している。いたずらに 北朝鮮の危機をあおり、外交ルートを持っていないのは日本 の安倍政権だけではないだろうか。韓国が冷静なのは、徴兵 制があるために、国民が基礎的な軍事知識があるからだろう という。今日、軍事的な基礎知識は、政府にだまされず、情 勢を読み解くうえで、重要な情報なのだ。
*この原稿は、「新かながわ」7月1日付に掲載予定ですが、筆者の希望を受けて一足先に紹介します。
連絡先は、No.1281と同じです。

第363回配信 2017年6月26日 No.1280
種子法が廃止された

タネを守って命を守りたい

「北央医療生協」から

 昼食の時間にやってくるNさん、菜園家。聞けば「スカボロ フェア」歌詞中にでてくるパセリ、ローズマリーを栽培したく て始めたとか。
 毎日話を聞いていたら、雑草伸び放題の我が家の庭も、草 取りからやってみるかと始めた。5月の連休にカブのタネを 買いに行き、虫がつくので夜な夜な懐中電灯と割りばしで格 闘もした。
 そんなカブの種は外国産だった。急に「モンサントの不自 然な食べ物」という映画を思い出した。世界の遺伝子組み換 え作物市場の90%を誇る企業の裏の姿を追っている。私たち の食が企業に支配されようとしている内容だった。
 種子法廃止法案が4月に可決された。国の主食である稲、 麦、大豆の種子の生産・普及を、国と都道府県に義務付けた この法律は、日本の食料自給を支えてきたもの。長い時間を かけて新品種を開発し、安全で安定的に供給できたのは種子 法があったからこそ。それなのに種子法の存在が民間企業の 参入を阻害し、農業界のためにならないと言って廃止した。
 タネを守ることは命を守ること。タネについて学び行動する ことが大事だと感じた。
*この原稿は、神奈川北央医療生活共同組合の機関紙「北央医
 療」第363号(6月15日付)から、編集部の了解を得て
 配信しています。
連絡先 〒252-0303      相模原市南区相模大野6-2-11
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第363回配信 2017年6月26日 No.1281
「基地ノート」No.802

水陸両用機動部隊の新編

「新かながわ」から

 海上自衛隊でもっとも古く伝統的な部隊は、機雷の排除と 処分を行う掃海部隊といってもいいだろう。
 太平洋戦争で日本の全港湾は海上封鎖されていた。日本近 海には多くの機雷が敷設あるいは浮遊していた。米占領軍は 、最初に旧海軍の兵員を集めて危険な作業である機雷の除去 に当たらせた。そして朝鮮戦争がはじまると「日本特別掃海 隊」を編成し挑戦半島各地に派遣した。こうした前身を持つ 海上自衛隊の部門が掃海隊群だ。
 この掃海隊群が昨年16年7月1日に組織改編を行なった。 海上自衛隊は、強襲揚陸艦を3隻保有し、ヘリ空母を17年3 月までに4隻就航させる。
 自衛隊ではヘリ空母を「護衛艦」、強襲揚陸艦を「輸送艦」 という。この強襲揚陸艦にはLCACホバークラフト艇を内蔵 できる。極東では米ロを除き最大規模の上陸能力を保有する ようになった。
 敵地上陸をおこなううえで必要なことが陸海空の統合的な 運用のできる戦闘指揮能力だ。そのために上陸地点の障害と なる機雷や構造物などを排除し、安全に歩兵部隊を海岸線ま で輸送する水陸両用機動部隊が必要だ。上陸したら前進拠点 を確保できる陸戦部隊、歩兵部隊が必要になる。
 これまでの自衛隊は相手方を上陸させないことが主任務で あったが、現在は攻撃的に敵地上陸能力を保有しようとして いる。これまでとは全く逆の能力と戦略をもとうとしている。 この水陸両用機動部隊に相当するのが、海自の掃海隊群であ り、陸戦隊・歩兵部隊が陸自西部方面隊である。
 海自掃海隊群は横須賀に司令部を置き、機雷を除去する掃 海部門は、横須賀、呉、佐世保に部隊を配置。さらに新しく 強襲揚陸艦〝おおすみ〟など全3艦が呉を拠点に〝第一輸送 隊〟として集中配備され、その配下にLCACホバークラフト の〝第一エアクッション艇隊〟を置き、水陸両用能力を掃海 隊群の隷下に置くことになった。
 いまや自衛隊は強襲揚陸能力を持つ極東で最大規模の軍事 力となろうとしている。朝鮮戦争時、日本特別掃海隊第2掃 海隊が朝鮮元山に向かっている船上でこんな声が上がったと いう。「おい北緯38度線をとうとう突破したぞッ。これは大 変なことになるぞッ」。
 当時の第2掃海隊指揮官は防衛研修所資料に記している。「か といってどうすることもできない」(海自掃海隊群HP資料より 抜粋)。いま根本に立ち返って熟慮するときだ。朝鮮戦争以後 で水陸両用部隊が活躍した戦闘は湾岸戦争でも、イラク戦争 でもなかった。戦争にエスカレートさせない国際環境づくり が必要だ。
*この原稿は。「新かながわ」第2405号(6月4日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
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第363回配信 2017年6月26日 No.1282
         「基地ノート」803(Ⅰ)

安倍政権の軍事的挑発行動の裏にあるもの(Ⅰ)

米 武器購入で先陣
サード、トマホーク、陸上イージス
「新かながわ」から

 北朝鮮が弾道ミサイルを発射する妄動を繰り返している。 安倍政権はこれに軍事的「抑止力」で対抗する措置をエスカ レートさせ、世界とアジア諸国にヘリ空母を見せつけ、日本 の海軍力を誇示する行動に出た。先進国首脳会議G7でも主導 的役割を果たしたかのようにふるまっているが、その目指す ところはバイアメリカン(米国製品購入)戦略のけん引車と して「国際貢献」することにあるようだ。自民党による敵基 地攻撃能力装備の論議は、北朝鮮のミサイルに対処するとし て、弾道ミサイル高高度迎撃ミサイルシステム=THAAD(サー ド)やイージスシステム・アショアの配備、さらには巡航ミ サイル〝トマホーク〟の導入を求めている。それはバイアメ リカン戦略への日本の貢献のさきがけである。

 日本の巡航ミサイル保有に対して、米国は昨年5月時点で こんな論説を始めている。(米海軍協会での論議電子版)

米国での論議―巡航ミサイルを日本にも
 それまで巡航ミサイル〝トマホーク〟は米英にしか売却し なかったが、そろそろ「日本に仲間入りさせる時ではないか」。 「こんごう級イージス艦船に巡航ミサイルを搭載すれば、よ り広い範囲をカバーできる」。また中国やロシアに対しても有 効であるし、米空母部隊や水上艦隊とリンクを組むことにご く自然に役割を果たせる。
 さらに米軍がどこでもにらみを利かせられるわけではない から、そこでトマホークを装備した海上自衛隊が役割を補完 できる。などとしてトマホークの日本導入に積極的な姿勢に 転換してきている。日本にも東アジア地域での軍事的な役割 分担を求めるもので、「専守防衛」の枠を外し、米空母の補完 として海外に艦隊を派遣し、示威行動や威嚇をおこなえる能 力を求めるものである。
*この原稿は、「新かながわ」第2406号(6月11日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先は、No.1281と同じです。

第363回配信 2017年6月26日 No.1283
「基地ノート」No803(Ⅱ)

安倍政権の軍事的挑発行動の裏にあるもの(Ⅱ)

数十年にわたって
 自動的に数百億円以上を

「新かながわ」から

THAADの導入検討
果てしない軍拡と 米軍への貢献

 朝日新聞の試算によると米国から購入する防衛装備品の維 持整備費について、現在導入が決まっているF35Cステルス機 、オスプレイ、グローバルホーク無人偵察機、E2D早期警戒管 制機の4機種だけで、20~30年間にわたって毎年約800億円 以上を支払うことになるという。
 そのうえ巡航ミサイル〝トマホーク〟やTHAAD、イージス・ アショアなどの導入をするとなると、膨大な軍事費を国民は 抱えることになる。今後数十年にわたって毎年黙っていても 1千億円近い維持整備費を米国に支払うことになる。  安倍政権がこの間すすめている軍拡路線はまさにバイ・ア メリカン(米国製品購入)を軍事費という国民の税金で賄お うということに他ならない。ヨーロッパ諸国は米国に対し節 度を持っているが、日本政府は際限がなく、国際的なけん引 車となろうとしている。
*この原稿は、No.1281と同様に「新かながわ」第2406号(6月11日付)から編集部の了解を得て配信しています。
連絡先も同じです。

第363回配信 2017年6月26日 No.1284 「基地ノート」No.804

安倍政権の軍事的挑発行動の裏にあるもの(Ⅲ)

新たな段階の脅威とは
「新かながわ」から

 米国トランプ政権が発足から100日を迎え、いよいよ本 格的に軍事・外交戦略を展開し始めている。一方、北朝鮮は 日本海に向けて繰り返し弾道ミサイルを発射している。3月 6日のミサイル発射を契機にして一気に情勢が動き出した。 キーワードは「新たな段階の脅威」。

自民党防衛族「提言」=敵基地攻撃能力の保持
 3月30日、自民党国防族議員らでつくる政務調査会は「弾 道ミサイル防衛の迅速かつ抜本的な強化に関する提言」を政 府に提出した。「敵基地攻撃能力」の保有を積極的に行い、こ れまでの憲法上の制限をこえて「必要な措置を加速する」こ とを要求している。
 安倍政権はこれを受けるかたちで、「新規アセット」の予算 措置の検討に正式に入っている。
 この間の朝鮮半島や南シナ海・東シナ海などをめぐる国民 の危機意識に乗じて、「脅威」をテコに一連の防衛装備アセッ トの予算化を一気に図ろうといううごきだ。その中に巡航ミ サイル〝トマホーク〟がある。

巡航ミサイル〝トマホーク〟
 巡航ミサイル〝トマホーク〟は80年代に米軍に導入され、 その後の湾岸戦争やイラク戦争など戦争のたびに米国はこの ミサイルを使用してきた。つい最近ではシリア軍事基地に対 して、地中海の米軍艦船から59発のトマホークを発射したこ とは記憶に新しい。
 トマホークは1基1億3000万円といわれる。シリア基 地攻撃のミサイル価格だけで76億7000万円かかった計算 になる。一つの標的に約80億円だから、標的が4か所で32 0億円、実際にはシステムの支援施設や情報収集とデータ化 などで500億円はくだらない計算になる。
 巡航ミサイルは2000キロ以上離れた場所から、相手の レーダー網をかいくぐって超低空で飛行し、目的の場所や施 設を破壊する核・非核両用兵器。これを運用するためには、 相手国の対空レーダー網を把握する必要があります。また 地図情報や気象情報をリアルタイムでミサイルに伝える情報 伝達のための衛星通信や、支援通信システムの導入と事前の 情報収集がなければ使えない。
 日本にはそのような能力はなく、「専守防衛」の立場からも 必要とされない。むしろこうした巡航ミサイル〝トマホーク〟 は、相手国を常に監視し、情報を収集し、分析し、データ 化する攻撃的な兵器である。

武器購入の話し進展
 3月7日、安倍首相とトランプ大統領との電話会談のあと、 それは政府部内で常用句になった。そのキーワードは「新た な段階の脅威」だ。「脅威」が「新たな段階」になったから、 対処する必要があるという「論理」を国民に突き付けた。以 後ことあるごとに「新たな段階の脅威」が語られ、軍事力の 示威・威嚇行動が次つぎに登場している。米国の武器購入の 話が進展している。
*この原稿は、「新かながわ」第240号(6月18日付)か
 ら、編集部の了解を得て配信しています。
 連絡先は、No.1281などと同じです。


手を結ぶための、私たちの訴え」第362回配信
2017年6月19日 日本機関紙協会神奈川県本部

スッキリ理解したい情報公開で

「安倍政権はいらない」を当たり前に  安倍首相の近辺に起きている疑惑をかき消すように、「共謀罪 法案」が異常な手法で可決され、国会は閉会しました。マスコミ は、積み重ねてきた安倍政権の横暴なふるまいを十分伝えたで しょうか。振り返ってみると、「こんな事実がありましたヨ」と 伝えて済ませ、次のニュースに目を向けているように思えます。
 今回の国会で見せた安倍政権の行いを、連合通信17日付は 「隠す、ごまかす、はぐらかす、うそをつく、逃げる、脅か す――」だったと書いています。こんなことが繰り返され、 国民が慣らされてしまってよいはずがありません。
 国会は国民の前で審議をつくして、国民の声を反映しなが ら決める。これが「当たり前の姿」です。隠すな、ごまかす な、はぐらかすな、ウソをつくな、逃げるな、脅かすなとい う趣旨の「当たり前の声」を出し続け、書き続けていく必 要があります。ほとんどの人たちが納得してくれ、「それ が当たり前だな」と共感してくれるように 働きかけたいものです。「当たり前が守られ、願いや要求を 実現することが当たり前だ」という条件をつくることが、 私たちのたたかいだとも言えるでしょう。
 私たちはウソや問題点のすり替えを繰り返す人たちとは 違います。特定秘密法、安保法制、共謀罪と政治の私物化 など、「安倍政権はいらない」を「当たり前」にしましょう。

第362回配信 2017年6月19日 No.1274 記者を守るのは読者
真実の報道のために頑張るあなたを、私たちも守る

当たり前の質問が「よくやった」と
見える時代が問題

ジャーナリズム研究者 丸山重威さん

 「文科省の前川前次官が出会い系バーに行ったことを杉田 官房副長官に注意されたそうだが、副長官はなぜそれを把握 できたのか。各省庁の次官は退庁後も行動確認をしているの か」「読売新聞もこの件を取材していたが、関係性があるのか。 副長官に確認してほしい」「文科省の加計学園関係の文書が確 認できないというが、公文書管理はどうなっているのか」「出 所が明らかでない文書は、存否も調べないとのことだが、個 人が名乗り出れば調べるのか」―
 6月8日の官房長官記者会見。ある女性記者が次つぎと問題 を突きつけた。ごく当たり前の質問。だが菅義偉官房長官は 「答える立場にない」「文科省で適切に対応している」「仮定 の質問には答えられない」と、まともに答えず、はぐらかす だけだった。
  これまで、なぜか馴れ合いのような感じが多かった官房長官 会見での久しぶりのやりとり。テレビ各社もキャリーしたから、 それを聞いて、胸がすく思いの人も少なくなかっただろう。当 たり前の質問が「よくやった」と見える時代。そこに問題がある。
  つまり、問題は質問者は官邸詰め記者ではなく、T紙の加 計取材チームの社会部記者だった。まともに答えない官房 長官は、終了後首相執務室に駆け込み、「週刊新潮」による と「彼女の身辺調査を命じた」という。前川氏同様、人身攻 撃をしようとするのか。ネトウヨが騒ぎ、中傷メールも来た が、社には激励のメールや手紙がその何倍も来たという。
  記者を守るのは読者。真実の報道のため頑張るあなたを、 私たちも守る。
*この原稿は、6月15日に丸山さんから受信しました。
連絡は、機関紙協会神奈川県本部にお願いします。

第362回配信 2017年6月19日 No.1275

「中学校給食やってほしい」が
95.7%(Ⅰ)

―いいねの会アンケート調査で3372人が回答―
「横浜市従」から

 今や全国で「当たり前」の中学校給食。公立中学校の完 全給食実施率は東京都・千葉県・埼玉県では平均99.2%です。 それに対し、横浜市は0%。川崎市や横須賀市が新たに給食実 施を決める中、横浜市は「ハマ弁」にとどめており、喫食率は 1.1%(本会議で林市長が答弁)と低いままです。成長期の 中学生に必要なのは安心安全で温かく、みんなが同じものを食 べられる給食なのではないでしょうか。完全給食実施を求め て活動する市民グループ(「横浜にも中学校給食があったら『い いね!』の会)」に話を聞きました。

月に1回の集まりは子どもの参加も多く
楽しく活動しています

 「私が通っていた栃木の中学校では給食がありました。あ るのが当然と思っていたので、横浜に来て、ないことにビッ クリしました」
 こう話すMさんは現在高校生と中学2年生の子どもをもつ 2児の母です。平日は早朝5時半からの弁当作りで始まります。 「作って冷ましてからじゃないと入れられないし、夏場は 衛生面も心配です。それに、毎日『起きられなかったらど うしよう』って緊張して眠りが浅いですね」
 「横浜市にも中学校給食があったら『いいね』の会」(以下、 いいねの会)は横浜市の中学校に完全給食実施を求めて活動 している市民グループです。横浜市に住む保護者たちが中心 に活動していますが、メンバーには市外の人や子どもをもた ない人も参加しています。MさんはSNSで「いいねの会」の イベントを知ったことがキッカケで参加するようになりました。
 「昨年の4月に開催した『給食トークカフェ』に参加して みたら、若いパパママがたくさんいて、活気がありました。 同世代の人たちと中学校給食実施に向けて一緒に活動したい なと思ったんです。月に1回のペースで集まって、楽しく活動 しています」
 「いいねの会」では、独自の署名を集めています。署名は、 自分の職場や子どもの保育園、学童だけでなく、駅前や野毛 山動物園前などでも宣伝を行っています。
 「署名活動をしていると、中学校に給食がないって知らな い人が多いんです」
*この原稿は、横浜市従業員労働組合の機関紙「横浜市従」第
1474号(1日付)から編集部の了解を得て配信しています。
連絡先 〒220-003 1横浜市西区宮崎町25
     TEL.045(241)0005
     FAX.045(241)4987

第362回配信 2017年6月19日 No.1276

中学校給食やってほしい」が
95.7%(Ⅱ)

「横浜市従」から

地産地消で米飯が理想
 友人に「メンバーとして一緒にやらないか」と誘われ、夫と ともに活動するKさんは栄養士です。
 「横浜で育ったので中学校の給食とは無縁でした。栄養士と しても給食は大事だなと感じ、やるしかないと思いました」  みんなが同じものを食べる給食は、食育としても大切だと 言います。
 「『共通の食べ物』『共通の話題』というのはとても大切で す。授業で数種類の教科書を生徒たちがバラバラに持ってい たら授業ができないと同じで、食育をするのには必ず同じ教 科書(=給食)が必要なんです。そして作っている人が見え ることも重要です。食べ物はただのモノではなく、人が作る 『生きているもの』と捉えて大切にする、それが食育の原点 です」。
 どんな給食が理想なのか聞くと「地産地 消、米飯が基本の給食」と即答します。
 「その土地で育ったものや、特産品が出ると、食べ物が作 られて運ばれてくるまでにどれだけの時間がかかり、人が関 わっているのか説明しやすいです」

「会」独自で市長とも懇談
 「いいねの会」では、2015年2月~8月に中学校給食 についての「市民アンケート」を集め、3372人から回答 があり、95.7%が給食を実施してほしいとの結果に。また、 市長や市教育委員会、市議会議員との懇談を行なったり、活 動がテレビや新聞にも多く取り上げられてきました。
 「アンケート結果を見て、『弁当を作るよりも、子どもに 手をかけてあげたい』という母親のコメントを見たときは大い に納得しました。弁当が愛情表現の手段で、それが給食を実施 しない理由と言われては納得ができません。市外で育ち、給食 の思い出があるのも羨ましく感じました」

6月18日 横浜で給食フェス
 6月18日に「いいねの会」も実行委員会に加わった「給食 フェス」が横浜そごう前の新都市プラザで開催されます。  「ゲームやスタンプラリー、大人が給食について学べる展 示もあり、親子で楽しめる企画になっています。多くの市民 に給食フェスに遊びに来てもらい、給食の良さを学びあいた いですね」
 7月30日投票で横浜市長選挙が行われます。
 「中学校給食を実現してくれる人に市長になってほしいで すね」とMさん。
 Kさんは、「今の市長や市教委は本当に子どものことを大切 に思っているのか疑問に感じます。まだ食事を自分で選ぶた めの選択肢すら持っていない子どもたちに、義務教育内で学 ぶ機会を与えてほしいです」と話します。
 「多くの市民に中学校給食のよさを伝えるため、候補者に 市民の思いを伝えるためにメンバーとともにやれることは全 部やっていきたいです」
*この原稿は、No.1275と同じ「横浜市従」から転載して
 います。
連絡先も同じです。

第362回配信 2017年6月19日 No.1277 「

県庁の「働き方改革」方針1か月

寄せられる方策への疑問・不満(Ⅰ)
「県職労本庁支部」から

 神奈川県職員労働組合・本庁支部は、昨年12月から開始し た残業実態調査の4回目を、5月17日に実施しました。
取り組み方針が出されて1か月…どうだった
 4月3日、県庁働き方改革推進本部は平成29年度の取り組み 方針を決定しました。それによると
①時間外勤務時間に関する目標は、
 *年720時間以内
 *月45時間を上回るのは年6回以内
 *月80時間超の職員ゼロ
②年次有給休暇の平均取得日数15日以上、 ③高ストレス者割合10。6%、を数値目標としました。
 そして目標達成のために全庁で取り組むこととして1月か ら行ってきた。
➀午後9時以降の時間外勤務の原則禁止、
②「ノー残業デー」の定時退庁、
③事前命令の徹底のほか、
④朝夕ミーティングの実施、
⑤勤務時間内の打ち合わせの徹底、 ⑥「家庭の日」の設定、をあげています。
 また、新しい取り組みとして①プレミアムフライデーへの 対応として15時以降の会議の原則禁止、定時退庁の推進、
②真に効果的な取り組みへの特化、③「働き方改革ポータ ル」の開設等による職員への見える化の推進をあげました。

残業代未払いの法律違反に目をつぶる
当局の姿勢は許されない

 しかし、この「取り組み方針」には、残業代不払いという 法律違反に対する総括も改善方向も示されていません。長年 にわたってタダ働きをさせられてきた職員が、取り組み方針 の目的「職員一人ひとりが生き生きと、高いモチベーショ ンをもって働くことができる職場環境をつくる」ことなど できるはずがありません。
 働いた時間外賃金は支払うのが当然であり、過去に遡っ て未払いであったものを清算すること、今後の未払いを生 まない方策(県職労はパソコンの記録に基づく時間外支払い を要求)を実行することがまず必要です。
 パソコンの記録により時間外命令に基づく勤務実績との 差異を把握(厚労省ガイドライン)できる当局が、この方針を 打ち出さない限り「高いモチベーション」といっても職員から 信用されないでしょう。不払い問題については後述しますが、 アンケートにも「組織的に未払いがあることを認めて、実際 の時間外勤務の状況を把握しない限り、本質的な改善はでき ないと思う。一方、ダラダラと残っている人がいるのも事実。 真に必要な業務による残業に、十分な手当てを支給するのが 理想だが、難しいと思う」との指摘がありました。
 さて、取り組み方針が出されて1カ月の4月はどうだっ たのでしょうか。4月17日、県職労の春闘要求回答交渉で 労務担当局長は「アンケートで(不払い残業があると)出 ているのなら、そのような声が出ないようにする」と回答 しましたが、実態はどうなったでしょうか。
*この原稿は、神奈川県職員労働組合・本庁支部の機関紙「県職
 労本庁支部」No.17―16(6月7日付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
 連絡先 TEL.045(210)8744
     FAX.045(201)6209

第362回配信 2017年6月19日 No.1278

県庁の「働き方改革」方針1か月

寄せられる方策への疑問・不満(Ⅱ)
「県職労本庁支部」から

 神奈川県職労連と神奈川県職労本庁支部は、4月の賃金が 出た直後の5月17日、残業実態調査を実施しました。 19時までの在庁率18。4%、22時までの在庁率2.2%
 今回は203通のアンケート回答をいただきました。
 時間帯別に見ると19時30分までで61通(30。3%)、20 時30分までで76通(37。4%)、21時30分までで57通(28. 1%)、21時30分以降9通(4.4%)のアンケートが回収 できました。3月と比べると20時30分から21時30分の間に 帰った人が8ポイントほど増えていました。
 在庁率は19時までで18。4%、22時までで2.2%という 結果になりました。また、18時30分~19時の間で在庁率 が50%以上の職場は7カ所、75。0%から52。4%と高い在 庁率でした。中には突発事故対応との所属もありましたが、 ほとんどが通常業務による残業でした。
 12月から開始した残業実態調査は4回目になりました。今 回は19時は最低に近く、22時は最低の在庁率となりました。 「ノー残業デーにおける定時退庁」は徐々に在庁率を低くし ている効果を生んでいるようです。しかし、「ノー残業デー」 における在庁率が未だに2割弱も存在することは何を意味し ているのでしょうか。
 アンケートには「『効率よく業務をこなし、早く帰れるよう にしましょう』と上司は言うだけで、残業が減ると思います か? これまで課員が非効率にしていたということですか?」 「早く帰れと言っているが、業務を減らす気持ちが上には全 くない。すべて所属長までの報告となるため、相談すると数 時間がつぶれ、それが残業が減らない原因となっている。幹 部が働き方改革と言い出したので、所属長も早く帰れと言い 出しただけ。帰り際の進捗確認は、パワハラ以外の何物でも ない。時間内の昼間に進捗確認を行うべき。GLが一番遅い。 組織としておかしい。業務が減らない。人を増やさないと いうことであれば、仕事内容のグレードを下げるしかない が(この点は、組合からの追及が必要)、それを考える気持ち は、上には全くない」、「『組合の調査があるから帰れ』はあり えないと思う。時間外縮減と言いながらも、新たな資料作成 や体制に影響のない指摘が多く、無駄な仕事が増えている」 と、取り組み方策への疑問・不満が寄せられています。

4回の調査における在庁率の推移

    18時30分~19時在庁率   21時30分~19時在庁率
2月14日   31.5%       5.0%
2月 1日   18.3        2.7
3月16日   21.9        4.9
5月17日   18.4        2.2
  「21時以降の残業禁止」は守られなかった 44.3%
「ノー残業デー」は、54.7%が守られなかった
「適切な時間外命令」は「行われなかった」が、26.6%

 基本的な3つの取り組みの効果は? 取り組み方針が出され て最初の月の結果をみました。
 「21時以降の残業禁止は守られましたか」の設問に対し、「守 られた」34。0%、「守られなかった」44。3%という結果でし た。「ノー残業デーの徹底」はどうか。「守られた」は26.7%、 「守られなかった」は実に54.7%にもおよびました。「適切な 時間外命令」は「行われた」29.9%、「行われなかった」26. 6%でした。<3br>  *この原稿は、No.1277と同じ「県職労本庁支部」の同じ号
 から了解を得て配信しています。
  連絡先も同じです。

  第362回配信 2017年6月19日 No.1279
神奈川労連労働相談センター
h2 align=center>「フリーランス」の拡大
神奈川労連労働相談センター 相談員 清川道夫さん

 「フリーランス」ですとか、請負で仕事をしていますとか、 いわゆる個人事業主からの相談が時どきあります。
 話しを聞くと、労働者と同じように働いている場合も多く、 収入も最低賃金以下のこともあります。
 問題解決のために、労働法の権利行使を行なおうとしても、 契約内容が壁となることが少なくありません。
 そんな中、気になる記事があります。経済産業省が「雇用 契約によらない新しい働き方」に関する研究会を立ち上げ、 3月10日に第4回の研究会を開催しているのです。
 研究会の趣旨は、社会産業構造・就業構造が大きく変化す るなか、フリーランスなどの「雇用関係によらない新しい働 き方」が注目されており、こうした働き方の選択肢が増える ことにより、働き手の時間やスキルの最大限の活用を可能と し、企業においても多様な人材の確保につながることが期待 されるとしています。
 3月14日に出された報告書では、フリーランスなどの40 00人に大規模実態調査を行って課題を洗い出し、①安定し た生計が立てられる教育・人材システムをつくる、②報酬面 など、働く環境の改善、③フリーランスが不利にならない取 引環境をつくるという3つの提言を行っています。
 提言を読めば、現在のフリーランスが置かれている厳しい 現状が浮かび上がります。
 この研究会の参加者には労働者の代表や、公益代表は入っ ていません。経済産業省は、経済発展のために、企業にとっ て使い勝手の良い、労働法の適用を受けない労働者の拡大を 狙っているようです。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の
 仲間」第321号(6月1日付)から、編集部の了解を
 得て配信しています。
連絡先 〒231-0062
    横浜市中区桜木町3-9 横浜平和と労働会館内
     TEL.045(212)5855
     FAX.045(212)5745


参考資料 ( )内は説明のために追加
 約50年前の資料ですが、今の時代ならどう考えるべきかを 検討する素材にしてください。

単組機関紙の十大方針
  *1970年に機関紙協会神奈川県本部でまとめた

1.方針に基づいて企画をねり、ひろく取材して、なかまに喜ばれる内容をつくる。
  2.活動家をたくさん養成して、集団(編集)体制をつくりあげる。
  3.定期発行を守り、確実に配布する。
  4.読者はだれかを忘れずに、なかまの声をいつものせ、職場の反響をつかむ。
5.なかまの気持ちにピッタリする技術をみがく。
6.宣伝はいろいろな方法で、ひんぱんに、大量におこない、職場新聞を育成する。
7.たくさんの事実にもとづき、真実を伝える。
8.編集者は、労働者のものの見方、考え方を身につける。
9.(他の)機関紙と活動経験を交流しあう。
10.地域や家庭のことものせて、暮らしのありのままを伝える。

職場新聞の十大方針

*1970年までに、神奈川の数百人の職場新聞編集者が討議を通じて練り上げた方針です。
1.切実で共通した当たり前の要求で、職場新聞をはじめよう。
2.ニュースの書き手、ニュースの提供者、配布者など協力者を積極的にふやし、職場全員で新聞をつくろう。
3.生活のすべてで職場新聞をつくりあげよう。
4.仲間の中へ積極的にとびこみ生の声を聞こう。
5.編集方針を決め、定期的に総括し、活動に生かそう。
6.職場新聞をすべての人に開放し、民主的な職場づくりに役立てよう。
7.事実を早く伝え、日刊(編集・発行)体制をつくろう。
8.(編集者は)たえず学んで広い展望をもとう。
9.となりの職場、同じ産業の仲間に職場新聞活動をひろげよう。
10.地域・産業別に職場新聞交流会を定期化しよう


手を結ぶための、私たちの訴え」第361回配信
2017年6月12日 日本機関紙協会神奈川県本部

スッキリ理解したい情報公開で

 「森友学園」をめぐる疑惑と、「加計学園」を巡る疑惑の本 質は、安倍政権の政策というより政治の私物化と権力の独裁 志向に本質があるとしか見えません。問題の本質に関わる情 報は、公共のために必要な情報です。権力に都合の悪い情報 は隠し通すという、20世紀型の情報操作は終わりにさせるべ きです。議席の数にもの言わせて「共謀罪」法案の成立を強 行する政府・与党とその同調者に、民主主義とはどんなもの なのかを教える必要があるでしょう。
 「ていねいに説明する」という言葉は繰り返しても、戦争 を可能にする「安保法制」や「共謀罪」法案を例にとっても、 十分な説明がされているとはとても思えません。
 民主主義の土台になるのは、事実に裏打ちされた情報です。 国が集めた情報は基本的に国民のものです。政治家を選ぶ情 報も、政策を決めるために使われる情報も同様です。
 安倍首相をめぐる疑惑は、多くの国民がスッキリと理解で きるように公開すべきです。憲法前文にあるように「そもそ も国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威 は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し」 です。代表者=首相は、権威のある国民の前に疑惑に関わる情 報を分かりやすく公開するべきです。

第361回配信 2017年6月12日 No.1270

介護職場に新組合誕生

「神奈川の仲間」から

 この間、神奈川労連は介護関連労働者の組織化を最重点と して取り組んできました。 これまでの取り組みが実を結び、 5月12日に神奈川県医労連に新組合「ケアスタッフユニオン こみゅにてぃ」が19人の組合員で誕生しました。5月18日 には第1回団体交渉が行われ、賃金引上げなどの要求が実現 しています。

事業者との関係がきっかけ
 組合結成のきっかけは、昨年と今年の「介護のつどい」に、 介護事業所(有)コミュニティの事業主が参加し、関係を構 築したことです。事業主から「介護保険制度の改善要求を介 護職の現場から上げて行くこと、介護職員同士のつながりを 広げて行くことが重要だ」との問題意識が話され、労働組合 結成にむけた具体的な相談が始まりました。
 事業主を通じて県医労連の役員などが、職員のみなさんと 懇談会を開催したり、職場の花見に参加するなどして関係を 深めてきました。そして、職員数人と県医労連、県社会保障 推進協議会役員が何度か準備会をもち、「労働組合とは何か」 などの学習にも取り組みながら、12日の結成大会を迎えました。
 結成大会には、職員10人が参加。事業主も来賓として参 加し、「介護は制度そのものを良くしないとどうしようもない。 組合を通じて学び、大きな輪をつくってほしい。組合結成を 心から歓迎する、ともに頑張ろう」とエールが送られました。
 日本医療連の米沢中央執行委員は「私自身も介護現場で働 いていた時、制度の問題を実感した。制度や労働条件は変え られる。みなさんが声を上げて行くことが大事。待っている だけでなく、運動に参加して仲間を増やしてほしい」と期待 を込めた激励がされました。

執行部は全員20代
 組合は、常勤職員12人、非常勤職員5人の全員が加入する ユニオンショップとしました。登録ヘルパーは任意ですが、 すでに5人中2人が加入しており、全員の加入をめざしてい ます。
 10年以上前にネパールから来日したクンワル・ラジェスさ んが執行委員長、副委員長と書記長は女性で、全員が20代の フレッシュでパワフルな執行部も確認されました。
 ラジェスさんは「労働組合はスタッフの気持ちを大事にす るところ。みなさんの要求をしっかり伝えていきたい。介護 保険制度の改善にも取り組みたい。皆でこの組合を育ててい きましょう」とあいさつしました。
 18日の第1回団体交渉では、組合費を大きく上回る月額7 200円の賃金引上げ、パートは時間額150円のアップ、 医労連組織共済1人月額400円は会社が負担すること、チ ェックオフとユニオンショップの合意など要求を実現してい ます。
*この原稿は、神奈川県労働組合総連合の機関紙「神奈川の仲
 間」第321号(6月1日付)から、編集部の了解を得て
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第361回配信 2017年6月12日 No.1271

道徳教科書で子どもは?

     横浜教科書採択連絡会が集会
「新かながわ」から

 5月27日、横浜市神奈川区のかながわ県民センターホール で、横浜教科書採択連絡会の集会「道徳教科書ができて子ど もはどうなる?」が開催され、80人が集まりました。
 最初に、元東京都公立中学校教員の小林弘子さんが「戦前 の道徳(教育勅語・「修身」)で教えられて」と題して、実際 の教材を示しながら報告しました。
「私は、6歳で尋常小学校に入学しました。8歳の時に国民 学校と名称が変わりました。10歳で担任の先生が水兵として 出征し、11歳で長野の上田に疎開し、12歳で終戦を迎えまし た。戦前は「修身」だけでなく、国語や「国史」、唱歌などに 共通の戦争賛美の題材が取り上げられました。それぞれの教 科が関連しあって、学校全体で天皇に対する忠誠や、国に命 をささげることが尊いと教え込まれました。国民学校体制に なると、この傾向は強化されました。二度とこのような教育 を許してはなりません」

学問的根拠のない検定
 出版労連教科書対策部会事務局長の吉田典裕さんが「道徳 の教科書ができて子どもはどうなる?」と題して講演しまし た。
 吉田さんは「今回、小学校道徳教科書として8社が検定申 請しました。学習指導要領に例示された題材をすべて載せる ことを要求されたことから、どの出版社も同じ作品を掲載し、 『横並び』になりました。同じ作品でも国語ではさまざまな 解釈を教えることはできますが、道徳では特定の解釈を子ど もに押し付ける恐れがあります。『いじめ』を取りあげても その背景にはふれません。また、震災での被害者の頑張り やボランティアの活躍を取りあげても、福島原発事故には ふれません。古めかしい『男女の役割分担』と家族像に固 執しています。権利や民主主義よりも義務を取りあげてい ます。『議論し、考える道徳』への転換はできていない、な どの問題があります。他の教科と違って、道徳に対応する学 問体系は存在せず、学問的根拠のない検定となっています」 と述べました。

お国のために命投げ出す人作り
 また「教科書は1億3万冊も出ており、隠れたベストセ ラーです。(国の狙いは)その教科書を使って特定の人材、 つまり、企業戦士となって権利を主張せず、事故を犠牲に しても働く人材、お国のために命を投げ出す戦士を要請す るのが目的ではないでしょうか。来年は中学校道徳教科書 で育鵬社版も作成されます。とんでもない道徳教科書が作 られないよう、見守りたい」とのべました。
 休憩後、採択連絡会から、右翼的な発言をしている市議の 政治介入で関東大震災での朝鮮人・中国人殺害の記述のある 副読本が生徒から回収されましたが、市民の抗議で復活した こと、長く教育委員会を牛耳ってきた今田委員が退任したこ と、教育委員会の傍聴制度が改善されたことが報告されまし た。
 今年、6~7月に各地の図書館で開催される教科書展示会 へ参加しましょう。いじめ再発防止についての横浜市教委へ の市民意見の募集に応じようと、呼びかけられました。
(後藤仁敏)

*この原稿は、「新かながわ」第2405号(6月4日付)か
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第361回配信 2017年6月12日 No.1272
県西土木事務所(職場訪問)

欠員状態でみんなが負担を感じています

「神奈川県職労連」から

 「県西地域における県土整備行政を一体的に推進するため」 (当局資料)、松田土木事務所と小田原土木事務所が再編され、 県西土木事務所と小田原土木センターに変わってから、5年 が経ちました。県政土木事務所は、足柄上合同庁舎の本館2 階から4階に入っています。
 この4月、県西土木事務所には新規採用職員が3人配属さ れました。足柄上合同庁舎の他の分会と合同で昼休み組合・ 保険説明会を開催後、西湘支部執行委員の北川さんに県政土 木事務所についてききました。
 ー―土木事務所の仕事というと、県道の補修工事が思い浮か びますが、他にどんな業務があるのですかー―
 「南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町の 1市5町の県が管理する道路、公園、河川等の施設の維持管 理と都市計画法、建築基準法に基づく指導・許可、道路や河 川などの許認可を業務としています。建築基準法に基づく指 導・許可は、箱根町、真鶴町、湯河原町も管轄しています」

メール使用方法の変更で業務に支障が
ー―業務で困っていることや苦労していることは―ー
 「河川砂防2課について、人が足りない。欠員状態で、み んなが分担して仕事を回していて、みんなが負担を感じてい ます。4月に配属になった新採職員も即戦力として活躍しな ければならない状況です。所属も臨任職員を探しているよう ですが、なかなか見つからない。年度途中でも何とかしてほ しい」
 「インターネットメールの使用方法が変更になったことで、 工事に関する委託費等の書類について業者とデータのやり取り をする時、添付ファイルを開く際に課長以上の許可が必要に なり、業務に支障が出ています。システム関係では、新採 職員や4月に異動した職員について通勤手当が支給されて いないことが問題になっている。『日常(対外)業務だった ら許されない。県庁の中だったら許されるのか』という声 もあります。管理課も親睦会費の給与引去りができないた め、現金を集めなければならず苦労しています」

来年4月から新庁舎で業務開始
 暗い話ばかりになりましたが、明るい話もありました。こ れまで車庫だったところに新しい庁舎を建築中で、来年の4 月から新しい庁舎で業務を開始するそうです。現在の本館は 50年近く前に建てられたもの。新しい庁舎への期待は大きい です。
 人員不足で県民の安全を守る第一線で働く職員に過重な負 担がかかり、そこにシステム変更の不具合等でさらに職場が 疲弊している状況が伝わってきました。職場の意見、思いを 要求にまとめ、組合員を増やして声を大きくして、要求を実 現していかなければ、と思いました。
(県職労書記長 押野利一)

*この原稿は、神奈川県職員労働組合総連合の機関紙「神奈川県
 職労連」vol.1820(6月1日付)から、編集部の了解を
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第361回配信 2017年6月12日 No.1273

ヨコハマに カジノはいらない

―横浜市長選挙―

「神奈川の仲間」から

 7月16日告示・30日投票で横浜市長選挙が行われます。 市民のくらしと福祉はもとより、働く仲間にとっても重要な 選挙になります。
 現市政は、第2次安倍政権発足以降、国の悪政を忠実に実 行しています。「人も企業も輝く横浜」を強調し、国がすすめ る国家戦略特区、地方創生、一億総活躍社会の実現などと連 携した施策の推進を打ち出しています。
 現市政の象徴的な施策がカジノ誘致です。昨年12月に安倍 政権はカジノ解禁推進法を成立させました。法案成立以前か ら現市長は、カジノを含むIRは横浜市の持続的な経済成長の ために必要だと主張していました。しかし、カジノは、ギャ ンブル依存症や、地域経済への影響などが大いに懸念され、 マスコミの世論調査でもカジノ解禁には7割が反対していま す。  こうした世論に押され、現市長は依存症対策を強調しはじ めましたが、カジノ誘致に伴う新交通システムなどインフラ 整備に約1億円をかけるとし、推進の姿勢です。

「ハマ弁」利用率1%
 その一方で市民の要求には背を向けています。なかでも中 学校給食の実現は多くの切実な声が寄せられ、市はその声に 押される形で、中学校「昼食」を充実させると、事前予約制 の配達弁当「ハマ弁」をスタートさせました。しかし食育と いう観点からは献立も栄養バランスも乏しい「ハマ弁」は、 利用率が1%程度と極めて低い実績となっています。
 雇用・労働の分野でも現市政の施策は不十分です。市内の 労働者の状況は、非正規の増加や低賃金、リストラ問題やブ ラック企業問題など深刻です。しかし市は公契約条例につい ては未だに検討すらしようとせず、労働法制や働くルール、 リストラ問題については国がやることとして責任を果たそう としません。
 神奈川労連も加わる「市民の市長をつくる会」は、この間、 市民連合など市政を変えたいと願う市民とともに「横浜市政 を考える市民懇談会」をつくり、市長候補の議論をおこなっ ています。
 カジノ問題では、市民とともに市役所包囲行動をおこない、 中学校給食でも草の根で署名が広がり、切実な要求が日々寄 せられています。「会」は、これら市民の要求を力に市長選 挙を勝ち抜く構えです。
*この原稿は、No.1270と同様に神奈川県労働組合総連合の
 機関紙「神奈川の仲間」第321号から、編集部の了解を得て  配信しています。
連絡先も同じです。


手を結ぶための、私たちの訴え」第360回配信
2017年6月6日 日本機関紙協会神奈川県本部

「違法な仕事させるな」と港湾労連

 5月30日付の「琉球新報」の1面トップは、女子プロゴル ファー宮里藍さんの引退会見の記事でした。主見出しは「こ の上ないゴルフ人生」とありました。
 その隣に、「辺野古土砂運搬拒否を」と漢字の固まりの見  出しがあり、注目しました。国内最大の港湾労働の労働組 合「全国港湾労働組合連合会(全国港湾労連)」が 29日、名護市辺野古の新基地建設工事に使用する土砂の搬 出入の仕事を拒否するように、業界団体の日本港湾協会に 要求書を提出したと書いています。同労連は新基地建設に 反対決議や抗議声明を出してきたが、労使交渉で「… 『要求書に』盛り込み、労働問題として交渉するのは初め て」と伝えています。
 沖縄県知事の岩礁破壊許可を得ないで国が強行している違法な 仕事に関わるから、「違法な仕事をさせないでという、自分たちの 職場の問題として向き合っていきたい」という、同労連の新基地 対策委員会の諸見力事務局長のコメントも紹介しています。
 会社の利益になり、賃金を得るためであっても、法律に違反す  る仕事を引き受けたり従業員に従事させるなとい要求です。こ れは労働条件の基本に関わる労働組合の要求といます。
 全国紙などでは触れていないようですが、こうした大事な情報 を私たちが共有して連帯しあいたいものです。

第360回配信 2017年6月5日  No.1264
神奈川過労死等を考える家族の会結成

命より大切な仕事はない

「新かながわ」から

 「命より大切な仕事はありません」―。「神奈川過労死等を 考える家族の会」の代表になった工藤祥子さんの訴えが響き ました。同会結成記念の集いが5月25日、横浜市内で開かれ 、101人が出席しました。

苦しい気持ちを理解
 あいさつに立った工藤さんは、公立中学校で保健体育の先 生だった夫を過労死で失い、「どうなってしまうのか」と不安 でいっぱいだったと振り返りました。
 公務災害の申請をしましたが、1年7カ月後、公務外との 通知が届き、工藤さんは「絶望的な気持ちに」。過労死を考え る家族の会をインターネットで見つけ、藁(わら)にもすがる思 いで電話し、「苦しい気持ちを理解してもらい、同じ境遇の人 と話すことで前に進むことができました」。夫が亡くなってか ら5年半後、ようやく公務災害と認定されました。
 今回、結成した会の名称を「過労死等」としたのは、遺族 だけでなく、労働被害にあって悩んでいる人や家族をサポー トしたり、具体的な解決方法を示していきたいとの願いが込 められています。
 工藤さんは、「生きるための仕事が原因で亡くなったりする ことがないような活動を続けていきたい」と語りました。

いつかは勝つと確信して
 過労死弁護団全国連絡会議・幹事長の川人博弁護士が、た たかいの成果や今後の課題について基調講演。運動に携わっ てきた教訓として、「いつかは勝つと確信してたたかい続け ることが大事です」と力を込めました。
 全国過労死を考える家族の会代表の寺西笑子さん、東京過 労死を考える家族の会代表の中原のり子さんがあいさつ。来 賓として神奈川労働局、連合神奈川、神奈川労連の代表が訴 えました。
 国会からは、民進党の山井和則衆院議員、真山勇一参院議 員が参加。日本共産党の畑野君枝衆院議員がかけつけました。
☆問い合わせ
 045(222)4401
     (神奈川総合法律事務所気付
)  070(3244)0525(工藤さん)

*この原稿は、「新かながわ」第2405号(6月4日付)か
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第360回配信 2017年6月5日  No.1265
首都圏建設アスベスト訴訟・提訴9年全国決起集会
一刻も早い被害者の救済求め

国は無念の声を聞け

「けんせつ通信」から

 5月19日、建設アスベスト訴訟首都圏提訴から9年の節目 を迎え、早期解決をめざす全国決起集会が、日比谷野外音楽 堂に3000人が参加して開催されました。集会には首都圏 をはじめ、全国の原告団、弁護団、全国建設労働組合総連合 (全建総連)加盟の各県連、組合の代表が参加しました。神 奈川県建設労連からは320人が参加しました。

 主催者あいさつで、松丸首都圏建設アスベスト訴訟統一本 部長は「全国各地の原告763人のうち、すでに160人が 提訴後に亡くなった。苦しんで倒れた仲間の悔しさと家族の 悲しさ、無念は、計り知れない。被害者の命をかけたたたか いに応え、補償と被害根絶に向けた運動を大きく前進させよ う」と呼びかけました。
 白田宏記2陣原告・神奈川県建設労連会長が「両肺に水が たまりながら裁判勝利を訴え続けた。命を削ってまでも主張 した原告の思いは『一刻も早くすべての被害者を救済し解決 してほしい』、この一点に尽きる」と、声を詰まらせ涙ぐみな がら、石綿被害者補償基金制度の創設を誓い、追悼のことば を送りました。集会参加者全員で、亡くなった原告に黙とう をささげました。
 小野寺弁護団長は「9年もかかってっしまいました。『いの ちあるうちに解決を』のスローガンのもとに原告団、統一本 部支援のみなさんと、法廷闘争に責任をもってたたかう弁護 団として、慙愧(ざんき)の念にたえません。国民の命と健 康と人間の尊厳を守ることこそ国の最大の責務。政治解決に 動こうとしない政府と、それをゆるしている政治の貧困に対 し、満腔(まんこう)の怒りをもって抗議したい」と訴えました。

たたかいぬく決意固める
 原告団と弁護団が登壇し、被害者の訴えと決意を表明、うた ごえ歌手の清水正美さんの「千の風になって」で会場が一体と なり、コール&ウチワパフォーマンスで、「アスベスト被害な くせ、国とメーカーは被害者へあやまれ」の文字で埋め尽く されました。その後、たたかいぬく決意を誓う「集会決議」を 採択しました。
 参加者は午後4時30分に新宿駅西口に再集合し、「被害者 追悼大宣伝」に取り組み、駅頭を埋め尽くしました。足を止 めて訴えに聞き入る通勤客や駅利用者も多くいました。

運動盛り上げる
湘南建設組合(大工) 小嶋 真さん

 集会に参加し、改めてこの闘いの早期解決が実現するよう、 運動の盛り上がりを切に思いました。弁護団長の「9年もか かってしまった」という言葉が胸につきささりました。
*この原稿は、神奈川県千節労働組合連合会の機関紙「建設
 通信」第675号(6月1日付)から、編集部の了解を得て
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     FAX.045(453)9705

第360回配信 2017年6月5日  No.1266
建設労働者の処遇改善を考える

肺がん以外の原因も アスベストの可能性

横浜建設一般労働組合 吉良比呂志さん
 組合員死亡原因の60%が「癌」であること=アスベストと の関係性について=
 特定非営利活動法人「職業性疾患・疫学リサーチセンター」 の第14回定期総会が2016年6月26日に東京で開催され、 その資料の中で「日本の建設労働者における死因分析―特に じん肺・アスベスト関連疾患に注目して」というテーマで 「ひらの亀戸ひまわり診療所」の毛利医師の報告はたいへ ん興味深いものがあった。
 本調査は、東京コホート(東京土建国保の組合員)のうち 1997年から2013年までの16年間、合計8385件の、 死因情報が収集されており、その中から、男性・かつ職種が 明らかに建設労働者であることを確認した6797件につい て「日本人一般男性年齢階級別暦年別死因別死亡数」と比較解 析を実施した。(比較については国際疾病分類第9版を用いた、 としている)簡素に言えば、一定年齢の死亡者の「一般男性」 と「建設労動者」の同一疾病について、死亡率の対比をしたも のである。
結果は、
胸膜中皮腫:PMR指数で2.64(一般男性1人に対して2.64人)
肺がん:PMR指数で1.25(一般男性1人に対して1.25人)
鼻腔・副鼻腔がん:PMR指数で3.05
           (一般男性1人に対して3.05人)
 上記以外でも、食道がん、胃がん、直腸がん、膀胱がんな
どでPMR指数が高くなっていることが明らかになった。
毛利氏の報告では、建設労働者は社会全体の中で日常的に「アス ベストばく露確実性集団」として捉えられていることから、 呼吸器系のがん以外にもアスベストを原因とする多くのがん へのり患の可能性があることを裏付けている。
*この原稿は、横浜建設一般労働組合の機関紙「けんせつ横浜」
 第94号(5月1日付)から、編集部の了解を得て配信して
 います。
連絡先 〒221-0834 横浜市神奈川区台町16-12
     TEL.045(321)5364

  第360回配信 2017年6月5日 No.1267
建設労働者の処遇改善を考える

アスベストばく露者 喉頭がんなど多い

横浜建設一般労働組合 吉良比呂志さん

 民主医療機関連合会(民医連)関係の職業病研究機関で は、前記(No.1266)の疾病等への見解として以下の ようなコメントを記しているので参考にしたい。
……………………………………………………………………
 これ以外にも疫学的には食堂がん、胃がん、大腸がん(直 腸がんも含む)、咽頭がんがアスベストばく露者に多いこ とが確認されています。これは吸い込むのではなく、口に 入ってしまったアスベストを呑み込むことで胃腸や咽頭の 粘膜を傷つけ、がんを発生させると考えられます。
 つまり、疫学的な立証が確立すれば建設労働者のり患す る「悪性新生物」(がん)の大部分において職業病として 労災認定による救済が大幅に拡張することになる。「アス ベストばく露確実性集団」としての歴史的・社会的宿命の 中にあって、生存権が脅かされている現実を直視し、この 点についての組合側からのさら
なる目的意識的な検討も 強めていくことが求められる。
 まとめ
 今、私たちの組合の仲間の中で起きている「影」の部分に ついて改めて振り返ってみた。その中で、改めて、建設労働 者の「賃金・労働条件改善」の運動について、個々の組合の 取り組みの範囲ではなく、統一的運動体として「社会的処遇」 の向上を各分野で前進させなければならないことを痛感して いる。
①賃金・労働条件の改善について組織内における事業主階 層と労働者層の「信義に基づく労働契約」締結に対して、 どのような具体的なプロセスを展望するのか? ②組織内の「労使関係」を一面的に解する「対立的闘争」ではなく、 「協調的合意による労使関係の協約」を形成することは不 可欠なのか? 具体的な検討と実践が求められる。
*この原稿は、No.1266の続きで「けんせつ横浜」の第95号
(6月1日付)から、編集部の了解を得て配信しています。
連絡先も同じです。

第360回配信 2017年6月5日 No.1268
―それでもリニアは必要ですかー

暮らしこそ優先にして
全世代が「住んでよかった」町に

「北央医療生協」から

 相模原市はリニア中間駅設置を契機に、橋本・相模原駅間 を〝広域交流拠点〟とし、企業支援施設、国際会議場、大型 ホテル、競技場などをつくり「企業と人に選ばれる」都市を めざす計画です。
 しかし、需要予測や経済波及効果などの検証を充分に行わ ないまま着手しようとしている一極集中の大形開発と、1時 間に一本程度しか停まらない各駅停車のリニアに、どれほど 〝広域交流〟の機能が期待できるでしょうか。
 9年前には143億円あった相模原市の貯金(財政調整基 金)が46億円になる見込みです。この厳しい財政状況のなか、 今年度の予算にはリニアの建設促進・橋本と相模原駅周辺整 備に向けた取り組みに5億円以上が充てられています。
◇  ◇
「呼び込み型」の大形開発より
渋滞・買い物難民・通院困難なくす町に

 工業化と高度経済成長の波に乗り、都内への通勤が可能な ベッドタウンとして、相模原市の人口は急激に増加しました。 南区はとくに、無計画な宅地造成で細かく入り組んだ道が多 く、渋滞が絶えません。歩行者スレスレで車が行き交う道も 多くあり「歩きも自転車も怖い」という声も聴きます。高齢 化が進み、買い物難民・通院困難も深刻です。交通困難を何 とかしようと、コミュニティバスの運行を求める住民運動も 起こっています。
 橋本・相模原の再開発は、こうした「買い物に行けない」「駅 まで遠い」「バスがない」と困っている、長く相模原に住んで いる人たちの声に寄り添う政策でしょうか。
 いま求められているのは市外からの人を対象とする「呼び 込み型」の大形開発ではなく、福祉・医療・教育など市民の くらしを豊かにすることで、このまちに住んでよかった」と 全世代が思える、そんなまちづくりではないでしょうか。
*この原稿は、神奈川北央医療生活協同組合の機関紙「北央医
 療」第362号(5月15日付)から、編集部の了解を得て配信
 しています。
連絡先 〒252-0303
 相模原市南区相模大野6-2-11
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第360回配信 2017年6月5日  No.1269

家庭医として伝えたい3つのこと

「川崎医療生協」から

 3月11日、介護施設クロスハート川崎・幸の会議室で、御 幸支部合同班会「医療講演会」を行いました。講師は川崎セ ツルメント診療所の高木博医師で、テーマは「家庭医として 伝えたい3つのこと」です。
 講演では、都市部の高齢化が急速に進み認知症の人も増え 続けていることに触れ、「かしこい患者になりましょう、『家 庭医』(かかりつけ医)をぜひみつけてください」と、資料を 使いながら話されました。
 家庭医がしていることとして次の3点をあげました。
1、何でも診ます(時に対応できない問題にも、適切に対応します。
2、「本当に体だけの問題でしょうか?」「どうして今日受 診したのでしょうか?」と尋ねます(お話を大切にします)
3、地域の中で健康ネットワークを広げます(家庭医は病 気にならないように働きかけます)

 以前、「けがをしたり、おなかが痛くなったら、何かあった ら、近所の○○先生にいきなさい」と親から言われたことを 思い出しました。
 合同班会に参加した人からは、「家庭医というものの内容がよ くわかりました。かかりつけ医を持とうと改めて思いました」 や、「家庭医が少しわかったような気がして心強くなりました。 問題は病院が遠いこと。歳が高齢になると不安です」といっ た感想がありました。(御幸支部 正木雅治)
*この原稿は、川崎医療生活共同組合の機関紙「川崎医療生協」
 第609号(5月1日付)から、編集部の了解を得て配信して
 います。
連絡先 〒210-0804 川崎市川崎区藤崎4-21-2
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